とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ)   作:マッスーHERO

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お久しぶりです。一気にけりをつけようと思いましたが、思ったより長くなりそうです。続きは明日・明後日にでも書こうと思います。

ネタバレですが。今回はチェンジマンに変身します。メンバー構成は、

ドラゴン=御坂
グリフォン=黒子
ペガサス=婚后
フェニックス=湾内
マーメイド=泡浮 です


230万分の1(中編)

「はああ!」

 

メダジャリバーを構えてバスコに突っ込むオーズ・タジャドルコンボ。そのまま斬りかかるオーズをバスコは軽くあしらい、蹴り飛ばす。

 

「ぐっ!」

 

「せっかちだなあ。面白いものを見せてあげようと思ってるのに」

 

バスコはそう言うと五本のレンジャーキーを取り出す。

 

「レディースアンドジェントルマン!只今より私どもの新商品ダークレンジャーキーの最終プレゼンをとりおこないま~す」

 

そう言うと五本のレンジャーキーを側のスゴーミンたちに投げ刺す。

 

『ゴーカイジャー!』

 

聞き覚えのある電子音が鳴り響き、スゴーミンたちが黒いゴーカイジャーへと変身する。

 

「怪人が変身した!?」

 

ホワイトスワンが驚いて、キョロキョロし始める。

 

「そりゃあ、学園都市に売り出すんだから刺して使えなきゃ」

 

「ふん!所詮は紛い物よ!」

 

「ええ、佐天さんのゴーカイジャーの方が千倍風格があります!」

 

オーズとボウケンピンクの遠距離武器がダークゴーカイジャーに向けて火を噴くが、ゴーカイサーベルで弾かれてしまう。

 

「厄介なのが増えたわね」

 

「御坂さんたちはバスコを!あの黒いのは私たちがなんとかしますわ!」

 

ホワイトスワンを初めとした三人がダークゴーカイジャーに戦いを挑む。

 

「初春さん!黒子!行くわよ!」

 

オーズたちはバスコに挑む。カリブレードとメダジャリバー、サバイブレード、ディースティック、デンガッシャーがぶつかり合い、火花を散らす。四対一だと言うのに、バスコは一瞬の隙も見せない。

 

「(たとえ、すべての力を使い切っても…)」

 

「(たとえ、傷ついても…)」

 

「「(こいつは止める!)」」

 

オーズとボウケンピンクの武器を握る手が更に強く閉められる。それを見て二人の覚悟を感じ取ったデカイエローも体に力がはいる。

 

「(先程話したことを本当にするというのなら…おそらく二人は只ではすみませんの…ですが、二人の覚悟を無駄には出来ませんの…二人が奥の手を使うなら、私も命がけの手を使うしかないですの!)」

 

「お前ら!戦いに集中しろ!」

 

四人とバスコの戦闘は数の利があってもややバスコに有利という状況だった。

 

 

一方その頃、ダークゴーカイジャーとホワイトスワンたちとの戦いも一進一退の白熱した戦いとなっていた。

 

「豪快チェンジも出来ないゴーカイジャーなどとるに足らないですわ!」

 

「婚后さん、特訓してたあれで行きましょう!」

 

ダークゴーカイブルーを蹴り飛ばしたチェンジマーメイドがホワイトスワンに向かい叫ぶ。それを受けてホワイトスワンとピンクフラッシュも周りのダークゴーカイジャーと距離をとる。

 

「行きますわよ!ジェットスピーダー!」

 

「オートチェンジャー!」

 

「フラッシュホークピンク!」

 

三人の声に反応して三台のバイクが出現する。三人はそれにまたがり、ダークゴーカイジャーに突っ込んだ。三人のアクロバット走行がダークゴーカイジャーを翻弄する。

 

「どうですの?特訓の成果は」

 

「完璧ですわ、婚后さん!」

 

「ええ!」

 

ウィリー走行やマックスターン(後輪を滑らせてバイクを回転させるテクニック)でダークゴーカイジャーを蹴散らす三人。ダークゴーカイジャーたちもゴーカイサーベルで応戦するが、高速で攻撃を仕掛ける三人を捉えることが出来ない。

 

一方、バスコと戦う四人。戦いは相変わらずバスコが有利な展開だった。

 

「(桃の字!交代や!)」

 

「仕方ねえな…」

 

[Axes Form]

 

