とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ) 作:マッスーHERO
学園都市 第七学区
上条は寮をでる時間こそ遅れたものの、彼自身の力走(とビリビリに会わなかったこと)もあって学校に着いた時、ホームルームにはまだ時間が合った。
「うぃーすっ」
教室のドアを開けると見知った男女4人が上条の席の近くにいた。
「よぉ、上やん。おはようだにゃあ」
「上やん、おはようさん」
「おはよう…」
今挨拶してきたのは、裏の顔はなんとスパイの土御門元春、エセ関西弁の青髪ピアス(本名は…なんだったかな?)、大人しい(目立たない)女子の姫神秋沙である。唯一挨拶をして来なかった、通販大好きの巨乳少女吹寄制理は上条に詰め寄り、
「上条、あんたの仕業ね!」
と掴み掛かる。
「あの…上条さんはまったく見に覚えがないのですが?」
「とぼけんじゃないわよ!私のポケットに変なもの入れたでしょ!」
「変なもの?ひょっとしてこんなの?」
上条は左ポケットから例のカードを取り出す。
「なによ?あんたもやられたの…。それならそうとはやく言いなさいよ」
吹寄は上条を離す。
「おっ、上やんはそっちやったか!」
「私とお揃い…」
「お揃い?」
「上やん、このプレゼントどうやら2種類あるみたいだせぇ」
上条は4人の囲んでいた机を見る。そこには上条の持っているのと同じカードと白い人形が3つ置いてあった。
「私はこれ…」
姫神はカードをつまみ上げ上条にみせる。その中央には上条のものとは違うコウモリのような何かが薄く印刷されていた。
「僕らはこれや!」
今度は青髪のもつ白い人形を見る。こちらは他のものと特に違いはない。
「しかもこれ変形して…」
突然人形の下半身が上にあがり、
「鍵になるんや!」
人形は確かに鍵になった。
「鍵?どこの?」
「それがこの鍵でかくてどこにも入りそうにないんや…」
たしかに普通の鍵よりやけに大きい。
「で、これがポケットに?」
「うん…」
「そうや」
「そうだにゃ〜」
「だからこんなことした犯人を見つけたいのよ!」
「(人にまったく気付かれずに…まさか魔術!?)」
上条は土御門の方を見る。土御門は一瞬真剣な顔になり、上条の方をみた。だがすぐ陽気な顔にもどり、
「まっ上やんが犯人じゃなくてよかったにゃ〜」
その時、チャイムがなる。
「さっこの話は終わりにするにゃ〜。これは念のため俺が預かっておくにゃ〜」
土御門は人形とカードをポケットに入れる。
「あ、ちょっと」
吹寄が止めようとすると、
「はぁーい、皆さんホームルームの時間ですよ」
どう見ても小学生にしか見えない月詠小萌先生が入ってくる。全員が話しを止め席に着く。そしてホームルームが始まる。
「最近、警備員の取り締まりが…」
「上やん、上やん」
「ん、なんだよ」
「僕の居候してるパン屋の近くのラーメン屋がこないだ潰れたで」
「まじ!?あそこ安かったのに…」
「なんでも大食いチャレンジしてたらふらっと来た、銀髪シスターに粗かった食い尽くされたんやて、上やんひょっとするとこれって…」
「ひょっとしなくても…」
「こらー。2人とも話を聞くのですよー!」
「「は、はい!」」
−−−−−−−−−−−−
「はい、連絡は以上です。最後に…」
小萌先生はポケットから何かを取り出す。それは…
「この白い人形を先生のポケットに入れたのは誰ですか?」
あの白い人形だった。
−−−−−−−−−−−−
今日の授業は先日の侵入者騒動の影響で午前授業だった。帰り支度をしていると吹寄が、
「上条、土御門がどこ行ったかしらない?朝のこともっと調べないと!」
と尋ねてきたが、知らないと言って教室をでた。校門を出て暫くして、人気がない路地に入ると、案の定土御門が現れた。
「土御門…」
「上やん、ここじゃなにかと話せない。インデックスのことは舞花にまかせてあるから、ちょっと付き合ってくれぜよ」
−−−−−−−−−−−−
2人は客のあまりいない喫茶店の一番奥の席に座った。土御門はコーヒーを一口飲み、
「薄っいにゃあ、このコーヒー」と味の感想を言った。
「なぁ、土御門…」
「わかってるぜ、上やん。早速話すとこのプレゼントな…」
土御門はテーブルの上にカードと白い人形を置いて話しだす。ちなみに小萌先生のも先程土御門がすっている。
「どうやら魔術師によるものじゃないらしい」
「えっ!?」
「魔力と似たような力を感じるが明らかに魔術とは違うぜよ」
「じゃあこれは一体?」
「関連しているかわからないが世界各地であることが起きてる」
「あること?」
「怪人ぜよ…」
「怪人?」
「上やんこないだの第十一学区の事件覚えてるか?」
「ああ、侵入者騒動だろ?」
「その時の侵入者明らかに人間じゃなかったらしい」
「なんだって!?」
「それだけじゃないイギリスでも人間とは違う化け物が現れて、イギリス清教と戦闘になった」
「それで…」
「幸い死者は0、しかし神裂ねぇちんとステイルも負傷した…」
「そんなあいつらまで…」
「が、この後が問題なんだ」
「?」
「実は学園都市とイギリスの事件には共通点が、あってな」
「共通点?」
「怪人が現れて、苦戦しているとそれを赤い格好の奴が見たことのない力を使って倒したんだ」
「赤い奴?」
「まあこれと関係があるかは不明だが…」
「土御門。ひょっとするとこれがバードウェイの言っていた…」
「確かに、上やんから事情を聞いたあと俺が調べた限りだがバードウェイが恐れるほどの魔術組織はグレムリンくらいしかいなかった」
「世界中にそいつらは現れてる、つまり奴らの目的は…」
「ああ、この世界そのもの…かも」
2人は少し無言になる。土御門はテーブルの上を見て、
「だとするとこれはそいつらのどちらかのものかもな」
「ああ、でも俺の右手の幻想殺し(イマジンブレイカー)に反応しないから霊装って訳でもないし…」
2人はまた無言になる。
「まっ、考えてもしかまないし、ここはひとつ腹ごしらえでもするかにゃ」
土御門は口調を戻し、メニューを取る。その時、うっかりメニューをテーブルの上に落としてしまう。
「あ、ごめん。うっかりしてた…え!?」
「これって…」
2人が驚くのも無理はない。メニューを退かした時、テーブルの上に置いてあった白い人形とカードがひとつずつ、つまり上条と土御門の分しかないのである。2人はテーブルのした等を念入りに探すが見つからない。
「どういうことだにゃ?」
「解らない、とにかく…」
その時表通りの方から爆発音が響いた。
「なんだ!?」
「まさか…」
上条達は会計を済ませ外に出る。そして表通りにでると…
「なんだありゃ!?」
上条は呟いた。
そこにいたのは、人間とは明らかに違う化け物だった。
続く
あと一話で日常編終了です。