血界戦線~The Irregular at Magic High School~(改)   作:オゼル

6 / 11
~PART Ⅴ~

2095年 4月4日

-国立魔法大学付属第一高等学校-

 

数日前、牙狩からの連絡を受けたキャロルとレオは阿蘇山で見つかったレースについて調査をする為、魔法科高校から離れた場所で車の中から監視をしていた。

 

レオ

「キャロルさん、一つ聞いて良いですか?」

 

キャロル

「なんだ?」

 

レオ

「確か魔法科高校の中には牙狩日本支部の子が潜伏してるんですよね」

 

キャロル

「潜伏というよりも偶然その牙狩の人間が第一高校に通っていただけの事だ」

 

レオ

「でも変な話ですよね、その子、魔法師を目指してるのに牙狩のメンバーなんて、大概の魔法師って牙狩の事を嫌煙してるんじゃないんでしたっけ?」

 

キャロル

「大概と言っても、そもそも牙狩の事を知っているのは、魔法師の中では十師族の様な力をもった連中と一部の人間だけだ、殆どの魔法師は牙狩やライブラの事は知らないし、知っていても噂話か、都市伝説ぐらいとしか思ってないんだろ」

 

レオ

「けど、なんでその子は牙狩に?」

 

キャロル

「私も会った事はないから詳しくは知らないが、なんでも魔法師になる以前の当主が元々、牙狩に所属していてな、魔法を覚えてからは表の顔は魔法師、裏では牙狩と、かなり特殊な一族になったらしく、その子も同じように表と裏の顔を持つようになったって事だ」

 

レオ

「そうなんですか・・あれ?さっきキャロルさん、当主や一族って言ってましたけどその子って結構良いところの出なんですか?」

 

キャロル

「さぁな、さっきも言ったが私はその子と会った事は一度もない・・ただ、確か昔スティーブンさんが牙狩時代に日本の任務でその一族にサポートを受けていたと言ってたような、それよりも何で急にこんな話を?」

 

レオ

「えっ?いや、その・・なんで学校内で調べられる人がいるのに、こんな場所で監視してるのかなって?」

 

レオの問いにキャロルは少しばつが悪そうな顔をし、少し考えると口を開く

 

キャロル

「まぁ、その、なんていえば良いのか・・・情報を待っているだけでは体がなまると言うか・・平和というか、暇というか」

 

レオ

「あぁ、確かに日本に来てからの二日間は色々バタバタしてましたけど、確かにこの数日は向こうと比べてかなり・・・いや、めちゃくちゃ平和だったな」

 

キャロル

「そうなんだ、私も半年間は牙狩本部の任務を行っていたが、その前まではライブラとしてHLの騒動をクラウスさん達と一緒に片づけていたから、どうもまだこの国の空気になれなくてな」

 

レオ

「向こうと比べたら外の世界は裏では色々あると思うけど、ほぼ平和ですもんね」

 

キャロル

「外でも様々な事件はあるんだが、向こうの事件は最悪の場合 世界が滅亡するなんて案件がごろごろあったからな」

 

レオ

「けど、こんな遠くから他人の学校生活見てるだけで、本当に良いんですかね?」

 

キャロル

「ブラッド・ブリードの情報もあれ以降、まったく上がってこないからな、手掛かりが一つあれば今はそれをとことん調べるしかない」

 

レオ

「そんなもんですかね」

 

レオはそう言って、キャロルから「義眼を酷使しないようにしろ」と言われ渡された双眼鏡で再度、学校を詮索するのだった。

 

そして、特に何もないまま時間だけが過ぎて行き

 

下校時刻になり、ちらほらと家に帰る生徒と部活を行う生徒たちが目立ちはじめる。

 

レオ

「結局、何も起こりませんでしたね」

 

キャロル

「そうだな・・んっ?レオ、正門前を見ろ」

 

レオ

「えっ?正門前、なんでまた」

 

キャロル

「良いから見て見ろ、どうやらトラブルらしい」

 

レオ

「トラブル?あっ、本当だ何やってるんだろう、あの子たち」

 

レオはキャロルに言われた通り、正門前に目を向けると、そこでは複数の生徒たちが二つに分かれて何か言い争っていたが、レオはその二つのグループの生徒たちを見ていた時にある事に気づく

 

レオ

「あっ、あの2人」

 

