新年企画は全作品合併で「徒然なるままに…」の方に投稿しましたのでよかったらそちらもご覧ください
今回から二回目です。与えられたチャンスをロキは活かせるのか、サラの運命やいかに!?
状況を整理しよう。
俺はそう考えた。
死んだはずのサラが生きていて、後ろには相も変わらずストーカー。
時計を見るとどうやら時間が巻き戻っているらしい。
そしてそのことに気づいているのは俺だけ。
そこで一つのことに思い当たった。
サラを助けられるかもしれない、その事に。
足早に時間は過ぎ去った。
サラはとてもはしゃいでいたが、俺にそんな余裕はなかった。
MSF養成学校で一通りの護身術は習っている。
来るとわかっている襲撃を防ぐのはそう難しいことでもない。
やがて日が沈んでいく。
運命の瞬間が近づくのを悟って、ロキはゴクリと唾を飲み込んだ。
既に口の中はカラカラである。
サラがロキの両手の荷物に目をやる。
来たか、とロキは身構えた。
「ああ、またやってしまいましたね。私は…」
言いながらサラが大きなリュックを取り出す。
一回目と全く同じ流れである。
そしてサラがロキの右手の指に左手の指を絡める。
「☆$#☆$#○\:°#€*○\:°☆$#○\:°#€*#€*!」
ついにストーカーが小刀を構え、奇声を挙げながら襲いかかってくる。
ロキは右手でサラを遠ざけて逃がし、後ろに引いて突進小刀をかわすと、手刀で小刀を叩き落とし、そのまま背負い投げでストーカーを拘束した。
ストーカーは「ロキ様…?どう…し…て…?」とうわごとのようにつぶやき、涙を流していたが気にせず駆けつけた警備員にストーカーを突き出した。
その時だった。
ガラガラガラ、バタバタ、ドッシャーン!
という音に続けて誰かの悲鳴が聞こえた。
屋台が崩落したようだった。
その下に誰かがいた。
胴体を地面に挟まれ、血を流しているのはロキがよく知っている黒髪の美しい女性。
サラは、事故に巻き込まれて救急搬送されることとなった。
付き添いで病院に行ったロキは思い悩んでいた。
サラは緊急手術をすることとなった。
執刀医は言った。
「最強の魔術師のためです、手を尽くしましょう」と。
その言葉を聞いてロキは察した。
この手術は失敗するのだろうな、と。
まだ決まった訳では無いが、とどのつまり一回目と同じであった。
ロキの行動は全くの無駄となったのである。
ロキは涙した。
泣かずにはおれなかった。
サラが死んでしまうことを確信してしまったのだから。
ロキは苦悩していた。
どうすればよかったのか。
何をすべきだったのか。
終いにはせっかくのチャンスを活かせなかった自らが情けなくなった。
その時だった。
「おい、諦めていいのか」
そんな低い、獣の唸るような声が聞こえたのは。
To be continued…