インフィニット・ストラトス アグル   作:K.V

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比較的早目に投稿できました。


第47話

 

IS学園からの救援のヘリを貰い千冬達はIS学園に戻って来た。

 

「織斑先生!皆さん!無事で良かったです!!」

 

ヘリから降りた千冬達を真耶が出迎えた。真耶は千冬達が無事に戻って来た事に安堵するが、同時にセシリアがいない事にも気付いた。

 

「あの〜、オルコットさんは……?」

 

「……オルコットは今、別行動をとっている」

 

「別行動……ですか?」

 

「ああ、あいつ自身が決めた事らしい。そうだな、ボーデヴィッヒ」

 

「はい。真意はわかりませんが、セシリアには何か考えがあると思われます」

 

「湊君だけでなく、オルコットさんまで1人で残るなんて大丈夫なんでしょうか?」

 

「今は2人を信じるしかない」

 

 

 

 

 

 

翌日、とある病室では綾人がベットに横になっていた。その側にはセシリアがいる。セシリアはラウラ達と別れた後に綾人を病院まで運んでいた。近くの病院は既に満員となっていたため郊外にある病院まで来ていた。

 

「……うっ……」

 

その時、綾人が目を開けた。

 

「綾人さん、目が覚めたのですね」

 

「セシリア……?ここは?」

 

「病院ですわ。貴方はあれからずっと眠っていたのです」

 

綾人はゼルガギュロスを倒しアグルから戻った後ずっと気を失っていた。今までの戦闘ダメージや草薙麗美からの人体実験や拷問、そしてゼルガギュロスとの死闘によるダメージ、体力の消耗、疲労が重なった状態だが、1日足らずで意識を取り戻したのは奇跡と言っていいだろう。

 

「お前がここまで俺を運んだのか?」

 

「はい。少し遠くまで来てしまいましたが……」

 

「そうか、すまな……うっ……」

 

綾人は起き上がろうとするが、身体に傷がまだ残っているため痛みが来た。

 

「綾人さん、無理しないでください!今までの分も、あるのですから……」

 

「……いつからだ?」

 

「え?」

 

「いつから気付いてた?俺がアグルだという事に」

 

「アグル……それがウルトラマンの……。すみません、見てしまったのです。避難所の近くに怪獣が現れて、私が1人で戦っていた時に、貴方がウルトラマンになるところを」

 

「……あの時か」

 

セシリアがギールと戦っている時に綾人はアグルに変身した。そこをセシリアに見られていたのだ。

 

「見られていたのか……」

 

「すみません、そのようなつもりは無かったのですが……。何か買ってきますわね」

 

セシリアは気まずくなったのか逃げるように病室から出た。

 

「セシリア……」

 

 

 

 

 

売店で軽く買い物をしたセシリアは、ロビーで殆どの人達がテレビを見てる事に気付き自然と足を運んだ。番組内容はゼルガギュロスが街を襲った時のニュースだった。ゼルガギュロスの襲撃で大多数の死者が出た事、街が壊滅した事を報道していた。そして次に会見の映像が出た。だが、それは信じ難い内容だった。

 

『あの怪獣はウルトラマンに倒されました。しかし、あの怪獣の体内には人質がいたという事が判明しました。ウルトラマンは人質がいたのにも関わらず、怪獣を倒しました。ウルトラマンは人質の命を無視し、結果、人質は亡くなってしまいました。ウルトラマンは敵の怪獣を倒すために人質を見捨てました。ウルトラマンは怪獣を倒すためなら我々人類がどうなろうと知った事ではないのです。我々は、ウルトラマンがいずれ人類の脅威になると判断しました。よってウルトラマンを攻撃対象に指定しました』

 

会見の内容、それはウルトラマンを攻撃対象にした事だった。IS委員会はウルトラマンが人質ごと怪獣を倒したとして、人間を簡単に見捨てる、命を軽視してる事を理由にウルトラマンが人類の脅威になると判断した。これはウルトラマンと根源的破滅招来体を同一視しているという事になる。これを見たセシリアは、信じられないような顔をした。

 

「どうして……どうしてこんな!?」

 

セシリアはすぐに病室に戻った。何故この様な決定をだしたのか、それは前日に遡る。

 

 

 

 

 

『では、報告を』

 

「はい」

 

千冬はモニター越しでIS委員会にゼルガギュロスの事件の事を報告をしていた。IS学園に戻った後、すぐの事だった。

 

