東方生還録   作:エゾ末

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初めてラッキースケベを書いたような……



陸話 お、おれはなんて事を……!

「眠い……」

 

『起きたそばからなにいってんですか』

 

おじいさんの家の一室、今はおれが借りている部屋でおれは目を覚ました。うん、お布団最高。ずっと入っていたい。

 

……つーかこれ、久しぶりの二日酔いだ。

ん~と、おれの記憶が正しければ確か昨日は子供達を全員無事に送り届けたおれと青娥に親の方々が泣いて喜んでそのあと村全体で宴会になったんだよな。

そのあと青娥となにか喋って……

あれ?おれ青娥となに話してたんだっけ?

記憶が曖昧でどんな内容か思い出せない。

 

 

「ま、寝ればいつか思い出すか」

 

と、布団の中に再度入り込む。うん、おれの体温によって暖められた布団の中はほんっとーに最高だ。

 

そんな事を思いつつ大の字になって布団の暖かみを身体全体に行き渡らせようとした瞬間、なにか布団の中で見覚えのない感触がした。

 

 

 ぷにっ

 

 

「ん、なんだこれ?」

 

手の甲になんだか柔らかい感触が……ん?こんなところにシリコンなんて置いた覚えなんて……

て、ちょっとまてよ。こんな時代にシリコンなんてあったっけ?その前にあったとしても自分の布団の中にシリコンなんかいれるわけないし……それになんかいまおれの手の甲にある柔らかい物体には温もりが感じられる。

でもなんだ……手の甲にある柔らかい物体は……おれがこれまで生きてきた中で一番柔らかいかもしれないぞ。

こんな柔らかいもの、触ったのは初めてだ。

 

 

そんなどうでもいい感想を述べつつ柔らかい物体のある方向を向いてみるとそこには……

 

「ふふ、朝から大胆なのね……」

 

「…………」サァァ←酔いがさめる音

 

『変態……』

 

青娥さんがいました。そして触っていたのは青娥さんのピーーでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ~現実逃避中~

 

 

皆さんは性というものに関心があるだろうか?

いや、関心がなければ子供なんか作れないしエロ動画サイトなんかも存在しない。

そんな性についてだがおれは永き時を経て結構薄れていた。

だから別に同じ部屋に女の子と二人きりだろうが襲ったりなんかは決してしない。翠が良い例だ。

しかし、おれは薄れているとはいえ、完全に枯れているというわけでもない。

10年か前、妖怪の山で秋天(天魔)や4馬鹿と揃って春画(エロ本)の鑑賞会を開いたりもしている。

結局あの結末は春画が浮世絵で全然興奮もしなかったし、秋天の嫁さん、射命丸、翠の3人に見つかり、天狗達に晒し者にされたあげく、目の前で燃やされるという悲惨な事になったわけだが……

と、話がそれてしまった。

つまりおれには性こそは薄れているものの……

 

 

 

「あら、これの続きはしないの?」

 

「シマセンヨ、ハハハ。……スイマセン」

 

 

もういや、なんなのこの仙人……なんでおれの布団の中にいんの?なんでピーー触られたのに平気でいられんの?なんで受け入れ体勢なの?!

 

 

「……昨日はあんなに積極的だったくせに」

 

「…………マジデスカ」

 

 

なんなの!?昨日のおれはなにが積極的だったのぉぉ!???

つーか青娥服着てるよな?もしそういう行為を酔っぱらってしたとしたならば普通マッパ(全裸のこと)のはずだよな?!

いや、まてよ……そういう行為をしたあとに着直した可能性だって……

て、ああああ!!ややこしい!?本当昨日のおれになにがあったんだぁぁぁ!!!

 

 

「責任、とってくださいね……」

 

「…………」プシュウゥゥゥ

 

「あら、また寝るのかしら」

 

 

まじか、おれ、酔ってる間に童貞卒業してたのか……

そんなことを想像してしまい、色々なことが一気におこって脳内での処理が追い付かなくなったおれの頭がオーバーヒートして意識を手放してしまった。

 

 

 

 

 

 

 

_____________________

 

 

 

「いやぁ、まさか熊口さんがこんなにうぶだったとは」

 

「ちょっとした冗談でいったのに……」

 

「うわぁ、熊口さんの頭から湯気がたってますよ。これで鍋とかできるんじゃないですか?」

 

「あらほんと。そんなに恥ずかしい事だったのかしら?」

 

「意識を放置するぐらい恥ずかしかったんでしょうね。私の知る限りじゃ熊口さん、童貞ですし」

 

「へぇ……(これは使えるわね)」

 

「まずは起きたら謝らないとですね」

 

「絶対に怒るわよね、生斗」

 

「いやいや、大丈夫ですよ。もし怒ったとしても青娥さんの胸を揉んだことを盾にすれば一瞬で黙りこみますから」

 

「それもそうね」

 

 

 

_____________________

 

 

 ~村の周辺(夕方)~

 

 

「よくも騙したなぁぁぁ!絶対に許さんぞお前らあぁぁ!!」ズドーンッバーン!!!

