たとえこの身が灰になろうとも   作:マルシーズ

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6話 背中

雪が舞う日。ヴァリエール領にある教会の屋根にアドリアンは座っていた。

アドリアンは目を細め、雪が静かげに包むように積もる街道を懐かしげに見る。

空から降る雪を心地よさげに体中に浴び、昔、転生前の世界をノスタルジックな気分で想い浮かべる。

いくら未練がましいと思ってもやはり雪景色を見るとふとあの頃を思い出して仕方が無い。

「てめえ!やったな!」

教会の下から子供の声がアドリアンの思考を中断する。思い出に浸ってるのを邪魔されたアドリアンは舌打ちして屋根から下へ見下ろす。

「やーい!やーい!孤児~~」

「こいつ泣いてるぜ!」

「へへ!やっちゃえ!」

町の子供達3人が一人の3人より明らかに体格が小さい子供を詰りいじめていた。

「ち!ガキどもが」

アドリアンは吐き捨てるように言ってその場から飛び降りた。

「ヒグ!ウェ!ウッグ!!ちくしょう~~」

「あはは!かかってこいよ~~」

「やっぱ孤児は弱っちいな!ざまあ味噌漬け!」

「やっちゃえ!」

3人の子供は泣き喚きながら丸まっている子供を一斉に殴ったり蹴ったり暴行を加えだした。

その時、子供らの後ろから轟音と共に雪煙が舞いながらアドリアンが降りてきた。

「あ…アドル兄ちゃん」

「やべ!!」

「うわあ!」

空から降りてきたアドリアンに苛めていた子供達が一斉に驚いて尻餅をつく。

「アベル ディーグ コルスカ 面白ぇ事やってんじゃねえかよ」

アドリアンは笑いながら3人組に言う。

だが目は笑っていなく、それを見た3人達はやばいと思って逃げ出そうとした。

「逃げるんじゃねえ」

そっとアドリアンは言い、3人の子供達は顔を青ざめながら足を止める。

「…」

アドリアンは泣いている孤児の方へ行きしゃがみ、丸まっている背を叩く。

「おいコラ小僧。何丸まってやがる」

殺気を帯びた口調に孤児はビクっと震えなき止み、顔をアドリアンに見上げる。

そんな孤児にアドリアンは笑い、念力で近くに落ちていた木の棒を拾い、孤児に渡す。

「え?」

孤児は不思議そうにアドリアンを見る。

「ハンデって奴だ。これであいつらをぶちのめせ」

「え…ええ?たすけてくれるんじゃないの」

涙を浮かべながらたどたどしい声で言う孤児にアドリアンは頭に拳骨をやる。

「甘えんな。男てぇのはな一人で戦わなきゃいけぇねぇ事もある」

アドリアンは笑い。

「今がその時よ」

と孤児を立たせて背中を押す。

「おいおめえら」

「「「はい…!」」」

「ファイト」

「え?」

「なんで?」

3人組の中の小太りの子供は恐る恐るアドリアンに問う。

「てめぇらから喧嘩売ってきたんだろ?」

「で…でも…」

やせ細った子供が戸惑う。

「てめぇが吐いた唾はてめぇで飲まんかい!早くしろボケェ!」

アドリアンの剣幕に3人組は青ざめた顔をしながらお互いの顔を見て頷き、孤児に襲い掛かった。

「うわあああああ!」

孤児もアドリアンから貰った木の棒を握り締め3人組みに立ち向かう。

「いででで!!こ…この!」

いきなり孤児は飛び掛り、小太りの子供にしがみ付き、肩を噛みだす。

「おいおい…。棒でぶんなぐらねえのかよ」

アドリアンはそんな孤児を呆れながら見て笑い出す。

「いつまで噛み付いてるんだよ!!!」

残りの二人は小太りを噛み付いている孤児を一斉に殴りだす。

「離せ!離せ!」

「う~~!ひゃなふほんか!」

孤児は殴られても蹴られても小太りから離れず、肩を噛み千切らんとばかりに力を込めた。

 

