Preghiera di duo~月に祈りを星に願いを~ 作:紅 奈々
そして、ツナよ・・・・・・お前はそんなキャラだったか?
観覧席の方々→ミスディレェ(^p^)←
2017/09/24
挿絵挿入
「誰か空虚の輪郭をそっと撫でてくれないか?
胸の鼓動に蹴飛ばされて 転がり出た愛のコトバ・・・・・・
だけど困ったな 応えがない・・・・・・」
夜空に向かって、ミオンは歌い始めた。その声は、悲しげに切なく響く。
「宿命に張り付けられた 北極星が燃えてる・・・・・・
君を掻き毟って濁らせた なのに可憐に笑うトコ 好きだったよ・・・・・・」
目を開いて、XANXUSと沢田が戦っているであろう方角に目を向ける。
その目は、歌声に反して無表情だった。
特に誰に聴かせるでもない、弔いの
歌い終わるタイミングで強い風が吹いて、ミオンのマントが風に掠われると、ミオンの服はシャツからドレスに変わっていた。
自分の着ていた服が突然変わって、ミオンは驚いた様な表情になるが、今までのチェルベッロの行動から、どうせ、チェルベッロのお遊びだろう、と思った。
案の定、ミオンが何かを言う前にチェルベッロが口を開く。
「言い忘れていましたが、ミオン様の服は時折、変わります。
ずっと歌いっぱなしなのを見ているのも暇だし、観戦にも花がないと、流石に飽きますしね。」
このバトルが終わり次第、チェルベッロは殺す。
ミオンは、チェルベッロの説明に殺意を潜めた。
命がけの戦いの場で不謹慎すぎるだろう。そもそも、オレはリ●ちゃん人形かい?
オレはいつ、リ●ちゃん人形になったんだよ。
そんな不満も、今は吐き出せないのが惜しいが、今は戦いに集中しなければ。
ミオンは歌い続けた。
「君が居ないなら意味なんて無くなるから 人は全部消えればいい
愛が無くなれば心だって要らないから この世界も消えてしまえ」
一方、XANXUSと沢田は、ミオンの歌をBGMに対峙していた。
仲間を助けるにはまず、XANXUSを倒さないと。
沢田は、先に攻撃を仕掛ける為に、XANXUSに突っ込んでいく。
「ドカスが。
その程度でよく、ミオンを引き入れようと思えたな?」
沢田の薙いだ拳を軽々しく避け、XANXUSは毒づく。
尚も沢田は食い下がる様に、XANXUSに向かっていった。
まだ、武器の力を引き出せていない沢田にXANXUSは、不快な表情を見せる。
こんな奴にボンゴレを任せられねぇ。所詮は、甘い蜜を吸って生きてきた生温い中坊か。
「死にたきゃ死ね」
XANXUSの手がオレンジに光る。
まずい!!と、リボーンが声を上げた時には既に遅く、沢田に向かって、その炎は投げられた。
間一髪の所で沢田は難を逃れたが、鉄筋コンクリートの校舎の一部が風化して、大きな穴が空いた。
それを沢田は驚愕した表情で見た。
「鉄筋コンクリートの壁が風化しただと!?」
「あれは、憤怒の炎だ」
シャマルの言葉にリボーンが説明する。
曰く、死ぬ気の炎は指紋や声紋と同じく、個人によって形状や性質が異なる。
XANXUSの死ぬ気の炎は極めて珍しい光球の炎で、歴代のボンゴレのボスでは唯一、2代目だけがこの炎だった。
何物でも灰に帰す破壊力、そして、2代目が激昂した時にのみ見せたと言われている為、死ぬ気の炎とは別に、憤怒の炎と呼ばれているのだ、と、リボーンは説明した。
「ミオンは、初対面から人を判断する様なクズじゃねぇ」
突然にXANXUSはミオンの事を話し始めた。
沢田は、ふと、XANXUSの表情を窺う様に怪訝そうな顔でXANXUSを見る。
そんな暇を与えない様に、XANXUSは、沢田に憤怒の炎を投げた。
「多少、貴様らについて調べさせて貰った。
ミオンとお前が同級生ってのも調べ済みだ。
問題はそこじゃねぇ。
貴様らがミオンにしてきたことだ。
一つずつ、上げてみろ」
まるで、野生の獣の様な目を沢田に向ける、XANXUS。
XANXUSは雷の守護者戦の時、ミオンが言った、「今の
それで、ミオンと沢田が顔見知りで、沢田はミオンを敵に回している、と思い至ったXANXUSは、ミオンの現状を調べていたのだ。リオンを使って。
