神のみぞ知るセカイ 続編   作:竜猫

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第2話「幸せ」

テーブルに置かれたコーヒーが2つ。

それと向かい合って座ってる私と桂木。

周りには誰もいない。

 

理由は桂木の家の喫茶店が休みで、その場を利用したからだ。

 

「私があんたの家に来るの…4回目だね。」

 

1回目はあの日、私が独り言の様に告白をした日。

2回目は良くわかんないけど連れてこられて。

3回目はギターをとりに。

 

「ああ、そうだな。」

 

いつの間にか桂木に恋して…それに気付いていなかった。

その気持ちに気付いた私は、何を思ったのか…告白をしてしまった。

 

私はこんな底辺最低ゴキブリ男だと思ってた奴に3回も恋をしていたのだ。

 

「砂糖…入れるか?」

 

「あ、うん。3つお願い。」

 

いつもならコーヒーに砂糖はいれない。

でも、今日は砂糖を入れる気分なのさ。

そんな時、桂木が真剣な顔で見つめたと思ったら、頭を下げてきた。

 

「ギターのピック…もう1度僕にくれないか?」

 

私は砂糖を入れたコーヒーをかき混ぜる。

 

「……ごめん、ちひろ。大事に持ってたつもりなんだ。けど、なくしてしまった…。僕の落ち度だ。本当にごめん。」

 

違うよ。桂木。それ、私がとったんだ。

歩美との結婚式のあの日、繋いだ手と手が離れたあの時、怖かった…。心細かった…。

でも、そんな私を抱き締めてくれた時…嬉しかった。心強かった。

 

でもね、それ以上に嬉しかった事があるんだ。

その時、あんたの左胸に…私とお揃いのピックがあったこと。

それが、私にとっては…本当に嬉しかったんだ。

 

それでね…私は、あんたの事が好きだから、私とあんたが仲良かったあの印が私には必要だったのさ。

私の初めて恋をした記憶をずっと忘れない為に。

 

「それって、これじゃない?」

 

私はあのピックを出す。

今の私にこれはもう必要ない。

だってさ、まだ、私の初恋は終わってないんだから。

 

「ちひろ!?なんでそれを持ってる!」

 

「あはは、私。あんたからそれ奪ったんだ。」

 

「い、いつだ!ライブの時にはもうなかったぞ!」

 

当たり前じゃん。

あのライブで、このピック…使ったんだよ?

それにしても…そんなに大切にしてくれてたんだね…。嬉しいよ。

 

「いつだっていいじゃん。それよりさ、私。あんたに話しがあるんだけど」

 

コーヒーを混ぜるのを止め、

真っ直ぐに桂木をみつめる。

 

「……………………」

 

目の前にいる桂木の顔は、

私の大好きな真剣な顔だった。

 

「…………私と…付き合って下さい。」

 

私は無言で抱き締められ、少し強引にキスをされた。

いいんだよね。桂木。私…本気だからね?

照れくさかった私は桂木から離れて、コーヒーをとって口に入れる。

………ぬるっ!?ってか甘っ!?

 

まぁ…でもいっか、だって…こんなにも幸せなんだから。

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