とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ)   作:マッスーHERO

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バトライドウォー2楽しみ


来るで!最強能力者組織フューチャー(後篇)

学園都市上空のフェニックスベースの指令室では暴れまわるケムラーの姿がモニター映し出されていた。

 

「チームライトニングおよびイーグルがTPCアンタクティカ(南極圏防衛支部)から学園都市に向けて発進しました。フェニックスはイギリス上空をパトロール中です」

 

女性オペレーターの言葉にムナカタの表情がいっそう厳しくなる。EYESの二人は現在非番のため地上に下りており、現在出撃できる攻撃部隊がいない状態なのだ。

 

「(イギリス、南極圏での異常反応はこのための伏線か…)総監、あの部隊を出動させるのはどうでしょう?」

 

ムナカタは傍らのイルマ総監に言う。イルマはモニターから目を離し、ムナカタを見る。

 

「…確かにあのケムラーという怪獣は危険性が高いわね」

 

ドキュメントSSSPに記録のある、毒ガス怪獣ケムラーはダークセントと呼ばれる猛毒の亜硫酸ガスを放つ怪獣である。出現時に周囲の鳥類を死滅させているという報告もあり、それが第七学区の中心で撒かれた場合…下手すれば第七学区壊滅もありうる。

 

「前回のワロガ戦での反省から様々な怪獣への対抗兵器を各世界から集めています。ダークセントへの対抗ガスも先日配備されています」

 

「では対ガスをグリーンホバーとシーガルフローターへ搭載、および地上の別働隊に出場指令をだして」

 

「了解!地上の巽隊長に連絡!およびグリーンホバー、シーガルフローターの出動準備だ!」

 

ムナカタの指示でオペレーターたちが慌ただしく動き出す。そんななかイルマは再びモニターのケムラーを見つめる。

 

「総監、どうかしましたか?」

 

「ムナカタリーダー、この怪獣すこしおかしくない?」

 

「といいますと」

 

「足元を見て」

 

イルマが指さす、怪獣の足元をムナカタも注目する。一見すると何の異常もなく移動しているように見える。そう何の異常もなく…

 

「妙ですね…普通、あんな巨体の怪獣が動けば、車が何台か押しつぶされたりするはず…」

 

「それにビルの破壊も少ない…まるで誰かが、操っているかのようだわ」

 

 

 

 

地上の第七学区はケムラーとコスモス・ダイボウケンとの戦闘の余波で周囲のビルがダメージを受け、逃げ惑う人々であふれていた。そんななか二台のパトランプをつけた車両が火炎弾によって燃えるビルの前で停車した。車両からオレンジ色のユニフォームを着た隊員が二人ずつ、計四人が降りた。

 

「13:00(ヒトサンマルマル)現着!轟!炎!高岡!装備のチェック!内部へ迅速に突入するぞ!」

 

「「「了解!」」」

 

他の隊員に指示した男は燃え盛るビルを見上げた。

 

「俺たちTPCレスキューの力を、燃えるレスキュー魂を見せてやるぜ!」

 

 

 

 

同じころ、第七学区学舎の園では…

 

[サイ!ゴリラ!ゾウ!サゴーゾ…サゴーゾ!]

 

「はあ!」

 

御坂をはじめとする五人は青いボディの女性型怪人と戦っていた。オーズの右腕のゴリバゴーンによるパンチが怪人の腹部に決まり、鎧が砕け散る。しかし…

 

「また!?」

 

砕けた鎧はたちどころに再生し、再び怪人はオーズに襲い掛かる。先ほどから御坂たちが佐天たちに連絡の取れない理由はこれだった。この怪人の再生力の前に、ハイブリットマグナムもショットボンバーもソード&シューターオーロラシューティングも受けたあとにたちどころに回復してしまうため五人は手をこまねいていたのだ。

 

「みなさん、私の力で行きましょう」

 

ピンクフラッシュがそういいながら、フラッシュマンの力をほかの四人に渡す。

 

「「「「プリズムフラッシュ!シャットゴーグル!」」」」

 

オーズはレッドへ、デカイエローはブルーへ、ホワイトスワンはグリーンへ、チェンジマーメイドはイエローへと変身する。

 

「超新星!」

 

『フラッシュマン!』

 