 

 

結局孤児は3人組にぼこぼこにされ、顔を腫らして大の字に雪に埋もれた。

「うう~いてて」

「うわ!お前肩から血が出てるぞ!」

「大丈夫か~~」

二人が小太りを心配そうに見てるとアドリアンは声をかける。

「おいガキども並べ」

3人組はアドリアンの声にビクっと肩を震わし、一斉に一列に並ぶ。

そんな3人組をアドリアンは一人ずつ頭に拳骨を入れた。

「あう~~なんでだよ~」

「アドル兄ちゃんに言われたとおりにしたのに~~」

「おうぼうだ~」

と3人組は涙目になってこぶが生えた頭を抑える。

「お仕置きって奴だ。3人そろってよぉ、よってたかってチビスケをやりやがって」

泣いてる3人組を見て睨んだあと、すぐ微笑み。

「まぁ次はするなよ」

3人組は頷いて一斉にその場から逃げるように駆け出した。

「やれやれだねぇ」

アドリアンは雪に埋もれて泣いている孤児の所へ向かう。

「おう坊主」

「うぇ…ぐ…!うぐ!」

「立てや」

孤児は頷いて、体をよろめかせながら立ち上がる。

「ようやった。たいしたもんだねえ」

とアドリアンは笑い、孤児の頭をくしゃくしゃに撫でる。

孤児はきょとんとしたが、すぐに笑顔になってアドリアンに頷いた。

 

 

 

 

 

あの後アドリアンはあの孤児を食堂に連れて行って腹いっぱい食べさせてやっていた。

「うめえか?」

「うん!ありがとう!お兄ちゃん」

孤児は嬉しそうに、腹が減っていたのが物凄い勢いでスープを平らげる。

「そうかい。じゃあもっと食いな。おい!親父!もっとこの坊主に飯ぃジャンジャン持って来てやれ!」

「へい!アドリアン様!」

店主はにこりと笑って大急ぎで料理を作り出す。

「お前見かけねえ顔だが最近ここに来たのか?」

「うん。お父さんとお母さんと旅してたんだけど、途中盗賊に襲われてお父さんとお母さんが…」

孤児は俯き、フルフルと体が震える。

「わりぃ。変な事思い出しちまったな」

アドリアンは困ったように微笑した。

「あ…!大丈夫!寂しくないよ!だってここの孤児院のお婆ちゃんに拾われたから」

浮かない顔をしているアドリアンを見て孤児が大慌てで笑顔を作る。

「そうかい。マザーの婆ちゃんに拾われたか、あの婆ちゃんはいい人だから安心だな」

「うん!」

「…」

アドリアンはもう傷があるはずの無い左頬を撫でながら、幸せそうに料理を食べる孤児を見る。

孤児の姿が昔のアドリアンの前世の頃の子供の頃の自分とだぶりだした。

アドリアンの前世はこの子供と同じく孤児であった。実の母親に虐待され、家から飛び出し当ての無い孤独な旅路続け、とぼとぼと寒さに耐えながら雪に塗れた街道を歩き、ふと足を止め民家の窓を覗き暖炉で暖かくなった部屋で幸せそうに夕食を食べている家族を羨ましそうに眺めていた時を思い出す。

(あの頃は…幸せそうに夕食を食べてる家族が羨ましくてしゃーなかったねぇ…。初めて育てのお袋が作ってくれた料理食った時はよぉ、まじで泣いたっけ)

切なげな顔で天井を見上げ寂しそうに笑う。

(転生した今でもまだあの味は忘れた事はなかったな…。もしあの時親父やお袋に拾われてなかったらチンピラみてえに生きて最後は惨めったらしく死んでただろうよ)

アドリアンは当時を思い出し、切なく微笑む。

「どうしたの?お兄ちゃん」

そんなアドリアンに孤児が心配そうに見た。

「ん?ああ。別に何でもねえよ。優しいなお前は」

アドリアンはニコリと笑い、孤児の頭を撫でた。

 

