血界戦線~The Irregular at Magic High School~(改)   作:オゼル

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今回と次の話で一章は終わりになります。

ネタバレになりますが二章からは血界戦線側のメンバーが増えますので待っていてください。

最後に後書きで私が個人的に書いた強さランキングを書いておきました。


~PART Ⅹ~

「ここか」

 

横浜ベイヒルズタワーの事件から数日後

 

とある山荘から離れた場所で、謎の一団がその山荘を見据えていた。

 

「ここが透明人間の隠れ家か」

 

「透明人間というのは、些か安直ですよ柳さん」

 

その内の2人、真田繁留と柳連が遠目で山荘を確認していると、そこにもう一人、2人と同じ国防陸軍一〇一旅団独立魔装大隊の大黒竜也特尉が歩いてきた。

 

「すまないね、同じ学校の先輩が亡くなって妹さんもまだ立ち直っていないのに」

 

「いえ、主犯とされる男を捕えるのは結果的に深雪の為にもなります、それに」

 

大黒竜也、本名 司波達也は氷のような目で自身のCADを構え

 

「俺と深雪の日常を壊そうとする人間を生かしておくわけにはいきませんので」

 

『大黒特尉、今回私たちの任務は目標の殺害ではなく捕獲です、その点は忘れないように』

 

「分かっていますよ藤林さん、俺も殺しはしません、ただ五体満足で捕獲は難しいかもしれませんが」

 

『はぁ・・・まだモンタージュ写真での判断しかできないんだから、軽率な行動は控えて下さい』

 

「分かりました」

 

数日前の横浜ベイフルズタワーの殺人事件は、被害者は一人だけだったのだが、生中継を狙ったうえでの殺害、現場の被害状況などからテロの可能性を考慮し、カメラなどの機器映像で犯人の男が分からない為、その場にいた人間の証言から作成されたモンタージュ写真を作成、警察側の調べでその男があの山荘に出入りしていた所を目撃したという証言を得る。

 

それを秘密裏に入所した陸軍は、早急に男の確保の為、独立魔装大隊に出動を命じていた。

 

「では、行くとしましょう」

 

3人は山荘に向かって足を進め、5分もかからずに山荘につくと

 

「特尉、中の人数を調べてもらえますか」

 

「了解」

 

司波達也は自身の魔法、精霊の目を使い、山荘内にいる人数を特定しようとするが、

 

「・・・駄目ですね、山荘内には誰もいません」

 

「どうする、せめて連中の手掛かりでも見つけるか?」

 

「軽率な行動は控えるべきと・・言いたいところですが、襲撃者についてこちらが持っている情報は少ないですからね、調べる価値はあると思いますよ」

 

「少佐はどうお考えですか?」

 

『真田の言う通り、今回の襲撃者がテロリストなろか、それとも他国から送られてきた人間なのか特定できない以上、情報はこちらも得たい・・突入だ』

 

「「「了解」」」

 

独立魔装大隊隊長である風間玄房は、達也に考えを問われ、現状を考えたうえで3人に山荘突入を命じる。

 

そして、3人が山荘内に突入すると、山荘の中は明かりがついておらず、人の気配は確かになかった、3人は慎重に進んでいき、奥の部屋に入ろうとしたが、

 

「待て」

 

柳が奥の部屋からわずかな物音が聞こえ、2人もそれに気づき、一度足を止める。

 

「特尉、確か中には誰一人いないはずだよな」

 

「自分が調べた時は確かに誰もいませんでした」

 

「どうやら、本当に敵は透明人間なのかもしれませんね、どうします?」

 

「突入するしかないだろ」

 

「なら、自分が最初に突入しますので、お二人は自分の後についてきてください」

 

「分かった」

 

「了解です」

 

「・・・・突入します」

 

覚悟を決めた3人は一気に部屋の中に転がり込み、それぞれ正面に向かって武器を向けると、部屋の中では月明りの光に照らされた1人の男がステーキを食べていた。

 

その光景を見て、3人は一瞬、呆気にとられるが、

 

「今日は随分と騒がしい客が来るようだな」

 

ステーキを食べている男の言葉に我に返り、3人の中に緊張がはしる。

 

「その顔、お前が横浜襲撃の犯人か?」

 

達也は武器を構え、男に詰め寄る

 

「なんだ、警察の人間か、それにしては随分と似つかわしくない武装をしているな」

 

「質問をしているのはこちらだ、答えてもらおうか」

 

「僕(やつがれ)は今、食事中だ話なら後にしてもらいたいな」

 

