目が覚めると、そこは一面真っ黒な空間でした。
突然こんなことを言われて戸惑っているかもしれませんが、俺自身が一番戸惑ってます。
「ジャガーノートくらった時点で俺がスタンドに目覚めて時を止めた…?それにしては長すぎるし…」
ここ、どこですか?
「リン…もいないか。誰もいなさそう…おーい、誰かー」
誰もいない…会話相手いない…つまんない。
「ねえ、誰もいないの?俺いまからボケるよ?突っ込む人いないの?」
…反応無し。
「…動こう。もしかしたらなんかあるかも」
別に反応なくて寂しかったとかそんなのじゃないですからね。
「なんか光見えてきたよ。やったねたえちゃん!誰かに会えるよ!」
…ツッコミ不在ってここまで寂しいんだね。ごめんねディアーチェ。いつもツッコんでくれてありがとう。
で、なんかちっさい女の子がいるんだけど。
「うー…うー…」
「そのうーうー言うのをやめなさい。で、君は誰?」
「…あなたこそ誰?ここには私しか存在しないはずだよ?」
「俺は悠斗。気づいたらここにいた。ok?」
「お、おーけー。私は…なんだろ?なはとだっけ?」
「なはとちゃんね、覚えた。それで、ここはどこなの?」
「ここは夜天の書の中。正確に言うと、防衛プログラムの中」
うん?なんで俺そんなとこにいんの?
「私にもわからない。夜天の書が近くにあるから、あなたが以前情報を書き換えた影響で引っ張られたのかも」
「あー、すぐに戻したけど一回弄ったもんね。…てことは、君は防衛プログラムの中心ってことになるのかな?」
「うん、そうだよ。壊す?」
「そんなご飯食べる?みたいな当たり前の会話のように壊すとか言うなって。プログラムとかどうなってんのか詳しく聞いていい?」
「…こんな幼女のことを詳しく知りたいなんて、あなたはロリコンなの?」
「確かにそういった意味に取れるかもしれないけど!そういう意味じゃないから!プログラム分かればなんとかなるかもって思っただけだから!」
俺はロリコンじゃない…ロリコンじゃないんだぁ…そもそも俺だって肉体年齢9歳なんだぞ…
「えっと…取り敢えず泣き止んで?」
「泣いてない…泣いてなんかないやい…」
「落ち着いた?」
「うん、落ち着いた。じゃあ、話し合おっか」
「わかった。まず、夜天の書が起動したら私が暴走を始める。ここまではわかるよね?」
「うん。いろいろ漁ったりして知ったからね」
「それで、そのあとなんだけど…視界に入ったものを手当たり次第に破壊し始めるの」
「あ、人とかじゃなくて対象なしなのか」
「うん。それで一通り暴れ回った後はまた次の世界に行って暴れる…そうなってるんだけど、魔力持った人たちがいっぱい来て、それで封印してもらってるの」
「あー、管理局の人たちか…夜天の書に関しては動き早いんだな」
「自慢じゃないけど、危険度は高めですから」
「そこで無い胸をはられても「何か言った?」いえ何も」
余計なこと言ったら消されそうだね。黙ってた方がいいかも。
「…話を戻すけど、私に自分の意志で書き換えたり管理人格を妨害するようなことは出来ないよ」
「え、そうなの?」
「うん。バグが私にも回ってきたから自由に動けないの。だから私何も出来ないの。勝手に体が動いて、破壊活動を始めちゃう」
「バグがバグを引き起こした原因にも及んでるのか…管理人格はこのこと知らないの?」
「そもそも私があなたと…他の生命体と話したのが初めてだよ」
え?対人経験少なすぎない?