 

「ねぇ?!怒らないって言ったわよね!?」

 

「なんでですかね?!もしかしたら熊口さんの逆鱗に触れてしまった可能性があるかもしれません!」

 

「もしかしてじゃなくて確実に触れてるわよね!確実に彼の逆鱗に触れてるわよね!!!」

 

「おれの純情を弄びやがって!お前らが灰になるまで爆散霊弾撃ち続けてやるからな!!!」バババババッ

 

「あの爆発する霊弾の名前、『爆散霊弾』っていうのね!……てそれどころじゃない!今は逃げなきゃ!」

 

「くっ、熊口さんがグラサンのこと以外でこんなに怒るなんて……こんなこと初」バーン!ピチューン…

 

「翠!?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば昨日おれになんか青娥いってなかったか?昨日の記憶が曖昧で忘れてしまってさ」

 

「ええ、そういうことならいつでも教えてあげるわよ。教えてあげるけど……その前に私を木に吊るすのをやめてくれたらね」

 

「いや、無理だ」

 

 

現在、翠と青娥はおれの純情を弄びやがったので人気のない場所で木に吊るしている。

流石に晒し者にするのは躊躇ったからだ。

 

それにさっきまで二人を追いかけてたのが村の近くでしかも爆発音を盛大に鳴らしまくったせいもあって村の人達に今の姿を見せるわけにもいかない。

だって昨日村の子供達を救った一人の青娥が木に吊るされてるのを見たらどう思う?

しかも吊るしてるのも救った一人という……

そういうこともあって村外れで吊るすことにした。

 

 

「あーあ、折角の髪が台無し」

 

「良いじゃないか。アフロヘア」

 

「良くないわよ」

 

 

因みに青娥と翠はおれの爆散霊弾をくらって頭がちりちりになっている。

青娥の方は気にしているがほら、翠は気にしてなんかないじゃないか。口から煙だして気絶してるけど

 

 

「ま、教えてあげるわ」

 

「おう」

 

やっと本題にはいったか。昨日、青娥がおれに言っていたことがなんなのか

 

 

「生斗。”不老不死″に興味はない?」

 

「ん?ないな」

 

「そう、やはり人間ですものね。長くいきたいと願うのは誰もが…………え?ないの?」

 

「あ、ああ、不老不死なんて興味ないな」

 

まずおれの能力も不老不死みたいなもんだしな。

まぁ、不老可死だけど

 

「不老不死よ!死ぬことも衰える事もないのよ!?」

 

「いや、おれ別にそんなこといいし。それにおれ、若く見えるかもしれないけどもう何百年といきてるぞ」←(本当は億単位で生きてる)

 

「ま、まさか貴方。仙人なの?」

 

「は?仙人なわけないだろ。仙人なんて噂でしか聞いたことないし。本当にいるだなんて青娥とあって初めてわかったわけだし。」

 

「信じられない……仙人でもないのに肉体が衰えず何百もの年を生きられるなんて……いや、そういえば前にも同じこと言っていたような……最初はちょっとした冗談と思っていたけど……でもそしたら彼の強さにも納得がいく。あんな力、普通の人間で20年ぐらいじゃ身に付けられる訳がないもの……」ブツブツ

 

「おーい、なに独り言いってんだ?」

 

「あ、いや、なんでもないわ。……それで、話は戻すけど。不老不死には興味はないのね」

 

「ああ」

 

「(ふぅ、まさかこの口説きが通じないとはね……)もう、回りくどい事は無しとするわ。

 

生斗……貴方、仙人になりたくはない?」

 

 

「そうか。不老不死に興味はないかとか聞いてきたのはそのためか」

 

「そうよ」

 

「確かに前に青娥が仙人について話してきたときは少し魅力的に感じたこともあった。霞を食べることができて、食費が浮くし、壁抜けとかもできるらしいしな」

 

「それなら……!」

 

「でもな。おれは仙人にはならない」

 

「え、なんでよ!?仙人いいじゃない?」

 

「だって_________

 

__なんかめんどくさそうじゃん?」

 

 

おれは気長に過ごせればそれで良いんだ。仙人なんてなる必要性はないしな。

 

 

 




ちょっと中途半端な終わり方となりましたね。


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