Preghiera di duo~月に祈りを星に願いを~ 作:紅 奈々
最終回だけで、9話行くとは思わなかったよOrz
さて、あとはエピローグ書いたら、中学生編は終わりです!!
いやぁ、長かった。
最後まで気を抜かずに行きますよ!!
「もう、やめるんだぁ・・・・・・」
ミオンの視界を塞いだのは、スクアーロだった。
左手でミオンの目を覆い、右手でミオンの右手を包み込む様に握っている。
耳元にスクアーロの声が降りてきて、ミオンは振り向いて、顔を上げた。
そのミオンの目は、いつもの青と緑のオッドアイだった。
「スク、アーロ・・・・・・」
「9代目を殺すのはまだ先だ。
奴にはたっぷりと償ってもらわねぇといけねぇからなぁ」
「まぁ、その前に」と、スクアーロはミオンから離れ、ミオンが左手に持っていたジャックナイフをそっと抜き取った。
悪夢を見ていたティモッテオはその場に倒れ、失神している。
それを冷ややかに見下ろすと、スクアーロは彼の頭を蹴り上げた。
「ミオンの質問には答えて貰うぞぉ、9代目」
頭を思い切り蹴られた痛みに、ティモッテオは目を覚ました。
そして、ティモッテオが起き上がる前に、スクアーロは彼の手の甲にナイフを刺した。
紅い血が流れ出てきて、ティモッテオは苦痛に悶絶する。
「解った、答えよう!
答えるから、ナイフを抜いてくれ」
「生温いなぁ、それで貴様が吐くと断言できるか?」
ティモッテオの懇願をはね除けると、スクアーロは、「早く吐けぇ、吐いたら楽にしてやる」と、獰猛な笑みを浮かべた。
「まず、一つ目。
何故、レオナを推薦したか。
確かに、暗黙の掟は知っていた。
それでもレオナを選んだのは・・・・・・レオナは、私の孫なんだ」
ティモッテオの言葉に、その場に居た全員が驚愕する。
何より一番は、レオナが驚愕し、戸惑っていた。
「うそ・・・・・・」と、レオナの口から言葉が流れる。
ティモッテオは続けた。
「もう、戸籍上では何の繋がりもない唯の他人だが、レオナは紛れもなく、私の孫だよ。
君の父親の親なんだ、私は。
だが、君の父親と私は、些細なことで大喧嘩をしてしまい、家を出、絶縁してしまったんだ。
君が酷い目に遭っていた時、私は何とかしたいと思った。
そこで思いついたのが・・・・・・」
「レオナを後継者にすること、か」
ティモッテオの言葉をミオンが引き取った。
ティモッテオは頷く。
レオナが正式にボンゴレに入ることが出来れば、レオナは家を捨てることが出来る。
そして、その後の生活にも何も支障はない。
それを見越して、ティモッテオはレオナを後継者に選んだのだ。
だが、それにはミオンが邪魔だった。
だから、エストラーネオに本家を抹殺するように依頼したのだ。
だが、計画はエストラーネオの裏切りと、ミオンの規格外の生命力により、失敗。
そして、ミオンを沢田側の守護者にしたのは、ヴァリアーでレオナを鍛え、ミオンを抹殺させる為。
沢田側の守護者候補が死ねば、レオナは自動的に沢田側の守護者になるからだ。
だが、これもミオンが勝ち越し、尚かつレオナが守護者候補から辞退した為に失敗に終わった。
ティモッテオはそう語った。
「まぁ、レオナはヴァリアーに居ても、結局は鍛えられては居なかったわけだが。
そして?ゆりかごはどうなんだ。
嘘は吐くなよ。直ぐに解るからな?」
ミオンはレオナに一瞬だけ目を向けた後に、またティモッテオに向き直った。
ミオンがゆりかご、の単語を口にした時、ティモッテオはまた、貝のように口を閉ざす。
それは、今更自分に都合の良いように話を改竄しようとしているように、ミオンは思った。
見兼ねたスクアーロが、口を挟んだ。
「俺から話してやる。
ゆりかごはミオン、お前を助け出すにやったようなモンだぁ・・・・・・」
スクアーロの言葉に、ミオンは驚愕して言葉をなくした。
まさか、今ではボンゴレ至上のクーデターと言われている「ゆりかご」が自分を助ける為に行われたなんて、思わなかったのだ。
スクアーロは、詳細を述べる。
「ミオンが攫われて1週間が経過した頃だぁ、その時にお前を助けることを第1に考えて行動していた弥月が、9代目によって殺害された。お前を亡き者にする為の9代目の陰謀を知ったからだぁ。
弥月が殺されたことを知ったその一月後、俺達は弥月が殺された原因と犯人を突き止め、クーデターの準備を周到にして、クーデターを起こした。
それが、ゆりかごだぁ。
だが、ゆりかごは失敗に終わり、XANXUSは凍り付き、俺達は謹慎処分。
その間にこっそりアジトから抜け出し、ミオンを救出、その後はお前が知っているとおりだ」
スクアーロの口から説明された、ゆりかごの真実に、ミオンは安堵と共に憤りを感じた。
自分と助けようとして、己らの命を擲とうとしたスクアーロ達には勿論、自分が処罰されることを恐れたティモッテオに言いようのない怒りを感じる。
その反面で、ゆりかごの真実が、XANXUS達の暴走ではないことに安堵を感じたのだ。
スクアーロの話が終わると、その場に静寂が訪れた。
誰も、何を言えばいいのか解らないのだ。
ミオンを亡き者にする為に仕組まれた争奪戦。あわよくば、ヴァリアーさえも抹殺するように仕組まれていたのであろう。
そして、それに利用されてしまったレオナ。
2人にどんな言葉が掛けられようか。
居たたまれない静寂だけがのし掛かってくる。
「
いつの間にか来ていたラクスが、ティモッテオの手首に枷を掛け、言った。
「彼らは、僕が然るべき所へ連行する。じゃあね」
それだけを言うと、ラクスはティモッテオを引き摺って並中から去ってしまった。
そうして、8日間行われたボンゴレ至上の死闘は、幕を閉じたのだった。
沢田は、XANXUSにボスになること、そして、仲間は勿論、ミオンを全力で守ることを約束した。
そんな沢田に、XANXUSはある提案を持ちかける。
「今すぐにイタリアへ来い、と言いてぇ所だが・・・・・・日本は義務教育とか聞いたからな。
面倒だが、テメェが高校を卒業するまでは、俺が代理でボンゴレを見といてやる。
高校を卒業したら、直ぐにイタリアへ来い」
「XANXUS・・・・・・」
XANXUSの申し出に驚きながらも、沢田は「じゃあ頼んだよ」と、XANXUSに頭を下げた。
そんな沢田に返事をしないXANXUSの代わりに、ベルが「ボンゴレは俺らに任せな、しししっ」と笑いながら、沢田の頭をポン、と叩くように撫でる。
「ついでに身長も伸ばしとけよ。
女よりも身長の低いボスとか、格好が付かないぜ、おちびさん」
「余計なお世話だよ!!」
ベルが冷やかして笑うのを、沢田は怒るように言った。
その後ろで、「君もミオンよりも低いじゃないか」というマーモンの呟きが漏れたが、誰も聞いていないようで、その呟きに返答はなかった。
死闘を繰り広げ、和解したボンゴレとヴァリアーは以降、長い未來をずっと共に歩む戦友となるのであった。
それは、遠くて近い未來の話。