血界戦線~The Irregular at Magic High School~(改)   作:オゼル

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今回の話の最後でこの小説における重要キャラが複数でます。

後、今回からセリフの上にキャラの名前を付けるのは止めにしました。



~PART Ⅵ~

魔法科第一高校の捜索活動後、キャロルとレオは反魔法

 

ブランシュの捜査を始めてから一週間がたったある日

 

「・・・・・」

 

レオとキャロルはビルとビルの間にある裏路地にいたのだが、レオは少し居心地が悪そうな顔をしていた、何故なら

 

「貴様等、ここ数日 我々の事を嗅ぎまわっているようだが、一体何者だ?」

 

「さぁ、何の事やら?誰かと勘違いしていないか」

 

2人の回りをフルフェイスのヘルメットを被った男達が取り囲んでいたからである。

 

「とぼけるな!貴様等がここ数日、こちらのメンバーを尾行していたのは調べがついているんだ」

 

「例えお前達のいう事が本当だとして、私たちをどうするつもりだ」

 

「決まっている」

 

男はそういうと、懐からナイフを取り出し、それをキャロルに向ける。

 

「我々の崇高な目的を邪魔するものには」

 

そして、回りの男達もどうようにそれぞれ、同じようなナイフを取り出し

 

「死を!!」

 

一斉にキャロルとレオに襲い掛かるが

 

「遅すぎる」

 

キャロルは即座に正面の男の懐に潜り込むと、

 

「ぐぎゃっ!」

 

男の股間を手加減せず握り、そのままレオの後ろにいる男めがけて、投げ飛ばす。

 

「きっ、貴様!」

 

残った、男は激昂し闇雲にキャロルに向かって行こうとしたが、

 

「ふんっ!」

 

「がっ!」

 

それよりも早く、キャロルの拳が男の顔面をフルフェイスのヘルメットごと砕き、男は鼻から血を流しながら倒れる。

 

「お疲れさまです、キャロルさん」

 

「別に疲れてはいない、しかしこちらが分かりやすく尾行をしてやっていたのに、接触するのに4日もかけおって、こちらの身にもなれと言うんだ」

 

「けど、尻尾を掴むためにわざと連中に狙われるよう、こんな事するなんて結構キャロルさんも大胆なんですね」

 

キャロルとレオの会話を訳すと、レオ達がブランシュの捜査を始めて三日がたったある日、ブランシュのメンバーと思われる人物を発見したが、まだ確証にはいたならかった為、キャロルはわざとその人物に分かる様に尾行をはじめ、そして今日、尾行中に先ほどのフルフェイスの男達と遭遇し今に至る。

 

「さてと」

 

キャロルは倒れている男の一人を首根っこを掴みビルの壁に押し付け

 

「こちらの質問に答えてもらおうか」

 

「ふっ、ふざけるな誰が、お前達 警察の犬共に!」

 

男は、危機的な状況でも啖呵を切るが、キャロルは淡々と男が持っていたナイフを手に取り、それを男の首筋に向ける。

 

「こちらもあまり乱暴な事をしたくないのだが、お前達が言わないのであれば・・・」

 

「ひいっ!」

 

表情は変わらないが、キャロルから発せられる殺気を感じ取り、男は悲鳴を上げる。

 

「訂正が一つある、まず私たちは警察とは一切関わりがない。それともしお前がこちらの質問に答えないのであれば、警察よりも厄介な場所で尋問を受ける事になるぞ」

 

男は恐怖のあまりうまく声を発する事が出来なかったが、キャロルはこれぐらい脅せば喋ると確信し、話を進め始めた。

 

「まず第一に、お前達はブランシュのメンバーで間違いないな」

 

「そっ、そうだ・・」

 

「このどちらかに見覚えはあるか?」

 

キャロルは持っていたナイフを捨て、ポケットからブラッド・ブリードの写真を取り出し、男に見せる。

 

「しっ・・知らない、こんな奴ら、見たこともない」

 

「そうか・・・では組織内で何か変わった事はないか?」

 

「かっ、変わった事?」

 

「そうだ、気になった事でいい、何かないか?」

 