アックスフォームにフォームチェンジした電王の突っ張りがバスコを襲う。流石にパワーでは電王・アックスフォームの方が上だったのか、バスコが後方へ飛ばされる。

 

「いまや!」

 

「サバイバスター!」

 

「ディーショット!」

 

二つの光線がバスコの目の前の地面に直撃し、砂煙がバスコの視界を奪う。

 

「なになに?目潰しかい?」

 

砂煙の中に五つの影が現れる。それはダークゴーカイジャーだった。五人のダークゴーカイジャーは変身が解除され、スゴーミンに戻る。

 

「流石にスゴーミンが母体じゃあ駄目か?それにして女の子三人に情けないな~」

 

あきれつつも砂煙がおさまるのを待つバスコ。そして、砂煙がおさまるのと、そこには…

 

『パワーバズーカ!』

 

[Full Charge]

 

電撃戦隊チェンジマンに変身し、合体武器パワーバズーカを構える常盤台五人組とサブマリンシューターを構えるボウケンピンク、デンガッシャーを構えるガンフォームの電王がバスコを睨んでいた。

 

「おうおう、名乗りもせずにルール違反じゃないの?」

 

「うるさいわよ!セット!」

 

「マークですの!」

 

「ファイヤ!」

 

「お前を倒すよ?答えは聞いてない!」

 

「シュート!」

 

三つの技が1つになり、バスコを襲う。

 

「こいつはずごいね、でも…」

 

しかし、バスコは合体攻撃を受け止め、七人に向かい投げ返す。

 

「きゃあ!」

 

「うわぁ!」

 

攻撃を跳ね返されて、悲鳴をあげながら吹き飛ばされる七人。それを見て、高笑いをするバスコ。

 

「ははは、なにやってんの?それじゃあ、自分を傷つけるだげじゃ…ん?」

 

ここでバスコはある違和感に襲われた。プラットフォームで倒れている電王、パワーバズーカに潰されるように倒れているチェンジマーメイド、フェニックス、ペガサスの三人…残りの三人がいないのだ。

 

「なんで、あの三人だけ?」

 

「理由を教えてあげましょうか?」

 

「聞いたところで後悔するだけですけどね」

 

後ろからデュアルクラッシャーとハイブリットマグナム突きつけるアクセルテクターボウケンピンクとデカイエロー。

 

「な…」

 

「あなたも絶句するときがあるんですの?」

 

「言っときますけど、命をかけているのは私たち二人だけじゃありませんよ!」

 

バスコの斜め上にはオーズ・タジャドルコンボが浮遊していた。オーズはメダジャリバーにセルメダルを、タジャスピナーにクワガタやライオンなどのコアメダルをセットする。

 

「マジかよ…」

 

「大マジよ!あんたはここで倒す!」

 

オースキャナーでベルト、タジャスピナー、メダジャリバーをスキャンするオーズ。

 

[スキャニングチャージ!]

 

[クワガタ!ライオン!サイ!シャチ!ゴリラ!ウナギ!ギガスキャン!]

 

[トリプルスキャニングチャージ!]

 

無理矢理三つの必殺技を発動して光輝くオーズ。

 

「これが、私の全力!」

 

光のオーラで火の鳥のような姿になったオーズがバスコに突っ込む。

 

「ストライクアウト!」

 

「シュート!」

 

オーズの特攻に近い攻撃と二人のゼロ距離攻撃で凄まじい爆発が起こった。

 

「初春さん!御坂さん!白井さん!」

 

電王・プラットフォームの叫び声もその凄まじい爆音にかき消されてしまった。

 

 

 

外で爆音が響き、佐天の病室の窓が揺れる。それでも佐天はうずくまり続けていた。御坂の言葉や初春の手紙が心に響いているのはわかる、それでも彼女は泣くことも出来なかった。そんな自分が耐えられず、心はボロボロになりそうだった。そんなとき、佐天の手からあの青い石がこぼれて、ベットの上を転がる。窓からの光が石に当たり美しく光輝く。うずくまっていた佐天は顔を上げてその石を拾い眺める。

 

「…綺麗」

 

石の美しくに目を奪われる佐天。しかし、突如としてその視界が歪む。何事かと思い、目に手を当てると、その手に水滴がついていた。

 

「え…」

 

佐天は慌てて手鏡を取り出して自分の顔を眺める。そこには大粒の涙を流した自分の顔が写されていた。

 

