福音が光弾を放った時、アグルが出現しフォトンクラッシャーで打ち消した。再びアグルが現れた事で、セシリア達は言葉を失った。
「ウ……ウルトラマン……」
最初に口を開いたのはセシリアだった。
「ウルトラマン……まさか直接見ることになるとは……」
ラウラはこれがアグルを初めて生で見ることになる。他にもアグルに対する様々な思いが専用機持ち達から感じられる。
(全く、無茶な奴らだ)
アグルは専用機持ち達に対してそんな事を思った。そしてアグルはすぐに気持ちを目の前の福音に切り替えた。
(行くぞ)
アグルは福音に向かった。福音はアグルに狙いを変え、光弾を発射した。だがアグルは光弾を予測していたのか接近と同時に回避行動をとった。
(ハアアアア!!)
アグルは福音に接近すると殴りかかった。そして福音も思わずアグルに拳を突き出した。
ドガアアアン!!!!
「ぐっ!」
「きゃあああ!?」
アグルと福音の拳がぶつかり合った。その時、凄まじい衝撃が発生し、専用機持ち達は巻き込まれまいと必死にその場に留まった。それと共に、あの謎の光のエネルギーが発生し空に上がった。
(またか。何なんだこれは?)
アグルは光のエネルギーに気を取られ、福音の攻撃に反応が遅れてしまった。
(しまった!!)
福音は零距離でアグルに光弾を放った。アグルは避けれるはずもなく全弾直撃してしまった。
(ぐあああああ!!)
光弾を食らったアグルは海に落下しそうになるが、うまく体勢を立て直し再び空に上がった。
(ちっ、俺とした事が……)
アグルは気を取り直して福音と対峙した。
「お前達、私たちも行くぞ!!」
「ええ!ウルトラマンだけにやらせないわよ!!」
「うん。僕たちがやるんだ!」
「ああ、今度こそ絶対に!」
4人が気合を上げる中、セシリアだけはアグルの戦いをただ見ていた。
「どうしたセシリア?行くぞ!」
「は、はい!」
ラウラに叱咤され、セシリアも福音に向かい始めた。
(……何でしょうか、この感覚は……)
セシリアはアグルに対して違和感を覚えた。
アグルは『アグルスラッシュ』で牽制しながら接近する機会を伺っていた。
(奴のあの機動力、半端な物じゃない。どうする……)
アグルが考えている時に、福音は再び光弾を放とうとした。
(ちっ、またか)
アグルが回避行動を取ろうとしたその時、上空から砲撃が発射された。福音は反応が遅れ砲撃が直撃した。
(今のは!?)
アグルが上空を見ると、そこにはレールカノンを構えたラウラがいた。
「私を忘れてもらっては困るな」
(ボーデヴィッヒか!)
福音はラウラに狙いを変えたが、今度は更に別の2方向から射撃をくらった。
「僕たちもいるよ」
「デュノアさんの言う通りですわ」
セシリアとシャルロットの同時攻撃が福音を捉えた。
(今度はオルコットとデュノアか)
福音は再び離脱しようとした。
「だからさせるかぁっ!」
鈴音の声に反応した福音が鈴音の方を見ると、甲龍から衝撃砲が発射された。福音は衝撃砲を食らうと、体勢を立て直そうとした。
「うおおおおお!!」
今度は箒が紅椿の刀で吹っ飛ばされている福音を斬りつけた。
「はあああああ!!」
鈴音も続けて『双天牙月』で斬りつけた。
(篠ノ之に、凰か……)
専用機持ち達5人よる攻撃が福音を追い詰めた。
(これがあいつらの力か。やるな)
アグルも5人の所に行った。
「ウルトラマン……」
誰がそう呟いた。アグルは5人と顔を合わせると無言で頷いた。
「行くぞ!」
アグルの意図を理解し、ラウラが先頭に立った。だがそれより先に福音が動いた。福音からエネルギー弾が発射された。
「させないよ!」
シャルロットが前に出るとシールドでエネルギー弾を防いだ。
「ラウラ!」
「任せろ!」
ラウラはAICで福音の動きを止めた。
「今だ!ウルトラマン!!」
無言で頷いたアグルはリキデイターの構えをとった。
(くらえ!!)
『デヤアアアアア!!』
アグルが放ったリキデイターは福音に直撃した。結果、福音は落下し、海に沈んだ。
「やった!!」
「私達の勝ちだ!!」
(……いや、違う!!)
すると海の中から青い雷を纏った福音が出現した。
(何だ、これは……?)
「これは……!? 一体、何が起きているんだ……?」
「!? まずい! これは第二形態移行だ!」
ラウラが叫んだ瞬間、福音が動き出した。
『キアアアアアアアア……!!』
すると、福音はアグルに飛びかかった。
(なっ!?)
