インフィニット・ストラトス アグル   作:K.V

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遅くなりまた。最近忙しかったものでして……


第22話

特殊任務行動と言われ一般生徒達はISの片付けに追われていた。片付けをしている生徒の中には今の状況に飲み込めない者もいる。

 

「特殊任務行動ってどういう事?」

 

「わかんないよそんなの……」

 

他の生徒達も困惑しているせいか、片付けの作業が捗っていなかった。そしてそこには、すでに専用機持ち達はそこにはおらず、一般生徒達だけが残ってISの片付けをしている。その中には、今の状況に不安を覚えている者もいるようだ。

 

(特殊任務行動……、何が始まるんだ?)

 

綾人も考えながらISの片付けをしている。

 

「ねえ、湊君はどう思う?」

 

同じ1組の生徒が綾人に聞いてきた。普段は弱気で大人しいと思われている綾人だが、頭が良いという事はクラスでは周知の事実となっている。そして、千冬に意見を言った事が、クラスメイトに綾人の印象をさらに変えさせた。

 

「そうですね……」

 

綾人が喋ると同時に、皆が綾人に注目した。だが綾人はそれを気にせずに話を続けた。

 

「まず言える事は、只事じゃないって事は確かです。山田先生の慌てようと織斑先生のあの表情、確実に何かあります。僕たち一般生徒が踏み込める領域じゃない何かが」

 

「それってどういう事?」

 

「織斑先生が特殊任務行動に移ると言った時、専用機持ちに招集をかけました。素人の織斑君とついさっき専用機を貰った篠ノ之さんも一緒に。これはおそらく、戦力が欲しかったんじゃないでしょうか?猫の手も借りたいほどの」

 

「せ、戦力って?」

 

「今日の予定を全部中止にさせてまで特殊任務を行う。多分この特殊任務というのは軍事絡み、もしくは国家絡みだと思います」

 

「そんな大袈裟なものなの?」

 

「じゃなきゃ専用機持ちを呼びませんよ。仮にそうだった場合、最悪この付近は、戦場になる」

 

「戦場ッ!?」

 

戦場という単語を聞いた瞬間、生徒達はザワつき始めた。

 

「戦場って、またこの前みたいな事になるの……?」

 

「そんなのもう嫌だよ……」

 

一同の不安はさらに増した。既に怯えている者がいるのも少なくない。

 

「飽くまで最悪の場合です。その為に専用機持ちが呼ばれたんですから。皆を信じましょう。僕たちも早く旅館に戻らないと」

 

綾人がそう言うと、片付けを終わらせて全員旅館に戻った。

 

 

 

 

 

 

部屋に戻った綾人は、1人で考え事をしていた。

 

(特殊任務行動がIS学園側に通達されたのは、おそらくその原因が俺たちに近い所にいるからか。そして専用機持ちは代表候補生の4人に加えて織斑と篠ノ之がいる。だが、そうは言っても所詮は学生だ。それなのに学園側に特殊任務を通達するのはどういう事だ?これがもしも本当に軍事絡みだとしたら尚更だ。そんな大事なことを学生如きに任せるか普通?まさか自分達で対処できないから学園側に押し付けたのか?だとしたら、ふざけてるにも程があるな)

 

綾人はそんな事を考えていた。ちなみに部屋には綾人1人しかいない。

 

「まあ、俺がこんな事を考えても仕方ないか」

 

だがその瞬間、綾人は懐に違和感を感じた。懐にしまってあったアグレイターを取り出してみると、アグレイターのランプが光り輝いていた。

 

「これは……?」

 

綾人は何か感じたのか、部屋の窓を開けた。

 

「……俺に行けというのか……アグル!」

 

綾人はアグレイターを展開させ、光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

旅館のある一室、そこにはセシリア、鈴音、シャルロット、ラウラ、千冬、真耶がいる。全員が真剣な面持ちをしていた。

 

