東方生還録   作:エゾ末

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リクエストが来たため番外をだします。語り部は小野塚(兄)です 

リクエストについてですが随時受け付けているのでいつでもしてほしい回があればいってください!
出来る限り出したいと思います。


※番外の時は台詞形式です。


番外 月の同窓会

 月の都 綿月邸一室

 

 

小野塚(兄)「えー、今回は士官学校第50期生の同窓会にお集まり頂きー、誠にありがとうございます。司会を務めるのは私、小野塚 歩がやらせていただきます。」

 

モブ「敬語なんてらしくねーぞ」

 

モブ「挨拶なんていいからさっさと乾杯しましょー!」

 

 

小野塚(兄)「ごほん、こういうのは形からなんだよ。いいから黙って聞いとけ」

 

一同「「「かんぱーい!」」」

 

小野塚(兄)「おい!?」

 

 

 

今日、俺達士官学校50期生の同窓会がある日だ。

参加者は一人を除いて全員が参加、といっても皆の予定を会わせるようにしたからな。本当はここにもう一人来る予定だったんだけど……

 

そんなことを思いつつ、部屋の中心部にいた俺はとぼとぼとシャンパンのある台へ行く。

そんな中、俺に近づいてくる一つの影があった。

 

トオル「勝手に始めちゃったね、皆」

 

小野塚(兄)「トオルか……あいつら、もう酒が回ってるんじゃないのか?」

 

トオル「仕方ないよ。久しぶりに皆で集まったんだから」

 

小野塚(兄)「まあな……確かこの前皆で集まったのって……5000年ぶりか?」

 

トオル「5100年じゃなかったっけ?」

 

小野塚(兄)「そうだったっけ?んまぁ、そんなことどうでもいいか。

それよりトオル、お前んとこ、子供が産まれたんだろ?羨ましいなぁチクショウ」

 

トオル「はは、おかげで影女にいつも尻にしかれてるよ……羨ましいなら歩も結婚すれば良いじゃないか」

 

小野塚(兄)「相手がいないんだよ!」

 

トオル「……どんまい」

 

小野塚(兄)「くそぅ、俺だけ行き遅れてるじゃねーか……」

 

 

そう、俺にはまだ子供どころか彼女すらいない、何故か!

トオルも依姫も豊姫もその他全員が結婚を果たしていると言うのに俺だけしていない。

つまりこの場にて未婚者は俺一人。50期生の中でも俺ともう一人しかいない。

もう一人が誰かって?当然生斗に決まってんだろ。あいつが結婚するはずがない……いや、出来るはずがない!俺はそう信じている

 

 

依姫「なにか考え事ですか?」

 

小野塚(兄)「依姫か。俺に話しかけてくるなんて珍しいな」

 

依姫「ええ、そうですか?私としては結構話している方だと思うんですけど」

 

小野塚(兄)「年に一度喋るか喋らないかぐらいなんだけどな」

 

依姫「まぁ、そんなことはどうでもいいでしょう。

それより小野塚君。仕事の方は順調ですか?」

 

小野塚(兄)「順調もなにも月の女神の屋敷の警備ぐらいだしなぁ。はっきりいってやりがいがない」

 

依姫「嫦娥様の警備なんてそこらの兵に任せられる事なんかじゃないですし、凄いと思いますよ?」

 

 

今の会話の通り、俺は今、月の女神であり不老不死の薬を飲んだ罪人、嫦娥様が幽閉されている屋敷の警備が俺の主な仕事だ。因みに不老不死の薬は飲んだだけでこの月では重い刑に課せられる。今のところその薬を飲んだのは嫦娥様、そして蓬莱山 輝夜の二人だ。嫦娥様は幽閉されることでここに留まることは出来ているが蓬莱山輝夜は近々地上へ流刑に処されることとなっている。

 

とまぁ、そんな話はおいといて……なぜ俺が部隊長だというのに警備員なんてしているのかと言うと

それはとても単純な事だった。

 

平和、だからだ。お陰で兵士であった俺らはあまり必要となくなり、そういう仕事はこの月にいた玉兎達に任せられることとなり俺らは再就職先に悩んだ時期もあった。

 

 

依姫「それにしても……なぜ今頃同窓会なんて開いたんですか?」

 

小野塚(兄)「いやほらさ。この前生斗が地球で生存していたってことがわかっただろ?」

 

依姫「ああ、ツクヨミ様がダメもとで天照大神に捜査を頼んだらそれに当たる人物を見かけたっていう……」

 

 

そう、ツクヨミ様が姉である天照大神に生斗が地上にいるのかと聞いたら、『変な眼鏡を掛けた人物ならつい最近私の治める国に来ましたよ』との返答が来た。それを聞いた月の都の皆は早速使者を送ったりもした。