五人は名乗りを終えると、それぞれの武器を合体させ、巨大なバルカン砲を作り出す。

 

「完成!ローリングバルカン!イエローフラッシュ、サーチ!」

 

「OKです!」

 

「ローリングバルカン!」

 

怪人に向けてローリングバルカンから5色の光線が発射され怪人に直撃、怪人はゆっくりと地面に倒れた。

 

「やりましたの?」

 

しかし、怪人は再び立ち上がり御坂たちに向かって走り出した。五人はホルスターのプリズムシューターを抜き、剣へと変形させ応戦する。五人が学舎の園を出るにはまだまだ時間がかかりそうだった…

 

 

 

 

[Fire On]

 

「行くぞ!」

 

フォーゼのヒーハックガンが火を噴き、怪人たちを襲う。二体の怪人たちは左右に炎を避けるが、そのうち、杖をもった怪人をシンケンブルーが取り押さえ、そのままセンター内へと連れ込む。残されたレギオンレオゾディアーツはフォーゼ・ファイヤーステイツを睨みつける。

 

「たまには、タイマンはらせてもらはないとな!」

 

「二人がかりで負けた相手に一人で挑むのか…相当なアホだな」

 

レギオンレオゾディアーツはあきれつつも少し笑っているように言うと、ファイティングポーズをとる。フォーゼもヒーハックガンを右手で強く握りしめ、左手はゆっくりとベルトのファイヤースイッチを抜き取る。ただ風が吹く音だけがあたりに響く中、お互いに少しずつ前へと歩みだす。二人の距離がある程度まで近づいた時、先に動いたのはフォーゼだった。

 

[Limit Break]

 

ヒーハックガンにスイッチを装填し、後ろにとんだフォーゼは銃口をレギオンレオゾディアーツに向ける。

 

「ライダー爆熱シュート!」

 

火炎放射がレギオンレオゾディアーツを襲うが、これを軽々と避けてフォーゼの後ろに回ったレギオンレオゾディアーツはフォーゼを殴り飛ばし、センターの壁まで吹き飛ばす。

 

「がは!」

 

「遅いな。その程度か、上条?」

 

「ま、まだまだ!」

 

フォーゼは壁のコンクリート片を払いつつ、ベースステイツへと戻ると今度はエレキスイッチを取り出す。

 

[Elek]

 

[Elek On]

 

電撃を体に纏いエレキステイツへと変身したフォーゼはビリーザロッドのプラグを中央のコンセントに差し込み、柄にスイッチをセットする。

 

[Limit Break]

 

「ライダー100億ボルトシュート!」

 

「小賢しいぜ、はあ!」

 

ライダー100億ボルトシュートとレギオンレオゾディアーツの電撃がぶつかり合う。しかし100億ボルトシュートは電撃にかき消され、フォーゼの周囲を凄まじい電撃が襲い、大爆発を起こした。

 

「ぐあああ!」

 

吹き飛ばされたフォーゼは地面に倒れこみ、ベースステイツへと強制的に戻された。レギオンレオゾディアーツは余裕を見せながら、腕組をしてフォーゼを見ている。

 

「どうしたよ上条。もっとやる男だと思っていたぜ」

 

「く…お前が俺の何を知ってるっていうんだ!ガオアクセス!」

 

今度はフォーゼからガオシルバーへと変身し、腰のガオハスラーロッドを引き抜いてレギオンレオゾディアーツに挑む上条。

 

「確かに、お前とは一度話したきりだったからな。あれは確か…6月ごろだったか?」

 

ハスラーロッドとレギオンレオゾディアーツの爪がぶつかりあい火花を散らす中、ガオシルバー=上条はレギオンレオゾディアーツ…いや土御門からここへの移動中に聞いた駿河秋の話す言葉が気になっていた。彼の言う通りなら6月のある日、彼と上条との間に何かがあったはずなのだ。しかし上条には夏休み以前の記憶はない…一度きりの出会いがなぜそこまでかれに上条当麻という人間を意識させるのか、彼にはわからなかった。

 

「あれはおひつじ座流星群が来たころだから6月の上旬だったはずだけどな…それにしてもすこしショックだぜ。俺はお前の言葉に勇気づけられたんだけどな…」

 

「俺の言葉?」

 

「…お前、もしかして…」

 