そう言って男は残りふた切れの内の一切れをフォークで刺すとそれを口にまで運ぶ。

 

「随分と余裕だな、シャバでの最後の飯ぐらい静かに食いたいって事か?」

 

「最後に関わらず、食事は静かにとるものだ、テーブルマナーぐらいわきまえたらどうだ」

 

男は柳の言葉を返すと、最後の一切れを食べ終え、皿の横に置いてあるワインを飲み干す。

 

「食事は終えたようなので、そろそろ私たちと一緒にご同行して頂けないでしょうか?」

 

真田は丁寧な口調で男に同行を求めるが、男に対する警戒心は一層、ましていた。

 

「そうだな、少し早いが」

 

男はそう言って立ち上がると

 

「腹ごなしの運動といこう」

 

「!!」

 

一秒とかからず、自身の右腕を鎌に変化させると、それを達也たちめがけて振り下ろすが達也たちもその攻撃を察し、即座に避ける。

 

「さて、この国の魔法師の力、見せてもらうか」

 

そして、男と達也達3人との闘いがきって下ろされた。

 

「はぁ!」

 

柳が男に向けて拳を振るうも、男はそれを避けもせず正面から受ける

 

「がぁ!」

 

「柳さん」

 

男には攻撃がまるで効いておらず柳の拳を掴むとそのまま壁に叩きつけた。

 

「せっかくお前達 下位存在に合わせているのだ、もう少し楽しませてはくれないか」

 

「下位存在?随分、遠回しな嫌味な言い方だな」

 

柳は何とか立ち上がり、男の皮肉めいた言葉に反応するが、

 

「事実を言ったまでの事だ、せめて毛の先ほどは僕を奮い立たせてみせろ」

 

男がそう言って柳に襲い掛かろうとした時、

 

突然、男の右片に穴が開き、それと同時に左肩、右足、左足と男の体に銃弾が貫通したような傷がつく。

 

「・・・成程、なかなか面白い技を使う者がいたようだな」

 

男はそう言って自分にCADシルバーホーンを向けている達也に目を向ける。

 

「それ以上の抵抗は止めてもらおうか、次は腕が引きちぎられると思え」

 

「腕を引きちぎるか・・・さて」

 

「なっ!?」

 

男は達也達に自分の貫通した部分を達也達に見せつけるように体性を変えると、男の撃たれた部分が再生を始めていた。

 

(俺と同じ再生能力?・・いや、奴が魔法を使った形跡がまるでないどういう事だ?)

 

「達也くん!」

 

「!・・がっ!」

 

達也が突然の事に混乱していると、3人の誰にも気づかず、男が達也の目の前に現れ、そのまま鎌を槍の形に変えると、達也の体をその槍で貫いた。

 

「・・・はぁ、やはりこの程度か・・・それは」

 

男は達也の体から槍を引き抜くと、槍は元の腕の形に戻り、男が再度、達也に目を向けると、槍で貫かれたはずの達也の体が元に戻って行く様子が目に映る。

 

「ほぉ、僕と似た力を持っているようだな」

 

「はぁ・・はぁ」

 

「だが見た所消耗が激しいようだ、僕達の劣化版と言った所か」

 

べらべらと喋る男は一見、隙だらけの様に見えるが、下手に動けば確実に自分たちを攻撃できると3人は確信していた。

 

「実は僕はあまりお喋りではないのでな、そろそろ話しのネタが尽きてしまいそうなのだ」

 

そう言って男は両腕を巨大な異形の形に変え

 

「そろそろ終わりとさせてもらおう」

 

その言葉に達也達が身構えると

 

『達也くん!』

 

「藤林さん?申し訳ありませんが今は手が離せない状況でして」

 

『違うの!そこに猛スピードで接近する機影があるの、気を付けて!』

 

「こちらに接近?一体だれが・・」

 

達也が次の言葉を言おうとした瞬間、山荘の壁を突き破り、鎧を付けた謎の人物が山荘の中に転がり込んできた。

 

「貴様か、数日ぶりだな」

 

「ごきげんよう、というわけで死ね!」

 

鎧の人物は弓矢を構え、矢を男に向かけて放つ

 

「阿波屋島流血弓術」

 

「爆砕 彼岸花」

 

矢は男の脳天を貫き、そのまま爆発を起こし、男の頭部が吹き飛んだが、

 

「随分な挨拶だな」

 

「おいおい、冗談だろ」

 

柳はその光景に思わず声を漏らした。

 