「な、治った…の?」

 

フラッシュバッグも起こらない。まるで奇跡のようなことだが、彼女の危機的な病気は完全に完治していた。自分の病気が消えたことを感じた佐天はベットから立ち上がり近くにかけてあった初春が用意していた制服に着替える。そして青い石を机に置き、代わりに白くなったレンジャーキーをとる。

 

「友達がピンチなの、もう一度あなたたちの力を貸して!」

 

ドアを勢いよく開けて廊下へ出る佐天。玄関へ向かおうとした彼女の目に床においてあるものが映った。

 

「これは…」

 

それは先日、星川が見せてくれたシドンの花の花束と映画に出てきそうな木でできた小さい宝箱だった。

 

「星川先生、来てくれたんだ」

 

佐天は花束と宝箱を拾い、宝箱を開く。

 

「!こ、これって…」

 

その中身は佐天を驚愕させるものだった。

 

 

 

病院の屋上では星川学が御坂たちとバスコの戦いを眺めていた。読者の方々のおおくは先刻承知だと思うが、彼こそかつて銀帝軍ゾーンと戦い、地球を守ったレジェンドの1人、『地球戦隊ファイブマン』のリーダー・ファイブレッドである。彼の横には救急救命師の巽祭、医師の伊達明、クゼテッペイが立っていた。

 

「正直言って、私も最初はバスコと同じ気持ちだった」

 

星川が三人に語るようにしゃべる。

 

「しかし、彼女を一目見たとき、キャプテンマーベラスの言っていたことの意味がわかったんだよ」

 

彼は目を閉じてあの時のことを思い出す。36のスーパー戦隊の力を他次元の人々に貸す計画を宇宙を旅する宇宙海賊に知らせるために飛竜やジンを押しきって宇宙に向かった時のことを…

 

『じゃあ、あなたがあのファイブレッド!?さ、サインを!』

 

『うるさいわよ!鎧!』

 

『それで俺たちの力を渡す相手を決めろと言うわけか?』

 

青い服装の男が星川にたずねる。星川は頷き電子パッドを赤い服装の男に手渡す。

 

『それには学園都市に住んでいる人間と魔術結社に所属する人間のデータが入っている。すでに決まっている人間や危険人物は除いているがね』

 

星川の説明を聞きながら赤い服の男はパッドを操作する。

 

『この女、いい剣士らしいな』

 

『この子なんてどう?窒素装甲なんてなんかカッコいいじゃない』

 

『僕は、この人!ってこれで14歳なの!?』

 

『私はこの子をですね。花飾りが素敵です』

 

『俺は断然第一位のこの人でしょ!カッコ良さそうですし!』

 

『オイラはこの重福って子!なんか運命かんじちゃうからさあ!』

 

五人と一匹の言い合いをよそに赤い服の男はパッドを操作していく、そしてあるところで彼の指が止まる。

 

『決めた…こいつだ』

 

赤い服の男が指を止めたのは佐天涙子のところだった。

 

『ちょっとマーベラス!?その子、無能力者じゃない!』

 

『しかも、魔術師でもない…』

 

『危険すぎるよ、マーベラス』

 

『確かに、私も危ないと思います』

 

『そうですよ!マーベラスさん!』

 

『なんでこの子なのさ?マーベラス』

 

マーベラスと呼ばれた男はパッドを傍らのギンイロノ服の男に渡して、椅子から立ち上がる。

 

『俺はバスコに裏切られたあの日からお前ら六人を集めるまで色んな人間を見てきた。その俺の直感がこいつにしろって言ってる』

 

マーベラスの言葉に呆然とする星川とあきれた顔の五人と一匹。それを見たマーベラスは、真剣な顔をつくり、口を開く。

 

『だが、もうひとつ理由がある。そいつのプロフィールを見てみろ』

 

マーベラスの言葉に全員がパッドを注目する。

 

『そいつは無能力でありながら俺たちに似たところがある。それは…』

 

ふっと笑うマーベラス。

 

『すげえ馬鹿ってところさ』

 

『『はあっ?』』

 

他の船員たちが訳がわからないという感じでマーベラスを見る。

 

『だってそうだろ?別のページの上条とかいうやつみたいに特別な力を持ってるわけでもないのに、色んな事件に首を突っ込んで、その理由は友達のためときた。最高じゃねえか!』

 

