とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ)   作:マッスーHERO

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すいません。前回予告では後篇のつもりだったんですが、思ったより長くなり、中編になってしまいました。本当に申し訳ありません。


秩序の光(中編)

「バスコがそんなことを?」

 

「はい…」

 

177支部に戻った二人は先程のバスコとの遭遇についてを御坂たちに話していた。現在、177支部には、御坂、黒子、初春、佐天、固法、婚后、湾内、泡浮の8人が対ワロガの作戦を練っている。

 

「でも、佐天さん。バスコの言うことなんて信用できるんですか…?」

 

「そうですの!固法先輩の腕を折り、佐天さんをあんな風にしたバスコを信じることなんてできるわけないですの!」

 

「私も全面的に信じれるわけじゃないです…でも、あの人はそんな嘘をついて、私たちを罠にはめるなんて小さいことしてくるようには思えないんです」

 

「でも、バスコは過去になんども裏切りや相手を罠にはめてるデータもあるわ」

 

佐天の発言に御坂が反論する。その言葉に佐天は少し頭を抱えるも、すぐに顔をあげて言う。

 

「たとえ罠でも何か手がかりがあるかもしれないじゃないですか!ほら、『虎の穴入らずんば孤児を得ず』っていうじゃないですか」

 

「さ、佐天さん…それを言うなら『虎穴入らずんば、虎児を得ず』よ」

 

「虎の穴は虎穴よりももっと危険なところですよ…」

 

佐天のとんちんかん発言に御坂と初春がつっこみをいれる。

 

「…でも、仮にあいつの言うとおりにしても、こっちにとくに損はないかもしれないわね。初春さん、ワロガの過去のデータを出して」

 

「わかりました」

 

初春が端末を操作するとほどなくして画面にワロガの画像が現れた。

 

「『ワロガ』は過去に何度か出現した 宇宙人に分類される怪人で、正式なレジストコードは『邪悪宇宙生命体ワロガ』。ドキュメントEYESに記録があり、最初は地球侵略のために怪獣をコントロールして怪獣を敵視させようとしたとありますね」

 

「怪獣を敵視って、そんなのあたりまえじゃ?」

 

「そうでは、ないんですよ涙子さん」

 

突然の声に振り返る御坂たち。そこにいたのは重福=ミライだった。

 

「チームEYESは元々怪獣の保護をするためのチームで、EYESの世界は怪獣たちと人間が共存する星さえ人間の手で作ってしまったんですから」

 

「怪獣との共存…」

 

「僕もテッペイさんから聞いただけですが、EYESから出向した隊員たちはこの世界でも敵性のない怪獣を保護していたらしいですよ」

 

「続けますね、ミライさんの言うとおりワロガは怪獣保護への不信感を深め、人類を自滅させようとしました。でも、結局その世界の戦士に阻まれています。」

 

「その世界の戦士?それって…」

 

「コスモスペースの地球を何度も守り、戦った戦士…そして僕の探しているウルトラマン、ウルトラマンコスモスです」

 

御坂の問いに重福はそう答えた後、佐天たちにした話を他の皆にもし始めた。

 

「そのコスモスならワロガとも戦ったことがあるんだから、強い力になってくれそうね」

 

「でも、この世界にいると言うだけで地球にいるかどうかもわからないウルトラマンを探すなんて難しいですの」

 

「もっと、コスモスのデータがあれば…そうだ、そのチームEYESの人に聞けばいいじゃん!」

 

「それが…先日、怪獣をコスモスペースに輸送に出て、連絡がとれないんです。戻ってくるのは今日の夜で…」

 

「それでは、ワロガの出現に間に合いませんわ」

 

ワロガは夜行性で夜にはおそらく出現されると予想されていた。それまでにコスモスを見つけようにもメモリーディスプレイのデータは怪獣に関しては充実しているがオリジナル戦士のデータは技や身体特徴くらいしかないため手がかりもつかめない状況なのだ。

 

「初春さん、ワロガは他に何か変わった作戦を使わなかった?」

 

「ええっと…死亡した女性を操り、コスモスと融合した隊員と接触させたとかその隊員を再度狙って襲撃したりとか…」

 

「コスモスに執着してるみたいね…この世界に来たのもコスモスと関係が…」

 

顎にてをやり考える御坂。その時、佐天がキョロキョロと周りを見てあることに気づいた。

 

「あの、さっきから春上さんの姿がないみたいですけど…」

 

「あ~春上さんならさっき寮へ戻りましたよ」

 