男の吹き飛んだ頭部が猛スピードで再生をし始め、すぐに元の顔に戻っていった。

 

「お前達は警察か?・・いや、格好からして軍の人間か」

 

「貴方は、横浜の時に映っていたもう一方の容疑者ですね、鳥の騎士(バード・ナイト)」

 

「容疑者とはまた酷い言い草だな・・待て、鳥の騎士?それは私の事を言っているか」

 

「アンタ以外に誰がいるっていうんだ?」

 

真田と柳の言葉に鳥の騎士・・・キャロルはどう反応すればいいのか迷っていたが、すぐに男の方に目を向け、

 

「とりあえずお前達はここから離れろ、これ以上は」

 

男とキャロルがぶつかり合い、その衝撃で山荘が吹き飛ぶ。

 

「とばっちりではすまんぞ」

 

そう言って、キャロルと男は3人がとらえきれない程のスピードで戦いを始める。

 

男の槍と鎌の攻撃をキャロルは擦れ擦れでかわし、男の至近距離で矢を放ち、男を射抜いた矢が爆発を起こし、はじけ飛んだ男の体がすぐに再生を始める。

 

その光景は幾多の戦いを駆け巡ってきた3人でも理解しがたいほどの光景だった。

 

『3人とも、無事か!返事をしろ』

 

「!風間少佐・・」

 

『一体何があった、こちらのカメラでは鳥の騎士以外は何も映っていない、横浜の時と同じだ』

 

「それが・・なんと言えば良いのか・・」

 

真田は自分たちがみている光景を風間に話そうとするが言葉が出ずにいた。

 

「はぁ!」

 

キャロルが血で固めた弓で男の右腕を切り落とそうとしたが、男はその攻撃を軽くいなし、キャロルの顔面に膝蹴りを加え、キャロルはその場に倒れこむ。

 

「・・・・さて」

 

そう男が言うと、空から無数の蝙蝠が男の後ろに集まり、男の後ろに人の姿をしたドアが出現した。

 

「次から次へと、いったい何がどうなってるんだ?」

 

柳はその光景を見て、動揺を隠せずにいた

 

「暇つぶしにはちょうど良かった、ではな」

 

男がドアの中に入り、そのままドアが閉まろうとした瞬間

 

「逃がすか!」

 

倒れていたキャロルは即座に起き上がると、男が入って行ったドアの中に飛び込んでいった。

 

『特尉!聞こえているか』

 

「!・・はい、聞こえています」

 

『とりあえず3人とも戻ってきてくれ、そちらもそうだが、こちらもいまだ状況が呑み込めていないのでな』

 

「了解しました」

 

風間の命令で3人はその場を後にするのだった。

 

そしてこれが司波達也とブラッド・ブリードとの因縁の始まりになるのだった。

 

 

一方、ブラッド・ブリードが開いた血脈門の中に入ったキャロルが辺りを見回すと、そこは先ほどの山奥の山荘ではなく、崩壊したコンクリート製の施設が目に付く、謎の島だった。

 

「随分と洒落た場所に飛ばされたものだ」

 

「あら、そう褒めてくれてありがとう」

 

「!!」

 

キャロルが声のする方に振り替えると、自分の方に歩み寄ってくる五つの人影があった。

 

「報告では2人と聞いていたのだがな・・」

 

そして雲がはれ月明りがその5人を映しこむと、キャロルの頬から冷や汗がこぼれる。

 

「まさか5人もいたとは驚きだよ、ブラッド・ブリード」

 

「まぁ、驚くのは無理もありませんな・・ただ」

 

中央にいる老人の男が前に出てキャロルにステッキを向けると

 

「我々の事はブラッド・ブリードではなく、ちゃんとした名で呼んで頂きたい」

 

「名だと?呼ぶことの存在を忌避するお前達がか?」

 

「えぇまぁ、名前と言ってもコードネームの様なものですがね、ほら5人もいるのに全員をブラッド・ブリードと呼んでは貴方も紛らわしいでしょう」

 

「・・・・」

 

老人の言葉にただキャロルは無言になり緊張感を高めていた

 

「私のコードネームはウィンター、一応このメンバーのリーダーを務めさせてもらっています」

 

ウィンターと名乗った老人の横に立っていた。

 

眼鏡を付け、少し白みがかった銀色の髪をした女性が前に立ち

 

「スプリングと申します、お見知りおきを」

 

そして5人の中で一番幼い容姿をしゴスロリ衣装を着た少女が声を上げ

 