 

 

 

 

 

 

 

孤児の腹が膨れ、しばらく談笑した後二人は店を出た。

「そんじゃぁ帰るか。送ってやるよ」

「いいの?」

「ああ。今日は暇だしな」

とアドリアンは孤児を抱いて肩車してやった。

「ちょ!ちょっとお兄ちゃん!何するの!恥ずかしいよ!」

「ガキが一丁前に恥ずかしがるなよ?年上の好意は素直に喜ぶもんだ」

「お兄ちゃんだってガキじゃないか~」

喚く孤児をアドリアンはグラグラと揺らす。

「わ!やめて!落ちる!怖い!」

「ワハハハ!調子くれた事言うからよ」

アドリアンは大笑いして、孤児を肩車しながら歩き出す。

「坊主」

「何?お兄ちゃん」

「強く生きな。どんなに打ちのめされようと、泥被っても足踏ん張って、お天道さん見上げて、真っ直ぐ前見て生きりゃいい事あるさ」

「うん…」

「もし挫けそうになったら、あの阿呆どもにフクロにされた時感じた悔しさを思い出して、歯ぁ喰いしばって立ち上がれ」

「うん…」

「誇りを失うなよ?誇りを失った人間は獣と同じだ。俺達は人間なんだからよ」

まぁ馬鹿貴族みてえにプライドだけ高くても問題だけどよと笑う。

「うん!わかった」

孤児は嬉しそうに微笑む。

「くっく。わかったかい、いい子だ。いい男になれるぜ?お前」

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃんありがとう!」

「ああ、じゃあな坊主」

アドリアンは走って孤児院の玄関を開ける孤児を見送りながら振り返り街路を歩るきだした。

真っ白に雪で染まった広場につくと、真ん中まで歩き後ろに倒れこむように大の字になって寝る。

「…」

目を閉じながら口笛でボサノバを吹きながら、雪が降る白い空を眺める。昔の思い出を懐かしむように…。

「?」

ふとアドリアンの耳に口笛に合わせるかのように歌う声が入ってきた。

アドリアンはその方向に顔を向けると自分の方向に白いファーのコートを纏い同じ色をしたウシャンカ帽をかぶったジャンヌが歩いて向かってきていた。

「よう。ジャンヌじゃねえかよ」

上半身を起こし、口に笑みを浮かばせる。

「相変わらずね。アドル」

ジャンヌは指を赤みかかったピンクの唇に指をやりクスクスと笑ってアドリアンの隣に座る。

「お前来てたのかよ」

「アンタねえヴァリエールのおじ様から今日私達親子が来るって聞いてなかったの?」

「ああ、そういえばそうだった」

と本気で忘れてたらしく、手をぽんと叩くアドリアンを見てジャンヌは呆れたように頭を下げる。

「というか何してるのこんな所で寝ちゃって」

「雪見てるんだよ…雪見てっと昔の事思いだすんだよ…」

そう言ってアドリアンはまた雪に寝そべり、開いた手を空に向ける。

「そっか…。そういえばアドリアンがいた世界ってほとんど冬だったんだよね?」

「ああ…色々とあったよ。そういえば14の時初めて女とやった時も丁度こんな雪景色だったねえ」

「そんな事聞いてないっての~。ムード台無し」

じと目で睨むジャンヌにアドリアンは豪快に笑う。

「あの頃は女の全てが新鮮だった。戻ってみたいもんだねえ」

「ほんとアンタって女好きだよねぇ」

「そりゃそうだ。ホモじゃねぇ限り大抵の男は好きだろ?」

「へぇ~~じゃあ…」

ジャンヌはアドリアンに乗りかかり、妖艶な笑みを浮かべてアドリアンを抱きしめて、そっとキスする。

「じゃあ…。私としてみる?」

と悪戯ぽくジャンヌはニンマリと笑う。

「12のガキとか?簡便だぜ」