初春の言葉に佐天が驚く。

 

「え!あんな状態の春上さんをどうして返したの!?」

 

「私が昨日、枝先さんがほっといてしまったので今日くらいはって…イマジンさんたちも一日くらいなら大丈夫だっていってましたし…」

 

「大丈夫よ佐天さん。もしなんかしたら私がお仕置きしてやるっていっといたから。それよりも…」

 

御坂はメモリーディスプレイを取り出し、星川に連絡を取る。

 

「星川先生、ちょっと調べてほしいことが…」

 

 

 

 

そのころ、春上は寮への帰路についていた。

 

「(絆理ちゃんには連絡したし、早く帰らないとなの)」

 

「(おい、衿衣。ちょっといいか?)」

 

春上の脳内にモモタロスの声が響く。いつになく真剣な声だった。

 

「(どうしたの、モモタロス?)」

 

「(昨日のワルダとかいう怪人だけどな…ここ数日感じてるいやな感じのもとは多分あいつだ)」

 

「(どういうことなの?)」

 

「(あいつは多分俺たちの近くにいるぞ…気を付けろ、いざというときは俺かクマが変わるからな)」

 

「(ありがとうなの)…あれ?」

 

寮の前まで来て、春上は足を止めた。自分たちの部屋の雨戸が昼間から閉じている。

 

「天気予報は晴れだったはずだけど…絆理ちゃん、どうしたのかな?」

 

春上はそこで、先程初春に牛乳が無くなっていると言われたのを思い出した。少し迷った後、春上は近くのスーパーへと向かうため体を反転させる。

 

「(何かあれば…能力で教えてくれるはずなの)」

 

 

 

 

夕暮れ時、後一時間もすれば太陽が地平線に沈むだろうというとき、177支部に1人の人物が現れた。

 

「お、頑張ってるな」

 

「ああ、星川先生」

 

その人物とは柵川中の教師であり、レジェンドの1人である星川学だった。

 

「御坂、頼まれたもの調べ終わったぞ」

 

星川はUSBを御坂になげる。御坂がそれを支部のパソコンにセットすると、学園都市の地図が画面に現れる。そして第二学区の部分に赤い円が現れる。円は小さな点になると第七学区方面に飛び、突如消えた。

 

「ワロガの反応は第七学区の辺りで消えたんですか?」

 

「ああ、ただ何か被害があったわけじゃないし、その辺りに潜伏してるのかもな…そういえば」

 

「どうかしたんですか?」

 

星川の何かを思い出したような態度に初春が反応する。

 

「いや、その辺りに柵川中指定の寮が…あったよな初春、佐天?」

 

「あ、そういえばここって春上さんと枝先さんの寮の近くだ!」

 

「そういえばそうですね」

 

その言葉を聞いた瞬間、御坂と固法の二人がワロガのデータの映ったモニターに目を写した。二人には心にあった小さな違和感が一気に広がる。

 

「(昨日私はファミレスの窓からあるひとを見かけた…今にして思えば、行き止まりの路地に入った彼女はまるで光をいやがっているようだった…)」

 

「(あれだけビルや施設を破壊していたワロガが一度だけ私たちを攻撃した…もしも、あの攻撃が私や佐天さんを狙ったんじゃないんだとしたら…)」

 

固法はワロガの目標が、御坂にはワロガの手口と目的がいまはっきりと解った瞬間だった。

 

「初春さん、佐天さん、春上さんの寮に案内して…」

 

御坂の言葉に二人が首をかしげる。

 

「私もいくわ。婚后さんたちはここでワロガに備えて」

 

固法はそういいながら赤いジャケットを羽織り、メットを手にとると外へ出ていく。それを追って御坂、黒子、佐天、初春が外へと出ていった。

 

 

 

「ただいまなの~」

 

寮の自分の部屋のドアを開ける春上。部屋の中は夕暮れ時とはいえ、雨戸が閉まり真っ暗であった。まるで暗い洞窟のようで、中からは生暖かい風が吹いてくるようだ。

 

「絆理ちゃん…いないの?」

 

ゆっくりと部屋に入る春上。部屋からは人間の気配はなく、物音一つ響かない。

 

「出かけてかもなの…」

 

春上は牛乳のはいった袋を地面に下ろすと、壁のスイッチを押すが電灯は反応しない。

 

「あれ?」

 

何度も何度もスイッチを押す春上。彼女はまったく気づいていなかった、天井に二本足で張り付きながらさかさまに立ち、赤い目を光らせる枝先の存在に…

 