「そっ、そう言えば 最近、リーダーが何回か誰かとあっていたような」

 

「誰とだ?」

 

「分からない、ただ リーダーが部屋から出た際に変に怯えているように見えた」

 

「他には?」

 

「そ、それだけだ他には何も知らない」

 

「そうか、ありがとう」

 

「ぐわっ!」

 

キャロルは男に礼を言った瞬間に男に頭突きを食らわせ、男はそのまま気を失った。

 

「レオ、こいつらを縄で縛った後に警察に連絡を入れておけ」

 

「はっ、はい!」

 

男達を拘束すると、レオ達は警察を呼び、急いでその場を後にするのだった。

 

その後、2人はとあるカフェである人物を待っていた。

 

「キャロルさん、まだ聞いてませんでしたけど、牙狩の誰が来るんですか?」

 

「誰と言われてもな、さすがの私も本部を含め、各支部の牙狩全員を覚えられないし、

それとライブラメンバーと同じ程厳重ではないが、牙狩所属の人間の個人データは固いからな、余計な詮索はするな」

 

「すっ、すいません」

 

2人が牙狩の諜報員を待っていると、2人の横を深めの帽子をかぶった長身の人物が通り過ぎるが、その人はキャロル達のテーブルの真横で鞄を落としてしまい、中の荷物を床にぶちまけてしまった。

 

「申し訳ありません」

 

「大丈夫ですか、拾うの手伝いますよ」

帽子の人物は床に散らばった荷物を拾い始め、それを見てレオが手を貸そうとした時、

 

(そのままでいて下さい)

 

「えっ?」

 

突然、帽子を被った謎の人物は小声でレオ達に向かってしゃべり始めた。

 

(テーブルの下に私の方で集めておいた学校側のデータが入った、USBを置いておきましたので、店を出る際で良いので、回収して下さい)

 

(なるほど、お前が魔法科高校所属の牙狩という事か)

 

(本来ならば牙狩の命令でも学校のデータを持ち出すという事はしたくなかったのですが、今回は非常時という事で私も協力させて頂いています)

 

(協力ついでに頼みたい事があるんだが)

 

(心配なさらないでください、ブランシュや下部組織のエガリテについてこちらで調べたデータも入っています)

 

(なんだ、えらく手際が良いな)

 

(高校でもこの手の情報をまとめる事は、よくやっているので)

 

(分かった、とりあえずUSBについては後で回収しておく)

 

(了解しました、早く戻らないと昼休みが終わってしまいますので私はこれで)

 

帽子を被った人物は散らばった荷物を全て鞄に入れ直し

 

「大変失礼しました」

 

キャロルとレオに申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「気にしてないよ、頭を上げてくれ」

 

「そうですか、それでは」

 

帽子を被った人物はレジまで歩いて行き、会計をすませるとそのまま店を出て行くのだった。

 

「あの子が魔法科高校にいる牙狩ですか」

 

「あの身のこなし、少なからず修羅場を巡っているようだな」

 

「昼は学生、夜はヴァンパイアハンターって、なんか漫画やアニメに出てきそうな設定ですね」

 

「あいつが聞いたら、ありきたりでつまらぬと言いそうだな」

 

「あいつ?」

 

「あぁ、牙狩ではないが、日本におけるライブラ協力者の一人だ」

 

「へぇ、どんな人なんですか?」

 

「まぁ一言でいえば・・・・オタク?」

 

「えっ?」

 

Zzzzzzzz

 

キャロルの言葉にレオは困惑するが、知ってから知らずか、鞄の中ではソニックがのんきに鼻ちょうちんを膨らましながら昼寝をしていた

 

そしてその頃、魔法科高校第一高校では

 

生徒会室で真由美と摩利、そして風紀委員所属となった司波達也と生徒会書記であり達也の妹である深雪が昼食を一緒に取っていた。

 

「そう言えば達也くん、あれ以降 壬生とはどうなんだ?」

 

摩利は、達也が風紀委員の活動で剣道部と剣術部のトラブルを解決した際に知り合った壬生紗耶香の事について問いただす。

 

「どうと言われましても、一度 話をした後は特になにもありませんが」

 