「それで、何か参考にはなった?」
「ああ、うん。また新しく問題が浮上してきたよ」
「…やっぱり壊す?」
「壊さない。はやてもヴォルケンリッターも管理人格もなはとも、みんな助ける」
「どれかを諦めるか、みんな諦めるって選択肢は?」
「ない!全くもってない!」
「諦め悪いんだね」
「好きな言葉はご都合主義ですから」
さて、解決策練らないと。
「そういえば、プログラム弄るときになはとが抵抗するのは分かったけど、何か対応策はないの?」
「どうだろ…起動させて一斉に私をボコボコにして動けないときに弄る…とか?」
「却下…って言いたいけど、現状それ以外にいい方法まだないからな…保留で」
「保留、ねぇ…形振り構ってるような問題じゃないと思うんだけど」
「うっさい。…そう言えば、何かを送り込んで、それで書き換えていくってのは?」
「…可能性はあるかも。でも、ただ命令されたことを実行するようなものだとまず無理だよ。私が抵抗するから、臨機応変に対応できるものじゃないと」
「ああ、なら俺が入ればいいか」
「……何言ってるの?」
あれ、ジト目で見られるかと思ったら、割と本気で怒ってる顔だ。
「ねえ、分かってるの?今は精神だけ来てるからいいけど、その方法だと肉体ごと入ることになる。無駄に終わるかもしれないし、二度と出られなくなるのかもしれないんだよ?だったら」
「だったら、私をボコボコにする方法をとった方がいいって?その方法も確実じゃない。管理人格も、なはとも助けられないかもしれない。ほら、そこまで結果は変わらないじゃないか」
「でも…」
「…なあ、なはとはさっきから壊さないの?とか聞いてくるけどさ。外に出て、主やヴォルケンリッターのみんなと話したり、遊んだりしたいと思わないの?」
「考えるだけ無駄だよ。私がここに来た時点で、私はずっとここで終わり続けるだけなんだから」
「無駄だとかそんなんどうだっていい。俺が聞いてるのは、外に出て自由に過ごすのか、ここで終わるかの二択、どっちを取りたいのってこと」
「……出られるのなら、私だって、外に出て遊びたい。自由に過ごしたいよ」
「じゃあ決まりだな。幸い人間からプログラムになる方法はあのクソジジイのおか…盗み聞きしてたから分かるから行ける。問題はどのタイミングでやるかなんだけど…」
「…やっぱり、起動したほうがいいと思う。私や管理人格が表に出る分、抵抗力は下がるはず」
「よし、ならまずは夜天の書を完成させて起動、俺がプログラムになって侵入し、バグを全て取り除いてなはとを自由にして問題点を全て消す。これでいこう」
と、方針が決まったところで、俺の体が光り出した。
「時間みたいだね」
「ああ、外に出るんだね。じゃあ、いつになるかは分かんないけど、夜天の書が完成したときにまた会おう」
「分かった。…最後に聞いていい?あなたは、どうしてそこまで私を助け用としてくれるの?」
「うん?どうしてって…そんな悲しそうな顔してる子、放っておけるわけないじゃん。笑ってる顔が見たいから。それだけだよ」
「約束する。必ず救って見せるから」
光が収まって、暫くたった後、彼の姿は何処にもなかった。
「変な人…私たちのことを助けたいだなんて」
こんな破壊しかしない存在、消してしまった方が楽なのに。
「笑ってる顔が見たいから、か。本当に変な人…」
でも、何故なのだろう。また彼に会いたいと思っているのは。今まで、完成する時なんて、来ない方がいいとばかり思っていたのに。
「管理人格になら、この気持ちが分かったのかな?」
…一人だと、やっぱり答えは出ない。悠斗、早く迎えに来てくれないかな。
「あ、悠斗。目が覚めました?」
「…アミタ?」
目が覚めると、アミタの顔が上にあった。そして後頭部には柔らかい感触が…これは所謂膝枕、というやつでは?いや、ふともも?
