「守ってみせる、か。お前みたいなガキが私に勝てるとでも思ってるのか?」
「勝たなくたっていい。守るだけなら、僕だってできる」
そういうと、向こうは刀のようなものを構え、僕は銃を構えた。
「ん?その銃…」
「あんたの部下からちょっと借りてきたよ」
「……ハァ…」
「む、なんなのその反応?」
「いや、どう楽しませてくれるのかと思ったのだがどうにも期待外れでな…大体、ガキが銃を使えるとでも思っているのか?」
「撃てれば問題ない」
「ったく、ガキの考えることは良く分からん……」
さて、どう仕掛けよう……まあ、まずは……
「先手必勝!」
タンタン!
「おっと」
「え、ちょ」
…………マジで?銃刀で弾かれたんだけど……………え?詰んだ?
「どうした?もう来ないのか?……ならこちらから行くぞ!」
「ッ!」
ジャックが急接近してきたので、咄嗟に鉄パイプをかまえた。……が、
「馬鹿正直に競り合うわけないだろ?」
「グッ!?」
一瞬で回り込まれ、背中に蹴りを入れられた。わかってはいたけど、身体能力も技量も向こうの方が遥かに上だ。でも……!
「ッセイ!」
「なっ!……チィ!」
ほぼ間隔を空けずに攻撃すれば、反応は遅れるだろう!
……よし、なんとか距離は離せた。
「…驚いたな。結構な力を入れて蹴ったはずだか」
「ガキの頭でも力の差は歴然ってわかりきってる。だから必然的にこちらがダメージを貰うのも分かりきってた。なら、あんたの攻撃がどの方向から来るか、そしてそのダメージをどれだけ抑えられるか。これさえ出来れば、あとは堪えて反撃するだけ。簡単だろ?」
「理屈は通ってるが、それでもダメージは入る。そして私は反撃を確実に防げばいい。…そら、状況は何も変わってないぞ?」
「……確かにそうさ。でも、これしか僕には方法がない」
「……本当につまらん奴だな。そろそろ終わらせてやる」
と、相手が構えをとった。……今!
「おりゃあ!」
「なっ!」
銃を撃っても避けられるなら、左右の逃げ道をなくせばいい。そうなると、必然的に相手は前後にしか動けない。なら、あとはそこに攻撃すればいいだけ。
「ォリャア!」
「……ふん」
だが、僕の全力を込めた一撃も、涼しい顔をしながら受け止められた。さらに腕を掴まれ、
「オラァ!」
「ガァァァァ!」
そのまま壁に向かって投げられた。……まずい、血が視界遮ってきた。
「あ、ぐ……」
「たく、なにが反撃しか出来ることがないだ。自分から突っ込んできやがって」
「…実際、出来ることは少ないさ。ハッタリをかましながら続けることしか出来ないけどな」
「ほう?その出来ることは一つでも私に通じるのか?」
「ただえさえ出来ること少ないのに手札を教えるような真似なんてしないよ」
「……もう、いいよ……」
「え?」
振り返ると、すずかが泣いていた。アリサは泣いてはいないが、かなり悲しそうな顔をしている。
「もういいよ悠斗君!これい所無茶はしないで!」
「無茶じゃないさ。大丈夫。まだやれる」
「なに言ってんのよ!あんた、頭から血がいっぱいでてるのに……」
「……まあ、確かに痛いし、すっげー怖いよ。逃げ出したいし、なんでこんな目にあってるんだろうって思ってる」
「なら「でも!」…」
「でも、ここで僕が逃げ出したら、君達はどうなるの?少なくとも、怖い目にあう。一生、心に残る傷が付けられるかもしれない。それに比べたら、どうってことないさ。痛いとか、怖いなんて、逃げ出す理由になんてならない」
「悠斗君……」「悠斗……」
「馬鹿だって思われるかもしれない。けど、ここで友達を見捨てて自分一人で逃げ出すなんてことは僕はしない。絶対に、みんなで帰るんだ」
「……君は本当に詰まらないな。月村なぞ見捨てて逃げるとでも言えば面白かったのにな」
「うっせぇよおっさん。ただの逆恨みで小学生に手助けロリコンが」
「なっ……!」
「おー顔真っ赤!面白いくらい真っ赤ですねー。まあ取り敢えず、さっさと引っ込んでくれやがりませんか?」
「ッ貴様……!……まあいいだろう。君ではジャック君には勝てまい。結局、君一人で全て解決するなぞ無理だっt「何勘違いしてるんだ……」ヒョ?」
「いつから僕一人がここにいると思っいてた……?」
「何を「ハッ!」グハッ!?」
「あーあ、だから引っ込んでろって言ったのに」
ようやく来てくれた。おっさんが話しかけてくれなければ危なかった。
「恭也さん、来てくれてありがとうごz「この大馬鹿が!」痛っ!」
アイアンクローは……今だけはアカンですよ恭弥さん……
「大人しく待っていろと言っただろう!だというのに無茶してこんな目にあいやがって……!」
「ちょ、恭也さん!悠斗君は今…」
「だいたい、お前も自分は戦えないとか言ってただろう!?それが分かっていながら…」
「恭也さん、もうやめて!悠斗がヤバイことに……!」
「ん?」
「ギブ…ギブです恭也さん……」
「おっと、すまない。説教はまた後でな」
頭から血流してるやつにアイアンクローしてすまない一言だけとか……くそっ、なのはに言いつけてやる……!
