今回は短い上にあまり纏まりがありません。
2023年、5月14日
俺はギルド《
「・・・以上で第二十九層ボス《グランドベア》とその取り巻き《ビッグ・ジャンパーラビット》についての説明を終わります。何か質問は?」
「あのー、アスナ副団長?」
そう。
現在、最強と謡われているギルド《血盟騎士団》の団長は《ヒースクリフ》だが、副団長を務めるのは件のコボルドロードを討伐したときに共に戦ったアスナ、その人だったのだ。
ちなみに今キリトはいない。
・・・というか、あれ以来会っていない。
フレンドの情報で、生存は確認でいているのだが・・・。
「何?アズサ君?」
「まぁ、グランドベアの弱点が額の宝玉ってことも、爪が相当な脅威となることも分かったんだけどさ。」
「えぇ。」
「実質、どうやって倒すの?」
「うぐっ・・・!」
実は、弱点の位置と主な脅威、大きさなど偵察部隊によって割と細かく知ることは出来ているのだが・・・。
何せそのサイズが問題なのだ。
全長10m
そんな奴の額まで届く攻撃など、
しかし、投擲系の攻撃を仕掛けたところで、大したダメージにならないことは目に見えており、持久戦になった場合、明らかにジリ貧なのだ。
これはあくまで
「じゃあ提案。」
「え?」
「誰かが奴の頭の上まで跳んで、攻撃を仕掛ける。」
「・・・・・はい?」
「言ったとおりだけど。」
「・・・・馬鹿?」
・・・・・・。
「じゃあ自分達で考えろ・・・。」
「ごめんなさい!」
ったく。
せっかく提案してやったのに、あんな言い方はない。
「で、跳躍だけで10mはちょっと・・・。」
「筋力値の高いやつが、敏捷値の高いやつを上に投げればいい。」
「・・・・・。」
何だよその反応は・・・。
なんか文句あんのか?
「どうしたよ・・・?」
「いや・・・。意外と真面目に考えてたんだなぁと・・・。」
「・・・・・帰るぞ?」
「すみませんでした。」
何はともあれ、作戦は決まった。
まず、取り巻きである《ビッグ・ジャンパーラビット》を抑える。
とはいっても、ラビット自体のHPが地味に高いため、ひたすらジャンプを妨害しつつ、ダメージを入れていくという地味な絵になるが・・・。
そして、(なぜかまたいた)エギルが(何故かそうなった)俺を思い切り上に向けて投げる。
俺は空中で体勢を立て直し、ボスの頭に着地。
額にある宝玉を双剣で一刺し・・・というわけだ。
まぁ不可能な作戦ではないと思う。
ちなみに俺のレベルは60。
誰にもいってない・・というか言う必要がないため黙っている。
レベルが高いから敏捷値も尋常ではなく、恐らくこのゲームの全プレイヤー中でもっとも純粋なスピードがはやいのではないだろうか。
まぁいい。
討伐作戦決行は何の因果があってか再び三日後の17日。
それまでに、状態を万全にしておくようにとのことだった。
◆ ◆ ◆
─── 17日 作戦決行当日
「じゃあ行くわよ。」
アスナ・・・《血盟騎士団》副団長が扉を開き中に入る。
かなり奥のほうに巨大なシルエットが一つと、俺たちより一回り小さい程度のシルエットが二つ見えた。
「グルォォォォオオォォォオオオ!!!!」
ついに戦いが始まった。
◆ ◆ ◆
結果として、戦いは勝利で終わった。
HPが危険域に入った者はいたが、犠牲者は0。
これ異常なく良い結果となった。
ラストアタックは俺のためボーナスドロップがもらえた。
ちなみにドロップしたアイテムは《双刃
それは双剣であった。
左右一対で色は右が白、左が黒。
・・・微妙にSTRが足りず、装備は出来ないが。
間違いなく、モンスタードロップの中で、最上級の装備となる一品であろう。
こんな微妙に下層のボスを討伐しただけで、出現してよいものかと思ったが、この際突っ込むのはやめた。
常にドロップ系はランダムだったはずだ。
しばらく、勝利とレア装備入手の余韻に浸っていたが、アスナから声をかけられたことにより、呼び戻された。
「アズサ君、おつかれさま。」
「ああ。ありがとう。アスナもお疲れ。」
「まさか本当に成功するとは思ってなかったけどね。」
「ひどいなぁ・・・。」
「ふふっ。」
しばし俺は沈黙する。
そして、一番気になっていることを切り出す。
「・・・・キリトはどうだ・・?」
「クラインさんにも会って聞いたんだけど、レベル上げばかりしているって・・・。」
ソロプレイだと、レベルが低いことがそのまま死に繋がる。
だから俺もレベル上げをしているのだが・・・。
「そうか・・・。こちらは意図的に避けているとはいえ、向こうから何のコンタクトもないと心配だな・・・。」
「そう思うなら会いに行けばいいじゃない?」
それはちょっと・・・。
「あはは・・・・。」
「もう・・・。」
「じゃあ、俺はもう行くわ。」
「・・・そろそろギルドには入らないのかしら?」
「考えてないなぁ・・・。」
「そう。じゃあ気をつけてね。」
「あぁ。お前もな。」
「」