インフィニット・ストラトス アグル   作:K.V

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第19話

多勢の大人が集まっている。その殆どの人が、ただならぬ雰囲気を醸し出している。そしてその中には、織斑千冬もいた。今千冬達がいるのは、IS委員会の会議場である。この会議は緊急で開かれたものだ。そして委員の1人が口を開いた。

 

「ウルトラマンが前にもIS学園に現れたというのは本当ですか?」

 

「はい」

 

委員の質問に千冬は答えた。千冬が答えるとすぐに他の委員が質問を始めた。

 

「その時、ウルトラマンは一体何を?」

 

「クラス対抗戦の時です。試合中に謎のISが襲撃してきました。止む無く生徒と交戦状態になってしまった時にウルトラマンが現れました。その時、ウルトラマンは避難が遅れた生徒を庇いその後、襲撃者と交戦しました。ウルトラマンと襲撃者は互角の戦いを繰り広げましたが、ウルトラマンが光線を放ち、襲撃して来たISは破壊されました」

 

「ISが破壊された!?」

 

ISが破壊されたと聞いた委員会の人々は一斉にざわつき始めた。

 

「ISが破壊されたと言ったが、搭乗者は?」

 

「襲撃して来たISは無人機でした」

 

「無人機ですと?」

 

「皆目見当がつきませんが、何者かが送り込んで来たのは確実でしょう」

 

ISがウルトラマンに破壊されたと知った委員会の人々は、何か考え出した。

 

「無人機とは言え、ISを破壊するとは恐れ多い」

 

「現時点でウルトラマンは我々の味方だと思いますか?」

 

「白騎士事件、そしてIS学園では我々を助けてくれました。しかし、ウルトラマンが何者かわからない以上、味方だとは断言できません」

 

千冬はそう言った。その言葉には、個人的な感情が含まれている感じがした。

 

「確かに、ウルトラマンは我々にとって未知の存在だ。ISを破壊できるとなると、敵になった時には大きな脅威となる」

 

委員の1人がそう言った。すると他の委員の人々はその言葉に大きく頷いた。

 

「我々はウルトラマンの事を知る必要がある。もしもウルトラマンが現れたならば、捕獲をする事とする」

 

代表と思われる人がいうと、委員の人々は皆賛同した。

 

(……ウルトラマン……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある休日、綾人は街に買い物に来ていた。ただしセシリアの荷物持ちとして。

 

「湊さん、次行きますわよ」

 

「は、はい……」

 

すでに綾人の両手には荷物でいっぱいだった。

 

(どうしてこうなった……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは数日前の事だった。ある日、綾人はセシリアに呼び出されていた。

 

(話があるって、一体何なんだ?)

 

綾人は何故呼び出されたのか全く見当がついていなかった。目の前にいるセシリアは少し表情が怖いと思った。

 

(俺、何かあいつにやらかしたか?)

 

思い出そうとしてもそんな記憶はなかったかに思えた。そして遂にセシリアが口を開いた。

 

「湊さん、今度の休日は空いていますか?」

 

(休日?特に何も無かったが?)

 

「はい、空いてますが……?」

 

「では、今度の休日ワタクシに付き合いなさい」

 

「……はい?」

 

(なさい?命令形?お願いじゃなくて命令?え、何?どういこと?)

 

綾人はセシリアの言った事に混乱してしまった。いきなり付き合えと命令形で言われたのだ。セシリアは綾人が了承する前に決め付けようとしていた。

 

「あの〜、付き合いなさいってどういうことですか?」

 

「そのままの意味ですわ。今度の臨海学校で必要な物を買いに行きますので湊さんにはその荷物持ちをしてもらいますわ」

 

(荷物持ちかよ。って、臨海学校の準備ぐらい1人でできるだろ)

 

「拒否権は?」

 

「ありませんわ」

 

(即答かよ)

 

「……理由を聞いても?」

 

「わからないのですか?」

 

「……はい」

 

(逆にちゃんとした理由があったのか)

 

「あの時貴方は急にいなくなったんですわのよ。ワタクシがどれだけ心配したと思ってるのですか」

 

「す、すみません……」

 

(それが荷物持ちにどう繋がるんだよ)

 

「なのでワタクシを心配させた罰として買い物に付き合っていただきますわ!」

 

「……絶対ですか?」

 

「絶対です。これは決定事項ですわ」

 

「え〜……」

 

 

 

 

 

 

 

と言う事があり、綾人は絶賛荷物持ち中である。

 

(臨海学校に必要な物はもう買い揃えているよな?)

 

確かに、セシリアは既に臨海学校に必要な物は殆ど買っていた。故に、今は臨海学校とは全く関係の無い買い物をしているのである。

 

(……女の買い物って、結構面倒くさいな……)

 

1人で愚痴る綾人であった。

 

「あの〜オルコットさん、少し休憩しません?」

 

「あら?もうお疲れになったのですか?」

 

「だって、こんなに買い物してるんですよ。それは疲れますよ」

 

「…… そうですわね。では少し休憩しますか」

 

(はあ、やっと休める)

 

綾人とセシリアは近くのベンチに座った。ベンチに座った綾人は大きく息を吐いた。

 

「大分お疲れのようですわね」

 

「……どの口が言うんですか……」

 

(だいたいお前が買いすぎているんだよ……)

 

「これは失礼しました。ですが、これは罰なのですからこれくらいしていただいませんと」

 

「そうですか……」

 

(……酷くないかそれ?)

 

「湊さん、休憩は終わりです。次行きますわよ!」

 

「……はい」

 

そして綾人は、再びセシリアに振り回されるのであった。綾人本人は既に諦めている様子だった。

 

 

 

 

 

 

ショッピングモールを出た綾人とセシリアはモノレールに乗っている。綾人は何とかシートに座っているが、半目状態だった。

 

(やべえ、すっげー眠い……)

 

1日中セシリアに振り回された綾人は既に疲れ切っていた。

 

「ふふっ」

 

半目状態の綾人を見たセシリアは軽く笑った。

 

「何ですか……?」

 

「いえ、何でもありませんわ」

 

(何だか馬鹿にされた気がしたな)

 

セシリアの様子に腑に落ちない綾人だった。

 

 

 

 

 

 

しばらくして綾人とセシリアは学園に戻ってきた。

 

(やっと戻って来た……)

 

「湊さん、今日はありがとうございました。湊さんのお陰でたくさん買い物ができましたわ」

 

「は、はあ……」

 

(だったら少しくらい自分で荷物持って欲しかったが)

 

「あら?ワタクシとショッピングはご不満だったかしら?」

 

セシリアのその言い方には少し嫌味がこめられている様に感じられた。

 

「いえ、別にそう言う訳では無いんですが……」

 

(荷物は持って欲しかったけどな)

 

綾人は内心愚痴った。

 

「では、またお願いしてもよろしいですか?」

 

「……荷物持ちでなければ……」

 

(これ以上は勘弁してくれ)

 

「考えておきますわ。では、ワタクシはこれで失礼します」

 

「お疲れ様でした」

 

綾人とセシリアは各々部屋に戻った。

 

 

 

 

 

 

部屋に戻った綾人はすぐにベッドに倒れこんだ。

 

「はあ、結構疲れたな……」

 

1人になった綾人は、素の喋り方になり眠りかけていた。

 

「……悪く無いな、こういうのも」

 

そう言った綾人は完全に目を閉じた。

 

(……結構楽しかったな……)

 

 

 

 

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