キャロル

「どうした、レオ?」

 

レオ

「いえ、少し前に見かけた二人がいたんで・・そうか魔法学校の生徒だったんだ」

 

キャロル

「しかし、これではパパラッチと対して変わらんな」

 

2人が正門で起こってるイザコザを呆れながら見ていたが、両者の言い争いが激しさを増しき、ついに一人の男子生徒が一方に向けて何かを向け、もう一方がその男子生徒に向かって行く。

 

レオ

「あれって?」

 

キャロル

「CADだな」

 

レオ

「CAD?」

 

キャロル

「魔法発動時に必要な起動式を補助するための魔法師の必需品だ、しかしあのバカは無許可の魔法発動が犯罪だって知らんのか?」

 

レオ

「あっ、赤い髪の子がCADを弾いた」

 

キャロル

「ほぉ、あの年にしてはそこそこやるじゃないか」

 

レオ

「この一部始終を録画してたらマスコミに高く売れそうですね、ははは」

 

キャロル

「レオ、お前・・・・・」

 

レオ

「って!冗談、冗談ですよ!!」

 

レオの冗談を真に受けたのか、キャロルが若干引いている事に気づいて、レオは慌てて取り繕う

 

そんな事をしている間に、魔法科高校の生徒間のトラブルは一方の男子生徒が総出でCADをもう一方に向け魔法を今にでも発動しようとしていたが、その男子生徒側にいたツインテールの女生徒が慌てて男子生徒達を止めようと自身も魔法を放とうとしたが、

 

レオ

「あっ、女の子が魔法が解けた」

 

キャロル

「どうやら騒ぎを聞きつけたらしいな」

 

レオが目線を変えると、2人の女生徒が騒ぎを知り駆け付けたのか、両者を窘めていた

 

レオ

「誰なんでしょうかあの子達、全員 棒立ちになってますけど」

 

キャロル

「おそらく風紀委員とか、それに近い役職の生徒なんだろう、しかし調べた所 一校の入学式は昨日だったからまだ二日目か、魔法師以前に高校生になってまだ一週間も経っていないのに騒ぎを起こすとは、呆れてものも言えん」

 

レオ

「まぁ、ザップさんと比べたらまだ可愛い方ですけどね」

 

キャロル

「いや、ザップの場合は人としてすでに最下層に属しているから比べてもしょうがないだろ」

 

レオ

「最下層って、キャロルさんも結構、酷い事言いますね」

 

キャロル

「別に酷くはないぞ、事実をそのまま言っただけだ、とりあえずこれ以上見ても出歯亀になるだけだろうし、今日は戻るとしよう」

 

レオ

「そうですね、けどこの双眼鏡本当に良く見えますよね、さすがヨーコン社の最新型」

 

キャロル

「まぁな、こちら側の物と向こう側物とでは性能が段違いだからな」

 

キャロルはそう言って、車のエンジンを付け第一高校から10㎞程離れたデパートの屋上から降りて行くのだった。

 

そして、その頃 一校の校舎内では先ほどの騒ぎを収めた生徒会長の七草真由美と風紀委員長の渡辺摩利がその事について話し合いをしていた。

 

摩利

「しかし、司波達也と言ったか起動式を読み取るとは、中々の逸材だな彼は」

 

真由美

「そうね、実技はともかく、総合的にみれば今年の一年生の中でも上位に入るんじゃないかしら」

 

摩利

「しかし状況からみて、最初に手を出したのはおそらく森崎だろうな、あれが教職員推薦枠で風紀委員に入ると思おうと先が思いやられる」

 

真由美

「大変ね摩利、まぁ生徒会の方は司波さんに入ってもらう予定だから特に問題はないんだけど」

 

摩利

「なんだ、自慢か?」

 

真由美

「そういう分けじゃないわよ、あくまでもまだ予定なんだし」

 

摩利

「そう言えば、アリヤの見舞いに行かなくていいのか」

 

真由美

「うん、アリヤの事は心配だけど、まだ生徒会の仕事が残ってるから、それが終わったら行こうと思ってるけど、摩利はどうする?」

 

摩利

「私も同じだ、風紀委員の仕事が終わったら見舞いに行くつもりさ」

 

真由美

「けど驚いたわ、1年、2年と皆勤賞のアリヤが入学式から休みなんて」

 