マーベラスは青い服の男、ジョー・ギブケンを見る。

 

『子供が殺せずに宇宙最大の帝国から脱出して、こんな馬鹿な船長についてきた剣士』

 

今度は黄色い服の女性、ルカ・ミルフィを見る。

 

『誰にも言わないでっけえ夢のために金をため続ける元女盗賊』

 

次は緑色の服の男、ドン・ドッコイヤーを見る。

 

『勇気がないだのいいながら、馬鹿な船長助けに1人できた機械オタク』

 

今度はピンクの服を着た女性、アイム・ド・ファミーユを見る。

 

『自分の星のやつらに勇気を与えるために自ら賞金首になったお姫様』

 

最後に銀色の服を着た男、伊狩鎧を見るマーベラス。

 

『一番のヒーローになれなんて死人の言葉をまにうけて、最後は34戦隊の思いを全て打ち砕き、敵と戦った地球人』

 

マーベラスの言葉を受けて五人の顔がすこし綻ぶ。

 

『船長命令も守れないような大馬鹿共と同じような感じをこいつにも感じたのさ』

 

マーベラス は船員たちを見渡す。彼の言葉に反対するものは1人もいなかった。

 

『そういうわけだ。俺たちはこいつに託す。ゴーカイジャーの力と思いをな』

 

『…わかった。海城さんにはそう伝えておく』

 

納得がいかないという顔でゴーカイガレオンを後にしようとする星川。

 

『あんたもそのうちわかるときがくるさ。兄弟先生』

 

そんな星川をマーベラスはこういって送りだした。

 

 

 

「あの時は私が、あの宇宙海賊に会いに行ったのはレミが認めた奴らを一度この目で見たかったからだ。だから、飛竜さんやジンさんを差し置いて彼らに会いに行ったんだ」

 

あの時のマーベラスの顔を思い出して空を見上げる星川学。

 

「さすがは34のスーパー戦隊が認めた戦隊のリーダーだ。見る目が違うぜ。一時的とは言えファイブマンの力を受け継ぐのにふさわしい奴らだった」

 

「私もゴーゴーファイブの力を託すのにふさわしいと思いました」

 

祭もそれに同調する。

 

「34のスーパー戦隊が認めた戦隊が力を託した子か…」

 

「すなわち35戦隊が認めた戦士に等しいってわけか」

 

伊達とテッペイの言葉を星川はうなづきながら聞く。

 

「彼女たちは勝てるでしょうか?」

 

「なあにいざというときは俺たちが…」

 

「ぎりぎりまで待ってくれ伊達君。今の彼女たちなら勝てなくとも…負けることは絶対にないはずだ」

 

星川はそういうと強いまなざしで爆煙を睨んだ。

 

 

 

三つの捨て身の攻撃で起こった爆炎がいまだ止んでいなかった。電王や元の姿に戻ったホワイトスワンたち三人がその爆炎を見つめている。

 

「初春さん…御坂さん…白井さん…」

 

「やっぱり無茶だったんですよ…トライデントスキャニングチャージなんて…」

 

「白井さんも初春さんもゼロ距離必殺技を放つなんて…」

 

「三人とも…」

 

その時、爆煙の中から一つの影が飛び出してきた。

 

「白井さん!」

 

爆煙から飛び出したデカイエローに四人が駆け寄る。それと前後してオーズとボウケンピンクも爆煙から飛び出し、地面に叩きつけられる。地面に手をついて立ち上がろうとしているため、無事ではあるようだが、デカイエローは装備品を全て失っており、ハイブリットマグナムも半壊状態であり、ボウケンピンクもアクセルテクターとデュアルクラッシャーが火花を散らしている。だが、一番ひどいのは、やはりオーズだろう。メダジャリバーは持ち手以外は吹き飛び、タジャスピナーは蓋が吹き飛んでメダルがむき出しになっている上に中のメダル数枚にヒビが入っている。

 

「…どうやら、あの世じゃないみたいね」

 

「そうみたい…ですね」

 

心配する四人の手を振り払い爆煙を睨む三人。爆煙の中からあの男が出てくる気配はない。

 

「勝った…のかしら?」

 

「これで倒れた…とは思えませんの…」

 

二人の言葉の直後、爆煙が四方八方に飛び散り、中からバスコが現れた。

 

「くっ…」

 

「あれだけの連続攻撃でもだめなの?」

 