レギオンレオゾディアーツにできたわずかな隙をついて、ガオシルバーがレギオンレオゾディアーツの腹部にキックを決める。

 

「レーザープール!」

 

ガオシルバーの振ったガオハスラーロッドから板状の光線が放たれ、レギオンレオゾディアーツの動きを封じ、三つのガオの宝珠を置く。

 

「破邪聖獣球!邪気玉砕!」

 

ハスラーロッドにより、勢いよく突き出された宝珠がレギオンレオゾディアーツを貫く。

 

「ぐ…」

 

さすがのレギオンレオゾディアーツも少なからずダメージを受けて、腹部を押さえつつ交代する。ガオシルバーは一気にたたみがけようとレギオンレオゾディアーツに向かい走り出しながらGブレスフォンを取り出し、マージフォンへと変化させる。

 

「魔法変身!マージ・マジ・マジーロ!」

 

呪文とともに赤いスーツの戦士『マジレッド』へと変身する上条。

 

「マジ・マジ・マジカ!レッドファイヤーフェニックス!」

 

呪文とともにマジレッドの体が炎を纏い、火の鳥の如くレギオンレオゾディアーツに特攻を仕掛ける。しかし、レギオンレオゾディアーツは超高速移動でマジレッドの攻撃を避けると後ろに回るとマジレッドを蹴飛ばす。攻撃を喰らったマジレッドは地面を転がり、倒れる。

 

「な、なんてやつだ…破邪聖獣球は決まっていたはず…」

 

「その程度じゃ、俺の覚悟は砕けんさ!おら!」

 

地面に転がるマジレッドを更なる高速移動で蹴り飛ばすレギオンレオゾディアーツ。残像すらのこるその動きの前にマジレッドはきりきり舞いし、何度もするどい爪で切り裂かれる。刃こぼれするマジスティックソード、切り裂かれるマント、ボロボロになるスーツ。

 

「(このままじゃ…でも、マジシャインやファイヤーウルザード、シンケンゴールドじゃ、あの速度に対抗できない、レッドターボの能力を吹寄からもらっとけば…どうする)」

 

なんとか対抗策を考えようとするマジレッドだが、あまりのダメージの前についに膝をついてしまう。そんなマジレッドの首にレギオンレオゾディアーツの長い爪があてがわれる。

 

「悪いな、見逃すのは一度だけだ…計画の障害になるお前を生かしてはおけない…ここで死んでもらう!」

 

「く…」

 

そして、するどい爪がマジレッドの首に斬り落とさんと振りかぶられた。

 

 

 

 

 

センター内では杖を持つ怪人とシンケンブルーの熾烈な戦いが始まっていた。会議室のようなところでウッドスピアと杖が激しくぶつかり合い、火花を散らす。怪人はがら空きになったシンケンブルーの腹部を蹴り飛ばす。蹴られたシンケンブルーは机を壊しつつ、部屋の隅の壁に激突する。

 

「もうすこし歯ごたえがあるとうれしいのだが?」

 

「ははは、まあまあいまから目一杯たのしめるぜい♪」

 

そういいながらシンケンブルーはこっそりと折り紙を部屋の隅に設置した。すでに他の三か所の隅には戦闘中に折り紙が設置されていた。シンケンブルーが持っている情報通りなら、かれらの組織は能力主義世界をつくろうとしている、そして目の前の敵はその幹部である可能性が高い。ならば、その正体は十中八九能力者、ならば魔術への耐性は少ない。

 

「(初めてみる魔術に腰でも抜かしてもらうにゃあ)Fallere825、なんのことかは知らないだろうが、よく覚えておきな」

 

「うん?」

 

怪人が疑問を浮かべた瞬間、会議室のドアをぶち破り、大量の水が怪人を襲った。水は怪人を縛り付ける蛇の如く、暴れまわる。その姿をシンケンブルーは腕組をしながら見つめていた。

 

「悪く思うなよ。こっちもあんな計画を実行させるわけにはいかないんだにゃあ」

 

「ほう、さすがは土御門元春。こちらの狙いに気づいていたとは」

 

「なに?」

 

壮絶な濁流のなかにいるはずの怪人からあるはずのない返答が、さらに自分の名を知っていることにシンケンブルーは驚きを隠せなかった。すると濁流が突如弾け、中から無傷どころか濡れてすらいない怪人が姿を現した。