そして、沢田がミオンを敵に回しているばかりか、ミオンに対しても嫌がらせをしていることを知った。
その内容をXANXUSは沢田に吐かせようとしているのだ。
「その事については、解決済みだ。
保護者の出る所じゃないぞ、XANXUS」
沢田は、無表情に言った。
沢田の言うとおり、今更掘り返しても仕方のないことだ。
今では和解して、ぎこちないが、即かず離れずで良い距離を保って付き合っている。
そこに今更XANXUSが介入してきたら、意味がない。
そう言った沢田の言葉にXANXUSは眉を顰める。
「介入じゃねぇ。確認だ。
ミオンは俺にとって、妹みてぇな存在だ。
俺だけじゃねぇ。
マーモン、ルッスーリア、ベル、レヴィ、スクアーロ・・・・・・スクアーロに至っては別だが、全員がミオンを妹の様に思って、接していた。
そんな彼奴を傷付けた様な人間に、彼奴を渡せられるワケがねぇだろうが!!」
XANXUSは銃を取り出すと、銃に憤怒の炎を吸収させた。
銃が死ぬ気の炎を吸収して光っているのを目の当たりにして、沢田はまずい、と防御の態勢に入る。
炎を圧縮した弾丸は、そのまま沢田に向かって飛んでいった。
「ずっと苦しかった 命懸けの出逢い
藻掻く様に夢見た 闇雲に手を伸ばした
その胸に訊きたかった 君と虹架けたかった―――――」
戦いが続いている間も、ミオンは歌い続けていた。
ミオンのO.C.波に影響されている守護者は、戦闘力が上がっているが、影響されてない守護者は、相変わらずだ。
そもそも、ミオンのO.C.波に影響された所で、今はデスヒーターによる麻痺を遅らせること、延命しか精々できない。
毒で苦しんでいる状況は変わらないのだ。
「誰か夜明けの感傷でぎゅっと抱いてくれないか?
夢の軌道に弾かれて 飛び散るだけの愛のナミダ・・・・・・
それが剥き出しの 痛みでも良い
宿命に呼び戻された 北極星が泣いてる・・・・・・
どうせ迷路生き抜くなら 君を尽きるまで愛して死にたいよ―――――」
グラウンドにも、ミオンの歌声は届いていた。
雲雀は、ミオンの歌声の効果で多少、楽になったお陰で重たいながらでも体を引き摺ってポールにトンファーを薙ぐ。
こんな所で死んでたまるか。雲雀のそんな意地が、体を動かしていた。
「無様だね、雲雀」
ポールをトンファーで咬み殺していた時、ふと、上から声が降って来た。
顔を上げれば、ラクスが雲雀を見下ろして立っている。
何故、同じ毒を注入されている筈の彼女が、平気な顔して自分の目の前に立っているだろう。
不思議に思っている雲雀に対して、ラクスは笑みを浮かべた。
「僕は、君たちみたいに軟弱じゃないからね。
このくらいの神経毒なんて、僕には障害にならない。
それよりも、苦しそうだね?
助けてあげても良いけど?」
微笑むラクスの笑みは妖艶で、毒に侵された意識の中で、雲雀は頷きそうになった。
昔からそうだ。
いつだって、僕はラクスに助けられてばかりで、弱かった。
不意に、雲雀の頭に過去の記憶がフラッシュバックする。
あぁ、これは、走馬燈なのだろうか。
雲雀は、流れる記憶をただ、見つめていた。
「君は唯の人間なんだから、今日のは貸しで良いよ」
体に衝撃が走って、雲雀の意識はそこで途切れた。
ラクスが雲雀を気絶させたのだ。
ラクスはポールを壊すと、リングを拾ってまずは自分の解毒、そして、次に雲雀を解毒した。
「さて、ここからは僕の好きな様にさせて貰おう」
XANXUSと沢田が戦って居るであろう、時折見える光っている場所を睨みながら、ラクスは言った。
「そして始まるのだ 命懸けの
戦う様に愛した ぐしゃぐしゃに夢を蹴った
その星に降りたかった 君の
誰か空虚の輪郭を そっと撫でてくれないか?
だからモウイチド 応えが欲しい
宿命に張り付けられた 北極星が燃えてる・・・・・・
君を掻き毟って濁らせた なのに可憐に笑うトコ 好きだったよ
君を掻き毟って濁らせた なのに可憐に笑うトコ 好きだったよ――――」