「10の子供のくせに17の女とHする様な男の言う台詞?よくできたわね」

「簡単な事よ」

アドリアンは人差し指をそっとジャンヌの唇に当て、柔らかく撫でて。

「え?」

アドリアンの思わぬ行動にジャンヌの顔がぼっと赤く染まる。

「こうやって女がその気になるようによ、空気を作ってやるんだよ」

子供とは思えないエロティックで妖艶な笑みを浮かべたアドリアンはジャンヌのコートをずらし、露になった鎖骨に唇を当てそれに沿うように唇でなぞる。

「ちょちょちょちょちょ!ちょ!ちょっと!!アドル!!…あん!」

鎖骨を唇で撫でられ、ジャンヌは全身に痺れを感じ、思わず嬌声をあげる。

「どうしたジャンヌ?くっく。知識だけあってもまだまだ経験は無いねぇ…。可愛いぜ?お前」

「わ…!私だって経験くらいは…!あ!」

アドリアンに耳元で囁かれ、ゾクゾクとジャンヌの五感が刺激され、ギュッとアドリアンの服を掴む。

(やばい!!!!悪戯してからかうはずだったのに!こいつマジで上手…!本当に根っから女たらしだ!これじゃ大抵の女はこいつに溺れちゃう!!!)

アドリアンが与える悦楽にジャンヌは目を口を力いっぱい閉まらせ、虜にされないように耐え続ける。

「こ…この調子になるな」

顔を真っ赤になりながらもジャンヌは懐から杖を取り出して錬金を使って鉄の棒を作り出しアドリアンの頭を殴る。

「いて」

さほど痛くも無さそうにアドリアンは頭を抑え笑い、ジャンヌは滑るようにアドリアンから降りる。

「もう!なんてことすんのよ!!!!」

「お前が誘ってきたんだろう?ん?」

「だからってこんなことするなんて…」

ぜーぜーと息を吐きながら、声を細めぼそぼそと文句を言い羞恥に染まった顔を膨らませ、コートを着直して立ち上がる。

「まったくどこでこんな事覚えたのよ…」

「ヴァンパイアはよ、誇り高ぇんだ。無理やり力づくでやるような下劣な真似しねえで、異性を誘惑して…身も心も悦楽の虜にして吸うんだ…こうやってな」

とアドリアンはジャンヌの腰を抱きしめて首筋にキスしようとする。

「わー!わー!!やめえ!!これじゃヴァンパイアじゃなくてインキュバスとかサキュバスよ!!」

首筋に近づけるアドリアンの顔を必死に抑えて押し出す。

「そんなもんだ。ヴァンパイアてぇのはな」

「ダンピールだったんじゃないの…」

ジャンヌは上目遣いでぶすっと見る。

「人間の血を引いてて日光に強くて痛覚は人間と同じくれぇでそうそう変わらねぇ」

「日光に強い時点で余計たちが悪い」

「かっかっかそやな」

とアドリアンは大笑いする。

「じゃぁ帰ろうか」

アドリアンはそう言って自分のコートをジャンヌの肩に被せる。

「も~~ちゃんとエスコートしなさいよ?」

被せられたアドリアンの青いコートをギュッと掴みながらジャンヌは赤くなった顔を背ける。

「かしこまりました。では屋敷に帰りましょう。フロイライン・ルノワール」

アドリアンは悪戯ぽく笑って貴族の礼をして、ジャンヌの手を取る。

「う~~。似合わない事やめなさいよ」

悪態を突きながらジャンヌはアドリアンの腕を絡める。

「覚えておきなさいよ!2~3年経ったら絶対このお返ししてあげるから!。倍返しで」

「ああ。楽しみにしてるぜ?お前ほどのいい女だったら大歓迎よ」

と笑うアドリアンにジャンヌは顔をしかめっ面しながら微笑んでアドリアンに軽くキスをする。

「もう!馬鹿…」

恥ずかしそう上目遣いで見つめるジャンヌをアドリアンは抱きしめて熱い接吻を交わした。

 