 

「なるほどその姿なら本来の陰陽博士の力も使えるわけか」

 

「まさかお前は…」

 

「そう私も魔術師だよ。君と同じく陰陽道を専攻している」

 

その言葉にシンケンブルーは愕然とした。冷静になって考えてみれば、組織の計画が成功すれば良くも悪くも学園都市は混乱する。それは魔術師にとっても大いに利点のあることなのだ。その計画の成就のために魔術師がいる可能性を見落としてしまうとは、シンケンブルー=土御門にしてはらしくないミスだった。魔術師、しかもよりにもよって同系統の魔術師に魔法名を名乗り、魔術を見られてしまった…これがどれほどのことか、歴戦の戦士である土御門にはいたいほどわかっていた。

 

「私の名は安倍。この姿の名はリブラゾディアーツだ」

 

そういうとリブラゾディアーツは杖で地面を軽くついた。すると刀を帯刀し、黒い忍者装束を身に纏った『星屑忍者ダスタード』と呼ばれる怪人が何体も現れ、シンケンブルーに斬りかかった。

 

「な、なんだこいつら!」

 

シンケンブルーはシンケンマルを引き抜きでダスタードと応戦する。今までにない不利な状況を土御門は突破することができるのか?

 

 

 

 

一方そのころ、第七学区上空を火炎弾を振り撒きながら飛行する飛行船を止めようとスーパーギャラクシーメガが飛行船に近づいていた。そんなスーパーギャラクシーメガに何発もの火炎弾迫る。

 

「ガトリングブラスター!」

 

ガトリングブラスターが火炎弾を相殺し、なんとか飛行船にたどり着いたスーパーギャラクシーメガは飛行船を掴むとブースターをフルパワーで噴射させ、飛行船を上空に浮かせようとする。

 

「このまま高いとこまでもってって破壊しちゃいましょ!」

 

「おう!」

 

ピンクターボの言葉にメガブラックはサムズアップで答えると操縦桿を強く握り、さらに上空へと飛行船を持ち上げていく。

 

「(させるかよ!)」

 

それを地上でコスモスたちと戦っていたケムラーが妨害せんと光線を放ち、スーパーギャラクシーメガを攻撃する。

 

「うわ!」

 

攻撃を受けたスーパーギャラクシーメガは飛行船から離れて下降し、飛行船は元の進路に戻ってしまう。それを見たコスモスは勝負を急ごうと、両腕を広げ右腕にエネルギーをためていく。

 

「デヤア!」

 

右腕から放たれた『ネイバスター光線』がケムラーの頭に直撃するが、光線は弾かれてしまう。ネイバスター光線を放ったためか、コスモスのカラータイマーがかなりの速度で点滅を始めた。そんなコスモスにケムラーのタックルがきまり、コスモスはたおれてしまう。

 

「メビウス!」

 

追撃をしようとするケムラーに突如現れたメビウスが飛び蹴りを決めて吹き飛ばす。そしてメビウスは倒れたコスモスに歩み寄る。

 

「デェヤ!(コスモスさん、後は僕に任せてください)」

 

「(頼んだぞメビウス…)」

 

コスモスは弱弱しく頷くとゆっくりと透明になり、消失してしまった。あとを引き継いだコスモスはケムラーに馬乗りになり、羽のような部分を掴んではがそうとする。

 

「ガアア!」

 

メビウスを振り下ろさんと暴れるケムラーをダイボウケンがさらに抑え込む。

 

「(調子に乗りやがって!)」

 

ケムラー=煙田は自身の能力で爆発ガスを周囲に蔓延させ、ビルの火事を火種に大爆発を起こしてメビウスとダイボウケンを吹き飛ばす。

 

「「きゃああ!」」

 

ダイボウケンのコクピットに火花が飛び散り、二人が悲鳴を上げる。

 

「こうなったら、あれでいこう初春!」

 

「でもふたりでうまく操縦できますかね?」

 

「大丈夫!なんとかなるなる!」

 

「はあ、わかりました」

 

ボウケンピンクはため息をつくとアクセルラーを操作する。

 

[発進シフトオン!ミキサー!クレーン!ジェット!]

