これからもよろしくお願いします^^。
トリステイン魔法学院の男子寮の廊下で黒髪のメイドがキッチンワゴンを運んでいた。
彼女の名はシエスタ。
ソバカスとハルゲキニアでは珍しい黒い髪が彩るボブカットが特徴的な少女だ。
彼女は一昨日の乱闘事件で停学中になり
部屋で閉じ込められてる(と思われている)アドリアンに礼にと食事を運んでいる最中である。
しかしそんなシエスタに周りの仲間は必死で止めた。
「妊娠させられる」とか「殺される」とか「わざわざ自分から人身御供になることは無い」
…と散々と言う同僚に彼女は「あのミス・ヴァリエールのお兄さんなんだからそんな事は無い!」
と一括した。彼女の意見にコック長のマルトーも同意して
彼が背中を押してくれたのもあって、周りの手を振り切ってアドリアンのために料理を
運び出した。
…と言ってもシエスタの心臓は色々な意味でどくどくと鳴っていたのであった…。
なんせアドリアンは「狂犬」「ヴァリエールの鬼子」と言われるほどの悪名高い男だ。
一昨日助けてもらったとはいえ、食堂を血の海に変えてしまった男の部屋に行き
びびるなというのは無理もない話である。
とはいえ、そういう凶暴な一面と反面、アドリアンの容姿のLVは非常に高い、
ハルゲキニアによくいる爽やかな美形とは違い、
彼の容姿は野生、妖艶、魔性という言葉が良く似合う。
そういう容姿を持つ男はハルケギニアでまずお目にかかれない。
そして彼の女たらしの噂もすぐ彼女に耳に届いたが、なんせ彼がたらしこんだのはあの
「微熱」のキュルケと「清水」のジャンヌだ(アドリアン曰く魔女)。
この二人は何かと問題ある所はあるが、優しさと知性とクソ度胸を感じさせる女性だ、
そんな二人がなびくというのはそれほどアドリアンは魅力的なんだと彼女は思った。
そう思うと元々ミーハーな気質な彼女はアドリアンに対して恐怖の感情とは別に興味が
沸き始める。
アドリアンの部屋の近くまで行くとピアノの音が響いてきた。
シエスタは何事かと思って周りをきょろきょろとみるが、ピアノの音色はアドリアンの部屋
から聞こえているとわかる。
「もしかしてあの人が弾いてるのかな?」
妹想いだが、粗暴で女好きというイメージがあったので彼女は意外だなと思った。
彼女は意を決して深呼吸してノックをする…が応答は無い。
とりあえず再度ノックする…やっぱり応答は無い。
居留守してると思い、むっとしながらも、料理が冷めてしまうのもなんだし
失礼だと思いつつノブを回して「失礼します」と言いながら部屋に入室する。
扉を開くとシエスタの予想通りピアノを弾くアドリアンがあった。
彼女が周りを見渡すと、けっこう床は散らかっていてタバコ臭いものの
トランペット、ギター、マンドリン、サクソフォーンにアコーディオンと今アドリアンが
弾いているアップライトピアノ他様々な楽器が所狭しに置いてあり、又ガラス製の調度品や
絵画、陶器細工などの彫刻品が大事そうに飾られていた。
シエスタはあまり音楽や芸術の知識は無いが、これらが相当の値打ちのものだとなんとなく感じ
、何か博物館に行ったような気分になり夢中で部屋を眺めた。
「よう、姉ちゃん」
ピアノの演奏が終わり、自分の部屋を好奇心いっぱいに見るシエスタに気づき笑みを作って
話しかける。
「ひゃ!ひゃい!」
突然アドリアンに話しかけられ、シエスタはビクッとする。
「あ!あの!すみません!ノックはしたんですが…!部屋が空いてあったので…つい!」
大慌てでペコペコと頭を下げるシエスタにアドリアンは豪快に笑った。
「別にびびるほどでもねぇよ。んで、何かようか?」
とアドリアンは椅子を逆に剥向きに座り、背もたれの上縁に肘を乗せてシエスタを見る。
「は!はい!この前のお礼にと思って…お料理を持ってきたんですが…」
アドリアンの笑みを向けられた顔を赤く染めたシエスタは料理の蓋を開け、
こんがりと焼けたステーキを彼に見せる。
「くっく、別に気ぃ使わなくてもいいのによ…。まぁいいか」
アドリアンは棚からティーセットと二つのカップを取り出してテーブルに置く。
「せっかく来たんだ。飲んでいくか?」
そう言われてシエスタは大慌てで首を横に振る。
「い!いえ!滅相もありません!貴族の人にお茶なんて注いでもらわなくても!」
「そう言うなよ?せっかく可愛いのがきてくれたんだ。そのまま帰しちまったら損だろ?」
「か!可愛いだなんて!!」
アドリアンにそう言われて更にシエスタの顔が真っ赤に茹で上がる。
「くっく。停学中なんだから喰いやしねぇよ。単に一人で飯食ってもうまくねぇからな」
シエスタの考えていることを読み取り、悪戯っぽく笑いながら、水と火の複合詠唱をして
湯を作り出し、ポットに入れてそのまま葉を入れる。
それを見たシエスタはなんちゅう入れ方してんの!と職業魂を発揮して文句言おうとしたが
さすがに口に出すような勇気はなかった。
それに気づいたアドリアンは「まぁ気にするな」と笑いかけ、二つのカップに紅茶を注ぐ。
「ま、座りな?」
「いえ…、別にお仕事がありますので…」
「わははは!。別に文句言われたなら俺に脅されて付き合ったことにすりゃあいいべ」