「…」

 

声一つ出さずに右腕に握った包丁を春上に投げつける枝先。包丁はまっすぐと春上を突き刺さんと飛ぶが、突き刺さる瞬間に春上は姿を消し、包丁は壁に突き刺さる。

 

「どりゃああああ!」

 

姿を消したと思われた春上は実は体をかがめて包丁を避けていたのだ。その髪には赤いメッシュが入っており、モモタロスが乗り移ったことを表していた。M春上の飛び蹴りが枝先と思われるものに向けて放たれるが、それを枝先の姿をしたものは装甲のようなものをつけた腕で弾く。枝先の姿をしたものは雨戸ごと、窓を叩き破り外へと出ていく。それをM春上が追跡する。外は太陽がほとんど沈み、街灯が1つまた1つと点灯していく。その中を枝先の姿をしたものが走り、M春上がそれを追い、やがて二人は小さな公園に着いた。

 

「てめえ…あのワルガとか言うやつか!」

 

「君たちが私たちをどう呼んでいるかに興味はない。私の興味があるのはコスモスだけだ!」

 

枝先の姿をしたものはその体を等身大のワロガの姿に変身する。

 

「俺もお前に興味はねえ、だがお前が乗っ取ってる体はこいつの大事なもんなんでな…返してもらうぜ!」

 

M春上はベルトを腰に巻き付け、赤いボタンを押す。

 

「変身!」

 

[Sword Form]

 

パスをベルトにかざし、M春上は電王・プラットフォームへ、そしてオーラアーマーが装着されソードフォームへと変身した。

 

「俺!参上!」

 

決めポーズをとった後、電王はベルトの両側にあるデンガッシャーをソードモードへと連結させワロガに挑む。

 

「行くぜ!行くぜ!行くぜ!俺は最初からクライマックスだぜ!」

 

デンガッシャーとワロガの腕の装甲がぶつかり合い火花を散らす。鍔迫り合いは不利と見た電王は距離をとり、パスをベルトにかざす。

 

[Full Charge]

 

「俺の必殺技、パート2!」

 

デンガッシャー・ソードモードの刃がワロガに向かい飛んでいく。しかしワロガは突如姿を消し、刃は空を斬る。電王がキョロキョロと周りを見わたすが、その姿を見つけることができない。

 

「どこへ行きやがった…」

 

「(モモタロス!後ろなの!)」

 

「どわあ!?」

 

春上の言葉が届く前に、背後からのワロガの回し蹴りが電王・ソードフォームを吹き飛ばし、垣根に突っ込む。

 

[Gun Form]

 

「はあ!」

 

電王の飛び込んだ垣根からの数発の弾丸がワロガを襲う。ワロガはバックステップをしながら装甲の厚い腕で弾丸を弾く。垣根からはオーラアーマーを紫のものにチェンジした電王・ガンフォームが飛び出し、ワロガに向かっていく。

 

「絆理ちゃんを返してもらうよ、答えは聞かないけどね!」

 

電王は地面に手を付け、ブレイクダンスしながらけりをワロガに叩き込む。しかしワロガはこれも腕で防ぐ。

 

「(リュウタ、チェンジ!)OK、亀ちゃん!」

 

[Rod Form]

 

さらにロッドフォームへとチェンジした電王はデンガッシャーをガンモードのまま発砲するもワロガに防がれる。

 

「(あの腕を封じれば…)お前、僕につられてみる?」

 

デンガッシャーをロッドモードに変形させ、オーララインと呼ばれる糸でワロガの両腕を縛り付ける。

 

[Full Charge]

 

「(動けなくして絆理ちゃんを救う)三枚に下ろさせてもらうよ!」

 

電王・ロッドフォームのデンライダーキックがワロガを襲う。その時…

 

[Chaos Header]

 

ワロガに向けてガイアメモリを投げつけられ、ワロガに挿入される。

 

「ぐおおおお!」

 

ワロガの両腕が槍のような鋭い形状に変化し、オーララインを切り刻む。そして両腕の光線が電王を弾き飛ばす。

 

「ぐ…」

 

地面にたたきつけられた電王に強化されたワロガ『カオスワロガ』の槍のような腕が迫る。

 

[シャチ!ウナギ!タコ!シャシャシャウタ!シャシャシャウタ!]

