IS インフィニット・ストラトス 黒い刃と白い刃 作:ウサ黒
「この時間では、実践で使用する各種装備の特性について説明する。」
1,2時間目と違い山田先生ではなく、織斑先生が担当している。SHLで言っていたように、この時間は『武器』の特性と扱い方を知るための時間だ。この人選は当然といえば当然だろう。山田先生もノート持って、書く準備してるし
「おっと、その前に再来週行われるクラス対抗戦にでる代表者二人を決めないといけないな。クラス代表はそのままの意味だ。対抗戦だけでなく、生徒会の開く会議や委員会への出席・・・・まあ、クラス長だな。ちなみに、クラス対抗戦は入学時点での実力推移を測るものだ。現時点ではそんなに差はないが、競争は向上心を生む。一度決まると変更はないからそのつもりで」
そーいえば、入学前にもらった段ボールに『あなたの町の電話帳』並みに厚い参考書と一緒に入ってたパンフにもそんな行事が有るって書いてたな。
ちょっと待て?このクラスはノリが良い。ならば、女子達はこう思うのではないか?『ISを動かせる男子が二人揃ってる→話題性抜群→二人を推薦しない手は無い』と。
「自薦、他薦は問わん。各自このクラスの代表に相応しいと思った者の名前を手を挙げてから発表しろ。なお、推薦された者に拒否権はない。」
ざわざわと色めき立つ教室で背が比較的高いコが勢いよく手を挙げる
「ハイっ!織斑君が良いと思います!」
一人が手を挙ると、堰を切ったようにどんどん手が上がる
「私も織斑君がいいと思います!」「私も!」「私は黒崎くんが!」「私も黒崎君!」・・・・・・
はははははは。なに我、関せずみたいな顔してんだよ一夏。お前が推薦されてるぜ?あと、俺以外にも居たのか黒崎さん。がんばれ、まだ見ぬ黒崎さん・・・・・・な訳ねぇよ!!!このクラスに黒崎がつくの俺だけだよ!!
「ふむ。織斑一夏と黒崎遊騎か。他に出ないのであれば、これで決ま・・・・・」
「「ちょ、俺達かよ!!」」
やっと思考が現実に追いついて、俺達は同時に叫びながら立ち上がる。振り返ってみるとクラスの女子連中から『彼等ならきっとなんとかしてくれる』という無責任かつ勝手な期待の籠もった視線を投げかけられる。
「お前たち席に着け。邪魔だ、静かにしていろ。さて、もう居ないのか?居ないなら無投票でこの二人に決定するが」
「ちょっと待ってくださいよ!俺、そんな面倒な事やりたくな・・・・」
俺は食い下がるが、織斑先生には通用しないらしい。
「自薦他薦は問わないし、推薦された者に拒否権は無いと言ったはずだ。選ばれた以上は覚悟をしろ」
一夏も一緒になって訴える
「いや、でも!」
まだ反論を続けようとした俺達を遮るかのように突如として、甲高い声が教室に響き渡る。
「待ってください!納得がいきませんわ!!!」
バンッ!と机を叩いて立ち上がったのは、えっと・・・・セシリア・オルコットとか言う金髪ドリルさんその人であった
「そのような選出は認められません!大体、男がクラス代表なんていい恥晒しですわ!わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
・・・・・。『男がクラス代表なんていい恥晒し』ね。最近の女性にありがちな発想だな。ISを動かせるから、女は偉い動かせない男は役立たず。そういう考えは好きじゃない。はっきり言ってかなり頭に来る。こいつは典型的な例だな。
「実力でいえばクラス代表はこのわたくしがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいという理由だけで極東の猿にされては困ります!わたくしはこの島国までIS技術の修練に来ているのであって、サーカスをする気は毛頭ありませんわ!!!」
恥から猿に格下げかよ。もう動物扱いか?っつーかイギリスも島国だし、日本の約三分の二くらいしか面積無いだろ。日本との国の特徴がそんな差異無いだろ。
「いいですか!?クラス代表は実力トップがなるべき、そしてそれはわたくしですわ。」
「(弱い犬ほどなんとやら・・・・、だよなぁ。)」
俺は、聞こえないように言ったつもりだったがどうやら聞こえてしまったようだ。
「ちょっと、そこ!!何か言いまして!?」
キッ!と睨みながらこっちに吠えてきたので軽くあしらっておく
「べつに、何も言ってねぇよ?実力トップのセシリアさん?」
「くっ、あなたはっ!ま、良いですわ。遠くでコソコソ言うことしかできないようですから。」
若干、いや、かなり見下しながら吐き捨てるように言ってきたが無視する。
それを見て、俺が負けたとでも思ったのだろう。勝ち誇ったかのように台詞を続ける。
「大体、文化としても後進的な国で暮らさなければならない事自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛で・・・・」
「「イギリスだって大してお国自慢無いだろ。世界一不味い料理で何年覇者ですかこのヤロー(だよ)」」
おっと?やっちまった。口がするっと滑ってしまった。最後以外一夏と寸分違わず同じ台詞だったがそんなことはどうでも良い。喋らせておけば良かったのに・・・・・。火に油・・・いや、ガソリンブッかけちまった。
「あっ、あっ、あなた達ねえ!わたくしの祖国を侮辱しますの!?」
やっちまったが仕方ない。覆水盆に返らず、覚悟を決めるしかない!
「決闘ですわ!!」
再び机を叩くセシリア。手袋は投げないのか?あれ?それはイタリアだったか?
「おう、いいぜ。その決闘受けて立つぜ!・・・・・一夏が」
「「あなたもでしてよ(お前もだよ)!!」」
声をそろえるセシリアと一夏。チッ、おれは戦わなくて済むと思ったんだがなぁ・・・・。
「言っておきますけど、わざと負けたりしたら私の小間使い・・・いえ、奴隷にしますわよ」
その言葉に一夏が不敵に笑いながら応える。
「侮るなよ?真剣勝負で手を抜くほど腐っちゃ居ない。」
「そう?何にせよ丁度良いですわ。イギリス代表候補生のこのわたくし、セシリア・オルコットの実力を示すまたとない機会ですわ!」
言い終わるのと同時に織斑先生に目配せする。これ以上ほっとくと一夏が間抜けなことを良いそうだし。
俺の視線の意味を素早く察した織斑先生が声をかける
「話は纏まったな?それでは勝負は一週間後の月曜。放課後に第三アリーナで行う。織斑とオルコット、黒崎はそれぞれ用意をしておくように。それでは授業を始める」
手を叩いて織斑先生が話を締める。
俺はとりあえず、勝つためにも教科書の『各種装備についての特性』の項目を開いた