シエスタは強引に誘うアドリアンを見て諦めたように礼をして座る。
そして二人は紅茶を一口飲み。
「まずい」
「まずいですねぇ…」
同じ事を同時に口走った。
思わず本音を口走ってしまった彼女は、また慌てて謝るが…。
「正直でよろしい」
とアドリアンは笑う。
その陽気な笑顔を見たシエスタは緊張してた心がしだいにほぐれるのを感じながら、
やっぱりこの人は悪い人じゃないんだ…と思った。
「もう!、そういう事は私達のお仕事ですから貴族の方はそういう事をしなくていいんです」
シエスタはアドリアンが炒れたくそ不味い紅茶を飲み干し、持ってきた紅茶で入れなおす。
まぁ元々アドリアンがこういう事をやったのはシエスタがガチガチに緊張してた為、
適当にボケでもかまして心をほぐそうとした事なので、
自分が炒れた紅茶がクソ不味いのは当然なので気にはしていない。
もちろん彼にその手のスキルは皆無である。
アドリアンはシエスタと談笑し、コロコロと笑うシエスタを眺めていて何か彼女に懐かしさ
を感じた。
そのソバカスの少女の雰囲気が前世の頃、愛した女になんとなく似ていたからであった。
さきほどは停学を理由に手を出さないと言っていたが、元々アドリアン自体
「女は抱くもの、少女は愛でるもの」という心情を持ち、年上趣味もあって前世の頃から
抱いてきた女はほとんど大人の雰囲気を持つ女性が多かった、さらに言えばこの現世
ルイズという可愛い妹ができたせいか余計に
このての少女を自分の毒で汚すような真似ができなかったのである。
「そういえば今日夜に新入生歓迎会があるんですけどアドリアンさんはでるんですか?」
「ん?ああ、そういうのがあったねえ…。まぁ俺は停学中だから出たらうるせえだろうよ」
「そういえばそうでしたね…」
「それに俺が出たんじゃ周りの連中がびびってせっかくの楽しいのがしらけちまうだろうよ」
「そ!そんな事ないですよ!たしかにアドリアンさんて怖い所ありますけど!
実際話すと楽しい人ですし!」
シエスタは思わずドンとテーブルを叩くが…それに気づいてまた慌てて「すみません!」と
ぺこぺこと頭を下げる。
そんな彼女を見てアドリアンはぶっと笑って口を開く。
「まぁ、俺はああいう晴れやかなパーティーには合わねぇよ、行く必要もねぇな」
いい女は既に喰っちまったからどうでもいいしと笑う。
「そうですか…」
シエスタは残念そうに言う。
二人はその後楽しげに談笑し、さすがにいつまでもここでサボっているとマルトーにどやされる
という事なのでシエスタは空になった容器を持ってアドリアンの部屋から出た。
「怖い怖いって思ったけど…、けっこういい人だったなぁ…。陽気でかっこいいし…」
シエスタはキッチンカートを運びながら上を見てボーっとする。
「はぁ…ああいう人がご主人様だったらなぁ…」
シエスタの脳裏に、貴族的な庭園で椅子に座って優雅に紅茶を飲むアドリアンと、春のような
笑顔でティーポットを持っている自分というなんとも思春期の平民の少女らしいお花畑な妄想
が浮かんできた。
しかしそれはありえないと思い落ち込む、なんせ彼はあの大貴族の一人息子にして跡取り
(正直そんな風に見えないと思いつつも)ただの村娘の自分では到底仕える事ができないと
悟る。
とぼとぼとため息を吐き厨房に戻る彼女だったが…しかし彼女のせいでアドリアンすら唖然と
する事件が起きる事になる…それはかなり後の事であるが…。
「いやぁ、すまないですなぁアドリアン君」
「いいって事よ、先生にはけっこう世話になってしな、こんくれえ大丈夫よ」
あの後アドリアンは停学による課題を受け取る為に、学院から少々離れた場所にある
コルベールの小屋に向かった。
小屋に入るとそこは…なんとも貴族の部屋らしくなく妙な機材や薬品、書物などが散乱して
いる汚い部屋であった。
別にアドリアンの部屋自体似たようなものであるし、それくらいで目くじらたてるほどでもなく
平然と入室した。
コルベールは部屋に入ってきたアドリアンをいつもの人の良さげな笑顔で出迎えた。
提出物の説明をして、アドリアンに渡すと彼は少し申し訳無さそうに課題を少し少なめにする
ので部屋の片づけを手伝ってもらえないかと言ってきた。
アドリアンはどうせ暇なのでそれを承諾、まぁこの部屋のガラクタに興味が沸いてたから
というのもあるが。
「それにしても先生なんなんかねぇ?これ」
アドリアンはガラクタに溜まってある埃をはたきながら問う。
「はは、恥ずかしながらこのガラクタは私の発明の産物でしてなぁ」
「はつめい?」
「そうなんだ、私の趣味なのだが、こうやって色々と研究して何かを作るのが好きでねえ」
そのおかげで私は変人扱いされて隔離されてしまったのだがと笑う。
「へぇ…いいじゃねえの、面白そうじゃん?」
その言葉を聞いてコルベールの顔は歓喜の色となる。
「おお!そう言ってくれると嬉しいですなあ」
コルベールは嬉しそうに言いながら、紅茶を炒れてアドリアンに差し出す。
アドリアンは粗方片付けが終わったので差し出された紅茶を飲む。
「アドリアン君、私の得意としている魔法は炎なのだが…、
炎を司るのは「破壊」…、そういう風に言われているのは勿論君なら知っているであろう?
