東方生還録   作:エゾ末

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はい、ダラダラしながら書いてたらもう3章も13話になりましたね。
いい加減章の話数を減らさないと最終回になるまでに200話越えてしまう(^_^;)

あ、因みに最終回はもう考えてあります。3章の最終回は微塵も考えていませんが……


13話 翠、近づくな危険!

「河童?」

 

「はい、河童です。今度会いにいきやがりませんか?友人を紹介したいんです」

 

「……罠がありそうだな」ボソ……

 

「ギクッ)いえいえ、なんにもありませんよ」

 

「…………」

 

 

今日、なぜか4馬鹿分の哨戒任務(前話参照)を終えた射命丸がおれん家にきた。家の掃除(前話参照)は朝にやったのになんでだろうかと思ったけどどうやら友人の河童を紹介したいらしい。

因みに射命丸も流石に約束は破らないようでちゃんとおれにたいして敬語を使っている。一応

 

 

「まあ、おれは別に構わないけど哨戒任務はどうすんだよ」

 

「なので明日この時間にまた来るので準備しておいてください」

 

「この時間て……」

 

 

もう夕暮れだぞ……なんでそんな時間帯に会いに行かなきゃいけないんだ

 

「うーん、河童ってのは気になるけど別に見たいって訳じゃないから止めとく」

 

「え!?見ましょうよ!熊口さん!」

 

「翠、なぜそんなに興味津々なんだよ」

 

「…………えっと……」

 

あ、そういえば射命丸には初めて見せたな。……というよりずっと居間にいたのに紹介してなかったおれが悪いか

 

「ああ、すまん射命丸。紹介するのが遅れたな。

こいつは翠っていうんだ。おれの守護霊」

 

「え?!守護霊!!?はじめてみました」

 

「ふふーん、すごいでしょ!そして射命丸さん!ずっと貴女をこの屑の中から見てましたよ!さぞお辛かったろうに」

 

「み、翠!?」

 

「翠さん!わかってくれますか!私の苦労が!!」

 

「はい!この屑の悪行には私も常々頭を抱えてきましたから!」

 

おいこら射命丸、苦労もなにもお前がおれとの勝負にのって仕事を増やしただけでしょうが。それと翠、悪行てなんだよ、悪行て。別に悪いことなんてしたこと…………ほんのちょっとしかしてないぞ

 

「兎に角話は戻すけどおれはパス」

 

「ええ!だから見に行きましょうって!ほら、未知の生物ってなんかワクワクしませんか?」

 

「生憎、もうそんな歳じゃないからな」

 

「見る限りじゃ十代後半ぐらいじゃないですか」

 

「射命丸、人を見かけで判断するもんじゃないぞ」

 

「いや、人間は見かけ相応に歳をとってるじゃないですか」

 

「そりゃ普通の人はな」

 

「つまり熊口さんは異常な人って事ですよね」

 

「流石翠さん!それとしか考えられませんね、第一普通の人間が妖怪に勝てるわけありません」

 

「……お前ら、おれを弄って遊んでないか?」

 

「「いいえ、滅相もない」」

 

こいつら……

 

「つーかおまえらがいちいち話を脱線させるから全然進まないじゃないか」

 

「あ、そうそう。兎に角生斗さん、明日来るんで準備しておいてくださいよ」

 

「だから行かないって……」

 

「わかりました!それじゃあ熊口さん!河童といえば胡瓜です、明日早速取りに行きましょう!」

 

「おいおい話を勝手に進めようとするんじゃ「それじゃあ!また明日!」ってこら射命丸!」

 

翠の了承を得たのを確認したとともに射命丸は居間から一気に外へ飛んでいってしまった。

 

「ささ、夕飯を作ってください」

 

「はあ、仕方ない。今日はおれの当番だったよな?」

 

取り敢えず夕飯を作ろうかな。

ついでにいうけど一応ご飯については当番制で、一日交替でどっちが作るかを決めている。

昨日は翠が作ったので今日はおれが夕飯を作る番というわけ

 

「んじゃ、鍋でいいよな」

 

「一昨日もそれじゃなかったですか?」

 

「大丈夫だ、今日は豪勢に猪の肉もある」

 

「なにが豪勢ですか。兎に角鍋はもう飽きました。他のにしてください!」

 

 

んな、贅沢な。猪とか仕留めるの面倒なんだぞ。まず妖怪の山とかあんまりいないから一回他の山とかにいかなきゃいけないし。

まあ、しかたない。この前釣った魚を干したやつでもだすか……

 

