インフィニット・ストラトス アグル   作:K.V

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お待たせしました、37話です。どうぞ


第37話

ある昼下がり、ある街ではいつものような日常があった。根源的破滅招来体の脅威など遠い場所の事のようだった。だが、その日常も終わりを迎えようとしていた。

 

「何だこれ、砂?」

 

「何でこんな所に砂降ってくるの!?」

 

突然砂が降りかかって来た。そして、それと同時に異変が起きた。ビルが砂となり倒壊した。それも1つや2つではない。多くのビルを砂のように変え、崩れていった。

 

『うわああああああ!!』

 

『きゃああああああ!!』

 

突然崩れ始めるビルに人々はパニックに陥る。倒壊するビルに巻き込まれないように人々は必死に逃げていた。

 

 

 

 

 

 

コマンドルームではこの異常事態に専用機持ち達が招集された。

 

「街が砂漠になるなんて……」

 

モニターの映像を見たシャルロットの言う通り、街はもはや砂漠と化していた。

 

「幾ら何でも、やばすぎよ」

 

「こんな事が出来るのは、破滅招来体か……」

 

「たった今救助部隊を向かわせたわ。それに、今織斑先生が言ったように、これは破滅招来体の仕業の可能性が極めて高い。きっとどこかに潜んでいる筈よ。見つけ次第迎撃、殲滅を。出動して」

 

『了解!!』

 

草薙の命令で専用機持ち達は出動した。

 

 

 

 

 

その頃、テレビでは街が砂漠化したニュースが報じられていた。ニュースでも破滅招来体の仕業ではないかと言っている。綾人も避難所のテレビでそのニュースを見ていた。

 

「……」

 

 

 

 

 

専用機持ち達が現場に到着した。

 

「これは、酷いな……」

 

箒が街を見た第一印象はそれだった。街が辺り一面砂だらけとなり、ビルだった物が無惨にも砂に埋もれてしまっている。

 

「街を砂漠に変えるなんて、一体何者なんでしょうか?」

 

すると、上空に巨大なクラゲが出現した。

 

「く、クラゲ!?」

 

「何なのよあの巨大なクラゲは!?」

 

「まさか……」

 

クラゲ、『メザード』がまだ倒れていないビルの上に行くと、そのビルは一瞬で崩れてしまった。そして専用機持ち達はあのクラゲが街を砂漠にしたのだとわかった。

 

「あのクラゲが、街を砂漠にしたのかよ……!?」

 

「敵の正体がわかったら、やる事は一つだ。行くぞ!!」

 

ラウラが先行してメザードに攻撃した。だが、ラウラが撃ったビームはメザードを通り抜けた。そして同時にメザードの姿も消えた。

 

「何っ!?」

 

「こっちだ!!」

 

箒が見つけるがまたすぐに消えた。

 

「今度はこっちよ!!」

 

鈴音も反応するがこれもまたすぐに消えてしまった。

 

「どうなってんだよこれ!?」

 

メザードは出て来ては消え、出て来ては消えるのを繰り返している。しかも出現する場所はバラバラで捉えることが出来ない。

 

 

 

 

「これは……どうなっているんだ……?」

 

中継を見ていた綾人も、メザードに動揺していた。

 

 

 

 

「くそっ、どうすりゃいいんだよ!?」

 

メザードの行動に専用機持ち達も打つ手がない状況だった。

 

「そこっ!!」

 

シャルロットが反応し攻撃するが、やはり攻撃は通らなかった。

 

「やっぱりダメか……」

 

 

 

 

 

コマンドルームも、攻撃出来ない事で焦り始めていた。

 

「草薙さん、ここは一旦引かせましょう。攻撃が通らないのであれば、無駄にSEが減る一方です」

 

「そうね。みんな、一度帰投して」

 

『……了解』

 

千冬の提案で、草薙は専用機持ち達を撤退させた。それと同時に、メザードも姿を消した。

 

 

 

 

 

コマンドルームに集められた専用機持ち達はメザードへの対策を考えていた。だが、何故攻撃が通らないのかわからないため、中々策が見つからなかった。

 

「みんな、何か思いついた?」

 

「いいえ、やはり攻撃が当たらない理由がわからないので、何も……」

 

「それ以前に、私達はあの怪獣の事自体何もわからないぞ」

 

箒の言うように、メザードの情報そのものが無いため、対策のしようがないのだ。このような前例がないために、どうしようも無かった。

 

「じゃあ、このまま街が砂漠になるのを黙って見てろって言うの!?」

 

「でも、攻撃が当たらないんじゃどうしようもないよ……」

 

鈴音の言うことも尤もなのだがシャルロットの言うように攻撃が当たらないのでは意味がないのだ。

 