悲しいことは思わんかね…、たしかに炎というのはものを焼き尽くし破壊する…それは
真理なのであろうが…私としてはなにか寂しいものだと思う…」
「まぁな…、だがよ先生、俺はそれだけとは思わねぇがな」
アドリアンの言葉にコルベールの眼は興味の光が放つ。
「というと?」
「…確かに火は闘争心を掻き立て全てを燃やしつくすっつーがよ、その反面寒けりゃ
体を温めてくれる、いい料理も作れる、茶だって火があればこそだろ?
それにその破壊する力とやらも何かを護る力があるんだぜ?
そう考えりゃ炎つーのは破壊だけじゃねえっつー事よ」
紅茶を飲みながら言うアドリアンにコルベールは満足そうに頷く。
「そうだ、君の言う通りだ…、だから私はその炎で人の役に立ちたい…そう思い様々な
炎で扱う研究をしている…。まぁなかなか周りには理解してもらえんがな…」
「クック…周りの阿呆どもなんざ気にする必要もねぇ。ほら?よう言うだろう?
「天才はなかなか周りから理解されない」ってよ。案外先生は天才なのかもねぇ」
コルベールはその言葉に顔を赤く染め、頭をかく。
「はは、買い被りですぞ、私は天才なんてそんな大したものではないよ…。おっと」
コルベールは突然思い出したように手を叩く。
「そういえば今日新入生歓迎会でしたな。君は停学中ですが一生に一度の事だから参加しても
いいと思ってますが、どうかな?」
「へっ、俺が行ったら周りが凍りつくぜ?。やめとくわ」
アドリアンはタバコに火を付けて、何も感動も無く言う。
「ですが、君は普段は陽気な少年だと思うので交流すれば皆もわかってもらえると思うのだが」
「は!先生こそ買い被りだ。また乱闘騒ぎになっちゃ困るだろ?そうなりゃ先生に被害
が被る」
「ふぅ…そうですか…。まぁこの件で生徒も大人しくなっているから大丈夫だと思うのだが…
私としては君が孤立するのは少々いただけないのだが…」
コルベールの真摯な眼を見てアドリアンは微笑む。
「節介って奴だけど…。ありがとよ、そういう気持ちだけで嬉しいねぇ」
アドリアンは課題表を持って席を立つ。
「とりあえず、これはやっとくわ、見たところ魔法だけだから楽勝だしな」
んじゃまたと言って笑顔でコルベールの小屋から出た。
「ん?」
提出表を確認しながら廊下を歩いていると、金髪のふりふりのシャツを着ているいかにも
お目出度い格好をした気障ぽい少年が、同じく金の巻き毛をした女生徒を口説いていた。
「まったくお盛んだねえ」
とアドリアンは笑うが…正直お前が言うなと言いたい。
「やぁ~、ミ・マドワゼル。こんな可愛い子がいるなんて知る由もなかったよ…
君って…何かこう…月のようだ。…なんて名前だい?」
少年は薔薇を挙げて気障な言葉を言う。
それを見てアドリアンは噴出しそうになり、出歯亀は野暮だと思いつつもなにか楽しそうなので
廊下の壁に隠れてこっそり覗く。
この少年はたしかに顔はいい…いいのだが…言葉遣いといいその格好といい、馬鹿っぽいという
印象だった。
「モンモラシー…モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシよ?