 

 

 

 

 

アドリアンとジャンヌは寄り添いながら屋敷へと足を運ぶ。

「…」

「どうしたの?アドル」

孤児院のほうへ顔を見やるアドリアンにジャンヌは問う。

「ん…?ああ実はな」

アドリアンはジャンヌに先ほど会った孤児の事を離した。

「そんな事があったの」

「ああ…あのガキ見てたらよ昔の…前世の頃のガキの時分を思い出してよ…参ったぜ…」

苦笑いしながら頭をかくアドリアンに、ジャンヌはギュッとアドリアンを抱いている手に力を込める。

「そういえばあなた…転生前は孤児だったわね…」

「…正直あの時はきつかったよ。なんで生きてるかすらわからなかったねぇ。痛くてよ…寒くてよ…寂しくてたまらなかった」

「うん…」

「ほんと…親父とお袋に拾われてなければどうなってたことか」

「ねぇ。アドルの前世の…あなたを育ててくれたお父さんとお母さんはどういう人だったの?」

「お袋はよ。ちぃ姉みたいな雰囲気の人だったな。ほんわかしてて優しくて。あと歌とかピアノとかすっげえ上手かったな。絵はクソ下手だったけどよ。料理も美味かったな…。まだあの味は忘れられねえよ」

「お父さんは?」

「親父か…べらぼうに強くてすっげえかっけえ人だった…。毎日殴りあいの喧嘩しちゃぁぼこぼこされてたけどよ。俺は親父の背中ぁ見て男の生き様を学んだんだ…」

あと女のコマしかたもなと笑う。

「親父は俺の目標だった…。どうやってこんなに強くなれるのか…どうしたらあんなにかっこよくなれるかって気張ってみたもんよ…。いまの生を合わせて長い間生きたけどよ…いまだ俺は親父に比べりゃ半人前だ」

「そっか」

「でもよ今の親父やお袋も尊敬してるぜ?親父もお袋もこんなグダグダな事ばっかやってるこの国をよぉ精一杯踏ん張ってより良い国を作ろうと踏ん張ってよやってるんだ。

しかも領民や俺らガキの事もちゃんと見ながらよ…。老いた体で国も領民も家族も家来もまとめて二人三脚で背負ってるんだ。その重さなんて半端ねえだろうよ…」

今の両親とも比べてもやっぱり俺は半人前だなと自嘲気味に笑う。

「たまによぉ。二つの世界の両親を思い出すたびに思うんだよ。俺はそんな風に誇りを持って、てめぇのガキに見せられる背中を持てる男になれるのかってよぉ…」

「クス…。何らしくない事言ってるの」

ジャンヌはくすりと手を口に当てて笑う。

「なれるわよ…。アンタは私が見込んだ男なのよ?」

「へっ…。そうかよ」

「そんな事思ってるんだからちょっとは自重しなさい。特に女遊び」

「わははは!。そりゃ無理だ。そういう性分だからよ」

「あんたがどれだけ女と寝ようと構わないけど…」

ジャンヌは人差し指をアドリアンの鼻の頭を押してウィンクする。

「最後に笑うのは私よ?覚えてらっしゃい」

「くっく。そうかよ。だったら俺の目にかなう様に女を磨くこった」

「それは私の台詞。あんたもちゃんと男を磨きなさいよね?」

「磨いてるさ…。毎日毎日…な?」

「どーだか」

ジャンヌは目を細め、笑いながらアドリアンの顎をつかみ、頬に唇を押し付けた。

 

 

 

 

雪はいい…。

夏の暑い日差しも好きだが、雪は俺の心を癒してくれる…。

今まで雪見て昔の事思い出すたびに未練がましいと思ってたけどよ…。

やっぱり前世も俺にとっては俺を育ててくれた人たちが住む世界だったんだ…。

ちゃんとよ。前世の奴らの事も思いださねえと失礼だし、悲しいもんがあるよな…。

なぁ親父…お袋…      …。

 

 

 

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