バカとオレと彼女たちR   作:いくや

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 最後の腕輪の持ち主は誰だ!!

 では、どうぞ♪




第15問

 

「「「「「「 ー ぽん!!」」」」」」

 

 6人一気にじゃんけんして決まることはあまりないんじゃないか? この後も何回あいこを続ける気だよ。

 

「なあ、2人組でじゃんけんしたほうがいいぞ」

「………終わらない」

 いい加減見るほうも飽きてきたので、代替案を提示する。

 

「そうだな。おし明久。勝負だ」

「望むところ!!」

「俺はグーを出す」

「ここにきて心理作戦!?」

 坂本は心理作戦が一番通用しやすそうな吉井をすぐに指名してじゃんけんに挑む。

 

「よーっし、弟君やろう! 代表や優子相手だと負ける気がするから!」

「構わぬぞい」

「じゃあ代表じゃんけんを」

「………わかった」

 坂本vs吉井、工藤vs秀吉、霧島vs優子、のじゃんけん大会が始まった。

 

 

   ☆

 

 

「はい、勝者の人手を上げてください」

 わーとかあーとか声が聞こえてくるから、じゃんけん見なくても誰が勝ち上がったかわかるんだけれども、一応進行という形なので…ってなんでオレが進行やっているんだろう。

 

 そこで手が上がったのは坂本、秀吉、霧島だった。

 

「卑怯だぞ雄二!」

「引っかかるお前が悪い」

「まさか弟君にも負けるとは!?」

「運が悪かったのう」

「………勝った」

「うー仕方ないわよね」

 吉井はおそらく負けると思ってたけど、工藤よ。自分から勝てそうな相手選んで負けるって……霧島と優子は完全に運任せのじゃんけんだっただろうな。

 

「最後はアタシに勝った人がこの腕輪をくれてやろうじゃないの」

 さっきまでPC作業をしていた学園長が突然名乗りを上げた。なんだノリがいいな。

 

「望むところだ」

「本当にじゃんけん大会じゃのう」

「………楽しい」

 じゃんけんごときでここまで盛り上がる高校生ってなかなかないと思う。そこに何がかかっているかでこれほどまでにモチベーションがかわる手軽な遊びだとは。

 

「じゃんけん、ほい」

 学園長が出したのはパーだった。

 

「くっ……ひねくれてやがるからチョキをだすと思ったんだが…」←グー

「む? 勝ったようじゃ」←チョキ

「………あいこ」←パー

 三者三様の出し方だな。これって一発勝ち抜けなのか? あいこも猶予があるとか?

 

「アタシはパーだから ー 」

 頭が? とか小声で言うな吉井。ド直球の悪口じゃねえか。

 

「チョキのあんたにこの深緑の腕輪をくれてやろうじゃないのさ」

「ワシかの。ありがたい」

「秀吉か~うらやましいなあ!」

 見事6人のじゃんけん大会から勝ち抜いてきたのは秀吉だった。得したな。

 

「あんたの名前は?」

「木下秀吉じゃ」

「ふむふむ……あんたの特殊能力は『演技(エクセレントパフォーマンス)』さね」

「ワシにピッタリじゃのう」

 ああ、秀吉は演劇をやっているんだっけか。そうだなあピッタリだ。

 

「これを唱え任意の人名を言うと、その召喚獣とうり二つになるさね」

「秀吉の召喚獣にこの特殊能力ついたら鬼に金棒じゃねえか」

「ホントだよ。化けている時に試召戦争挑まれても、その召喚獣を使えるってことなんだよね!」

 恐ろしいな…優子の演技をしておけば試召戦争挑まれることないんじゃない。

 

「ただし、こいつを発動している時間の分だけ点数が減るさね」

「長時間は出来ないんじゃな」

 そのくらいのハンディはないと、バランス力に欠けるよな。

 

「これで説明は終わりさね。深緑の腕輪は木下に、それであんたら2人はどっちがどっちにするかい」

「どっちがいいかな土屋」

「………どっちでもいい」

「土屋のイメージと真紅は似合わねえから、オレが真紅の腕輪を身につけようか」

 なんだろう。クールな土屋が赤系統のものを身につけているところを想像すると違和感がある。

 