貴方は?」
モンモラシーと名乗った少女は顔を赤め言う。
「くく…。まぁ女でも色々な趣味があるからねぇ…でもま、
なんか初々しくて可愛いねぇ。初めて女口説いた時を思い出すわな」
あの3人だったら速攻であしらわれるだろうなと思い、二人の逢引を生暖かい眼で微笑ましいと
感じながら眺める。
「僕の名はギーシュ、ギーシュ・ド・グラモンさ。是非今夜君と一緒に歓迎会に行きたいと
思うんだが…いいかな?」
(ギーシュ・ド・グラモン?…ああ、あの坊主…グラモンのとっつぁんの倅か…。
そいや、倅が今年入学すると言ってたねえ…。
しっかしあのオッサンはなかなかの伊達男だったけんど…息子のほうはまぁ…あれやなあ)
と、城で合うたびに色々と話しかけてくれたグラモン拍の事を思い出していた。
最後に合った時は倅がアドリアンと同級生になる事と、会ったら倅の根性をたたき直してくれ
と言付けされていた。
そんな事を思い出している最中、ギーシュとモンモラシーの元へ顔中が包帯だらけの生徒が
不機嫌な顔をして現れた。
(あれは…)
アドリアンはその生徒の顔…正しくは顔中張られている包帯を見て悟る、彼は例の乱闘騒ぎで
アドリアンに半殺しにされた生徒だった。
「おい!お前一年坊のくせにこんな所で逢引か!?いい身分だな!」
包帯男は包帯だらけの顔をギーシュの顔に近づけて因縁をつける。
「なんだね?君は…。ははぁ僕が可愛いモンモラシーと
いちゃいちゃしているから嫉妬しているんだね?」
ギーシュは気障たらしく、左手を持つ手を胸に当てて、右手で薔薇を挙げる。
そんなギーシュを見て包帯男は憤怒にさせてギーシュの頬を殴りつけた。
「ぐわ!!」
殴られたギーシュは薔薇を落とし壁にたたき付けられる。
「きゃぁ!大丈夫!?ギーシュ!。あんた何をするのよ!」
モンモラシーは悲鳴を上げてギーシュに駆けつけ、怯えながらキッと包帯男を涙目で睨む。
「うるせえ!俺はあの狂犬にやられてイラついてんだ!」
包帯男は怒りで壁をたたく。
「はぁ…」
アドリアンはうんざりして頭をかく。
(さて…どうするかねぇ…。できればギーシュって坊主があの阿呆をぼこればいいんだが…
この様子だと無理そうだねえ…。
このまま黙って見てるのもなんだし…)
アドリアンはため息をつきながらタバコに火をつけ
「停学と課題延長だねぇ」とつぶやきながら歩き出し、包帯男を軽く蹴り飛ばす。
「ぐほぉ!!!」
包帯男はアドリアンに蹴られて大きく吹き飛ぶ。
「だれだぁ!!…ひぃ!」
包帯男は怒りをもって自分を蹴り飛ばした男を見ると情けない声を出し、周りが凍りついた。
「たく…。全然懲りてねぇなぁ…なぁ?…」
アドリアンはイラついた顔をしながら、包帯男の顔を踏みつける。
「女連れの後輩いびって楽しいか…?あん?今度は殺されたい?」
「ぐあああああああ!」
アドリアンのつま先が口を押し付け、ギチギチと歯が軋む音が聞こえる。
「ひゃ!!ひゃべふぇ!!」
相当アドリアンにトラウマを植えつけられているのか、包帯男は股間を濡らして泣きながら
嘆願する。
「俺は今停学中なんだよ…。あんま調子くれた事してんじゃねえよ…タコが」
アドリアンは踏みつけている足を挙げて彼の顔に思い切り踏みつけようとする。
パァン!と高い音が廊下中を鳴り響き、モンモラシーは悲鳴を上げ顔を伏せ、ギーシュは
そんな彼女を凄惨なものを見せないようにと抱き締める。
だが、アドリアンの足は包帯男では無く、彼の顔すれすれで埃を散らしながら床に
踏みつけていた。
「次はねえぞ?」
殺気を押し殺しながら言うアドリアンの言葉に包帯は泣きながら縦に振る。
「YES?」
「ひゃ!!!ひゃいいいいい!」
包帯は恐る恐る立ち上がり、大慌てで逃げ出した。
「阿呆が」
アドリアンは皮肉に笑い、すぐ陽気な笑顔になりギーシュとモンモラシーに向ける。
「大丈夫だったかよ?」
「す…すまない…たしか…君はヴァリエールだったね?」
ギーシュはよろよろと立ち上がる。
「そうそう。お前はたしかグラモンのとっつぁんの倅のギーシュだったな?」
「僕の父上を知っているのかい?」
「ああ、数回しか話した事ねえけどよ」
「そうだったのか…。いや…すまなかったね助けてもらって」
「別にいいって事よ。おまえの親父さんには多少世話してもらったからな」
「それは知らなかったなあ…。所で君、ここで何をしているのだね?」
「ん?ああ…。コルベールの先生に課題貰ったから部屋に戻る所だったんだよ、
んで、途中あの阿呆がお前らに絡んでるところを見たってわけ」
出歯亀した事は言わない。
「部屋に戻る?ひょっとして君は歓迎会に行かないつもりかい?」
「ま、停学中だしな。一応先生から行ってもいいとは言われたんだけどよ。
ま、行かないほうがいいだろ。皆俺の事びびってるしな」
それを聞いたギーシュは考え事をして、薔薇を挙げて気障ったらしく口を開く。
「だったら僕達と一緒に行けばいい、僕達が君に助けられた事を話せばきっとみんな
わかってくれるさ!」
「ギーシュ!」
モンモラシーはせっかく好きな男と一緒に行くというのに、この恐ろしげな男と行くのは
ごめんだと思い文句を言う。
しかしギーシュは笑顔で首を横に振り。
「たしかに君と二人きりでいたいが…。受けた恩を返さないのはグラモンの恥だ!」
と高らかに言う。
