東方生還録   作:エゾ末

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今回は三章の振り返りみたいなものですね。
ただの振り返りなのでギャグは殆どいれませんでした。

見たいかただけどうぞ。

次話は翠の考察『二項目』になります。


翠の考察『一項目』

 

私の名前は東風谷 翠。生きていた頃は洩矢の国の中のいくつかある村の1つの村長を勤めていました。

しかし、無惨にも気色の悪い妖怪に惨殺された私は浮遊霊として殺された家で一人寂しく死んでいました。そして現在、なんかいろいろあって熊口 生斗という変態でグータラかつ、屑な人間の守護霊をすることとなっています。

 

 

 

 

そんな私が鬼の里から妖怪の山での振り返りをさせてもらいたいと思います。

 

あ。日付とかは覚えてなかったのでその日に起きた出来事のことについてのタイトルを日付代わりとして見てくださいね!

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ・鬼と名乗る幼女との遭遇

 

 

急にとち狂ったように『旅いきたい!旅、いきたい!』と言う熊口さんの口車にのせられ、早恵ちゃんたちと別れる羽目になったこの日、この屑はとてつもない失敗をおかしました。

 

なんだとおもいます?

それは勿論。旅に出るときには必要不可欠の地図をわすれてきたんですよ!!

 

しかも旅用の鞄の中には玄米ばかり。まったく、旅をなめすぎだと思いますね。

 

そこで私は一度洩矢の国に帰るよう提案し、熊口さんもそれを承諾、つまり帰ることが決定しました。

 

 

しかし、帰ろうとしたところにまさかの妖怪に遭遇してしまいました。

しかも鬼というとても恐ろしい種族だそうで、熊口さんは急いで身を隠しました。

あの慌てたような熊口さんの顔、初めてみましたね。

まあ、そのあと隠れたにも関わらずあっさりと見つかり、戦闘へ持ち込まれることになりましたが。熊口さん、哀れ!

 

そのとき初めて熊口さんの戦闘を見たのですが……その、なんというか~、……はい、少し、いや、かなり見直しました。

ただグータラするだけの駄目人間だと思っていたのですがその熊口さん像が一気に崩れ去りましたね。

もう30年以上の付き合いだというのに……

 

 

まあ、そのあと無事襲ってきた鬼を撃破。見事熊口さんが圧勝しました。

 

なんか戦い方がただ特殊な霊弾を撃ちまくって大爆発を起こすという単純な方法だったのですが爆発の規模が凄まじかったですね。

ちょっとした茸雲が出来てましたよ……

 

 

しかしそんなことに感心する暇もなく、新たな鬼が姿を現しました

 

 

それが萃香さんとの初めての出会いですね。

 

 

そのあとはお察しのとおり、熊口さんと萃香さんが戦うことに。

 

さっきの鬼もそうだったときのようにまた勝つだろうと思っていた私でしたが、まさかの展開。

 

熊口さんが一撃で地に伏しました。

 

殴られた熊口さんは勢いよく吹き飛び、そのまま一本の大木と激突、そこで止まると思いきや、大木はへし折られ、熊口さんはまだ奥の方へ吹き飛び、結果、ぶつかった大岩に大きなヒビをつけることにより、漸く静止しました。

 

流石の人間離れした熊口さんでも今の攻撃は効いたようで一応喋られるけれど体はピクリとも動かず、このままでは死んでしまう状態に追い込まれていました。

 

私もこのとき勿論のこと焦りましたが、あらかじめ熊口さんの能力は知っていたので混乱状態にまではならずに済みました。

 

でも熊口さんが死ぬのはあまりみたくはありませんでした。

もう30年以上もの付き合いの友人の死に目を生き返るとわかっていても見たくはなかったからです。

 

しかし、今熊口さんの外へ出れば忌々しき日光が私に牙を向くことに。

実際のところ日光は私にとって無害なはずなのですがなぜか直接浴びてしまうと過呼吸になったり意識が朦朧としたりするので私の天敵であることは確かなのです。

 

 

それについて一瞬熊口さんの外へ出ることに躊躇いを感じましたが、ここは森、日陰は五万とあったので

意を決して外へ出ることにしました。

 

 

が、まさかの熊口さんが立ち上がりました。

あのときは本当に驚きましたね。あの攻撃から察するに熊口さんの重要器官のいくつかはダメになっているはず。

それなのに熊口さんは立ち上がり、萃香さんの背後へ一瞬にして回り込みそのまま蹴りをかましました。

 

 

その蹴りは凄まじく、萃香さんは力なく天高く飛んでいきました。

そして暫くして気絶した萃香さんが落ちてきて、熊口さんの勝ちが決まりました。

 

 

このときの私の感想は圧巻の一言でしたね。

先程まで満身創痍だった熊口さんが一撃でそこまで追い込んだ相手をお返しと言わんばかりに一撃でノしたんですから。

 

しかし萃香さんが気絶しているのを確認した熊口さんはそのまま旅を続けるのかと思いきやその場で倒れました。

た、確かにあの怪我で無理をすればそうなりますよね……

 

今すぐにでも助けようかと思ったのですがまさかの事態。

熊口さんが倒れた場所が日光で照らされていました。

 

このままでは私が出てきたところで役立たずになるだけ……

でも急がないと熊口さんが死んでしまう。

しかし焦っても出られないことは変わりがないので大人しく太陽が傾くのを待つしかありませんでした。

 

 

 

しかし、太陽が傾くまで待つという行為が鬼が起きてくるまでに傾くのかという博打の選択でもありました。

 

 

 

 

結果、あえなくその博打は失敗し、萃香さんは目を覚ましました。

 

ああ、このままでは熊口さんが殺されてしまう……

と、落胆していましたがその私の考えとは反対の行動を萃香さんは起こしました。

 

「この人間凄い!起きたら勇儀に自慢しにいこう!」

 

といったのです。

 

え?負けた腹いせに殺したりとかはしないんですか?

と、あのときは思いましたけど、現在萃香さんと話すようになってからはそんな小物のようなことを萃香さんがするわけないとわかりましたが……

まあ、兎に角熊口さんが殺されるということはありませんでした。

逆に包帯などを巻いたりして介護まで萃香さんはしたりしていましたし。

 

まあ、このときすでに熊口さんは死んでいたらしく、介護の意味とかは殆どなかったようですが……

 

 

 

 

まあ、これが熊口さんと私が、妖怪の方々と友好を築くようになったキッカケの出来事でした。

 

 

 

 

 

 


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