摩利

「それにアリヤは一年の頃から一人暮らしだしな、後で必要な物でも聞いておくか」

 

真由美

「そうね、それじゃあ私の方でアリヤに聞いておくから、後で摩利にも伝えとくわね」

 

摩利

「助かるよ、それじゃ」

 

真由美と摩利はそのまま生徒会室と風紀委員室に戻って行く。

話はレオ達の方に戻り、レオ達はこの数日で恒例となっているブラッド・ブリード対策の話をしていた。

 

レオ

「さすがにレースが落ちてただけで調べるって無理があったんじゃないないですかね」

 

キャロル

「確かに、今度は視点を変えてしらべてみるか」

 

レオ

「視点を変えて?」

 

キャロル

「あぁ、つまり表側ではなく、裏側を調べる」

 

レオ

「裏側って、つまり犯罪組織とか」

 

キャロル

「その通り、実は調べている途中で気になる動きをしてた組織があったから、明日はそこを調べようと思っている」

 

レオ

「気になる組織?」

 

キャロル

「こいつらだ」

 

キャロルはレオに一枚の紙を手渡す。

 

レオ

「ええっと、反魔法国際政治団体・・ブランシュ?聞いた事ない名前ですね、どんな組織なんですか」

 

キャロル

「自称市民運動を行ってるテロ組織だ、複数の下部組織があるかなり巨大な組織で日本の警察からもマークされているらしい」

 

レオ

「反魔法って、何の目的でそんな事を?」

 

キャロル

「奴らが言うには魔法的差別の撤廃、だが奴らのいう差別というのはかなりあいまいでな魔法師の所得が普通の人間より高いから、これは差別だと言ってるのさ」

 

レオ

「差別って、魔法師の人達だって魔法がうまく使えるまで普通の人以上に努力してるはずでしょ、それって何の資格も持ってない人が色んな資格を持った人の給料が自分より高いから差別だって言ってるようなもんなんじゃ」

 

キャロル

「例えは下手だがそんな所だ、そういった事実からは目をそらして自分たちは冷遇されていると思い込み、平等と言う名の夢想に浸っている、私から言わせればHLのチンピラ共より頭が悪い」

 

レオ

「けど、なんでそんな連中がそこまで大きな組織に」

 

キャロル

「少し考えれば分かる事だ、大崩落から3年、異界の力を狙う物が増えたとはいえいまだ魔法は国の要となっている、ブランシュの様な考えが広まっていけば自然と魔法という力が弱まっていく可能性があるそうなれば魔法という力は廃れ、国の弱体化につながる、ならそうなってほしい連中は誰か」

 

レオ

「あっ!別の国の人達って事ですか?」

 

キャロル

「そういう事だ、しかし大崩落が起き世界の常識が崩れても、人の愚かさは変わらないらしい」

 

キャロルはテーブルに置かれているカップに入った紅茶を全て飲み干し椅子から立ち上がる。

 

キャロル

「とりあえず、少し遅めの夕食としよう、近くのファミレスで良いか?」

 

レオ

「別に大丈夫ですよ」

 

僕もつられてキャロルさんと一緒に喫茶店を後にしたが、

 

その時はまだ考えてもなかったそのブランシュを調べた事で最終的に、魔法科高校の彼らと関わる事になるなんて。

 




血界戦線&BEYOND 十月までまだ四か月ほどありますが、皆さんはBEYONDでは
何巻の何の話が入ると予想しますか。
確定とは言いませんがティザーPVに出てくる台詞を見ると

B 03巻 day in day out

E 06巻 人狼大作戦

Y 08巻 幻界病棟ライゼズ

O 09巻 鰓呼吸ブルース

N 10巻 妖眼幻視行

D Back2Back 1巻  Wacry jive is HL

は多分、アニメになると思います。

個人的にはBack2Backのゲット・ザ・ノックアウト

7巻 マクロの決死圏 9巻のBRATATAT MOMもアニメになってほしいですね。

けど、魔法科高校の方は劇場版はもうすぐ公開ですが、第2期はやらないのでしょうか
ストックはかなり溜まっていると思いますが、映画の上映終わりに第2期決定の発表でもありそうですが、実際の所はどうなんでしょう。

PS.思ってたより話が進んでない感じがしますが、別に話を長くしている気はありません
  あくまでライブラ側と魔法科高校側では視点がかなりちがう為です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。