「お前ねえ…、せっかくこの嬢ちゃんと一緒に行くんだ。そっちの方を優先にしてやれ」
「いや!。そんな事は無い!僕は君の友情に応えるために恩を返さなければならいんだ!」
とりあえずいつお前とダチになったと心の中で突っ込む。
「ギーシュ…素敵…」
モンモラシーはそんなギーシュを見てうっとりとし、
「モンモラシー…」
ギーシュはモンモラシーの手を取り、互いの瞳を見て周りからお花畑なオーラーが立ち込める。
アドリアンはそんな二人を見て胃がもたれると思ったが…。
ギーシュという男はその風貌に似合わず案外根は誠実でいい奴なのかもしれないと感じ、
ま、いいかと思い彼らに同行することに同意した。
ギーシュとしても、アドリアンの事は恐れているが、実際こうして接してみると案外悪い奴
でもなさそうだし、同じ女たらしとして彼の事を尊敬している所もあった。
なんせ自分では到底口説き落とせそうも無いあの二人をものにしているのだ、
そのテクニック…是非参考したいと思う下心もあった。
上級生による新入生歓迎会は今宵、予定通りに開催された。
場所はいつものアルヴィーズ食堂で行われ、テーブルにはズラッと豪華な食事とワインが
並べられてある。
生徒達は食事を楽しみながら交流したり、ナンパしたりとこのパーティーを楽しんでいる。
「あ、ミス・ルイズ。こんばんは。楽しんでますか?」
「何か欲しいものがあれば何でも言って下さい」
ルイズはこの前の一件から平民達に慕われるようになり、色々と使用人達が挨拶したり、
世話を焼こうとされたりしていた。
マルトーには「我らがお嬢」と呼ばれ、彼女の事をまるで主人のような娘のような
感じで親しく接してくる。
そんな平民達の態度にルイズは苦笑いしながら愛想よく応対する。
しかし生徒達の中にはその光景を見て苦々しく見て舌打ちしたり陰口を言ったりする者がいるが
ルイズの背後にいるアドリアンが怖くて面と言う事はまずなかった。
平民達に親しくされるのが馴れてない彼女は、戸惑いくすぐったさを感じるが、せっかくの
好意を無視するのも何か気が引けるので馬鹿正直に応対する…おかげでけっこう疲労感を感じ
ため息をつきながら椅子に座り出された料理に手をつける。
「ここ…空いてる?」
彼女が料理を食べていると水色のショートカットの髪に眼鏡が特徴的な小柄な少女が
ボソッと話しかけてきた。
「あ、タバサ。空いてるわよ?座ったらどお?」
「うん…ありがとう…」
タバサと言われた寡黙な雰囲気を持つ少女はこくりと頷きルイズの前に座る。
彼女の名前はタバサ(性不明)と言う少女でルイズとは同じクラスである。
この娘はキュルケとある事情で騒動を起こしたものの、解決したらなぜか二人は仲良くなり、
それに合わせていつのまにかルイズとも親しくなった。
タバサは皿に大量に持ってきたハシバミの実のサラダを小柄な体をもつものとは思えないくらい
の猛烈な勢いで食べる。
ルイズはその姿を見て唖然とし思わず眺めてしまった。
「は~~。ダーリンいないとつまんない~」
「しょうがないでしょ?あいつ停学中なんだし」
ルイズの背後から、学院の二大魔女ジャンヌとキュルケが現れた。
「おっす。ルイズちゃんとタバサちゃん。パーティーは楽しんでるかな?」
ジャンヌは陽気な笑顔で二人に挨拶する。
「こんばんは、ジャンヌに…キュルケ」
ルイズはジャンヌとキュルケに挨拶をするが…キュルケに対して露骨に嫌そうに言う。
「なんでアタシにだけ嫌な顔するのよ」
「だって、ツェルプストーはヴァリエールの敵じゃない」
とルイズはふくれっ面をして文句を言うが。
「もう!そんな事言うなんておっきくなれないわよ?とくに胸」
キュルケはケラケラ笑いながらルイズを抱き締めて豊かな胸で顔を埋めさせる。
それを見た男子生徒一同はぶほ!と鼻から軽く血を噴出させた。
「あんた…今の行為…戦線布告ととるわよ?」
キュルケの柔らかいお肉に包まれむごむごと言いながらルイズは殺気を放つ。
「あら?怒っちゃった?。ごめんねえ。私はアンタのまな板を成長させるため
おまじないかけてあげたつもりなのになあ」
「キーーーーー!だれがまな板よ!。どうせその自慢のお胸はアンタのオムツの半分で
できてるんでしょうが!!」
「ほらほら、どーどー。そんなに暴れちゃはしたないわよ?」
キュルケに掴みかかろうとするルイズをジャンヌは後ろから抱き締めて止めようとする
…がしかし、
ジャンヌのこれまた豊かな胸がちょうどルイズの頭に乗りむにっと柔らかく潰れる。
「…ジャンヌ…、わざとでしょ…」
殺気を押し殺し言うルイズにジャンヌはわざとらしくホホホと笑う。
「ムキーーーーーーー!。あんた達みたいなタレ乳ーズなんか死に絶えろおおおお!」
ルイズはバンバンと涙目で怒って吼えるが…。
どうもその姿は迫力を感じさせず可愛らしいためか
二人のS心を刺激され、さらにルイズをいじりたくなってしまう。
とその時ルイズの背後にタバサが現れ、服を引っ張る。
「何よ!」
ルイズは顔を沸騰させながらタバサに顔を向ける。
だが、タバサは真摯の瞳をルイズと握手して「加勢する」とぽつりと言う。
ルイズはそれに感激してガシっと手に力を入れた。
そして二人はテーブルに乗り腕を組み我らが巨乳二人に杖を向ける。
「おーほほほほ!そこの痴女二人!いつまでも調子に乗るのはここまでよ!
