Preghiera di duo~月に祈りを星に願いを~   作:紅 奈々

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これ、今年中に終わると良いんですがね。終わるのでしょうか?
まぁ、終わる終わる詐欺にならない様に、頑張って最後まで書きますので、最後まで応援してやってくださいw
ちなみに、今から既に予告なんですが、月に祈りをが終わった後、続編をまた書く予定です!
続編は未來編ではないので、話だけが完全にオリジナルになってしまいますが、「仕方ねぇ、読んでやるよ!」って方は、キリン以上に首を長ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁくして待ってて下さいw
それでは、本編をお楽しみ下さい!


標的3

【嘆キノ壁ハ突キ崩サレテ

愚カノ民ハ(みなごろ)サレル】

 

 

 

嬲られていても、沢田はただ、じっとXANXUSを見つめているだけだった。

澄んだ、迷いのない目。

絶望の中にあろうが、諦めないあの眼差し・・・・・・。

沢田の顔を見ると、XANXUSは不快のモノを見る様に顔を歪ませた。

 

 

決別の一撃(コルポ・ダッディオ)!!」

 

 

これで終わりだ、と言う様に、XANXUSは沢田に最後の一撃を与えた。

これで奴は終わり。あっけなかったな。

「永遠に散ってやがれ、ドカスが」と、XANXUSは吐き捨てた。

すると、背後から気配がして、急ぎ振り返るXANXUSの目の前に沢田が眼前に迫っていた。

沢田が殺されたと思っていた誰もが、沢田が生きていることに、そして、沢田があの一撃を回避していたことに驚く。

 

 

「散々、やってくれたな?

この礼は倍返しの利子も付けて返してやる」

 

 

「何!?」

 

 

沢田の言葉にXANXUSは悪寒を感じて、何かされる前に、と、XANXUSは緊急回避する。

それを沢田が追ってきた。

XANXUSに追い縋ると、沢田は空中でXANXUSに回し蹴りを繰り出す。

沢田の足は綺麗にXANXUSの顎に入った。

XANXUSが沢田に迫り、沢田はそれを炎のシールドで回避、XANXUSの後ろに回り込んで、XANXUSの横っ面に裏拳を叩き込む。

今までと格段に動きの違う沢田に、観覧者は舌を巻いた。

 

 

「おのれ!!」

 

 

XANXUSが銃を構えると、沢田は零地点突破改の構えを取る。

そこにXANXUSの炎の鉄槌(マルテーロ・ディ・フィアンマ)が放たれた。

沢田にその攻撃が当たった―――――かの様に見えた。

XANXUSの放った技は、零地点突破によって炎が吸収され、沢田は無傷だった。

その代わり、沢田の額の炎が炎を吸収した分だけ大きく燃え上がった。

それを見たXANXUSが驚愕の表情を浮かべる。

 

 

「成る程、それで“改”なんだな」

 

 

リボーンの言葉に京子とレオナが首を傾げる。

そこにリオンが説明に入った。

 

 

「沢田は、XANXUSの炎を吸収して無効化しているだけじゃなく、自分の力に変換してんだ。

まるで、闇属性の呪幻術師だな」

 

 

「闇属性の方が質悪いよ」

 

 

「どっちもどっちじゃないの」

 

 

リオンの説明の後の言葉にレオナが反応して、その言葉にメリアが反応した。

闇属性の呪幻術師は、触れるだけで他人の生命エネルギーを吸収して、自分の生命エネルギーに変換できる術を持っている。

そういう意味では、沢田の零地点突破改も同じ様なモノだろう。

呪幻術の話は今の所関係無いので、追々していくとして、XANXUSは口元に笑みを浮かべた。

ここまで出来るとは、正直思っていなかったのだ。

XANXUSと沢田が正面にぶつかる。

XANXUSは沢田から距離を取った。

その前に沢田により、XANUXUSはアッパーを入れられた。

その拳は見事にXANXUSの顎にクリーンヒットする。

その勢いのまま、XANXUSは校舎に体を打ち付けた。

 