「打つ手なしかよ……」

 

「私達では、何も出来ないのでしょうか……?」

 

誰もメザードへの対策が思い浮かばずに諦めかけたその時、コマンドルームに通信が入った。

 

「外部から直接ここに通信?どう言うこと?」

 

草薙は不審に思いながら通信を開きモニターに映した。すると

 

『やっほー!みんなのアイドル束さんだよー!!」

 

「束っ!?」

 

「姉さん!?」

 

その通信は篠ノ之束からだった。まさかの相手に千冬と箒はおろか、全員が驚いている。

 

「束?まさか篠ノ之束博士?あれが……?」

 

「束、何故お前が?それに何の用だ?」

 

『みんなあのクラゲの事で困ってるんだよねー?』

 

「ああ。お前、クラゲに攻撃が当たらない理由がわかるのか?」

 

『わかるよ』

 

「なら教えろ。どうして攻撃がクラゲに当たらないんだ?」

 

『あたるわけないよ。だっていないんだもん』

 

束の答えに全員何を言ってるのかわかっていなかった。

 

「いないだと?一体何を言ってるんだ?」

 

「そうですよ!!あいつは俺達の目の前に!!」

 

『言い方が悪かったね。こっちの空間にいないんだよ』

 

「こっちの空間?」

 

束の言ってる事に誰一人として理解していなかった。

 

『あのクラゲはね、波動生命体なんだ』

 

「波動生命体?」

 

『これを見て』

 

束は別の映像に切り替えた。

 

「束、これは一体……?」

 

『あのクラゲは複数の箇所に同時に存在してるんだよ。だから君達が見えていたのはあくまで1つの影みたいなものかな。それに、最初に言ったこっちの空間にいないっていうのは、あいつが異次元の存在だからなんだよ』

 

「異次元だと?」

 

『そうだよー。だからあいつがこっちに干渉出来てもこっちからはあいつに干渉出来ないんだ』

 

「ではどうすればいいんだ?」

 

『簡単だよ。あいつをこっちの空間に引きずり出せばいいんだよ』

 

「そんな事が出来るのか?」

 

『出来るよ。これを使えばね』

 

束はさらに別の映像に切り替えた。

 

『パイロットウェーブシステム。これを使えばあのクラゲを一点に集中させてこっちの空間に引きずり出せるよ。あとこれは簡単に作れるからね。じゃあ頑張ったねー』

 

束の通信が切れると同時に、パイロットウェーブシステムのデータが送られてきた。

 

「確かに、これは簡単に作れる。しかし、1個が限界ね」

 

「では、だれがこれを使うか、ですね」

 

「わたくしがやります。いいえ、わたくしにやらせてください!!」

 

セシリアが一番に立候補した。千冬と草薙は互いに頷いて了承した。

 

「ではオルコット、頼むぞ」

 

「はい!!」

 

 

 

 

 

その頃綾人は、砂漠化した街の近くに来ていた。そこは既に立ち入り禁止区域になっており、入る事は出来なかった。

 

「……酷いな」

 

 

 

 

 

夕方になり、パイロットウェーブシステムが完成し、セシリアのブルー・ティアーズに搭載され、専用機持ち達は再び現場に向かった。

 

「セシリア、私達が奴の注意を引く。その隙にお前がパイロットウェーブシステムを発射だ」

 

「わかりましたわ」

 

「お前達も下手に攻撃はするな。姿を消されてはたまらいないからな」

 

ラウラの作戦が説明され、間も無く戦闘が始まるその時、メザードが姿を現した。

 

「よし、行くぞ!!」

 

ラウラの合図で全員出撃した。そして作戦通り、セシリアはメザードに狙いを定め、ラウラ達はメザードの注意を引き始めた。だがメザードは光弾を発射した。その光弾はセシリアの所へ向かった。

 

「くっ!!」

 

セシリアはメザードの光弾を何とか避け、体勢を立て直し再びメザードに狙いを定めた。

 

「行きます!!」

 

セシリアはパイロットウェーブを発射した。それは波のように広がり、その空間にいたメザード達が1つに集約され、実体化した。

 

「みなさん、やりました!!」

 

「よし、行くぞ!!」

 

ラウラの合図でメザードに一斉攻撃をした。メザードは実体化した事によって、ラウラ達の攻撃が全てメザードに直撃し、その結果メザードは炎上し、地上に落下し、爆破した。

 

『やった!!』

 

だが、そんな喜びも束の間、メザードの姿は変わっていた。白いクラゲから、黒い生々しい怪獣の姿になっていた。

 

「ちょっと、嘘でしょ!?」

 

「そんな、倒したと思ったのに……」

 

「怯むな!!行くぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

コマンドルームにいる2人も、メザードが姿を変えた事で焦りを感じていた。

 