この私達美乳コンビがあんた達魔女を打ち倒し、世界中の貧…いや!美乳を救うのよ!」
ルイズは寂し(失礼です)胸を張り上げ高飛車笑いをし、隣のタバサは無表情ながらその瞳に
炎を燃やし力強く頷く。
「あら!タバサまで~。おほほほ!いいわ!上等じゃない!受けて立つわよ!」
キュルケはジャンヌの肩に手をやり、二人は妖艶に挑発的にルイズとタバサを見つめる。
今ここに巨乳vs貧…いや美乳の熱き熾烈な戦いが始まろうとしていた…。
そんな4人を見た周りの生徒達は彼女らの背後に眼をギラギラと赤く充血させた
牛と小鹿が炎をバックに対峙しているのを見たが…巻き込まれるのが嫌なのでほっとく事にした。
「おめーら何してんよ?」
とそんな4人の所に呆れながらタバコを吸うアドリアンの姿があった。
周りはアドリアンを見て凍りついた空気になるが、つねに無表情のタバサ以外の4人は
顔を歓喜の色で染める。
「あ、だ~~りん」
キュルケは嬉しそうにアドリアンに抱きつく。
…が鬼の貌となったルイズがむりやりキュルケを引きずる。
「あら?アドルどうしたの?、ここに来るとやばいんじゃない?」
「ああ、一応コルベール先生の許可はとってある。
ま、行くつもりは無かったんだが、あいつが煩くてな」
アドリアン親指で後ろで演説をするようにさきほどアドリアンに助けられた話をするギーシュを刺す…。
しかしその内容はアドリアンとギーシュがコンビを組んで悪漢を打倒した
という捏造話であった。
しかしアドリアンに助けられた云々はともかくこのギーシュがそういう事をやったというのは
嘘だとすぐさま見抜かれて、ぽっちゃりとした男子に顔をひっぱたかれる。
「よかったわ~ダーリンが来てくれて~。ダーリンこないんじゃルイズをいじるしか面白味が
ないじゃない~~」
キュルケはギュッとアドリアンの腕を組み、上目遣いで見る。
「くらあああああ!ツェルプストー!兄様を気安く触るんじゃないって言ってんのよ!
張り倒すわよ!」
「オホホホ!やってごらんなさい~」
はしゃぎ回る二人を無視してアドリアンはタバサの方へ見やる。
「おう、チビ助。お前も来てたかい」
アドリアンは笑顔でタバサの頭を撫でる、タバサの顔がほんのり朱に染まり静かに頷く。
「あらら」
ジャンヌはタバサの顔を見て苦笑いするが、アドリアンの性格上この手の少女に手を出さない
から「ま、いいか」と思う…しかしそれはそれで面白くもないなとも思ったりもする。
アドリアン、ジャンヌ、タバサは漫才行為をする二人を眺めながらまったりと料理に手をつけた。
その時、彼らにわらわらと厳つい顔の男子生徒が集まってきた。
アドリアンはそんな彼らに殺気を帯びながら睨むと、先頭に立つ貴族の子息には珍しい立派な
体格の少年(ぶっちゃけ少年には見えないむしろ30にも見える)が慌てて敵意が無いと
伝えるために両手を挙げて振る。
「か…勘違いしないでくれ…。別に俺達はアンタに喧嘩を売ろうとしてるわけじゃない!」
と少年(?)は冷や汗を流しならら咳をして、アドリアンに対して羨望の眼差しになる。
「俺はグレゴワール・ド・カルタンと言う二年だ。後ろにいるのは俺の部下だよろしく」
グレゴワールは手で後ろにいるこれまた学生らしくもない老けた顔をした仲間を紹介する。
「そのグレゴワールさんとやらは俺に何かようなわけ?」
「い…いや。卿の先日の戦いぶり感嘆しましたぞ!」
「は!?」
眼を輝かせて手を握るグレゴワールにアドリアンは素っ頓狂な声を出す。
「そのドラゴンの如き戦いぶり、その強さ…何か…俺の心を焼き尽くすような…なんというか」
すっかり自分の世界に入ったグレゴワールはググっと握った己の拳を炎で燃やしたかのような
熱き瞳で見る。
「はぁ…、そーすか…」
そんなグレゴワールにアドリアンは「また濃いのが現れた…」と冷めた目で彼を見る。
「で?あんた達はアドルの舎弟になりたいってわけ?」
苦笑いしながら口をひくつかせるジャンヌはとりあえず訊ねてみる。
さっさとこの暑苦しいのから逃れるために。
「い…いや!舎弟とかそういう下品なものではないのだが…」
グレゴワールとその部下?達は一斉にアドリアンに跪く。
「我以下3名、卿に忠誠を尽くさんがためこの場に馳せ参じた…。
是非我らを卿の部下に置いてくだされ…!」
「帰れ」
「なんですとお!!?」
速攻で切り捨てるアドリアンにグレゴワールは詰め寄る。
「あーーーー!もう!暑っ苦しい顔を兄様に近づけるな!!」
先ほどまでキュルケにいじりまくられたルイズは先ほどの騒動もあってか顔が烈火の如く
茹りグレゴワールの顔を杖でビシバシと殴りつける。
「おおう!貴女があのアドリアン殿の妹のルイズ嬢か!。あの時の勇気ある姿!