「あ、煮干しはあまり使わないでくださいよ。出汁に使いますから」

 

「え……」

 

それじゃあ夕飯どうしたらいいんだ。おれのご飯のレパートリーって殆どないというのに……

 

 

「ええい!猪の肉をそのまま焼いてやる!」

 

「そのまま!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ま、まさかただ焼いただけなのにまあまあ美味しいとは……」

 

 

うーん、これに砂糖と醤油と料理酒があれば最高だったんだけどなあ。それよりも焼き肉のタレがあった方が楽だけどね。こんなところにあるわけがないのだけれど

 

「さて、それじゃあ風呂とするか」

 

「あ、沸かすの忘れてました」

 

「まじか」

 

こういうときはどうしようか…………そうだ!

 

「翠、酒あるか?」

 

「?ああ、たぶんあったと思います」

 

「それじゃあそれを玄関前に置いといてくれ」

 

「え、それってどういう…………ああ!」

 

翠も気づいたようだ。 

そう、萃香をおびき寄せるための罠として玄関に酒を置くのだ。

萃香の能力があればすぐに風呂ができるからな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、なんでこうなった」

 

「さあ」

 

「ほら!熊口の旦那も飲もうや!」

 

 

二升分のお酒を玄関先に置いて30分ぐらい待っていたら賑やかな声が聞こえたので外へ出てみれば鬼達が集まって宴会をしていた。…………なんでだ?

 

 

「あ、熊口!」

 

「お、勇儀。丁度良かった。なんでおれん家の前でこんな、ばか騒ぎがあってるんだ」

 

「ああ、それはあんたんとこの前に酒があるってんで酒の飲み比べをあそこのやつらがし始めたのが発端らしいよ。それでどんどん鬼が酒をもって集まってきて今の騒ぎが起こった、と私は聞いたよ」

 

「まじか」

 

萃香を釣る罠のつもりでおいた酒が原因だったというのか!

 

二升瓶だけで宴会を始めるとは……鬼、恐るべし……!!

 

 

「ささ、熊口も飲みな!」

 

「いや、ちょいまってくれ、まだおれと翠風呂にはいってないんだよ」

 

「ん?翠ならあそこでもう飲んでるよ」

 

「え……」

 

勇儀が指差した方を見ると翠が一升瓶をがぶ飲みしているところが映った。

 

「いかん、今翠に近づいたら関節極められるぞ」

 

「あ、彼処で痴漢をするので有名な鬼が翠に近づいていったよ」

 

「ほんとだ…………あーあ、例のごとく関節極められてるよ。馬鹿だなあいつ」

 

 

 ボキイィィッッッ!!!

 

 

「なんか今凄く嫌な音が鳴ったんだけど……」

 

「まあ、仕方ない。痴漢なんてしようとしたあいつが悪い」

 

「痴漢云々じゃなくこのままじゃ近づいていった奴ら全員やられるぞ」

 

「へぇ……それじゃあ止めないといけないじゃないか、熊口」

 

「ん?」

 

「あんたの守護霊が暴れてんだ。それを止めるのはあんたの役目だと思わないかい?」

 

「思わない」

 

「男ならさっさと行ってこい」

 

「おい…………ぐはっ!?」

 

 

思いきっり背中を蹴られて吹っ飛ばされた。

 

 

  ドサァ……

 

 

「いてて……」

 

「なんじゃワレぇ、わたしぃとやりあぉってかぁ?」

 

「…………」

 

 

目の前に翠がいた。まじかよ……

と、勇儀の方を見てみると腹を抱えて笑ってやがった。……こいつ、やっぱり余興のためにおれを翠のところに連れていきやがったな!

 

  ガシッ

 

「え?」

 

「つっかまーえたぁ」

 

腕をがっしり捕まれた

 

「おい、やめろ……」

 

「せぇ~の!」

 

「や、やめろおぉぉぉ!?!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日

 

 

「で、なんで生斗さんは右腕に包帯なんかしてるんですか?」

 

「翠にやられた。」

 

「どうせセクハラでもしたんでしょ。生斗さん変態だから」

 

「いや、ちげーよ」

 

 

酔った翠に十字固めされたのち、参ったってタップを何回もしたのに聞かずに限界突破されたんだよ

 

 

「んじゃ、今日の夕方また来ますのでよろしくお願いしますね」

 

「え?いきたくないんだけど」

 

 

なんで腕折られた次の日に河童にあいに行かなきゃいけないんだ……

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