「草薙さん、これは想定外でしたね……」

 

「ええ。破滅招来体は一筋縄では行かないと言うことね」

 

 

 

 

 

 

 

 

専用機持ち達とメザードの戦いはほぼ互角となっていた。だが、互角と言ってもメザードの攻撃を避け続け、メザードに攻撃するがダメージは通らない。その為メザードは怯まず攻撃を続ける。まさに泥仕合だった。

 

「ダメだ、攻撃が効いてねえ!!」

 

「このままでは私達のSEが先に尽きてしまうぞ!!」

 

箒の言う通り、長期戦になるとエネルギー切れになる可能性がある。そうならないためにも早く決着を付けなければならない。

 

「くそっ、どうにかしなければ……」

 

 

 

 

 

専用機持ちとメザードの戦いを遠くから見ている人間がいた。それは綾人だ。綾人は専用機持ちとメザードの戦いを今まで見ていたのだ。そして綾人はアグレイターを展開させアグルに変身し、メザードの前に姿を現した。

 

「ウルトラマン!!」

 

(綾人さん、来てくれたのですね)

 

アグルが現れた事でメザードは標的をISからアグルに切り替えた。アグルもメザードが自分を標的にしたと認識し、手招きするようにメザードを挑発し、メザードに歩いて近づいた。するとメザードはアグルに長い首を突き出した。アグルはその首を掴み、そのまま首を握りしめた。

 

『ハアアアアア!!』

 

メザードはもがき苦しみ、触手でアグルを攻撃するもアグルはそのままメザードの首を絞め続ける。そこでメザードは触手でアグルの首を絞め、そのまま電流を流した。

 

『ウアアアアア!!』

 

アグルは思わず手を離してしまい、今度はアグルがもがき苦しんだ。メザードは一旦触手を戻し、今度は複数の触手でアグルの両手両足を掴み、4本全ての触手から電流を流しこんだ。

 

『ウオアアアア!!』

 

メザードはさらに光弾を発射し、首でアグルの胸に打撃を浴びせた。アグルは触手を払おうとするが上手くいかず、両手両足を封じられているため身動きも取ることが出来なかった。そしてメザードはさらにアグルに電流を流し続ける。

 

『ウアアアアア!!』

 

そして遂にアグルのライフゲージが点滅を始めた。

 

(綾人さん、今助けます!!)

 

セシリアは右手を絞めている触手にビット兵器全てとスターライトmkⅢで集中的に攻撃した。そして遂に触手がちぎれた。触手が取れた事で右腕が自由になったアグルはアグルブレードで他の触手を切り裂いた。触手から解放された事でアグルを跪いてしまった。だがすぐに立ち上がり、鬱憤を晴らすかのようにメザードに蹴りを浴びせた。メザードは宙に弧を描くように少し吹っ飛んだ。そして、少し距離が出来た事でアグルはフォトンクラッシャーの発射準備を取った。

 

『ハアアア……デアアアアアア!!』

 

アグルはフォトンクラッシャーを発射した。フォトンクラッシャーはメザードに直撃し、木端微塵に粉砕された。そしてアグルはすぐに飛び去った。

 

「ウルトラマンがいなかったら、やばかったな」

 

「そうだな、一夏」

 

「お前達、帰投するぞ」

 

「うん、わかった」

 

(綾人さん、大丈夫でしょうか……)

 

「セシリア、早く行くわよ」

 

「は、はい」

 

 

 

 

 

コマンドルーム

 

「何とか終わったわね」

 

「そうですね……」

 

千冬はどこか納得していない様子だった。

 

(やっぱり、ウルトラマンの力が必要ね)

 

 

 

 

 

 

綾人はアグルから元に戻ったが、綾人へのダメージが大きかった。そのため、息を切らし続けている。

 

「はあ、はあ……さすがに、きついか……」

 

綾人は何度も跪きながら歩いて行った。

 

 

 

 

そして、どこかで篠ノ之束はアグルの映像を見ていた。

 

「ウルトラマンか〜、やっぱり気に入らないな〜。でも、そろそろやばいんじゃない?」

 

 




今回はメザードでした。正直メザードに関しては理解してない部分が多いので説明不足感があります。

因みにこのメザードは燃えてません。フォトンクラッシャーを受けたら普通に木っ端微塵になりました。何故かと言うとアグルの技で倒されたメザード達は燃えずに爆破したのでそうさせました。クインメザードは倒したのはガイアですがリキデイターがアグルの技のためです。なのでそれにあやかりメザードを粉砕したわけです。アグルの技だからって関係ないと思いますけど。やっぱり海の巨人なのでそう解釈したら面白いんじゃないかと思いして。

それでは、時間もお願いします。

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