このグレゴワールめの眼に焼きついておるぞ!!
大したものだ!あなたのような可憐な少女がボンたれどもを一喝なさるとは…!」
「ぎゃあああああああああ!」
無数の杖の後が顔に刻まれているのにも関わらずルイズの手を握り、目一杯その濃ゆい顔を
彼女の顔に近づけ、あまりの恐怖にルイズは絶叫する。
「死ねこのやろう!」
その様子を見たアドリアンの血管から光の如き速さで血が噴出し、グレゴワールの顔を
蹴りつける。
「おぶふぁあ!」
グレゴワールは鼻と口から血を噴出させ、テーブルに雪崩れ込むように料理を撒き散らせ
て吹き飛んだ。
それを見たグレゴワールの部下達はアドリアンに一斉に襲い掛かり…、
乱闘が始まってしまった…。
その様子を見た生徒達は一斉に円を描くようにその場から離れ避難し、
ギーシュはいつのまにか先ほどの話を自分の武勇伝とし(自分でも気づかないまま)語っていた。
いつまでも阿呆みたいに語るギーシュにイラっと来たぽっちゃり型の生徒はギーシュの腹を
殴りつけそのままブレンバスターを仕掛ける、
それを見たモンモラシーは烈火の如く怒りその場にあったサラダを
直接ぽっちゃりの顔にぶち当てた…。
しかし元々Mっ毛のある彼は眼が恍惚な光が輝き、
ふっくらとした頬から赤みが帯びだし口からはぁはぁとおぞましい吐息が漏れる。
それを見た生徒達は一斉にドン引きして、一斉に離れた。
新入生を歓迎するために開いた…この食堂はいつのまにか阿鼻叫喚の地獄へと化してしまった…。
「…なんなんですか…これは…」
元々自室で研究をしてこのパーティーに参加するつもりがなかったコルベールはアドリアンの
事が心配で来ていたが…、修羅場と化したパーティーの場を唖然と見ていた。
料理が飛び、アドリアンに殴られた者の歯と血潮が飛び散り、再度キュルケにいじられたルイズ
の怒号と生徒達の悲鳴が飛びかう。
このお祭り騒ぎの様な乱闘に触発された男子生徒の数名が便乗し
一斉にアドリアンに物を投げつけ逆に椅子で頭を殴られまくる。
「ミスタ・コルベール!これは何事か!」
「ミスタ・ギトー!?」
手をプルプルと握り締めているコルベールの背後一人の教師が現れた。
彼の名はギトー、「疾風」の二つ名を持つ学院の教師の一人である。
ギトーは目の前に暴れているアドリアンを見つけ、あれがこの騒動の原因だと知る。
「フン、またあの小僧が原因か!愚か者めが!」
「い…いや。まだ彼が原因だとは決まってはいないのですが…」
不気味な目を細めアドリアンを睨むギトーにコルベールはハンカチで流れる汗を拭く。
「今までの奴がやった事を見ればあれが原因だとわかるであろう。
まったく、そうやって貴方達が怯えているからあの狂犬が付け上がるのだ!