「フフフ、さすがに危なかったよ。なんとか直撃は避けたけどね」

 

バスコの体は所々から緑色の血を流しているが、致命傷になりそうな傷はまるで見当たらず、それどころか深めの傷すらない。

 

「君たちがもう少し力を使いこなしていたら危なかった。どうやら君たちはここで消す必要があるようだ」

 

カリブレードとカリブラスターを構え、バスコはゆっくりと七人の元へと近づく。それを阻止しようとホワイトスワンたち三人がホルスターの遠距離武器を引き抜き構える。

 

「御坂さんたちは逃げてください!」

 

「まだ行けるわ!」

 

「このままでは全員やられます!いいから速く!」

 

「フフフ」

 

そのやりとりを楽しむかのようにバスコは七人に迫る。絶体絶命の七人…だか、そのとき…

 

「ん?」

 

病院の玄関が開き、ひとつの人影がゆっくりとしかしながら確かな足取りでバスコたちの元へと近づいてくる。

 

「これはこれは、まだ生きてたんだ。偽者ちゃん」

 

バスコの言葉を人影=佐天は無視して前へと足を進める。その表情は先程とはうって変わって鋭く強さを感じるものだった。

 

「佐天さん…信じてたわよ」

 

「佐天さん…」

 

「ご心配をおかけしました。佐天涙子、完全復活です!」

 

オーズとボウケンピンクの方を見て少し笑う佐天。

 

「あれだけ力の差を思い知らせてもまだ立ち向かおうとするなんて…馬鹿さだけなら本物級かな」

 

ゆっくりとカリブラスターを佐天に向けるバスコ。しかし、佐天は慌てず懐から白いレンジャーキーを取り出す。

 

「じゃあね」

 

カリブラスターは火を噴き、大量の弾丸が佐天を襲う。そのとき白いレンジャーキーが眩く光輝き、その光が弾丸を弾き飛ばした。

 

 

 

光の中で佐天はかつて力を貰った戦士、ゴーカイイエローと再会していた。

 

「随分時間がかかったじゃない」

 

「すいません…でも、もう大丈夫です!」

 

「勝てるの?あいつは強いよ。うちの船長もなんとか倒したんだから」

 

「わかってます…でも、絶対に負けません。この力を正しく使って多くの人を守ることが今の私の目標…いや、夢ですから!」

 

ゴーカイイエローは両手を拡げてやれやれという感じで佐天を見る。

 

「はあ…本当に馬鹿さだけなら私たち並みね…でも、嫌いじゃないわ」

 

ゴーカイイエローはレンジャーキーとモバイレーツを佐天に投げつける。それをキャッチする佐天。

 

「最後に1つ。その夢は胸にしまっときなさい。誰かに言うと叶わなくなるわよ!」

 

それだけ言うとゴーカイイエローは光の中に消えた。

 

 

 

光が消えるとそこには、レンジャーキーとモバイレーツを持った佐天が立っていた。

 

「また、その力を俺の前で使うっていうの?」

 

「ええ…叶えなければならない夢がありますからね」

 

レンジャーキーをキーモードに変形させ、モバイレーツを開く佐天。

 

「行きますよ!豪快チェンジ!」

 

[ゴーカイジャー!]

 

モバイレーツに差し込まれたレンジャーキーを捻るとお馴染みの電子音が鳴り響き、佐天の身体が黄色いスーツとマスクに覆われる。

 

「復活一発目!豪快チェンジ!」

 

[カクレンジャー!]

 

ゴーカイイエローのスーツが一瞬にして赤い忍者服スーツに変わり、ニンジャレッドとなる。

 

「猿手裏剣!」

 

ニンジャレッドの放った手裏剣がバスコに襲いかかる。

 

「そんなもの!」

 

しかしバスコには今さらそんな攻撃は効かない。手裏剣はカリブレードで四方八方に弾かれて、そのうちの1つがオーズの足元に刺さる。

 

「こんなところでこれ以上戦うわけには、いかない!」

 

高くジャンプして病院の敷地内から出るニンジャレッド。

 

「あれだけ言って、結局逃げるのかよ…まあいいや」

 

そう言うとラッパラッタを取り出しダークレンジャーキーをセットするバスコ。

 

「いってらっしゃい!」

 

ダークレンジャーキーが実体化し黒いチェンジマンが現れ、オーズたちに襲いかかる。

 