「私はサマーよ、ブランシュでの事件での活躍は耳にしたは、やっぱりあの程度の連中じゃ貴方を苦戦させる事もできなかったか」

 

「その節はどうも」

 

キャロルはこちらにニコニコした顔を見せるサマーに雑に答える。

 

「名を言うのは初めてだな」

 

そう言ってキャロルと二度戦った男が前に立ち

 

「オータムだ」

 

「さっきやこの前と違って、あまりしゃべらなくなったな」

 

「僕はあまり喋らないほうでな、こいつらに言われ仕方なくだ」

 

「そうか・・そして、最後はお前という事だな」

 

キャロルはオータムの横に立っている女に目を向け女の名を告げた、だがその女は本来、この場にいないはずの女だった、なぜなら

 

「常闇アリヤ」

 

彼女は、数日前にオータムによって殺されたはずの常闇アリヤだったからだ。

 

「おや、あまり驚かないのだな」

 

「お前は死んだと私やテレビを見ていた人間はそう思っていたがな、あいにくこちらには眼が良い人間がいてな、そいつからお前の死体を見た際に違和感があったと聞いて、犯罪すれすれだが、勝手にお前の死体を見させてもらった」

 

「ほぉ、さすがはライブラだ手が早い」

「しかしまさか、自分の体の皮を全部切り取り眼球をくりぬいて、別の死体に縫い合わせるとは、おそれいったよ、あいつ以外の人間だったらまず分からなかっただろうな」

 

「あぁ、私自身驚いたよ、あそこまで私と瓜二つの死体ができるなんてな」

 

そう言って、アリヤは自分の髪留めを外し、髪を靡かせ髪留めを握りつぶす。

 

「それでは、改めまして一番の新参者であり、コードネームはございませんので、人間の時の名前と同じく、アリヤとお呼びください」

 

「口調まるっきり変わってるぞ、イメチェンか?」

 

「いえ、ただの心境の変化によるものですよ、お気に召さらず」

 

「それは世間ではイメチェンと言うんだ」

 

キャロルは5人と会話をしながらもこの状況をどうやって打破するか、思考を巡らせていた。

 

「それで、これからお前達は私をどうするつもりだ?まさかただ挨拶だけして終わりとは言わないだろ」

 

「えぇ、今回は我々 血界の季節(ブラッド・シーズン)を貴方方に教えるだけと思っていたのですが」

 

「血界の季節?それがお前達の組織名か」

 

「まぁそういう事になりますかね・・・さて、このまま貴方を見逃しても良いには良いのですが」

 

ウィンター達はそれぞれ動きはしないが、キャロルに向けて攻撃の体性に入り、それを察したキャロルも弓矢を構える。

 

「我々の計画の序盤の締めとして、少々 派手に暴れても良いかなと思いましてね」

 

「勢いあまって死んでしまう恐れがありますので、死にかけになっても、あなたは大事な生き証人なんですから、あなた達の組織に伝えるまでは死なないでくださいよ」

 

「めちゃくちゃな事を言うな」

 

そして、両者の間に強風が吹くと同時に血界の季節の5人がキャロルに向かって襲い掛かっていく。

 




以前書いた技名についての説明です。

放浪 蒲公英(ほうろう ひまわり)
普通の爆発ではなく、白い煙を辺りにまき散らすが、その際に相手についた煙の粒子を特殊な方法で追跡する事が出来る技。

強さランキング
これはあくまで個人的な戦闘力を自分が勝手に考えてつけたものなので、そこまで真剣に考えないでくださいね。
後、基準はポケモンのレベル 1~100です。

レベル01 レオナルド・ウォッチ、柴田美月

レベル05 そこら辺の武装テロリスト

レベル10 千葉エリカ、西条レオンハルト、吉田 幹比古、渡辺摩利、七草真由美

レベル20 十文字克人、一条将輝、司波深雪

レベル30 司波達也

レベル50 クラウス・V・ラインヘルツ、ザップ・レンフロ 、スティーブン・A・スタ      ーフェイズ、K・K、デルドロ・ブローディ&ドグ・ハマー、ツェッド・オブ     ライエン

レベル90 血界の眷属 長老級、裸獣汁外衛賤厳

これが自分が考えているこの作品の強さランキングです。ただこれはあくまで個人の身体能力などを換算しての戦闘力です。
普通に考えれば1ナノ秒の攻撃に反撃できるザップと同格のライブラメンバーですが、遠距離から達也のマテリアル・バーストを食らえばただではすみませんのでこのランキングになりました。
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