「織斑先生、作戦領域上空に謎の発光体が出現したとの報告がありました」

 

真耶がその報告を受け、千冬に伝えた。

 

「発光体だと?」

 

「映像を解析します。……ウルトラマンです!!」

 

「何ッ!?」

 

ウルトラマンと聞いた瞬間、千冬は驚きの声をあげた。映像を表示すると、そこには確かにアグルの姿があった。千冬はアグルを見ると、険しい顔つきになった。

 

「ウルトラマン……あれが……」

 

ラウラは初めてアグルを見た。

 

「うん。あの時ラウラを助けたのも、あのウルトラマンなんだ」

 

シャルロットはラウラにそう言った。

 

「でも、何でウルトラマンがいんのよ!?」

 

「この前もウルトラマンが現れましたが……どういう事なのでしょう……?」

 

 

 

 

 

 

 

(どこだ……どこにいる……?)

 

アグルは空を飛びながら探している。これから逢うであろう未知の存在に気を引き締めていた。

 

(あれは……?)

 

「一夏!? 一夏!?」

 

(篠ノ之と織斑か? 他の奴らはいない。まさか2人だけで来たのか? それにあの様子だと、織斑があれにやられたようだな)

 

アグルは一夏と箒の他に別のISを見つけた。そしてそれと同時にそのIS『銀の福音』が今回の原因だと理解した。

 

(篠ノ之の奴、いつまでそこにいるつもりだ?格好の的だぞ! ……仕方がない)

 

アグルはすぐに箒達の所に向かった。

 

 

 

 

「一夏!! 目を開けてくれ!! 一夏!!」

 

箒は何度も呼びかけるが一夏は目を覚ます気配がない。そして福音は、それに構わず止めを刺そうと構えた。

 

「ッ!?」

 

箒は福音が攻撃する瞬間に目を瞑った。だが

 

ドガアアアン!!!!

 

謎の衝撃音が鳴り、箒は恐る恐る目を開けた。目を開けると、そこにはアグルブレードを構えたアグルがいた。

 

「ウ……ウルトラマン……?」

 

アグルは福音の攻撃を全て弾いていた。アグルはゆっくりと箒の方を振り向いた。

 

「ッ!?」

 

箒はアグルと目が合うと背筋が凍る感覚に襲われた。前にも一度、味わったものだった。アグルは首を振ると、箒はアグルの考えを悟ったのか、戦闘領域から一夏を連れて離脱した。

 

(こいつか。ISが絡んでるのは間違いないと思ったが、何だこいつは?)

 

アグルは透視能力で福音を調べた。そして、人が乗っている事がわかった。

 

(人が乗っているだと?しかも意識が無さそうだが……暴走しているのか?)

 

アグルがそう考える束の間、福音はアグルに攻撃を仕掛けた。

 

(ぐっ!?)

 

アグルブレードで防ぎ、そのまま福音に接近した。

 

(ハアアアアッ!!)

 

アグルは福音に斬りかかるが福音は腕でアグルブレードを防いだ。その瞬間、アグルブレードと福音の間から謎の光が発生した。

 

(何だ…….今のは……?)

 

アグルは謎の光を見上げたがその光は空に消えた。福音は隙を見つけ、エネルギー弾を全てアグルに向けて放った。

 

(くっ!!)

 

アグルも反射的にフォトンクラッシャーを放った。フォトンクラッシャーとエネルギー弾がぶつかり合う。そして再び、謎の光が発生した。

 

(ッ!また!?)

 

光は空に消え、フォトンクラッシャーとエネルギー弾のぶつかり合いも互いの爆発により強制的に終わった。そしてそこは爆煙に包まれた。

 

(奴は!?)

 

煙が晴れると、そこに福音の姿はなかった。

 

(逃げたのか……? それに、あの光は一体……?)

 

アグルも光に包まれ、姿を消した。

 

 

 

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