「………俺が紺碧か」

「岡田が真紅で土屋が紺碧」

「どうも」

「………ありがとうございます」

 3人とももらって早速腕につける。つけたからと言って特に何も使わないけどね。

 

「最後に、あんたら3人に言っておくことがある」

「なんだ?」

「腕輪を使用したらそのたびに報告に来ること」

 だる。まあ仕方ないか実験台だから。そのくらいしないとね。結構いいもの使わせてもらってるから。

 

「もう終わりさね。とっとと帰んな」

 随分な言い草だ。まあ特に長居する気もないから帰るけど。

 

「あ、その前に聞きたいことがあるんだが」

「なんだい坂本」

 面識あるんだ。坂本と学園長。

 

「岡田とババアはなんか関係があんのか?」

 おっとまさかこの話題が出るとは思わなかったな。坂本カンがいいよな。さてどう誤魔化すんだ。

 

「何の話さね」

「気になったのは2年になって最初の日だ。あんたが岡田を呼びつけたって聞いたとき。一個人を名指しで呼びつけるなど普通はしないだろう学園長ならば。何か問題を起こしたならまだしも、この岡田にそんな前科があったわけではない」

 前科って犯罪者かよ。しかしいいとこついていると思うよ。うん。オレは学園長の出方を見る。何も口を挟まない。

 

「それで?」

「確信に思ったのは、さっき入ってきた時にあんたが岡田に放った言葉だ」

「何か言ったかい」

「よりにもよってあんたかい、とな。一度二度の関わりではなく、何か深い関係じゃないとそんな言葉は出ないはずだが?」

 深い関係って言い方。怪しい関係みたいな感じに聞こえるじゃねえか。

 

「あんたはアタシから何を期待しているのさね。残念ながらその期待に添えるような答えは持ち合わせてないよ」

「例えば…この岡田がFクラスにいる理由とか教えてもらっていいんじゃねえか?」

 っ!? そこと絡めてくる!? まあ確かに繋がっているけども。思わず坂本のほうを向いてしまったじゃねえか。

 

「お前まだそんなこと言ってんのかよ…」

「俺の中では、こちらの仮説のほうがしっくりくるんだよな」

「あんたらが望むような回答はないさね」

「坂本君が言っているのは、勇樹がFクラスにいることと、学園長と勇樹が何か取引をやっている可能性とを結びつけているわけ?」

 おい、学園長。このままではバレるのも時間の問題じゃねえのか。ここにはすさまじく頭の回転が切れる人間が多すぎる。

 

「その通りだ。その取引の内容までは流石に想像できないが…」

「………確かに岡田がFクラスというのは不思議だった」

 はい霧島参戦してきたよ~窮地に追い込まれたよ~霧島と優子は過去のオレを知っているから下手な誤魔化し方は出来ないよ~

 

「口を割らないというのなら、ムッツリーニにでも調べさせて証拠を突きつけるまでだが」

 あ、もう逃げ場はなくなったよ。あいつの情報収集能力は大人以上のものがあるからさ、こいつはまずい。どうするんだよ学園長。

 

「それは脅しかい坂本。アタシにはやましいことは何もないんだから何言われても一緒さね」

 お、誤魔化しとおすんだな。それはすごい挑戦だと思うけど、かけてみよう。

 

「…そうか。それならばこちらが独自で調べねえといけないな」

「勝手にやるさね」

「勝手にさせてもらう。今日のところはまず引き上げるが、必ず突き詰めて見せる」

 お前は探偵か何かか。いや、犯罪者を突き止める警察か何かか。いい加減諦めてくれてもよかったんだけどなあ。プライバシーの権利を侵害しないくらいでやってくれよ。

 

「とっとと帰んな」

「それでは失礼しました」

 坂本がいの一番に出て行くと、ちょっと空気に呑まれてた他の面々は行動に出るのが遅かったけれども、その後を追った。

 

 





 さて、腕輪の持ち主が3人で揃いましたと。
 ここで整理しておきましょう。

 ・真紅の腕輪(勇樹)…『武器増強』
 ・紺碧の腕輪(康太)…『影分身』
 ・深緑の腕輪(秀吉)…『演技』

 ネーミングセンスに対しては突っ込まない方向でお願いしますw

 そして雄二の追及。
 まだあきらめてなかったかと。引っ張ります。
 どちらに軍配があがるのだろうか。

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