とある英雄の伝説大戦(レジェンドウォーズ) 作:マッスーHERO
怪物、怪人、化け物…。上条の頭にはそれを比喩する言葉が浮かんでは消えていった。体格は人間とさほど変わらないが、その体は黒く、顔の一部が赤い、まるで蜘蛛のようだった。からだはプロテクターのようなもので覆われており不気味な光沢を放っている。
「カミジョウトウマハッケン」
「なっ!?」
「ワレワレ[リベンジャー]ノショウガイトナルカノウセイノアルカミジョウトウマヲソウキュウニシマツスル」
「リベンジャー?始末って…!」
怪人は突然上条に向けて光弾を放った。
「上やん!」
「うおっ!?」
上条は右手にをかざす。すると光弾は何かが割れる音と共に消えた。
「幻想殺しが効いてるということはこれも魔術なのか?」
「いや、あれは魔術じゃなさそうだし、能力でもなさそうだ」
「コウダンニヨルダメージ0。イマジンブレイカーノコウリョク、データトイッチ。セッキンセンニキリカエタイショウヲジンソクニシマツスル」
「こいつ幻想殺しのことも知ってるのか?」
「くるぞ上やん!」
怪人は2人の方へ高速で接近し、2人を殴り飛ばす。
「ぐはっ!?」
「うわあ!?」
2人は壁に叩きつけられ、胸ぐらを掴まれ持ち上げられる。
「強い…」
「そんな…」
2人はじたばた抵抗するがまるで意味をなさない。
「く…そ…」
やがて2人が意識をなくしそうになった時、
怪人が横からの衝撃で吹き飛んだ。2人は息を吸い、周りを確認すると、
「なンだ?コンビニ帰りにとんでもねェのに遭遇しちまったなァ…」
「一方通行!」
「助かったにゃあ」
そう学園都市最強のレベル5、一方通行だった。
「アクセラレータ…」
怪人は起き上がろうとするが、その怪人に向かって火炎ビンが投げ付けられる。
「大丈夫か?」
「オマエ…」
「浜面!」
「近く通りかかったってみたら、ずいぶんやばいことになってるじゃないの大将!」
浜面も合流し4人となる上条たち。
「それにしてもどうして警備員がこないんだ?」
「どうやら街のあちこちであんなのが暴れてるらしいぜ」
「あんなのが街じゅうにいんのかよ」
「なら、さっさとアイツぶったおすとするかァ」
一方通行は首のチョーカーを確認し、土御門は懐から拳銃をとりだす。上条と浜面はとりあえずそのへんにあった鉄パイプをとる。
「行くぞ!」
土御門がそういいながら拳銃を撃つがプロテクターに弾かれまったく効果がない。上条と浜面が鉄パイプで殴りつけるが、逆に折れ曲がってしまう…。
「どいてろォ、三下共」
一方通行のパンチでわずかに怪人が後退する。
「(ちっ、あれでもかなり威力を出したはずなンだがなァ)」
怪人は他の3人を気にせず、一方通行を左手で殴るが「反射」によって弾かれ左手があり得ない方向に折れ曲がる。怪人は右手で一方通行を殴ろうとする。
「(どうやら、コイツは「反射」を超えられてねェ。)このまま少しずつ…」ドガッ
「「一方通行」」
しかし怪人のパンチは一方通行の顔面に直撃してしまう。一方通行はあまりの衝撃で意識をうしないかける。
「(コイツ、「反射」の壁を力任せに!?)」
見ると怪人の右手は大きく曲がっていた。が、怪人はそんなこと気にせず、腕を当初の位置に戻し、しばらくすると腕が元に戻ってしまった。
「畜生!」
上条と土御門は一方通行に向かおうとする怪人にタックルを食らわせて動きを止めようとするが逆に弾かれてしまう。
「「うおっ」」
二人は一方通行の近くまで飛ばされてしまう。
「くそっ!」
「なんてやつだ!」
「ハカイ、デリート、シマt…」バーン!!
突然怪人の言葉が途切れる。その理由は…
「ふう~」
「浜面…お前…」
浜面が路上駐車されていたと思われる車で怪人体当たりしたためだった。
「どうよ、俺だってやるときはやるだろ」
「ああ、助かっt」バーン「!」
上条が音がした方を見ると、そこには怪人が何もなかったかのように立っていた。怪人のまわりには先程浜面が運転し、怪人に体当たりしたはずの車の破片が散らばっていた。
「マジかよ…」
怪人は近くにあったタイヤを持ち投げつけた。
「「ぐわぁーーーー」」
「土御門!浜面!」
土御門と浜面はタイヤに吹き飛ばされビルの壁に叩きつけられる。
「(このままじゃ全員殺されちまう…なにか打つ手はないのか)」上条が考えをまとめようと動きを一瞬止めたのを怪人は見逃さなかった。怪人は上条との距離を一瞬で詰めてしまう。
「くっ!?」ドガッ!!
