「にーさま!もう学校に向かうんですかぁ?」
玄関で話しかけてきたのは
何故か僕の妹になったエルシィだ。
「ああ、僕はもう出る。」
「もー、折角にーさまと登校しようと思ってたのにー!」
こいつ…世間で言うブラコンって奴じゃないか?
「うるさいぞ、僕はもう行く。遅れるなよエルシィ」
「もー!何度言ったらわかるんですか!私はエルシィではありません!えりです!」
こいつは事件が解決するや否や
記憶と記録を改ざんし、僕の妹として現実世界を生きることにしたようだ。
そのせいで、ハクア達悪魔はエルシィが仲間だったことを全て記憶から消されたみたいだ。
それをエルシィ………いや、えりは罪悪感と寂しさを抱えたようだが、
ま、こいつはほっといても大丈夫だろ。
そんなことより学校行くか。
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「おーい!桂木ー!」
僕を発見するや否や手を大きく振るリアル女が1人。
言うまでもないだろうが、一応言っておく。
そう、ちひろだ。
「遅いぞ、桂木。」
頬を軽く膨らませて両手を腰におき、そっぽを向くちひろ。怒ってる素振りを見せてるんだろう。
「えりに捕まってたんだ!」
そう聞くや否やちひろはこっちを向き
満面の笑みで話す。
「あっはっはっ、ざまあみろ!」
全く、少しは苦労を知って欲しいものだ。
「それじゃ、行くか。」
「あ、…その…手…繋いでもいい?」
まて、ちひろ。
まさかとは思うが、手を繋ぐと言ったか?
「繋ぐの!?繋がないの!?」
近い!近いぞちひろ!
そんなに顔を近付けるな!
くそっ、僕は攻めには弱いんだ!
そんなことを思いながら、ちひろの手を掴んだ。
「あっ…」
照れくさそうにするなら初めから繋ぐなんて言うな!
恥ずかしいのは僕だ!
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幸せそうな顔するちひろを横目でみながら
僕は歩く。
さっきからちひろは何かを言ってるようだが、耳に入ってこない。
「聞いてる?桂木」
「あ、ああ、聞いてるぞ。」
「じゃあ何を話してたでしょうか!」
「…………………」
くそっ、今更聞いてないなんて言えない。
ちひろが話しそうなこと…話しそうなこと。
「聞いてなかったんでしょ」
「……すまん。」
「まぁーったく、ボケーっとしてないで話しを聞いてよね!」
「………すまん。」
「じゃ、罰として今日の帰りに肉まん奢りね」
そんなんでいいのか?
僕としてはもっと高いものをねだられるかと思ったぞ。
「ああ、わかった。」
「うし、下校デートの約束完了」
ボソボソと何か言ってる。
まったく聞こえん。
「………ちひろと桂木!?」
後ろから声をかけられた。
その声の主は僕達が知ってる奴だった。
「「歩美!?」」