 

 

【生きるは毒杯 愛する哀しみを飲み干す術を誰が授けよう

月下に眠ると云う静寂(しず)かの鷲 啼き声だけが舞い降りて】

 

 

 

 

「苦しそうだね、山本武」

 

 

焼ける様な苦しみの中、山本は不意に聞こえた中性的な声に顔を上げた。

視界がぼやけて、声からして雲雀だと思ったが、次第にその姿が辛うじて雲雀のモノではないと理解した。

ヴァリアーの中で雲雀に似ている奴がそう言えば居たな、と思い出した時、山本はその名前を漸く口にする。

 

 

「塚下・・・・・・ラクス・・・・・・?」

 

 

「君に僕の名を呼ばれる筋合いはないよ。

全く、あの馬鹿は後輩の教育も碌にしてないワケ。並盛の最強が聞いて呆れるよ。

まぁ、良い。

ここで雲雀に貸しを作って後でパシるのも悪くはないね。だから、君を助けてあげよう」

 

 

ラクスは言いながら、ポールを長刀の様な鎌で薙ぎ払う。

カラン、と、軽い音がして、ラクスの足許に雨のリングが落ちた。

それを拾うと、山本のリストバンドにリングを嵌める。

数秒後、山本のリストバンドから針の様なモノが出てきて、解毒剤が動脈に流れ込むと、山本は意識がはっきりしてきた。

どうやら、解毒剤は即効性のモノらしい。

 

 

「そのリングは持ってると良い。

別に僕には、XANXUSに従っている義理はないしね。

それと、このリングも持って行きなよ」

 

 

ラクスは、山本に雲のリングを弾いた。

起き上がった山本は、弾かれたリングを受け取ると、リングとラクスを交互に見る。

 

 

「良いのかよ、俺にリング渡しちまって?

お前、XANXUSの守護者なんだろ?」

 

 

怪訝そうな顔で問う山本に背を向けていたラクスは、肩越しに振り返ると、意味ありげな顔で微笑む。

その笑みがあまりに妖艶で、山本は思わず見とれてしまう。ミオンとはまた違った妖しさのある笑みだった。

 

 

「良いだろう、一つだけヒントをあげるよ。

そのリングは、僕やXANXUSが持って居ても意味の無いモノなんだ」

 

 

「それに、雲雀に貸しを作っていれば、後々役に立ちそうだからね」それだけを言うと、ラクスは校舎B棟から出て行った。

廃墟の様な校舎の中に取り残された山本は、ラクスの出て行った出口をただ、見つめていた。

 

 

 

 

【掲げる祝杯 我が生は満ちても果敢(はか)ない死の遊戯は果てもなく

砦に食い込む爪孤高の鷲 羽ばたきだけが舞い上がる】

 

 

 

 

雲雀が嵐のリングを弾いたことで、獄寺が開放され、獄寺はレヴィを倒して、ランボを解放していた。

そのランボを解放した了平に預け、校庭を走っていた得、不意に聞こえた足音に獄寺は警戒し、ダイナマイトを構える。

 

 

「てめぇ、誰だ!?」

 

 

校舎の影から飛び出し、獄寺は相手を威嚇する。だが、校舎の影にいたのは、山本だった。

お互いの姿を確認した両者はそれぞれの名前を呼び合う。

 

 

「無事だったのか!」

 

 

「あぁ、塚下が「雲雀に貸しを作る為」つって、助けてくれた」

 

 

獄寺の言葉に山本が助かった経緯を話すと、獄寺は脱力した。

 

 

「お前は、塚下かよ・・・・・・つか、彼奴、何考えてんだ?