福音のスピードにアグルは反応できず、首を掴まれてしまった。
(ぐあっ!! ああぁ……)
アグルは抵抗できずに首を強く締め付けられる。
「ウルトラマンが!!」
シャルロットはアグルを助けようとするが……
「待て!」
ラウラが制止するもシャルロットは福音に近づいた。そして近接ブレードを装備して攻撃するが、空いてる手で掴まれてしまった。
「くっ、このっ……」
福音はエネルギーの翼を生やした。福音はシャルロットを離し、翼をアグルに向けた。
(やべえ……)
そして翼からエネルギー弾が発射された。当然アグルは逃げられるわけがなかった。
『ウアアアアアアアア!!』
(ぐああああああああ!!)
アグルはそのまま放り投げられるが何とか体勢を立て直した。
(こいつ、さっきよりもパワーが上がっている。これがセカンドシフトって奴か……。それにこいつは、俺を狙っている!!)
そう、福音のターゲットは完全にアグルに絞られている。他の5人は既に眼中に無かった。
アグルはアグルブレードを装備し、福音に接近しようとするが、スピードは完全に福音が上回っている。そのため全てにおいて福音に先手を取られる。結果、アグルが近づくより先に福音が接近した。
(ぐっ!?)
接近した福音はアグルに蹴りを入れ、更にエネルギー光弾を放った。
(ぐああああああ!!)
「私達も行くぞ!!」
ラウラの指示で他の4人も接近しようとするが福音がエネルギー光弾を放った。
「ダメだ!! これでは近づけない!!」
「どうすんのよ!!このままじゃウルトラマンもやられるわよ!!」
鈴音の言う通り、アグルのライフゲージが点滅を始めた。
(どうする!? どうすればいい!?)
アグルは必死で対策を考えるが当然そんな暇は与えられない。そんな時だった。
ドガアアアアアアン!!
(……何だ!?)
強力な荷電粒子砲が福音に直撃した。
「俺の仲間は、誰一人としてやらせねえ!!」
そこには、白式第二形態・雪羅を纏った一夏がいた。
(織斑なのか……?それにあれは?まさかあいつもセカンドシフトを?)
「一夏!!一夏なのだな!?」
「ああ、待たせたな箒」
「一夏ァ!!」
「鈴、みんな、悪いな。心配かけて」
「全くですわ」
「本当だよ。心配したんだからね」
「だが、信じていたぞ」
「ああ、じゃあ再戦と行くか!」
その時一夏はアグルに気が付いた。
「ウルトラマン……」
アグルも一夏を見続けていた。
(こいつは俺一人では無理だ。あいつを頼るしかないようだな)
アグルは一夏と顔を合わせると無言で頷いた。
「ッ!! 行くぞ!!」
アグルと一夏は共に剣を構え福音に接近した。福音は一夏の斬撃を避けるとアグルにエネルギー光弾を放った。
(同じ手は食らわない!!)
アグルはアグルブレードを高速回転させエネルギー光弾を防いだ。
「うおおおおお!!」
その隙に一夏が福音を斬りつけた。更にアグルも福音に接近し福音に斬撃を浴びせる事に成功した。そしてエネルギーの翼を破壊した。
(止めだ!)
アグルは福音にフォトンクラッシャーを放った。そして一夏も零落白夜で斬りつけた。結果、シールドエネルギーがゼロになり、福音は完全に停止した。
「はあ……はあ……はあ……」
『やったあああ!!』
福音が解除されると、操縦者が落下し始めたが、アグルが超能力で落下を阻止した。そしてそのまま海辺へと移した。
その頃、作戦室では福音の反応がなくなった事が分かった。
「織斑先生、銀の福音の反応が、完全になくなりました」
「そうか。ボーデヴィッヒに繋いでくれ」
「はい」
真耶はすぐにラウラに通信を繋げた。
「ボーデヴィッヒ」
『教官!? もっ、申し訳ありません、無断出撃をしてしまい……罰は甘んじて受けるつもりです。」
「今はその事はいい、福音はどうなった?」
『はっ、はい。福音は完全に機能を停止し、解除されました』
「操縦者はどうなった?」
『操縦者はISが解除された後にウルトラマンが謎の能力で海辺へ送りました』
「ウルトラマンだと……?」
『はい。今回敵を倒せたのは、ウルトラマンが力を貸してくれたおかげでもあります』
「……ウルトラマンはまだそこにいるのか?」
『はい、ウルトラマンはまだいますが?』
「そうか……ならお前達に命令する」
『命令……ですか?一体何を……?』
「ウルトラマンを攻撃しろ!!」
今回でようやく共闘したと思ったらのこのラストです。