その場に暴力的な音が響いた。
「嘘でしょ…」
学園都市230万人の中のトップ、7人しかいないレベル5の第三位、最強無敵の電撃姫…彼女、御坂美琴を形容する言葉は山のようにある。しかし目の前の敵は彼女の能力を持ってしてもまるで歯が立たなかった…。
「これなら、どうよ!」
御坂は磁力でたくさんの鉄骨をやりの様に組み上げ敵に落とす。しかし敵はその槍は簡単に弾かれてしまう…。
「嘘でしょ…」
「ミサカミコトレベル5ダイ3イ。レベル5マッサツケイカクユウセンノタメキサマヲケス。」「レベル5抹殺計画?寝言は寝て言いなさい!!」
そう言いながらも御坂は窮地に立たされていた。今までにも自分の能力が効かない相手は少なからずいた…。だがそれらの相手はなぜ自分の能力が効かないのかはっきりしていた、しかし目の前の敵にはなぜ自分の能力が効かないのかまるでわからないのである。
「(電撃は当たってた…。なら一方通行のような反射やあいつみたいに無効化してる訳じゃない。こっちの演算も狂わされてる訳じゃない。となると肉体強化系の能力を持ってる?いや…私の電撃に耐えるような能力者ならレベル5として登録されてるはず…。そもそも相手はどこから攻めてきたの…?)」
御坂はには相手の正体も目的もはっきりと分かっていなかった。本来ならもっと敵を観察し、見極めるべきなのだが彼女は退くことが出来なかった。
「初春、そっち持って!」
「はい!もう少し頑張ってください。あとすこしで出られますから。」
彼女達がいるのは第七学区の広場だった。ファミレスからでた後、彼女達は騒ぎのあった方向に向かった。そこは彼女達が初めて会った日に食べたクレープ屋のある広場だった。そこで彼女達は周りの建物壊し、人を襲う怪物を見つけた。しかし彼女達がそれ以上に驚いたのはその怪人の攻撃で壊れたバンの下敷きになったクレープ屋の店主を見つけたことだった。初春はすぐ警備員や風紀委員に連絡したが町中で同じような怪人現れていたためすぐには迎えないと返されてしまった。そこで御坂が時間を稼いでいる間に二人で助け出そうと動いたのだが、どうやら敵の狙いは御坂にあったようであり結果的には周りへの被害は収まっているのだが、御坂はこの敵にかなり苦戦していた。
「(もう残ってる手段はあれしかない…でもあれもきかなかったら…)」
御坂はポケットに手を突っ込み、コインを出そうか迷う。そんな彼女の手にコイン以外の何かが当たる。
「(これは、…)」
それは指輪だった。未だに思い人に渡せていないものだった。
「そうよ。こんなところで…」
彼女はポケットからコインを取りだし構える。
「やられる訳にはいかないのよ!」
そして…
「喰らいなさい!!」
彼女の切り札、超電磁砲〈レールガン〉が発射された。
「!?」
地面を抉り、大気を震わせ電撃を纏ったコインは敵に直撃し、敵のいた場所は大量の土煙をあげている。
「はぁ…はぁ…やったみたいね。」
そこにクレープ屋の店主を助けていた二人が駆け寄ってくる。
「御坂さん!!」
「大丈夫ですか?」
「ええ…」
「あいつは…?」
「死んじゃったんですか…?」
「いや、足を狙ったしアイツの耐久力なr…」バーン!!
一瞬何が起こったのか誰も分からなかった。足を狙い、威力も少し下げたとはいえ、レールガンで吹き飛ばされたはずの敵は何事もなかったかのように高速で移動し、御坂の首を持ち上げ壁に押し付けたのだった。
「そん…な」
「ソウコウハソンド78%タイレベル5ソウコウデスラコノダメージ、ヤハリキサマラハソウキュウニマッサツスル」
怪人はそういうと御坂の首を締め上げる。
「御坂さんを離せぇぇぇ!!」
佐天は拾った鉄パイプを持って怪人に殴りかかるが…。
「ジャマダ」
怪人に軽く払われてしまう。
「うっ」
「佐天さん!!」
倒れた佐天に初春が駆け寄る。怪人は二人に向かい光弾を放つ。二人は直撃こそ避けたものの起き上がれない。
「オワリダ。コノセカイニハヤツラモイナイ。キボウハナイ。」
「(奴ら…?)」
御坂は疑問を浮かべるが、意識が朦朧としだしもがくことも出来なくなる。
上条は追い詰められていた。怪人はどこからか剣を出し近づいてくる。 「(くそっ、身体が動かねぇ…)」
「イマジンブレイカーナラビニアクセラレーターノマッサツハマモナクシュウリョウスル」
怪人が上条に向けて剣を降り下ろす。
「(畜生…。こんなところで…。終わってたまるか…!やっと戦争だって終わったのに…。頼む…誰でもいい…)」
御坂の意識が消えようとする。
「シネ!レールガン!!」
「(誰でもいいから…力を…)」
倒れていた佐天と初春は身体を必死に起こそうとしながら願った。
「(圧倒的な力とか…)」
「(世界を支配できる力とかじゃなくていい…ただ…)」
一方通行、土御門と浜面は自分の大切な人を思い浮かべ、願う。
「(ただ大切な者を…)」
「(守れる少しの力を)」
「(俺たちに…)」
彼ら の願いは一つだった。
「「「「「「「(大切な物を守れる力が欲しい)」」」」」」」
その時…彼らの身体が光輝いた。
続く
この怪人のしゃべりかた読みにくくてごめんなさい・・・。
次回はあの人登場です。