 

その時、軽快な音楽とともにウナギウィップがカオスワロガの腕を絡め、動きを止める。

 

「ウラタロス!大丈夫?」

 

「助かったよ…ホント」

 

オーズはウナギウィップを引っ張り、電王とカオスワロガの距離を開かせる。その隙に、ゴーカイイエロー、ボウケンピンク、デカイエロー、アクセルが電王の前に立ち、カオスワロガに立ちふさがった。

 

「あの時、ファミレスの窓から見えたのはやっぱり枝先さんだったのね…答えなさい!あなたの狙いはなに?春上さんを狙う意味はどこにあるの?」

 

「ふふふ、とぼけなくてもいいさ…あの女がコスモスをかくまっていることはすでにわかっている」

 

「コスモスをかくまう?」

 

「そんなことありませんの!コスモスはこの地球上にすらいるのかも不明ですの!」

 

カオスワロガはウナギウィップを振りほどき彼女たちと距離をとる。カオスワロガの黒いボディはあたりの闇と同化し、赤い目が異様に目立っている。

 

「そんなはずはない、その女から確かにコスモスの気を感じる…まあいい、でてこないのならこの街を焦土に変え、同族の恨みを晴らそう」

 

カオスワロガが巨大化し、六人を踏みつぶさんと足を上げる。デカイエローが電王をつかみテレポートで離脱、ほかの三人もアクセル・バイクフォームに飛び乗り、脱出したためにカオスワロガの足は空をきった。カオスワロガは六人を無視して第七学区の中心に向けて進軍を始めた。しかしそれを阻むような巨大な影が空から降り立つ。それはスーパーギャラクシーメガであった。

 

「整備は万全な上に対ワロガ装備を用意したスーパーギャラメガの力を見したるで!」

 

「なんか昨日の奴と違うな…」

 

「そんなことはどうだっていいわよ、土御門!さっそくお見舞いしてやりなさい!」

 

「はいはい、行くぜよ!フラッシュガトリングブラスター!」

 

スーパーギャラクシーメガのガトリングブラスターが火を噴く。発射されたのは通常の弾丸ではなく、ワロガの苦手とする光を放つ小型照明弾である。カオスワロガの周囲が明るく光り、カオスワロガがゆっくりと後退していく。

 

「効いてるで!」

 

「よし、このまま一気に!」

 

拳を振り上げるスーパーギャラクシーメガだったが、それをジェットイカロスとテトラボーイが阻んでしまう。

 

「な、なにするんや!」

 

「戦う相手を間違えてるんじゃないかぜよ?」

 

突然のことにパニックとなるスーパーギャラクシーメガのコクピット。

 

「このままあいつを倒したら、枝先さんもあぶないですわ!」

 

「何とかしてとめないと!」

 

ジェットイカロスとテトラボーイが必死にスーパーギャラクシーメガを止めるが、その隙にカオスワロガの光線が三体のロボを襲う。

 

 

 

一方そのころ、地上のオーズはTPCメモリーディスプレイを持ちながら、メガレッド=上条と連絡を取っていた。

 

「頼むわよ!なんとかこっちで解決法を見つけるから!」

 

[今度からそういうことは来る前にいってくれよな!でも、あんまり長くはもたないぞ]

 

「ふう…これでとりあえずは心配ないけど」

 

「このままじゃ…絆理ちゃんが…」

 

変身を解除し、地面に突っ伏す春上とメットを横に置き、そんな彼女の肩に手を置く初春。

 

「奴は枝先さんと融合して、光に体制をつけたのね」

 

「だから、デカレンジャーロボのサーチライトが効かなかったんですね」

 

「このままじゃ、手出しができませんの…」

 

「おーい!」

 

悩む六人のもとへ重福が携帯端末をもって現れた。

 

「ミライさん!」

 

「TPCの攻撃はとりあえず停止してもらいました。でもこれ以上被害が広がったら…」

 

「枝先さんもろとも…」

 

「そんな…」

 

重福は地面に端末を起き、起動させる。

 

「なにか対抗策がないかと思ってTPCに問い合わせたら、戻ってきたEYESの隊員からコスモスのデータをもらえたので持ってきました」

 

画面にはコスモスのデータや画像が所狭しと並んでいる。

 

「コスモスの能力ならワロガと枝先さんを分離できるんですが…(スピリットセパレーターがあればなんとかなるかもしれないの…)」

 

「なにか…コスモスのデータから奴を倒す方法は…」

 

オーズが端末を操作し、画面をどんどん下へと移動させていく。ふと、オーズはある項目でてを止めた。

 

「…これって」

 

オーズがみつけたものとは…そしてあの戦士は現れるのか、後篇へ続く

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