インフィニット・ストラトス アグル   作:K.V

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第2話

 

 

入学式当日、式が終わりHRという事で全員教室に集まっている。綾人のクラスは1組だ。そして当然のごとく綾人の周りには女子しかいない。もう一人を除いて。

 

 

(本当に女ばかりなんだな。まあ当然か。確かこのクラスには最初にISを動かした男がいたような……今はそんな事はいいか)

 

そんな事を考えている時、一人の女性が教壇に立った。

 

「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。今日から一年間副担任を務める山田 真耶です。宜しくお願いしますね」

 

(副担任?担任は別の人なんだ)

 

「…………………」

 

綾人はそう思っている事とは別に、クラスの人達は何の反応も示さなかった。そのせいで、副担任の『山田真耶』は何故かうろたえていた。それを見た綾人は

 

(おい、もうちょっとしっかりしろよ)

 

と、思った。

 

「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっと、出席番号順で。」

 

真耶は自己紹介ということでこの状況をどうにかした。本当にどうにかなったのかは知らないが。

 

 

 

 

自己紹介が進み

 

「…織斑君。織斑一夏君‼︎」

 

「はっ、はい⁉︎」

 

(織斑一夏、あれが男で一番最初にISを動かした奴か。本当に、どうしてこうなっちゃったのかな)

 

「大声出してごめんね。今自己紹介で『あ』から始まって今『お』なのでお願いできるかな?」

 

「はっ、はい、わかりました」

 

(男でISを動かしたと言っても、至って普通だな)

 

そして、織斑一夏の自己紹介が始まった。

 

「織斑一夏です」

 

(こういう所で緊張するあたり、やっぱり普通の人間か。俺のように、アグルが関わっている可能性がある訳でもない)

 

「い、以上です‼︎」

 

ズゴオォォ‼︎

 

(……え?)

 

織斑一夏の自己紹介が素っ気なく終わったことで女子達がずっこけた。綾人はそれを呆れながら見ていた。

 

ドゴオォォ‼︎

 

(今度は何だよ?)

 

「痛ってええええ‼︎げえ、関羽⁉︎」

 

(関羽?何?どういうこと?)

 

「誰が三国志の英雄だ、馬鹿者」

 

「織斑先生、会議は終わったんですか?」

 

「ああ、すまなかったな山田先生、HRを押し付けてしまって」

 

「いえ、大丈夫ですよ。副担任として当然の事をしたまでです」

 

(あの様子だと、今織斑一夏をあの出席簿で叩いた女の人が担任か。織斑先生ね。ん?織斑?いや、まさかな……)

 

綾人は担任が織斑先生と呼ばれ、とある疑問を持った。そんな疑問は些細な疑問ですぐに解決することになるのだから。

 

「諸君、私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。君たち新人を1年間でものにするのが私の仕事だ。良かったら返事をしろ。良くなくても返事をしろ。私の言うことにははいと答えろ。逆らってもいいが、その場合は…」

 

(……織斑千冬。確かモンドグロッソで2連覇をしてブリュンヒルデと言われていたな。あんな物で称えられるのか。ふざけんなよ)

 

綾人はISを『あんな物』と言った。それほど、綾人がISを嫌っているということが伺える。

 

「キャーーーーーー‼︎本物の千冬様よ‼︎」

 

「私、ずっとファンでした‼︎」

 

「私、お姉様のためなら死ねます‼︎」

 

(……何なんだこいつら?)

 

この反応には綾人もドン引きしていた。

 

「毎年よくこれだけの馬鹿者が集まるものだ、私のところに集中させているのか?」

 

「キャ――――――‼︎お姉様もっと叱って‼︎罵って‼︎」

 

「でも時には優しくして‼︎」

 

「そしてつけ上がらない程度に躾して‼︎」

 

(……何でこんな所にいるんだ俺は?こういう奴らがISを使うだと?ただの遊び半分で使うのか?だとしたら、マジでふざけんな)

 

ここまで綾人が切れるのも無理もない。ISを広めるそれだけのために自分の両親の死はなかったことにされた。白騎士事件での死者が0人と公表されたことでISの有用性が世界中に広まった。その裏で何があったのかも知らないで。

 

(くそっ、つくづく腐ってやがる。人間ってのは)

 

「はあ〜。で、お前はもっとまともに自己紹介が出来ないのか?」

 

「いや千冬姉、俺は、」

 

「学校では織斑先生だ」

 

「…はい、織斑先生…」

 

(やっぱりこの2人は姉弟か)

 

これで綾人の疑問は解決された。

 

「まあいい、自己紹介を続けろ」

 

自己紹介が再開され、そして綾人の番が来た。

 

「では湊君、お願いします」

 

(ここは一芝居打つか)

 

「は、はい。み、湊綾人です。う、海が好きです。よ、よろしくお願いします」

 

綾人はわざと自分が弱気であるように自己紹介した。何故このようにしたかはわからないが、こっちの方が都合が良いのだろうか?

 

(まあ、こんなもんか。)

 

それでいて綾人は特に何事もなかったように座った。そして、周りも対した反応をしなかった。

 

「さあ、SHRはもう終わりだ。あまり時間が無いので、諸君らにはこれからISの基礎知識を半月で覚えてもらうぞ。その後実習だが、基本動作は半月で身体に染みこませてもらうぞ。いいか、いいなら返事をしろ。文句があっても返事をしろ、私の言葉には絶対に返事をしろ。いいな?」

 

この言葉でHRが終わった。

 

 




朔田流星みたいになっちゃいました。
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