 

依姫「あ、大体わかりましたよ。天照大神の治める国に使者を送った時、熊口君が帰ってくるって思って今回の同窓会を企画したのでしょう?」

 

小野塚(兄)「せ、正解だ。」

 

 

まぁ、結果的には生斗はもうとっくにその地を離れていて居場所がわからず、使者を送ったことが無駄になったわけだが。

 

 

依姫「……熊口君、早く帰ってきてもらいたいですね」

 

小野塚(兄)「……ああ、そうだな」

 

 

俺はもう何億年と生きている。だからその分数えきれないほど色々な経験をしてきた。しかしそれらの記憶の大部分は忘れてしまった。

 

 

けれども、生斗と過ごした25年間の記憶は今でも鮮明に覚えている。

 

トオルと3人で馬鹿やったり、居酒屋で愚痴り合ったり、時には下らないことで喧嘩したりもした。

 

はぁ、懐かしいな。生斗のグラサンと俺を交換したら生斗の額に俺の下半身がくっついて取れなくなった思い出しただけでも笑いが込み上げてくる事件とかあったなぁ……

 

依姫「それに、今熊口君が帰ってきたら都全体が凄いことになりますよね」

 

小野塚(兄)「あ、確かにな。あいつは『英雄』だからな」

 

 

生斗は自分の身を犠牲にして俺らを救ってくれた。

もしあいつがいなければロケットが出る前に妖怪どもに壊されていたかもしれない。

そういうこともあって生斗は月の民からは『生ける英雄』として語り継がれ、玉兎教育用の歴史の教科書には大々的に載せられてもいる。

 

その場にいなかった玉兎達でさえ、あの妖怪の軍勢を一人で戦っている生斗のムービーを見て、あいつを尊敬する者も少なくはなかった。

一時期はグラサンブームも巻き起こって道端を歩く人々の殆どがグラサンをかけていた時期もあったくらいだ。

 

小野塚(兄)「いや、ちょっとまてよ。もし生斗が帰ってきたら……」

 

依姫「?」

 

 

生斗が帰ってきたら未婚者俺しかいなくなる可能性があるぞ!?

 

生斗月に着く→皆から手厚い歓迎をされる→生斗の勇姿に惚れた女が現れ、告白される→告白されたことのない生斗は思いやがって即OKする。→結婚!!

 

これは不味いぞ!生斗が帰ってくる前に結婚していなければ行き遅れが俺一人になってしまう!!

 

 

依姫「何となくですけど……小野塚君、とても下らないことを考えていますね」

 

小野塚(兄)「いや、決して下らなくなんかないぞ!

……てそれよりトオルは何処いったんだ?さっきまで一緒にいたんだけど」

 

 

依姫が来てから全然トオルが喋らないなぁとおもったらいつの間にかトオルの姿がなくなっていた。

 

 

依姫「ああ、それならあっちで……」

 

小野塚(兄)「……はぁ、影女のやつ。また悪酔いしてやがる」

 

 

依姫の指を指す方を見てみると酔った影女にトオルが酒を無理矢理飲まされている光景が目に写った。

トオル、あいつ滅茶苦茶酒に弱いからもう酔いつぶれているようだな

 

 

依姫「それでは、私はこれで。」

 

小野塚(兄)「ああ」

 

 

よし、依姫とも話したし。俺も早速日頃のストレスを発散させるとするか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5時間後

 

 

小野塚(兄)「それじゃあ今回のところは解散だな」

 

モブ「またやりたいねー」

 

モブ「あ、でも次やるときはあれだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

皆「「「「生斗が帰ってきたらだな(ね)」」」」

 

 

小野塚(兄)「皆……」

 

 

やはり、皆も生斗の事を忘れてなんかいなかったんだな……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな感じで俺らは今も平和に暮らしている。だから生斗、何年、何十年、何百年、何千年でも待つ。

 

だから必ず帰ってこい。次は全員出席の鍋パーティーだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 一方その頃

 

 

生斗「ヘっくしゅ!」

 

文「なんですか?生斗さん、くしゃみなんかして」

 

生斗「誰かがおれの噂をしてたな。たぶんおれの熱烈なファンだろう」

 

翠「いや、そんな人いるわけないじゃないですか。自惚れるのも大概にした方がいいですよ」

 

晩天「俺は尊敬してますよ!熊口様!噂するほどじゃないけど!」

 

生斗「お前は一言多いいんだよ、4馬鹿その1!」

 

晩天「晩天です!」

 




どうだったでしょうか?
今回は同窓会という形にしてしまったため、ツクヨミや永琳を出すことが出来ませんでしたが……

あと、最後のでわかる通り時系列は生斗が妖怪の山で暮らしている時ぐらいです。
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