バカとオレと彼女たちR   作:いくや

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 数カ月ぶりですお久しぶりです。

 また更新を再開しようかと思います。
 毎日とかいうペースは無理かもしれませんが、よろしくお願いします。

 再公開にあたりまして、誤字訂正・少しの展開変化をしましたが、大筋に変更はございません。

 なんでこんな中途半端なところでやめていたかはわかりませんが…清涼祭最終話です。どうぞ!!




第46問

 

 清水や玉野が帰ってからというものの、先ほどの清水や玉野の意外な一面を反芻しながら、次の見舞いを待つ。図々しいかもしれないが、何もできないベッドの上って訪問者を待つことくらいしかできねえんだよ。

 

 そのあと、ノックの音がするたびに誰がやってくるのかワクワクしながら待っているものの、久保父やら恵さんやら父親やらがかわるがわる顔を見せに来た程度で ー いや、そのちょっとの時間でもホント嬉しいんですけど。

 

 とか言ってたら来た。その待ちに待った人が来たよ。

 

「元気にしてる?」

 優子を筆頭に霧島や工藤、久保といったAクラスの面々が顔を見せてくれた。1日ぶりだというのになんでだろう懐かしい感じがする。ベッドの上暇すぎるから数日経ったような感覚だよ。

 

「超元気だね。今すぐにでも退院できるね」

 これマジ。自分の気持ちはそれくらいある。でも、そんなオレの言葉が優子は気に食わなかったようで…

 

「調子に乗らない」

「いてっ」

 軽いチョップが飛んできた。ホントに当てるだけ。ツッコミみたいな感じ。

 

「久保君のお父さんに聞いたよ。ちょっと目を離すと病室から抜け出そうとするって」

 工藤が、声はいつものテンションながらジト目でにらんできた。

 

「暇すぎる。今日だって調子よかったし清涼祭行きたかった」

 Twitterで『文月学園 清涼祭』って検索するくらい行きたかったね。

 

「子どもみたいなわがままだね岡田君…父さんが言うことは信用できないかい?」

 久保がやれやれといったような表情でオレをたしなめる。

 

「いや、そればっかりは本当に感謝です。でもそれとこれとは話が別というもので」

「………岡田、ありがとう。私たちが先輩に騙されなければ」

 霧島に続いて優子や工藤も頭を下げてきた。まいったな…こういうの苦手なんだよ。

 

「今それを言っても何ともならねえよ。ま、ケガ人がオレだけで済んだのはよかったさ。みんなが元気そうでなによりだ。オレなんかが代わりに怪我を引き受けたと思えば、あの状況をさっぴいても軽いもんさ」

「なんてこと言うの!!」

 オレはなんで怒られてるんだ? どうして優子に鬼気迫った表情で肩をゆすられているんだ? その理由が全然わからなかった。

 

「あんたの体が傷ついてんのに…そんなこと言わないで!」

「岡田くん、身を挺してボクたちをかばってくれたことに関しては本当に感謝なんだけれども、今の言葉はいただけないかなあ。優子やボクたちの気持ちも考えてよ」

「………代わりにとかそういう問題じゃない」

「岡田君。自分自身をそんなに卑下することはないんじゃないかな。『オレなんか』という言葉は使うものじゃないよ。彼女らが君のことを大切な存在と認めていることがわからないかな」

 優子に続いて、工藤は聞いたことない声色で、霧島は怒りを抑えるかの如く手が震えながら、久保は冷静を保っていると見せかけながら時折怒気を含みながら言葉を発していた。軽い気持ちで言った ー いや考えもなしに言った一言でこんなにも反発が起きるとは思ってもみなかった。

 このメンバーを前にして卑下するなっていうのはまた難しい話だけれども、彼女らのいうことも至極もっともだ。こういう人がいてくれるからこそ、なおさら彼女らが傷つかなくてよかったと再確認できた。

 

「すまない。失言だった…」

 これくらい言うのがやっとだった。

 

