愛の花   作:暴風圏0294

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「なろうから転載」とか謳ってますがちょこちょこ書き換えてるんですよね。

 はじまります


第4話 博麗神社

「なぁ……幽香」

「なに?」

今日も今日とて快晴である。幻想郷に来て今のところ彼は青空しか見たことがない。そろそろ梅雨がくるというのにその兆しは一向に見られず、まだ気温は暖かいままだ。

 そして次は夏がくる。幽香はそれが待ち遠しくてたまらなかった。

「……これ本当に登んの?」

 やや暗いトーンで彼が見やった先には階段がある。というのもこの階段、急斜面なうえにかなりの段数がある。目を凝らすと辛うじて終点が見えるがふつうなら誰でも嫌がりそうな石段だ。

「あたりまえじゃない。あなたが空でも飛べるのなら話は別だけど」

 いくわよ、と言って幽香はさっさと石段を登っていく。残された彼は「どこの世界に空飛べる人間がいるんだ」とため息を一つついた後にうな垂れながら登りはじめた。

 

 

 

 発端はこうだった。

「でかけるわよ」

「どこに?」

 着いてくればわかる、という幽香の言葉のあと気づいたらここにいた。だいぶ端折ったが大体こんなところである。もちろん幻想郷について右も左も分からない彼がここに着いたところで何も分かるわけなどないのだが。

 そんなこんなで到着したのがここ「博麗神社」だ。幻想郷のなかでも「かなり」妖怪の類が多い地域に建つこの神社は当然参拝客も少なく、一部の者からは「え、あの神社って妖怪に乗っ取られたんじゃないの?」などと言われる始末である。それでも生活が成り立つ分、なにかしら収入源はあるのだろうが。

「空飛べる人間……居たよ」

「なんの話?」

 べつに、と答える彼の視線の先には空中に浮かぶ二つの人影が。

「お、幽香じゃん。久しぶりだな」

「……ていうかその人だれ?」

 日傘をくるくると回す幽香の横では人が空を飛んでいるという現実に感動している彼がいた。

 

 

† 

 

「なるほどねぇ……」

 幽香が彼についての説明を終えるとこの神社の巫女である博麗 霊夢はふと気になっていた事を口にした。ちなみに彼女についてだが「妖怪に懐かれやすい」「怒らせると怖い」「無茶苦茶強い」「いろいろとデタラメすぎる」で大方の説明ができてしまう。そしてそれを彼女風にまとめると「巫女だから」で終わる。

「ていうかあんたがこんな事するなんてね」

「なんのこと?」

 首をかしげる幽香に対しわざとらしく「べぇつにぃ?」と答え彼に向き直る。というのも幽香という妖怪のことを知る霊夢からすれば彼女が記憶を無くした外来人のためにわざわざあの石段を登ってくるなどというのはまずありえない事だからだ。 

 幽香は特に人間に対して危害を加えることはあまりない。だがしかし決して他人のために尽くすようなタイプでもない。

 好きなように気ままに生きる。 

 それこそが自由奔放たる風見 幽香なのだから。

「でもまぁ記憶が無いっていうのも困ったわね……」

 じーっと彼を見つめながら唸る霊夢はとりあえず聞き出せそうな情報を得ることにした。ちなみに現在神社の社務所に集まっている一行だがこの時妖精達が賽銭箱に石を投げ入れていたことに気づいている者はいなかった。

「じゃあいろいろ聞くわよ?」

「ん」

「自分の名前は?」

「さっぱり」

「外の世界でのことは?」

「外の世界って?}

「……ここに来た時のことは何か覚えてる?」

「……いや、なにも」

 だめか、とため息まじりに呟く霊夢だがここで先ほどからやけに静かな友人の姿が見えないことに気づいた。部屋を見渡してみるがどこにもいない。

「おーい霊夢ー、お茶っ葉がきれてるぞ。他にないのか?」

 すると奥のほうから友人が現れる。人の家でなにやってんだ、と思うだろうがこんな事は日常茶飯事なのだ。なので霊夢も常日頃から言っていることを

「お賽銭も入れないやつにくれてやるお茶はないわよ」

 といいつつ結局いつも出してやっているのはこの際言ってはいけない。しかもご丁寧にお茶菓子まで用意されているのは言うまでもない。

「ちぇっ、相変わらずケチだねぇ」

「守銭奴ってやつか?」

 霊夢の横にドカリと座り込んだ少女の発言に彼もボソリと一言。なかなか失礼なやつである。

「なんっでそういうことはスッとでんのよあんたはぁ!!」

「いででででででで!?」

 立ち上がり彼の頭を抱え込みすかさずヘッドロック。正座から立ち上がったというのに3秒と掛かっていないのだから彼女の基礎能力の高さが伺える。

 悶絶する彼を尻目に「ちげぇねぇ」と大爆笑する少女と「あらあら」などとクスクス笑う幽香。実に平和な昼下がりであった。

 





 というわけで第4話ですね。いやぁ短い(笑)

 
 今回でおわかりいただけたでしょうか。タグの意味。
 まぁ掛けてこの程度の技ですよ。アルゼンチンバックブリーカーだなんてそんな……。


 やだなぁwwww←

 では! 読了ありがとうございました!


 次回もまた!
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