「まずは、対根源的破滅招来体IS部隊隊長の草薙麗美さんは、極秘で対根源的破滅招来体用ISを開発していました。そのISは、ウルトラマンと同等の力を持つISと言っていました」

 

『ウルトラマンと同等の力を?』

 

「はい、現に何体か怪獣を倒しています。そのISは草薙さん自身が使用していました。そして今日、基地に球形生命体、スフィアが襲撃してきました。この時も、草薙さんも出動しました。そのISでスフィアを撃破したと思いました。しかし、スフィアは次々に現れ、更には分裂をして数を増やしていきました。これには草薙さんでも多勢に無勢でした。スフィアはこの時草薙さんを執拗に狙っていました。そしてそのISがエネルギー切れを起こし、スフィアは草薙さんに取り付いていきました」

 

『取り付く?』

 

「草薙さんに取り付いたスフィアは巨大化し、ISを装備した怪物になりました。あれはまさに、人間が怪獣になった姿でした。その怪獣は基地の全職員を殺害、基地も破壊されてしまいました。怪獣は街に行き、多くの人々の命を奪い、街を破壊していきました。そこにウルトラマンが現れ、怪獣を倒しました」

 

『草薙隊長はどうなったのだ?』

 

「草薙さんもそのまま、死亡しました」

 

『という事は、ウルトラマンが人を殺したということか』

 

「いえ、スフィアが取り付いた時点で、既に死亡したと思われます」

 

『本当にそう言い切れるのか?』

 

「はい?」

 

『草薙隊長はまだ生きていた可能性もあるのだろう?』

 

「確かにそれは否定できませんが……。隊員もまだ生きていると思いウルトラマンに助けを求めたようです」

 

『なウルトラマンは中に人がいる事を知っていたということですな』

 

「それはそうですが……、それが何だと言うのでしょうか?」

 

『ウルトラマンは人質を見捨てたという事になりますね』

 

「しかし、あそこで倒していなければ被害は更に拡大していました」

 

『だとしても、ウルトラマンが人を殺した事に変わりはないでしょう。ウルトラマンが我々人類の脅威になる可能性があります。なのでウルトラマンをこれ以上野放しにしておくわけにはいきません。よってこれより、ウルトラマンも攻撃対象に指定します』

 

これによって、ウルトラマンは攻撃対象に指定された。何故そこまでするのか?それは単純に気に入らないからである。ウルトラマンが登場してから、世間はISよりウルトラマンが評価されていた。それが気に入らないIS委員会と一部の政府が、ウルトラマンが人質を見捨てたと陥れるためにしたものだった。しかもタチの悪い事に、ゼルガギュロスは元々ISだったという事を会見では一切言わなかった。

 

 

 

 

 

「……」

 

「何だセシリア……」

 

セシリアが病室に戻るなりいきなり綾人に近づいた。

 

「綾人さん、もうウルトラマンにはならないでください」

 

「何?」

 

セシリアは綾人にウルトラマンになるなと言った。いきなりの事で綾人は思考が追いついていないが、セシリアの目は真剣だった。

 

「先程会見で、ウルトラマンを攻撃対象にすると言っておりました。理由は、ウルトラマンが人質を見捨てたからと……」

 

「人質……あの女の事か。そうか、俺はあいつを殺したのか」

 

「殺したなんて、そんなこと言わないでください!!貴方は人を殺してなどいません、あの人はあの時にもう……。それに、貴方にはもう傷ついて欲しくないのです!!」

 

綾人は自分を人殺しだと思った。だがセシリアはそれを否定した。ゼルガギュロスは元々草薙麗美だったが、その時点では既に草薙麗美は死んでいたからだ。そして何より1番の理由は綾人に傷ついて欲しくないからだ。セシリアはこれまでにウルトラマンが傷つくところを見てきた。それは綾人自身にも及ぶ事を知っているからでもある。だからセシリアは綾人にはこれ以上傷ついて欲しくなかった。

 

「セシリア……」

 

だが、その時

 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

病院が大きく揺れる。綾人とセシリアは周りの物を掴みバランスを取り始める。

 

「これは……!?」

 

ドガアアアアアアン!!

 

「あ、あれは!?」

 

地底より、以前倒したギールに酷似した怪獣『ギールⅡ』が出現した。

 

 




人が大勢死んだ事よりもウルトラマンが人質を見殺ししたという事を全面的に伝える畜生。

久しぶりにコスモスvsジャスティスを見たのですがジャスティスがグローカーと戦うところで泣きそうになりました。
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