 

電子音とともにゴーゴーミキサーとクレーン、そして空から新マシン『ゴーゴージェット』が現れる。

 

「「究極轟轟合体!」」

 

[合体シフトオン!ダンプ!フォーミュラ!ジャイロ!ドーザー!マリン!ドリル!ショベル!ミキサー!クレーン!ジェット!アルティメットフォーメーション!]

 

ダイボウケンが一時分離し、すべてのビークルが合体していく。そして右腕はドリル、左腕はショベル、そして背中には翼を背負った。『アルティメットダイボウケン』が完成した。

 

「「アルティメットダイボウケン!ファーストギア、イン!」」

 

脚部のミキサー、クレーンのホイールが回転し、アルティメットダイボウケンが前方へと進んでいく。そして左腕のショベルがケムラーに炸裂した。

 

「バリアブルタイフーン!」

 

さらに腹部のジャイロのローターが回転して、発生した人口竜巻がケムラーを襲う。

 

「デヤ!」

 

隙のできたケムラーにまたもメビウス馬乗りになり、その頭を何度もパンチしていく。二体の猛攻に一転してケムラーが不利になっていた。

 

 

 

 

襲いかかるレギオンレオゾディアーツの爪をマジレッドは何とか防ごうとマジスティックソードを構えるが、刃こぼれした剣で防ぐことは不可能に近い。マジレッドがあきらめかけたその時、マジフォンが赤く光った。

 

「(これは?)」

 

光るマジフォンに気づいたマジレッド=上条の脳裏にある言葉がよぎる。

 

「一か八かだ…クロノチェンジャー!」

 

脳裏に浮かんだ言葉を上条は思い切り叫んだ。その直後、レギオンレオゾディアーツの爪が上条を襲った。

 

「…なに?」

 

レギオンレオゾディアーツは困惑していた。自分の爪が何かに止められているのだ。しかし刃こぼれしたマジスティックソードでは自分の爪を止めることはできないはず…。そう思いレギオンレオゾディアーツは自身の爪を止めているものをもう一度よく見た。それは半透明の三角形の刃を持つ剣であり、先ほどのマジレッドには合わない近未来的なデザインの剣だった。さらにマジレッドの姿をよく見たレギオンレオゾディアーツは更に困惑する。なぜならマジレッドの姿は先ほどとは違いマント等をつけておらず、カラーリングにも白い部分などが追加された近未来的なデザインの戦士へと変わっていたのだ。

 

「おりゃあ!」

 

なぞの赤い戦士となった上条は剣で爪を弾くと、けりでレギオンレオゾディアーツを吹き飛ばし、ファイティングポーズをとった。

 

「なんだかわからないけど…こうなったら、名乗らなきゃな…タイムレッド!」

 

[推奨BGM:JIKŪ 〜未来戦隊タイムレンジャー〜]

 

上条改めタイムレッドは先ほどの剣『スパークベクター』ともう一振りの短めの剣『アローベクター』、二つ合わせて『ダブルベクター』と呼ばれる剣を構え、レギオンレオゾディアーツに向けて突っ込んでいく。二本の爪と二本の剣が激しくぶつかり合った。

 

「どんな姿になろうと俺の速度についてこれなければ意味がない!」

 

そう言うとレギオンレオゾディアーツは再び高速移動を開始する。

 

「逃がすか!アクセルストップ!」

 

タイムレッドも高速移動でレギオンレオゾディアーツを追いかける。周囲には金属のぶつかり合う音や火花が散るだけで二人の姿を視認することはできない。三秒後、二人が一定の距離をとって姿を現した。

 

「「…」」

 

無言のまま、にらみあう二人…

 

「「ぐう…」」

 

そして同時に二人は肩膝をついて倒れた。よくみるとタイムレッドのマスクの一部が割れており、スーツにも傷がついている。レギオンレオゾディアーツも爪の一部が欠けており、鎧にもヒビが入っていた。

 

「なかなかやるな…」

 

「これでお前の高速移動は封じたぞ…」

 

これはタイムレッド=上条のはったりである。アクセルストップは三秒間しか使用できない上に防御能力も大幅に減少してしまうため、次に同じことをすることはかなり危険なのだ。

 

「(だけど…初めてあいつにダメージを与えられた…これで決める!)」

 

ダメージをおして、立ち上がったタイムレッドはダブルベクターをしっかりと握り直し、大きく跳んだ。

 

「ベクターエンド!」

 