 

「さてと、二重コピーのお嬢ちゃんをぶっ潰しますか」

 

「待ちなさい!」

 

オーズの制止を無視してバスコはニンジャレッドを追いかけ始めた。

 

 

 

 

地面に降り立つニンジャレッド。そこは十七学区の閉鎖された鉄製品を扱う工場であった。

 

「こんなところまで逃げるなんて疲れるじゃないの」

 

工場の壁が吹き飛び、バスコが現れた。背中の忍者刀『秘剣カクレマル』をゆっくりと引き抜くニンジャレッド。

 

「安心してください。鬼ごっこはこれで終わりです」

 

「いうじゃないか…はあ!」

 

カリブレードの一閃がニンジャレッドの体を二つに裂こうとする。

 

「隠流分け身の術!」

 

カリブレードが届く一瞬前にニンジャレッドが二人に分身し、左右にカリブレードを避ける。空を切ったカリブレードは後ろにあった金属部品を真っ二つに切り裂いた。

 

「「豪快チェンジ!」」

 

[[ギンガマン!]]

 

二人のニンジャレッドの体が炎と光に包まれ、ギンガレッドと黒騎士に変身する。

 

「二人がかりか…面白いね(炎の兄弟か…工場の残り燃料か何かに引火させるつもりかな?)」

 

バスコの期待に似た考えとは裏腹にギンガレッドは星獣剣を、黒騎士はブルライアットを構えてバスコに向かっていく。しかし戦隊としての能力は高いとはいえ所詮は素人チャンバラ、大ぶりなその二つの剣をバスコは軽やかに避けていく。

 

「何々?面白くないな…」

 

それでもバスコは攻撃を避け続ける。彼にはゴーカイイエロー=佐天がわざとここに自分を呼び寄せたという期待があったのだ。だからこそ彼は彼女の作戦を見定めるために攻撃を避け続ける。しかし、二人の攻撃は空を切り、周りの機械や残された金属材料を壊すだけのものであった。

 

「(途中パイプが切れて残った燃料が漏れた時は期待したけど)やっぱり期待はずれか…この!」

 

「きゃあ!」

 

黒騎士がバスコに蹴り飛ばされ、空中で消える。

 

「やっぱり弟のほうが本物か!」

 

「うわあ!」

 

カリブラスターの銃撃がギンガレッドを襲い、ゴーカイイエローへと戻りながら壁にぶつかる。

 

「ふふふ…終わりだね」

 

「うう…」

 

バスコがゆっくりとカリブラスターを構えつつゆっくりとゴーカイイエローに近づく。

 

「こ、こないで…」

 

ゴーカイイエローが震えながらうずくまる。一歩ずつ近づいていくバスコの肩にきらきらとした埃のようなものが落ちる。

 

 

 

 

 

 

直後、バスコは突然体を反転させ工場の二階部分を銃撃した。

 

「わあああ!」

 

二階でレッドスライサーという大型手裏剣を構えていたニンジャレッドは銃撃を受けて転落しながら消える。

 

「なるほど、これが起死回生の手か…面白くもないな」

 

「くっ…」

 

ゴーカイイエローは悔しそうにうなだれる、先ほどまでのは演技だったのだ。

 

「偽物は偽物、膝くらいつかせてくれないと僕から公認はもらえないよ」

 

バスコの指がカリブラスターのトリガーにかかる。

 

「じゃあね」

 

そしてその場に鮮血が飛び散った。




人物紹介

星川 学(がく)/テクターファイブレッド 所属戦隊 地球戦隊ファイブマン

かつて銀帝軍ゾーンと戦ったレジェンドの一人。
両親が行方不明になりほかの兄弟の親代わりとなった長男である。
理科を教える小学校の先生だった。戦いが終わり両親のいる星へ旅立つがジュウレンジャー活動時期に地球に帰還し、カクレンジャーと共に戦った。レジェンド大戦後も先生として働いていたが兄弟とは違う学校で教師をしていた。TPC発足時に、地球平和守備隊からの要請で多次元世界に教師として派遣される。(その時の条件が自分の会うことの出来なかったゴーカイジャーへの面会だった)剣道を得意とし、剣を武器に多くの敵と戦った。チベットで気功を学んだ親戚がいる。

変身するのは強化テクターを装着したテクターファイブレッド。使用武器はVソード。
必殺技はVソードアタック。
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