「あらそう、和也君と壬生さんがあれ以降、どうなったのか私も気になってたんだけど」

 

それを聞いて、真由美も達也を茶化すように会話に入る。

 

「会長、あまりお兄様をからかわないでください」

 

それを聞いて、深雪は少し過剰ともいえる反応を見せる。

 

「ごめんなさい、そんなつもりはなかったんだけど・・あっ、そうだ実は達也くん達に合わせたい人がいるの」

 

「合わせたい人?それは生徒会の関係者ですか?役員の皆さんとは全員、顔は合わせているはずですが」

 

「うーん、ちょっと違うかな。一般の3年生なんだけど私や摩利と3年間の付き合いがある友人って所かな」

 

「会長や渡辺委員長のご友人ですか?」

 

「うん、そろそろ来ると思うんだけど」

 

真由美が時計を見て、そうつぶやくと生徒会室のドアからノック音が聞こえ、全員の目がドアに向かった。

 

「噂をすればか、呼んでやったらどうだ真由美」

 

「分かってるわ、どうぞ入って」

 

真由美がドアごしの相手にそう告げると、ドアが開きそこから薄茶色の髪を花形の髪飾りでサイドテールにまとめた女生徒が入ってきた。

 

「すまない、少し野暮用が出来てしまった、それが噂の2人か?真由美」

 

「そうよ、アリヤも知ってると思うけどお兄さんの司波達也くんと妹の司波深雪さん、達也くん、深雪さん、彼女が私と摩利の友人で3年生の常闇(とこよみ)アリヤよ」

 

「常闇だ、噂は聞いているよ一校初の二科生の風紀委員 司波達也くん」

 

アリヤはそう言って、達也に近づくと握手を求めるように手を伸ばす。

 

「こちらこそ、初めまして常闇先輩」

 

「そして君が生徒会書記であり達也くんの妹の深雪さんだね」

 

「はい、お初にお目にかかります常闇先輩」

 

「どぉ、言った通りでしょ」

 

「あぁ、兄弟揃って容姿端麗とは恐れ入るよ」

 

「容姿端麗って、会長 彼女に自や深雪の事をどう伝えたんですか?」

 

「どうって、色々とよ、色々」

 

「はぁ」

 

真由美ははぐらかしたが、達也は少なからず真由美が自分たちの事をアリヤにどう伝えたのか察し、ため息をつくのだった。

 

「そう言えばアリヤ、お前昼食はもう済ませたのか」

 

「とっくに済ませたさ、だから呼ばれたついでにお茶でもごちそうしてもらおうと思ってな」

 

「しっかりしてるわね、アリヤは」

 

「誉め言葉として受け取っておこう」

 

「では、紅茶の方は私が準備します」

 

深雪は立ち上がると、ポットやカップが置かれている台まで行き、お茶を入れ始めるが、

 

「つっ!」

 

誤って熱湯が指に掛かり、その反動でカップの一つが床に落ちていき砕け散ってしまう。

 

「深雪さん!」

 

「深雪!大丈夫か」

 

達也は慌てて深雪の元に向かって行こうとしたが

 

「心配ありませんお兄様、少しお湯がかかってしまっただけです」

 

深雪はそう言ったが、深雪の右手人差し指からわずかに血が流れていた。

 

「血が出てるじゃないか、すぐに消毒しないと、摩利 救急箱を取ってくれるか」

 

「あぁ、分かった」

 

アリヤは深雪の手を見て血が出ている事に気づき深雪に歩み寄り

 

「見せて見ろ、破片の粒でも刺さっていたら大変だ」

 

「申し訳ありません、ご心配をおかけして」

 

「なに、気にする・・・な」

 

アリヤは深雪からわずかに流れる血を見て、一瞬 動きがにぶり深雪の血をどこかうっとりとした表情で見つめていた。

 

「アリヤ先輩?」

 

「!すっ、すまない、少しボーっとしていた、摩利、消毒液と絆創膏をくれ」

 

「あっ、あぁ」

 

深雪に声をかけられハッとしたアリヤはすぐに摩利から消毒液と絆創膏を取ると、手際よく深雪のけがの処置を行った。

 