タイムレッドがダブルベクターを両方とも振りかぶると背後に時計盤のようなものが浮かびあがら。

 

「ビート12!!」

 

ダブルベクターが降り下ろされ、まるで時計の12時をさすような斬激がレギオンレオゾディアーツを襲った。レギオンレオゾディアーツはなんとか攻撃を防ごうと右腕を前に構えた。

 

「ぐあああ!」

 

斬激がレギオンレオゾディアーツの右腕できりとばした。

 

「や、やりすぎたか…」

 

その姿にタイムレッドもさすがに慌てるが、すぐに違和感に気づいた。右腕から血が一滴も出ていない…いくらゾディアーツといっても元が人間なら血くらいでるはずだ。その時…

 

「ぐあ!?」

 

タイムレッドの背を何かが、切り裂いた。あまりの痛みに倒れたタイムレッドが後ろをなんとか見るとそこにはもう一人のレギオンレオゾディアーツが立っていたのだ。

 

「すまんな、少し汚い手を使わせてもらったぜ」

 

右腕をおさえていたはずの一体目のレギオンレオゾディアーツがタイムレッドの前に立ちはだかった。しかも右腕がもとに戻っている。

 

「分身…いや分裂したのか!?」

 

「なかなか勘がいいな。だが、俺自身まだ力を使いこなせてはいないようだ」

 

一体目のレギオンレオゾディアーツがそう言うと二体目のレギオンレオゾディアーツがドロドロに溶けてしまった。

 

「そろそろ時間か…二度も恩を売るつもりはないんだが、お前から受けた恩を考えれば少ないくらいかもな」

 

そう言うとレギオンレオゾディアーツはタイムレッドに背中を向けた。

 

「(汚いかもしれないが、今しかチャンスはない!)」

 

タイムレッドは落ちていたスパークベクターを両手で掴むと素早く立ち上がり、レギオンレオゾディアーツに向けて突っ込む。

 

「ウオオオ!!」

 

「!?」

 

タイムレッドの突然の行動に虚をつかれたレギオンレオゾディアーツは反応が遅れつつも、爪でカウンターを狙う。そして二人の体が交錯した。

 

「ぐう…」

 

苦悶の声を漏らしたのはレギオンレオゾディアーツだった。スパークベクターの刃が壊れた鎧のすきまを通って、ボディに小さくない傷をつけたのだ。そしてレギオンレオゾディアーツの爪はタイムレッドのメットを狙っていたが、わずかに外れていた。

 

「はあ、はあ…」

 

「汚い…なんて言うつもりはない。俺たちがしていることに比べれば、お前たちのしていることは実に正しいことだ…」

 

「それがわかっているなら、なぜこんなことをするんだ?自分がしていることが悪だとわかっていてなんでお前は…」

 

二人はお互いに少しづつ離れていき、二人は同時に変身を解除した。頬から血を流す上条と傷をおさえる駿河…視線が交錯し、空気が少しづつ冷たく静かになっていく。

 

「夢…いや、宿命のためかな」

 

「宿命?」

 

「俺はどうしても止まれない…止まれないんだよ、上条」

 

駿河はそれだけ言うと、上条に背を向けてゆっくりとその場を去った。その背を上条はなぜか追うことができなかった…。

 

 

 

 

時を同じくして第七学区で暴れていたケムラーもリブラゾディアーツも学舎の園で暴れていた怪人も忽然と姿を消した。そして…

 

「ブースター全開!」

 

燃え盛る飛行船をスーパーギャラクシーメガが高高度への移動に成功していた。

 

「ここまでくりゃええやろう」

 

スーパーギャラクシーメガは飛行船から離れると両腕を前に突き出した。

 

「「「スーパーギャラクシーナックル!」」」

 

必殺のスーパーギャラクシーナックルが飛行船を貫き、飛行船は爆発四散し、ガイアメモリもあまりの衝撃にこなごなに粉砕された。

 

 

 

 

「上やん!無事か?」

 

「土御門か…」

 

センターの門の近くで座り込んでいた上条のもとに土御門が駆け寄った。

 

「大丈夫か?」

 

「ああ、なんとかな…」

 

ゆっくりと上条は立ち上がる。

 

「駿河秋…とんでもない相手だ…やっぱりあいつからはアックアやフィアンマに匹敵する気迫と恐ろしさを感じるぜ」

 