ヒバリは俺に貸し作るし・・・・・・二人して良く解んねぇな」

 

 

「それよりもお前、まだそんなボロ雑巾だったのか?」

 

 

獄寺が寒気を感じていると、山本は獄寺が未だに満身創痍なのを不思議に思った。

嵐の守護者の後の夜空と風の守護者戦の時も、その場にいた全員の傷がミオンの歌声によって癒えていたのに対して、獄寺の傷は癒えていなかった。

そして、今回も、ミオンの歌声は常に聞こえている。それなのに、山本の傷はほぼ全快しているにも拘わらず、獄寺の傷は癒えていない。

それに山本は疑問を感じたのだ。

 

 

「知るか!どうせ彼奴が、俺だけは影響がない様に調整してんだろ!」

 

 

「ははは、お前、どんだけ神南に嫌われてんだよ」

 

 

獄寺の言葉に山本が苦笑する。

まぁ、ミオンは変な所で子供っぽい所があるから、可能性は無きにしも非ずだな・・・・・・。

山本がそんな事を思っていると、獄寺がそれよりも、と、話を変えた。

 

 

「アホ牛と芝生は無事だが、後は誰だ?」

 

 

「ヒバリも無事だ。って事は残るは・・・・・・」

 

 

獄寺の言葉に山本は考える。

それに間髪入れず、「霧だ!」と、獄寺が言うと、暫しの間の後に「あの子か!」と、山本が叫んだ。

 

 

「あぁ、体育館だ!!」

 

 

獄寺と山本は、体育館の方向を見た。

 

 

 

【あの蒼穹に磔刑(たっけい)にしてくれたまえ

(つみ)(ばつ)を生む時代(とき)を僕は視る】

 

 

 

こんなカスに俺が負けてたまるか!!

XANXUSは、自分が思っている以上に怒りに身を焦がされていた。

確かに、一回りも年下の奴に10代目の座を譲りたくはない。

だが、それ以上に沢田に10代目を譲りたくない理由がある。

1番気に食わないのが、沢田が9代目に似ていることだ。

貧弱な理想論、立場を守る為に要らぬ人間を差し出す惰弱な理論。

沢田と9代目は熟々似ていた。ミオンは、それを否定していたが、立場を守る為の生け贄を差し出す所は正に9代目の考えと酷似している。

こんな奴を10代目にする訳にはいかない。

もう二度と、ミオンが辛く哀しい思いをしなくて良い様に、ミオンを守る為にも――――。

 

 

「貴様はここで、ぶっ殺す!!」

 

 

怒りの籠もったドスの効いた低い声で、XANXUSは沢田を睨み付ける様に言った。

そのXANXUSの顔には古傷が浮かび上がり、目は怒りで血走っている。

その姿を見た沢田と、観覧席のリオン以外は、驚きに目を見開いた。

XANXUSの炎が更に増幅して、その炎が手に持った銃に装填される。

XANXUSの更に上がった戦闘力にリボーンは目を見開く。

 

 

「ここに来て、奴の炎が更に増幅している・・・・・・彼奴の実力は底なしか?」

 

 

「だとしたら、とんだバケモノだぜ、コラ!」

 

 

リボーンとコロネロは、驚愕に満ちた声で言った。

実力に底がないとなると、確かにバケモノだ。人間には、「限界」という2文字が存在するはずである。

それが存在しないのは、バケモノと同等だ。

最早、チートとか言う領域ではない。

すると、その二つの声に背後から反応する声があった。

 

 

「あれは、怒りだぁ・・・・・・」

 

 

突然聞こえた声に全員が振り返り、驚愕の表情を浮かべた。

 

 

「あ・・・・・・貴方は・・・・・・!!」

 

 

「嘘・・・・・・!」

 

 

振り返った先に居たのは、死んだ筈の満身創痍のスクアーロだった。

 

 

 

【頭上には星屑 堕ちるは奈落の底

幕開きし暗黒グランギニョル

(タナトス)(エロス)が 手を取り踊り巡る

欲望カルナバル 誰もが群れの中

孤独に耽り いけない夢を視る】

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