インフィニット・ストラトス アグル   作:K.V

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大変お待たせしました。1カ月ぶりの投稿になってしまいました。

展開は決まっているのに話の内容が決まらないという最悪な状況に陥ってしまいました。


第32話

無事合流した綾人とセシリア。2人は避難所に来ていた。避難所には今大勢の人々がいる。特に泣いている人が多い。それもそのはず、今までの日常があっという間に壊されたのだ。

 

怪獣の出現。それは誰も予測していない。予測できるはずもなかった。怪獣の出現など一体誰が予測できるか?だが、怪獣は現れてしまった。今までの日常は、怪獣の出現によって消えてしまったのだ。

 

避難所の様子を見た綾人には、あの記憶が蘇っていた。

 

「ッ!?」

 

綾人の小さい時のトラウマが蘇る。目の前で瓦礫の下敷きになる自分の家族。何もできずにただ見て泣き叫ぶだけの自分。綾人はそれに重ね合わせていた。

 

「綾人さん?」

 

様子が変わった綾人にセシリアは声をかける。綾人は少し息を切らしていた。

 

「はあ……はあ……いや、何でもない……」

 

「……そうですか……」

 

セシリアは気になっていた。綾人の喋り方がいつもと違うと。綾人が1人で何処かに行こうとした時も、敬語を使わなかった。そして、自分を名前で呼んでいた。いつもならオルコットさんと言うはずだが、セシリアと言い、さん付けもしなかった。その時の綾人は、まるで別人みたいだった。

 

(そういえば、あの時も……)

 

だが、これが初めてではない。前にも一度あった。それは、セシリアと鈴音がラウラと戦った時だ。圧倒的な差でラウラに負けた時、綾人は自分の名前を叫びながら乱入してきた。あの時の綾人の表情も、普段とは違っていた。その時は大して気にも留めなかったが、今改めると、疑問に思い始めた。

 

(綾人さん、貴方は一体……?)

 

そしてセシリアは、自分が綾人を名前で呼んでいることに、気づいていなかった。

 

 

 

 

 

 

IS学園職員室

 

そこはもう職員達でゴタゴタしている。元々が休日なだけあって、外出している生徒達も多い。故に、外出届けを出している生徒達の確認をしていた。

 

「織斑先生、1組で外出届けが出ているのは湊君とオルコットさんです」

 

「二人だけか?」

 

「はい」

 

(湊、オルコット……)

 

安否確認ができない今、無事を祈ることしかできなかった。

 

「千冬姉!!」

 

すると、一夏達専用機持ちが職員室に入ってきた。

 

「み、皆どうしたんですか!?」

 

「何の様だ。今はお前達に構っている暇は無い」

 

「セシリアと綾人君は無事なんですか!?」

 

シャルロットが聞いてきたのは綾人とセシリアの安否だった。

 

「……それはわからない」

 

「わからないってどういう事だよ!?」

 

「怪獣の影響で安否確認ができない。湊達だけじゃない。他の生徒達もだ」

 

「教官、現地に行く事はできないのですか?」

 

「無理だ。怪獣がいつまた現れるかわからない以上、こちらも下手に動く事ができない」

 

「じゃあ、あの二人はどうなんのよ!?」

 

「どうにかならないんですか?」

 

「……」

 

箒が聞くが、千冬は答えられない。

 

「だったら俺たちが!!」

 

「馬鹿な事を言うな!!お前達を行かせられる訳ないだろ!!それに、お前達が行ったところで何ができる!?」

 

「じゃあどうするんだよ!?見捨てんのかよ!?」

 

「だから今考えているんだろう!!」

 

千冬の声が職員室に響く。それにより一夏達は何も言えなくなった。一夏達は千冬の想いを考えず一方的に自分達の意見を言うだけだった。

 

「わかったなら出て行け。忙しいんだ」

 

そう言われ一夏達は職員室を追い出された。

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜、綾人は1人離れたところ破壊された街を見つめていた。そしてコッヴとの戦いを振り返っていた。

 

(アグル、お前はずっと前からからこうなる事が分かっていたのか?いずれ破滅が訪れる事が……)

 

綾人はいつものようにアグルに問いかけるが、当然アグルは答えてくれない。

 

(アグル、お前は一体……?)

 

「湊さん?」

 

その時、セシリアが綾人に声をかけた。

 

「……オルコットさん……」

 

「(オルコットさん……)む、向こうで炊き出しが始まりますので一緒に……」

 

「……はい、すぐ行きます」

 

綾人はいつもの調子に戻り敬語で話した。それと同時に、セシリアはオルコットさんと呼ばれた事に少しショックを受けていた。

 

「……あ、あの!」

 

「……はい?」

 

「……いえ、何でもありませんわ……」

 

セシリアは思うように話せなかった。

 

 

 

 

 

 

そして、夜が明けた。避難所の人々は、また怪獣が現れるのではないかと不安になっている。それはセシリアも同じだ。だが、そんな人々の不安をよそに、綾人は外に出ていた。破壊された街を見つめ物思いにふける綾人。そんな時。

 

「湊さん、どうされたのですか?」

 

「少し考え事をって……何してるんですか?」

 

後ろからセシリアが話しかけてきたが、そこにいたのはセシリアだけではなかった。セシリアが助けた女の子のミカがセシリアと手をつないでいた。

 

「さっきお会いしたんです。この子がわたくしを見つけた時にお姉ちゃんと呼んでくださったんです」

 

「えへへ、お姉ちゃーん!」

 

「ふふっ」

 

2人を見た綾人は何とも言えない気持ちになっていた。

 

「……姉妹みたいですね」

 

「あら、本当ですか?」

 