「上やんがそこまで言うほどの男…こりゃ、厄介なやつらがそろってそうだぜい…」

 

二人の顔はそこの見えない敵への恐怖で深刻になっていく。その時…

 

『学園都市の諸君!』

 

「「!?」」

 

突如あたりに響く声に驚いた二人。周囲を見渡すと空に一人の男の姿が映し出されていた。おそらくリブラゾディアーツの能力によるものだろう。

 

『今日のデモンストレーションは楽しんでいただけたかな?俺の名は藤岡 虎斬〈ふじおか こぎり〉。新たなる学園都市の未来を創る組織『フューチャー』のリーダーだ』

 

「フューチャー?土御門、まさか駿河も…」

 

「ああ、俺がひそかに調べていたのはその組織についてだ…」

 

『突然だが諸君は疑問におもったことはないか?高レベル能力開発を目的とする学園都市に何故無能力者や低能力者が存在するのかを…その理由は簡単だ。高能力者のために犠牲になるためさ』

 

空に流れる演説をアルティメットダイボウケンにのる二人やメビウス、春上や御坂たち、一方通行や浜面など学園都市のすべての人々が見つめていた。

 

『高位能力者はエリートなんだから、どんなことをしても許されるべきだ。それなのに能力による犯罪でなぜ高位能力者たちが裁かれなければならない?能力の向上のために仕方のない犠牲ではないか!学園都市はいまこそ能力者絶対主義の世界にならなければならないのだ!』

 

「勝手なこといいやがって!」

 

上条は拳を握りしめ怒りをあらわにする。

 

『立て!高位能力者諸君!我らに続き、この悪政を打ち砕き、未来を手に入れるのだ!』

 

短い演説が終わり、藤岡の幻影は姿を消した。

 

 

 

 

ついに『フューチャー』が学園都市に宣戦布告した。高位能力者絶対主義をかかげる『フューチャー』を前に上条たちはどう戦うのか?そして駿河秋はなぜ彼らに味方するのか?長き戦いはまだ始まったばかりだった…

 




御「今回も詰め込んだわね…」

佐「確かに…」

初「こんなところでアルティメットダイボウケン出す必要があったんでしょうか?」

黒「スーパーで十分ですの」

御「さて、ついに現れたフューチャー、そして強敵、駿河秋…ながい戦いの始まりね」

佐「駿河秋って寺山さんからもらったオリジナルキャラなんですよね」

黒「味方として出してほしいと要望がありましたが、鬼畜作者のせいで敵役になってしまいましたの」

御「ちょっといいすぎよ…」

初「今後の活躍にきたいですね」

御「今回はケムラーを紹介するわよ」


毒ガス怪獣ケムラー  登場作品 ウルトラマン

爬虫類的な外観を持つ四足歩行怪獣。
ダークセントと呼ばれる毒ガスを吐き、しっぽから光線を放つ。
見た目以上に強敵で、スペシウム光線が効かないほどの強靭な皮膚を持つ。
固い羽のような甲羅を持っている。

御「ネイバスター光線すら弾きかえした強敵よ」

佐「フルムーンレクトが効かなかったのはダークスパークの邪悪な力に守られていたためです」

初「飛行船の侵攻を妨害するリドリアスやコスモスを襲いました」


ジャカエンメモリ

今作オリジナルのガイアメモリ。
無機物用のメモリで対象物体を『レスキューファイヤー』の火炎魔人のような姿に変える。
今回のものは未完成のもので、完全に火炎魔人化できず、コントロール自体は生きていた。


御「これってわかる人すくなくない?」

佐「今回は四作品の特撮キャラが出てましたからね」

黒「苗字だけじゃわかりにくいですの」




御「今回のはなしを書くにあたって、作者は一つ心配があるのよ…」

佐「なんですか?あらたまって…」

御「…レスキューポリスシリーズだせってふりが来そうで…」

初「世代的にきついんですよね…」

黒「この小説としては出さなきゃいけないですの」

御「最近更新も不定期だしね…」

佐「次回はなんとか早めに更新してほしいですよね」



次回予告

フューチャーのリーダー、藤岡について調べる御坂たち。
彼女たちはある人物に連絡をとり、協力を依頼する。

『旧友と洗脳と未来』
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