「悠斗、今まで寝てたのよ。王様は今シュテルからお説教中」
「そっか。…あ、アリアさんは?」
「アリアって、猫の使い魔のこと?それなら、ほら」
キリエが指を指した方を見ると、俺のお腹の上に猫が一匹丸まって寝ていた。そして、その近くで固まった猫がもう一匹。
「ふにゃぁぁぁ…」
「アリアが…あんな餓鬼に懐いて…」
「…どうなってんの?」
「あたしに言われたって分からないわよ。悠斗がなにかしたんでしょ?」
いや、懐かれるようなことした覚えはないんだけど…
「あ、悠斗くん起きたんか」
「あ、はやて…そうだ!大事な話あったんだ!」
「うわ、びっくりした!いきなり大声出さんといてや!」
「あ、ごめん…てそうじゃない!夜天の書の解決手段、決まったんだ!」
「え、ホンマか!?」
「ホンマや!今から説明する!アミタ、キリエ。ディアーチェたちを呼んできて。アリアさんとロッテさんも、マスターと回線を開いて話が通るようにして。はやてはヴォルケンリッターのみんなを呼んで。俺はプレシアさんとユーノに通信を繋げる」
「…てことで、防衛プログラムも管理人格も、全部ひっくるめて助け出す手段はこれだと思うんだ」
「ボク反対!悠斗が戻ってこられなくなるなんてやだ
!」
「我も反対だ。なぜ悠斗がそこまで危険を犯す必要があるのだ?」
「なんでって…まず俺が救うって、本人に約束したし」
「でも、それは口約束なのでしょう?無理をして守る必要はありません」
「それに、元は私たちのの問題だ。主の友人とはいえ、お前がそこまで無茶をすることはない」
「そもそも、人じゃなくなるんだぞ。お前はそれでいいのかよ?」
「悠斗くん、本当にそれでええんか?」
わかっちゃいたけど、みんな否定的だな…
「私は賛成です」
「ユーリ?」
「悠斗は、助け出して見せる…助けたいって思ったんですよね。なら、私がそれに関して言うことはありません。それに…必ず帰ってくるんですよね?」
「悠斗は決めたことは、私が何を言ったって意志を変えることなんてなかったですからね。…ちゃんと帰ってくるのなら、私も賛成です」
「…もしそれで犠牲を出すことなく、闇の…夜天の書の事件を終わらせることが出来るのなら、私はその方法を取りたい…ロッテもお父様も、それを望んでるわ」
アミタ…キリエ…アリアさん…
「悠斗くん。考えを変える気はないのね?」
「ありません。救って見せるって、約束もしました。やり遂げてみせます」
「でも、戦力は足りない。ヴォルケンリッターのみんなは毎回最後に夜天の書に蒐集されるから、現状僕とプレシアさん、そしてフローリアン一家しか参戦できない。かなり厳しくなるよ」
「…なのはやフェイトにも話せってことか?」
「それだけじゃない。ここまで大事なら、絶対に管理局が途中で気づく。クロノに話しておいた方がいいと思う」
「でも…それは…」
「いいわよ、悠斗くん。私たちのことを話しても」
「シャマルさん?」
「我らもいずれは向き合わなければならない問題だ。話しておかなれけばならないだろう」
「ザフィーラさん…」
「…ここまできてあたしらも反対するのもなんだしな。頼らせてもらうぞ」
「私たちの問題を押し付けてしまう形になって申し訳ないが…頼む」
「…本当にええんか、悠斗くん?」
…はやてまだ言ってんのか。
「なあはやて。お前だって夜天の書が完成すれば、一緒に飲まれることになる。危険度で言えばそんなに変わんないんだぞ?」
「せやけど…悠斗くんはなんにも関係あらへんし」
「…それ以上言ったら俺怒るぞ。友達なんだから関係あるに決まってんだろ?」
「…悠斗くん」
「俺は決めたんだ。お前ら家族をみんな助けるって。だから、信じてくれ」
「…わかった。悠斗くんを信じる」
「それで、クロノたちにはどう話すの?」
「そりゃ、これから話すみんなに全部正直に話すよ」
「え、大丈夫なの?」
「なのはたちはたぶん二つ返事で協力してくれるだろうけど…もしかしたらリンディさんは敵対する可能性もある。だからアリアさんやロッテさん、そしてマスターにも頼んでもらうことになります」
「それなら話が決まった時点で考えてる。あたしだって管理局の一員なんだ。責任がある」
「ありがとうございます。…それじゃあみんな、これから頑張るぞ!」
はい、捏造設定なはとちゃんの登場です。ハネキツネじゃないです、幼女です。出したいなーって思ったので出しました。後悔はあります。キャラが増えたことで自分への負担が増えたことです。
だいぶ原作から離れてきたけど、これ大丈夫なのかな(←相変わらず何も考えてない)