このギトーめが成敗してくれる!!」
吐き捨てるように言ったあと、彼は杖を取り出す。
「ミ!ミスター・ギトー危ないですぞ!!」
コルベールは止めるもギトーは走り出し、アドリアンから5メイルほど離れた場所で詠唱しだす。
「どけぇ!!!」
「ごふぅ!」
眼を真っ赤に充血させたアドリアンはギトーの顔目掛けて蹴りを放ち、足の甲が綺麗にギトーの
顔にめり込む。
ギトーは白眼を剥き頬を歪ませながら綺麗に倒れこむ。
女性とは悲鳴を上げるが、元々このギトーという教師…見た目通りあまりよろしくない教師
なので彼に気を使う生徒は一人もいなかった。
「ああ!もう!アドル!」
この騒動を普通に眺めていたジャンヌもなかなか止まらないアドリアンを見て業を煮やし、
彼の背後に忍び寄り、無理やり顔をこちらに向けて懐から瓶を取り出し強引にアドリアンに
飲ませる。
「!?」
瓶の液体を思わず飲んだアドリアンは眼がカッと開き
頬が瞬時に真っ赤になって膝をついて泣き出してしまった。
「あ…あの…ミス・ジャンヌ…。いったい何を飲ませたのかね?」
コルベールは苦笑いしながらジャンヌに問う。
まさか御禁制に関わるものを飲ませたんじゃないかと彼は恐れおののいた。
ジャンヌはそんなコルベールににこりと笑う。
「ああ、先生。大丈夫ですよ。これアルコールですし」
「アルコール!?」
「そうなの。あいつ酒に弱いですからね。こうやって無理やり飲ませればご覧の通り」
ジャンヌは手を向けると、そこに涙を流しながら酔っ払っているアドリアンがいた。
「ま~~。これやるには相当コツがあるから真似しないでくださいね、逆にぶっ飛ばされるし」
酔っ払って判断力を失ったのかアドリアンは涙を流しながら次々とそこらにあった
ワインを豪快に飲み干す。
そんな彼を見てジャンヌは目を光らせ彼に近寄り子供をあやす様に頭を撫でる。
「ではミスタ・コルベール、お騒がせしましたわ。今からきっちりアドルを説教して、明日には
この処理をさせますので」
「はぁ」
愉快そうに笑うジャンヌはそそくさとアドリアンの腕を組みこの場から抜け出そうとする…
しかしそんな彼女の肩をキュルケががっしりと掴んだ。
「あら?ジャンヌ。ダーリンを連れてどこ行くの?」
顔は笑っているが体から赤いオーラーが沸き出ている。
「どこって決まってるじゃない?私の部屋に連れてってお説教するのよ」
「ふーん…。説教の内容が知りたいわねぇ。ダーリンを前後不覚にしちゃってどうすんのよ」
「別にいいじゃない~~」
ふふんと遠くを見るジャンヌにキュルケの顔に次々と血管が浮かび上がりがっしりとアドリアン
の腕を取り引っ張る。
「ちょっと!何すんのよ!」
「いいじゃない!この前はアンタが寝たんでしょ~今度はアタシよ!」
「別に寝るんじゃないわよ!ただのお説教よ!」
「ふっぐうっぐ…お前ら仲良くしろよ…うう…」
二人に腕を引っ張られながら泣きながら止めようとするアドリアンの頭を二人の美女は笑顔で
拳骨する。
「元々はアンタの女遊びで招いた事でしょ!我慢おし!」
「こらあああ!あんた達兄様引っ張ってどうすんのよ!!」
酔っ払って前後不覚となった兄を綱引きするように腕を引っ張る二人に
ルイズとタバサが詰めよって、再び女達の熾烈な戦いが始まった。
この修羅場と化した新入生歓迎会は数時間立ってようやく終焉を迎えた。
ルイズはジャンヌ、キュルケの策略によりワインをめちゃくちゃに飲まされ、
邪魔者がいなくなったので二人はアドリアンを彼の部屋の連れて行き…その夜の出来事は…
ご想像してください…。
次の日、騒動の発端となったアドリアンとグレゴワール一味は
数時間もコルベールにどやされ続け、
罰として(アドリアンは停学2週間延長と課題増加のオマケつき)食堂の清掃をした。
散々二人に飲まされたルイズは二日酔いでガンガン痛む頭を支えながらどうにかあの二人から
愛しの兄を引き離すことを考える…が痛む頭と吐き気でまともな思考もできず、うんうんと
ベッドで唸るばかりである。
キュルケとジャンヌは昨日の晩アドリアンを(想像にお任せします)してやっぱり腰が
痛くなったのかアドリアンの部屋で二人して養生をし、それを見たシエスタは…心の中で
二人に対して闘志を燃やすのであった…。
この嵐のような騒動は終わりに見えたかと思ったが…、その数週間後…。
それを知ったヴァリエール公爵は鬼のような形相で学院に訪問した。
それに続いてこれまた鬼のような形相をしたアニエスはジャンのグリフォンに乗り訪問し、
二人してアドリアンを磔にして公開処刑にしたのであった。
この光景に見馴れたジャンはそれを紅茶を飲みながら暢気に眺めていた。
この作品書いて…中学生の頃のキャンプファイアーで先生達がおばかなダンスをしだし…。
生徒達が「帰れ!」とか笑いながら罵倒を浴びせ、お祭り騒ぎな感じになり、
僕もそれに当てられ笑いながら色々と先生をいじったら文字通りフルボッコにされた
阿呆すぎる出来事を思い出しました…(・ω・:)。