インフィニット・ストラトス アグル   作:K.V

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凄い久しぶりなんですが7.5話です。待っていらした方々、申し訳ありません。


7.5

 

 

クラス代表決定戦の後、セシリアはクラス全員に謝罪した。当然その中には綾人も含まれていた。

 

(何だいきなり?どういう風の吹き回しだ?)

 

綾人はセシリアの謝罪にむしろ戸惑っていた。女尊男卑に染まっていた彼女が謝罪してくるとは思っていなかったからだ。それに以前よりも大分丸くなっている。するとセシリアは綾人の所へ行き始めた。

 

(……何だよ?)

 

「……オ、オルコットさん?」

 

「湊さん、貴方の事を何度も臆病者と罵ってしまって申し訳ありませんでした!」

 

(……え?)

 

なんとセシリアは綾人個人に謝罪の言葉を述べた。綾人はそれ対してに思考が追いついていなかった。

 

「あの〜、オルコットさん?」

 

「本当に申し訳ありませんでした!」

 

(いや、あれ演技だから別に気にする事じゃないんだけどね)

 

「オルコットさん、気にしてないから大丈夫ですよ。それに、臆病者だって言うのは本当の事ですので……」

 

「ですが……」

 

(そこまで言うなんて、本当はこいつ、根は良い奴なのか?)

 

「あの〜、オルコットさん」

 

「な、なんでしょう?」

 

「後で少し話しませんか?」

 

「お、お話ですか?」

 

「はい。嫌なら別にいいんですが」

 

「い、いえ。私で良ければぜひ」

 

「では、放課後に」

 

(……何を言ってるんだ俺は?)

 

こうして綾人はセシリアと話をする約束を取り付けた。

 

 

 

 

放課後になり、綾人はセシリアと2人で話をすることになった。

 

(本当、何でこんな約束してしまったんだか)

 

綾人は自分で言っておきながら若干後悔しているようだった。

 

「湊さん、それでお話というのは?」

 

「さっき思ったんですけど、オルコットさんって本当は自分で思ってるよりも優しい人なんじゃないですか?」

 

「なっ⁉︎///いきなり何を言うのですか⁉︎///」

 

セシリアはいきなりとんでもない事を言われてしまうが、綾人は御構い無しに話を続けた。

 

「最初こそは女尊男卑主義者っていう印象が強かったんですけど、今朝の様子を見ると、何かが原因でそうなってしまったと思うんですが……?」

 

「……」

 

「すみません、軽々しく口をきいてしまって。もしかして、嫌な事思い出させてしまいました?」

 

「いえ、大丈夫です。お話ししますわ。何があったのかを」

 

セシリアは話した。男尊女卑の時代だったころから実家発展に尽力した母親のことは尊敬していたが、婿養子という立場の弱さから母親に対し卑屈になる父親に対しては憤りを覚えていたこと。両親を列車の事故で亡くしたこと。

 

(なるほどな。そんな事があれば、ああなるのも無理はない。こいつも女尊男卑の被害者だという事か)

 

「それで私は必死に勉強をして、イギリスの代表候補生になったのですわ」

 

「そうだったんですか……。オルコットさんってやっぱり凄いですね」

 

「そんな、私は……」

 

「凄いですよ、オルコットさんは。亡くなったご両親の遺産を守る為に必死に勉強して、さらに代表候補生にまで登りつめたんですから。それに比べて、僕なんかは……」

 

「湊さん、自分をそんなに卑屈になさらないでください。貴方だってきっと」

 

「オルコットさんばかりに喋らせるのも悪いですね。僕の事も話しましょう」

 

そして今度は綾人が自分の事を話した。

 

「僕の両親も死んでるんです。ずっと昔に」

 

「そ、そうなのですか……」

 

「それも、殺されたようなものですよ。ISに」

 

「それって、どういう事ですか?まさか女尊男卑が原因で……」

 

「そんな物じゃないですよ。一応事故死って事にはなってるんですけど、本当は……」

 

湊は拳を強く握りしめていた。

 

「湊さん……」

 

「だから僕はISを憎んでいます。どうしようもないほどに。だから実を言うと、授業中とかはイライラしてました。でも、僕には心の支えがあります」

 

「心の支え、ですか?」

 

「はい。今の母です。母には憎しみに囚われるなと言ってくれています。だから、僕は今のままでいられるんです」

 

「湊さんも、辛かったんですね」

 

「今はもう大丈夫です。それにこんな事、今まで誰にも話したこと無かったんですけど、オルコットさんが初めてです。少しスッキリしました」

 

「私もです。私も気が楽になりましたわ。今日はありがとうございました」

 

「こちらこそありがとうございました。オルコットさん」

 

「そんな、セシリアで構いませんわ湊さん。それに、敬語でなくてもよろしいですわよ」

 

「でも、僕は基本的に苗字呼びで、敬語はもう昔からの癖っていうか……、そんな事言ったら、オルコットさんも苗字呼びで敬語じゃないですか」

 

「あら、それもそうですわね。ではいつも通りという事で?」

 

「はい、その方がお互いに落ち着きますので」

 

「しかし名前で呼びたくなったらいつでもよろしいですわよ。私もいつかは名前で呼ぶかもしれませんわ」

 

「じゃあその時はよろしくお願いします。オルコットさん」

 

「こちらこそよろしくお願いします。湊さん」

 

そして綾人は1人となった。

 

(セシリア・オルコットか。案外、似た者同士かもしれないな。唯一違うとすれば、俺はいつまでも引きずってる捻くれ者、という事か)

 

 




全く関係ないんですけどレッドアイズを強化する為に巨神竜復活を3個買ったんですが3個でデッキができそうでパーツがなくなりそうです。
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