「また一人増えたか……」
「お前がすずかちゃん達をさらった奴か?」
「ああ、依頼主はお前が叩きのめした奴だがな」
「な、何をしているジャック!はやく、その邪魔物を始末しろ!」
「……無駄話はこれまでだな」
「そのようだな。……さっさと終わらせるか」
…恭也さんの空気が変わった。今まであんな恭弥さん見たことない
「フッ!」
「ガハッ!」
「……………………は?」
え?恭也さんとあいつとの距離、20mぐらいあったよな?普通一瞬で詰められるような距離じゃなかったよな?……人間なのあの人?
「さて、終わったぞ。悠斗、帰るぞ」
「え!?恭也さん、いつの間にこっちに!?」
「え!?縄解けてる!?」
……人間じゃねえわ。
「ま、待て……」
「ん?」
振り向くと、クソ野郎が腕を押えながら立ち上がっていた。
「お、お前たち、私と手を組まないか?」
『……………は?』
思わず恭也さんと声を揃えて言ってしまった。いや、だって…ねぇ?もう「何言ってんのこいつ」状態だよ
「月村のことは諦めよう。だが、そこのガキはなかなかやるところもあるし、お前に至ってはもう言うこと無しだ。どうだ?私と手を組めば、一生遊んで暮らせるだけの金が手に入るぞ?」
「……」
「も、もし気に入らないというのであれば、私の取り分は1割だけでもいいぞ?だから、私についてこい」
…取り敢えず、目で恭也さんに「任せて欲しい」と言ってみた。…「やりすぎるなよ」と返ってきたけど、何心配してるんだろ?
「…確かに面白そうなことになりそうだね」
「悠斗!?」「悠斗くん!?何言ってるの!?」
「…!ハハハ!そうか!ではさっそくこれかr
「だ が 断 る」なにっ…」
「いや、ごめんね?あんたみたいな[自分が世界で一番偉いんだー]みたいな思考回路してるやつに対して今みたいに反応しちゃうんだよ。ごめんごめん。わかったらとっととその下らない考え捨ててどっかに消えてくださいこの豚野郎」
「ぶ、豚!?この私を、豚だと!?」
「あ、ごめんごめん。ハイエナの方がよかった?これは失礼しました」
「貴様ァァァァァァァ!」
おっとキレて突っ込んできた。なんかないかなー…あ、ポケットにこれ残ってたわ。
「あ、エサ欲しいんですか?ならこれあげますよ」
「もがっ!?」
「あ、泣くほど美味しいんですか?いやー、喜んでもらえて何よりです」
いやー、あんなに喜んで貰えるなんて、SALMIAKKI(サルミアッキ)を残しておいて良かったよ。この会社ってホントになんでこういう商品取り扱ってたんだろうね。
「お前…やりすぎるなと言っただろ?」
「え、ダメでした?」
「悠斗…あんた…」
「うわぁ…おじさんすごい顔になってる…」
…アリサにすごい引かれた…なんで?SALMIAKKIおいしいんだよ?日本人の味覚に合わないだけで、フィンランドの店にいっぱい並んでるらしいんだよ?食べたことないけど。
「ま、取り敢えず帰りましょう。ちょっとくらくらしてきてやばいんで」
「え?……うわぁ!ちょ、悠斗!さっきより酷くなってるじゃない!」
「ど、どうしよう!えっと、どこかに綺麗な布は…」
「…俺がもっと早くたどり着いていれば…」
恭也さん、それフリですか?フリなんですよね?ボケてツッコミがくるのを待ってるんですよね?本気で言ってるんじゃないですよね?
「…とりあえず、迎えは頼んであるから、ここを出よう」
「あ、はい。わかりました」
「……なんで本人が一番落ち着いてんのよー!」
次回終わったら無印入ります。たぶんですけど。