「少し慌ただくなってしまったな、すまないが摩利、お茶は今度にするよ」

 

「そう、ごめんなさいね」

 

「気にするな、それじゃあ達也くんに深雪さん、また今度ゆっくりお茶でもしよう」

 

「はい、私の方こそ、手当をして頂きありがとうございました」

 

「じゃあ真由美に摩利、後で教室で」

 

そう言ってアリヤは生徒会室を後にしたが、達也は先ほどのアリヤの行動に多少の違和感を覚えていた。

 

そして、その日の夜

 

とある山奥の山荘で、4人の男女がテーブルに置かれた四つの蝋燭を取り囲むように座っていた。

 

「それでは、定例会議を始めるとしましょうか、スプリングさん」

 

初老の老人が話を切り出し、スプリングと呼ばれた女性が話し始めた。

 

「まず最初に牙狩の方はこちらの事を隈なく調べているようですが、まだ我々の事をつかめておりません」

 

「そりゃあ、私が暴れて行こう、皆裏でこそこそ動くだけだったからね」

 

スプリングの話に割り込むように見た感じ、10代前半と思われる少女が笑みを浮かべながら口を開く。

 

「今後の作戦を含め、連中に我々の目的が悟られるのは今の所、無いかと」

 

「ありがとうございましたスプリングさん、それではサマーさん報告を」

 

「はいは~い」

 

サマーと呼ばれた先ほどの少女が、立ち上がり話し始める。

 

「ブランシュは近いうちに第一高校に襲撃するみたい何時か分かったら教えるわね、

後 言われた通り例の薬は連中のボスに渡しておいたから」

 

「頼みますよ、彼らの目を我々から遠ざけるのも作戦の内ですからね」

 

「それと、ブランシュのボスさぁ、私の正体を知ったらびびってお漏らししたんだよ、あれは爆笑ものだったね、あはははははは!」

 

サマーはその時の光景を思い出したのか笑い始めた。

 

「サマーの事を調べなければよかったものを、おろかな男ですね」

 

「大丈夫だよ、もし私の事を誰かに喋ったらどうなるかちゃんと言っておいたもん」

 

サマーはスプリングに先ほどとは違い、どこか恐怖を感じさせる笑みを浮かべ、親指と人差し指を使い前にある蝋燭の火を消した。

 

「それでオータムさん、あの子の方は?」

 

次に老人は全体的にやや痩せて、黒いコートが特徴的な青年、オータムに目を向ける

 

「成長は早いがまだ未熟な部分があるな、戦闘面ではまだ不安が残る」

 

「そうですか、この短期間でオータムさんにそう言わせるとは、さすがは貴方が見込んだだけの事はある」

 

「けど最初はびっくりしたよね、君が眷属を増やすなんて」

 

「僕(やつがれ)が眷属をつくるのは可笑しいと言いたいのか」

 

「そんな事ないよ、ただ珍しい事もあるんだなーと思って」

 

オータムはサマーを睨みつけるが、サマーは飄々とし、言葉を返す。

 

「ちっ!・・・・僕(やつがれ)からは以上だ」

 

そう言って、オータムが軽く手を扇くと、前の蝋燭の火がフーっと消えた。

 

老人はそれを確認するとテーブルに置かれたティーカップの中の紅茶を飲み干し、椅子から立ち上がり

 

「それでは皆さん、今日はお開きとしましょう」

 

「そうしようか、ウィンター」

 

そして、残りの3人も椅子から立ち上がり

 

サマーにウィンターと呼ばれた老人は最後の蝋燭の火を消し、閉じていた目をゆっくりと開ける、

 

人里から離れた山荘の中は月明かりと4人の紅く輝く目の光だけとなるのだった。

 




ネタバレしちゃいますと、最後に出てきたオリジナルヴィランの4人はこの作品におけるラスボスです。

後、話の中で出てきたオタクキャラは近い内に出すつもりですので。

入学編が終わると少しペースダウンする恐れがありますが、入学編に関しては以前の作品の罪滅ぼしとして一日一話あげる気でいきたいと思っています。
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