姉妹と言われたセシリアとミカは自然と笑顔になっていた。それを見た綾人も笑みを浮かべた。だが、その時

 

ゴゴゴゴゴ……

 

「なっ、何ですか!?」

 

突然地面が揺れた。その揺れは徐々に大きくなっていく。それも立っていられなくなるくらいだ。セシリアは咄嗟にしゃがみこみミカを抱きしめた。

 

「じ、地震!?」

 

「……いや、違う!!」

 

その瞬間、地面が割れ、土砂が吹き上がった。それと同時に、地底より『マグマ怪地底獣ギール』が出現した。

 

「か、怪獣!?」

 

「お姉ちゃん……」

 

ミカは怪獣に恐怖してセシリアに抱きついた。セシリアはしゃがんでミカを優しく抱きしめる。そのおかげでミカは少し落ち着いた。

 

「大丈夫ですよ。(わたくしが、この子を守らなければ……)」

 

(地球から怪獣だと……まさか、最初から地球にも怪獣がいたのか!?)

 

綾人はアグルに変身するためにその場から離れようとするが、それをセシリアに見られた。

 

「待ってください!!」

 

「何だ!?」

 

綾人はセシリアに呼び止められた。そのせいで口調が素に戻ったが、今はそれを気にしている暇などなかった。

 

「この子をお願いします」

 

「お願いしますって、何を言ってるんだ!?」

 

「わたくしが怪獣を引きつけます。その隙にミカさんを連れて逃げてください」

 

セシリアが言っていることは自分が囮になると言っているようなものだ。それは綾人からすれば無謀としか思えなかった。

 

「自分が何を言ってるかわかってるのか!?相手は怪獣なんだぞ!!」

 

「そんな事はわかってますわ!!確かにISでは怪獣には敵わないかもしれません。ですが、わたくしはイギリスの代表候補生です。戦う力があるのに戦わないなんて、何が代表候補生ですか!!」

 

「セシリア……」

 

セシリアは自分の思いを綾人にぶつけた。セシリアは純粋に守るために戦いたいと思っている。相手がどんなに強大でも守りたいものがある。セシリアにとって、ミカは偶然出会った女の子でも、かけがえの無い存在だ。だからこそ、セシリアは自分が行くと言った。ミカを守るために。

 

「すみません綾人さん。ですが、わたくしが行かなければいけないんです!!」

 

「お姉ちゃん……」

 

「大丈夫です。わたくしは絶対に帰ってきますわ。綾人さん、お願いします」

 

セシリアはブルー・ティアーズを展開し、ギールに向かっていった。

 

「馬鹿野郎……」

 

だが、セシリアの思いを無駄にするわけにもいかない。綾人はミカを連れて一緒に避難した。

 

 

 

ギールは4足歩行でひたすらに前進している。目の前にビルがあろうが、ビルを破壊しながら前進していた。

だが、ひたすら進み続けるギールに一発のビームが撃ち込まれた。

 

「ここら先へは行かせませんわ!!」

 

セシリアだ。セシリアがスターライトmkⅢをギールに発射した。だが、やはりと言うべきか、一発では直撃してもダメージにはならない。せいぜい足止め程度だった。

 

「だとしても!!」

 

それでもセシリアは攻撃を続けた。だがギールは走り続けている。

 

「なら!!」

 

セシリアはギールの背後に回りこんだ。

 

「ティアーズ!!」

 

セシリアはギールの背中にビット兵器を同時に撃ち込んだ。後ろからの攻撃でギールも振り向いた。

 

「行きますわ!!」

 

そのままセシリアとギールの戦いが続いていく。

 

 

 

 

 

綾人はミカを両親に届けたあとすぐにギールのところへ向かった。

 

「無茶しやがって……」

 

セシリアとギールの戦いを見た綾人はそう呟いた。

 

「くっ……」

 

いくら攻撃してもダメージを与えられずに、エネルギーも残り僅かとなってしまった。

 

「このままでは……」

 

その時、ハイパーセンサーがあるものをとらえた。

 

「綾人さん!?どうしてここに!?」

 

それは綾人だった。セシリアは何故綾人が戦闘現場の近くにいるのか疑問に思った。綾人はアグレイターを既に装着しており、展開していた。そしてセシリアは目撃してしまう。

 

「一体何を……?」

 

アグレイターから光が発せられると、綾人が光に包まれ飛び上がった。

 

「綾人さん!?」

 

綾人が消えた事でセシリアは驚きの声をあげた。光に包まれたと思ったら綾人が消えた。セシリアは何が何だかわからなかった。その時だった。

 

ドゴオオオン!!

 

空から光が落下し煙が充満した。それによってセシリアは咄嗟に 顔を伏せてしまった。煙が晴れ、目を開けると、そこにはウルトラマンアグルがいた。

 

「ウルトラマン……まさか!?」

 

セシリアはある考えに至った。戦闘現場に来た綾人。謎のブレスレット。それが光った瞬間に綾人も光に包まれる。その光がウルトラマンとなって降臨した。それによって導き出される答えは一つだった。

 

「綾人さんが……ウルトラマン……?」

 

 

 




はい、セシリアにバレました。しかし展開上ここでバレたほうが都合が良かったりします。

そして今後についてですが、コッヴとギールを出しましたが、投稿ペースを考えると、ガイアの怪獣のほとんどは出ません。怪獣との戦いはやりますが、ほとんど端折ります。ガイア本編で重要な怪獣でも端折ります。流石に全部は無理です。他のウルトラシリーズから何か出すかもしれませんが。

ウルトラマンと言えば、やはり防衛隊ですよね。(ゲス顏)
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