「と、ところでえーっと来てくれてありがとう。Aクラスは打ち上げないの?」

 暗い空気だったので何とか話を変えようとしたものの、へたくそであまりうまくいかなかった模様。

 

「………この後に行く」

 必死の場繋ぎも霧島のこの一言で会話が終わってしまった。

 

「そうか…」

 としか言いようがない。何を続けろって。こんなところで油を売ってていいのか?いやこれまた怒られるパターンです。まだいてほしい?この空気でその発言はきつい。うーん。

 

「岡田君、今日一日何の不満もなく過ごせたかい? 何かあれば父に言ってみるが…」

「サンキュー久保。いやお父さんにはよくしてもらってるよ。これ以上ない手厚くね」

 でもやっぱ家に休んでいる時と違って、PCがないからなあ。あれさえあればいつまででも時間つぶせるが。

 

「それならよかった」

「元気そうだし、ボクたちはそろそろおいとましますか。あ、そうそう。あとで坂本君たちも姿見せるって言ってたからその時に今日のこと詳しく聞くといいよ」

「そうする。ありがとな」

「よし。優子、ボクたちは先に病室の外で待ってるね~」

「………岡田、お元気で。また来る」

「岡田君、焦らずじっくりとだよ!」

「え、あ、ちょっと待って!」

「待たないよ~ボクたちはお別れの言葉をかけたから、あとは優子」

 そういいながら優子を残して3人は病室の外に出てしまった。最初からそのつもりだったな工藤。オレたちを2人きりにさせようって魂胆か。何もねえぞ。

 

「……………」

「……………」

 ほら見ろ。空白の時間が出来てしまった。あんなきれいにおぜん立てされちゃオレら2人とも会話のネタがねえって。何とか目線を合わせようとするけれども、合うたびにお互いが顔をそむけてしまう。

 

「…また来る」

 なんとか優子が絞り出した言葉はこの一言。

 

「おう。ありがとな」

 最低限の会話しかしていないが、でも今のオレにとっちゃ十分すぎる見舞いだ。慣れない入院生活(まだ1日しか経っていません)親しい人と話すってのがこんなに嬉しいこととは思いもしなかった。暇って怖い。

 

 その後、面会終了時間になっても雄二たちは来なかった。

 

 だが次の日の面会開始時間すぐにきた。昨日はバタバタで面会終了時間に間に合わなかったそうだ。雄二・明久・秀吉・康太が朝早くに来て、昨日の顛末を話してくれた。

 

 竹原の陰謀は完全に打ち砕き失脚させたこと。常夏コンビ以下竹原の元で悪事を働いた人間は2週間の停学になったこと。召喚大会で雄二と明久のコンビが優勝して黒金の腕輪・白金の腕輪を手に入れたこと。簡単にいうなればこんなあたりか。そこらへんは学園長や鉄人殿、雄二たちがしっかりとしてくれるだろうと予想していたから別に驚きもしなかった。

 

 しかしまあ、葉月ちゃんが熱を出したってのは心配だ。小学生にとってはものすごいツライ経験をしてしまったからなあ。あの葉月ちゃんだとしても精神から来るよな。いやほかの面々も精神に来てておかしくない。それをオレの前で見せないあたり頑張っているのか、それとも強いのか。

 

 数日後、元気になった葉月ちゃんが姉島田と姫路とともに見舞いに来てくれた。3人とも元気そうで何よりだ。葉月ちゃんもあの時無理がたたったくらいで、今は何ともなく元気いっぱいそうだったから一安心。姫路も転校話がなくなったといって喜んでいた。誘拐騒ぎとか逆に転校してもおかしくなかったんだが…何はともあれようやく清涼祭も終わりを告げるのかな。来年こそは祭りを楽しみたいものだ。

 

 

 

 





 清涼祭編最終話。
 ホントなんでやめるにしても最終話だけ投稿しておかなかったかよくわかりませんが、とりあえず9カ月くらい前の続きからです。

 展開忘れてましたよね。
 作者も忘れてました。全話読み返しましたw

 とりあえず続きを地道に書けたらいいなあ。

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