神々の狂乱   作:初代小人

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遅くなってしまい、申し訳ございません。
作者も学校が始まったので、投稿が不定期に戻るかも知れません。なるだけ早めの更新を心がけますが、遅れる場合もございます。ご了承ください。
ということで本編行きます。
世界の果てまで?イッテ?
「「「「「Q!」」」」」



解放

俺とサラはクィンドに掛けてもらった風膜(ウィンドヴェール)を利用して、オズリーにバレないように人質の拘束を解いていく。

幸い全員が座っている状態だったために、人質の陰から縄を切ることが出来た。

サラは氷の小刀で、俺は魔装の爪で縄を順調に解いていく。

 

 

 

因みに俺はラオの縄を真っ先に解いた。

縄を解く際に後ろから、「MSF潜入部隊のロキだ。今縄を解くが、全員解放されるまでもう少し待ってくれ。」と言うと、逃げ出すものは誰ひとりとしていなかった。

 

 

 

しかし、オズリーは勘が鋭いのか、「そこで縄を切ってるのは誰?出てきなさい。」と言う。

指示を仰ぐためにサラの方を見ると手でバツを作っている。

出ていくなということだろう。

俺はそのまま縄を解き続ける。

 

 

 

しかしオズリーは、「出てきなさい。さもなくは人質を殺すわよ。」と言った。

周りを見て、全員を解放するのにサラ1人でも一分かからないだろうと予想した俺は、サラに(俺が出る。時間を稼ぐからその間に人質開放を頼む。)とジェスチャーで伝えてから、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)を使って天風膜(ウィンドヴェール)を解除し、姿を現す。

 

 

 

 

周囲の人質たちは、突然現れた俺に驚いていたが、オズリーは俺を見た途端にギリギリと歯ぎしりをし、唸るような声で「またお前か…今度は負けないわよ…」と言った。

それを見ながらも俺は余裕のある態度で「俺はMSF隊員養成学校第一学年生徒のロキだ。なおかつ今はMSF養成学校占拠の事件の隠密潜入部隊として活動している。」と言うと、オズリーは「キィィィィィィイイイ!また私の邪魔をををを!そうはさせない。させないわよっ!この計画をそう簡単に阻止されて貯まるもんですか!」と怒った。

 

 

 

(そうだ。そのまま俺だけを見ろ。冷静さを失え。)

 

 

 

 

心臓が早鐘のように打っている中、俺はそう心の中で祈っていた。

しかしそんなふうには見えないように堂々とした風を装いながら折り畳まれた紙を2枚開いてオズリーに見せながら、「ここに逮捕状、並びに魔術による無力化の執行許可状がある。お前の生死は問わず、確保することが最優先されるそうだ。最後のチャンスをやろう。投降し、矛を収め、平和に事件を終結させるという意志はあるか?」と、諭すように言うふりをして、時間を稼ぐ。

 

 

 

 

「そんなのクソくらえよ!まずそれで投降するなら最初からこんな事してないわ!いいの?こんなことして。人質はまだいるのよ?」というオズリーの返答には、いつの間にか俺の隣に立っていたサラが答えた。

「へぇ〜〜?()()、ねぇ。そんなのどこにいるのかしら?」

同時に人質が全員逃げ出す。

オズリーはわなわなと震えながら、「お、お前は…MSF総隊長、“絶対零度”のサラじゃないの!」と叫ぶ。

「あぁ〜そんな二つ名もあったわねぇ。でも私も犯罪者達に有名って事は、ある程度警戒されてるのかな?」と、サラは挑発するような笑を浮かべながら答える。

 

 

 

その時、身長と同じくらいの長さの大きな杖を持った少年がこちらへと駆け寄ってきた。

「ロキ!僕も加勢するよ。魔術でなら後方支援(バックアップ)得意だし。」と言ったその少年は他でもないラオだった。

心なしか、ロキと分かれた時よりも大人びて見える。

そんな彼の姿を見て、頼もしく思ったロキは、「下手すりゃ死ぬぜ?いいんだな?」と確認をとる。

ラオは珍しく悪戯っぽい笑みを浮かべながら「ああもちろん。僕を攫ったやつなんだ。少しぐらいやり返してもいいでしょ?」

 

 

 

 

そう言って杖を握り直し、戦闘態勢を取る。

俺とサラはそれぞれ刀とレイピアを抜き、構えている。

無論二人共鎧は装着済みだ。

 

 

 

対するオズリーは、上位種と見られる、カブトムシの角、カマキリの鎌、甲虫の胴、そしてサソリの尾を持ったキメラを2体とも集結させ、俺と戦った際のシンプルなデザインの剣を構えている。

互いに戦闘態勢に入ったところでオズリーが俺に向けて走り出し、俺の目の前で急停止、反動を利用して左から右へ水平に斬ろうとする。

それを太刀で逆方向へ弾き、隙が出来た腹を左下から右上へ切り上げようとする…のを変種キメラがサソリの尾で防ぐ。

 

 

 

 

 

サラはもう一体のキメラと交戦中で、こちらを助ける余裕はなさそうだ。

(おいおい、二対一かよ…)と思った矢先、琥珀色の閃光がキメラを吹き飛ばす。

もちろんラオによる攻撃である。

多分光属性の基礎魔術だろうが、威力と精度が段違いである。

日々練習を重ねていたのだろう。

続けてラオは「捕らえよ!」と唱えると先端に枷がついた琥珀色の金属鎖とが地面から生え、ウネウネと動き、キメラの四肢と尾の動きを封じる。

そして「凍てつけ!」という呪文と共に枷を中心としてキメラが凍結し、完璧に動きを封じられる。

これは基礎の捕縛呪文と凍結呪文の合わせ技であるのだろうが、本来基礎呪文とはそこから派生した様々な呪文への架け橋になるもので、そこまで極めるものが居らず、ラオが放つ基礎呪文は、横で戦っていたサラが初めて見たというくらい洗練されたものだった。

 

 

 

 

 

更に「砕けよ!」とラオが唱えると、氷漬けになっていたキメラは木っ端微塵に砕け散った。

するとそれを見たオズリーは、「よくも…よくも私の研究の成果を…」と激怒している。

剣を構えて突進してくるオズリーを、すんでのところで回避する。

危うく腹に穴が開くところだった。

オズリーはデタラメに剣を振るってくる。

 

 

 

 

これまである程度規則的だった剣戟は、どんどん激しく、不規則になっていく。

しかし反応速度は俺の方が早く、やがて剣戟の主導権はオズリーから俺へと渡った。

するとオズリーは自らの不利を悟ったか、バックステップで一時撤退し、仕切り直そうとしてくる。

そうはさせるまいと追撃したその時だった。

オズリー唇の端が吊り上がる。

嫌な予感がしてふと剣を握っていない左手を見ると、麻色の術式が既に組み上がっている。

そこからは圧縮された水弾が放たれた。

それは俺の無防備な腹へと当たり、圧力は解放されて俺は吹き飛ばされ、向かいの壁へと衝突した。

もろに頭を打ってしまった俺の視界はすぐに暗転してしまった。

 

To be continued…

 

 

 




ラオ君がついに前線ログイン。しかし肝心のロキがログアウト。
さあどうなってしまうのか。次回に期待です。
ではまた。
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