――TF13と同航するコルサック率いるガミラス艦隊は、初めから謎の船団と殺り合う気満々であった。
――旗艦『ラドラー』――
「司令、早く攻撃命令をと頻りに催促が」
「‥‥ふむ」
この艦隊にはガミラス人も少なからず乗り組んでいる。
彼らにすれば、盗掘屋どもは殺しても飽きたらぬ存在だろう。
気持ちはわかるが。
コルサックは通信士を呼ぶ。
「あの船団に問い質せ。『ガミラス星の地下資源を採掘したのは貴殿らの同胞であるか?
否定ならば明確に否定されたし』とな」
「はッ!」
テロンの連中の質問に応えなかったのだ。どのみちまともな回答は来るまい。
「全艦、砲雷撃戦の準備はいいか!?テロン人に遅れをとる事は許さんぞ!」
どのみち戦闘は避けられまい。
というか、さっさと撃ってこい。
ここまで挑発しておいて、逃げるなんて期待外れな真似はしないだろうな?
老将の深い皺を刻んだ顔に、獰猛な笑みが浮かぶ。
コルサック艦隊の各艦はまさに血に飢えた狼の如く、敵に襲いかかるタイミングを待つ。
――『ヤマト』第1艦橋――
「アンノウンとの接触まであと80秒!!」
「『テシオ』からの質問に応える様子はありません!」
森 雪と相原義一の声が響く。
「話し合う気はなしか‥‥」
「限りなくクロに近いグレーだな」
古代がぼやき、島が応じる。
「戦闘は避けたいんだが‥‥」
「ああ。だが、どうやらあちらさんとガミラス艦隊は殺る気満々だな」
ガミラス艦隊の一部の艦は砲塔をやや右に指向したまま直進している。
いざ始まったら回頭・突撃するつもりなのだろう。
「『テシオ』より通信!『アンノウン先頭艦二照準セヨ』です!!」
‥‥まあ、こちらも既に矛先を右に向けており、似た者同士なのだが――。
数瞬後、緊張の糸がプツンと断ち切れた。
「発砲してきました!距離9500!!」
「撃ち方始め!目標“敵”先頭艦!」
「てーっ!!」
『テシオ』以下の巡洋艦が発砲する光が閃く中、『ヤマト』の主砲・副砲も火を吹いた。
――『テシオ』――
艦隊の前列にいる巡洋艦クラスから放たれたオレンジ色の光の矢が『ヤマト』前方の空間を貫いた。
「砲撃開始!先頭に火線を集中しろ!!」
「了解、撃ち方始めっ!!」
嶋津の号令に松島が応え、『テシオ』『チョウカイ』『クズリュウ』『アシタカ』そして『ヤマト』が砲撃の火蓋を切る。
――一瞬の後、敵先頭集団に火の手が上がった。
「敵駆逐艦クラス2撃沈!」
「ガミラス艦隊が敵艦隊と戦闘開始!!」
こちらの応戦開始と同時に、コルサック艦隊が敵艦隊に突撃し始めた。
「ガミラス艦隊を支援する。艦首下げ5、『オシマ』を中心にして固まれ!」
TF13は高速補給艦『オシマ』を中心にひと塊になり、ガミラス艦隊との距離を詰めながら、アンノウン艦隊に砲撃しつつイスカンダルへの針路をとった。
TF13はガミラス艦隊より少数だが、『ヤマト』にせよ巡洋艦にせよ、ガミラスの同級艦より射程とパンチ力で勝る。
そして『ヤマト』からの砲撃を受けた前列の巡洋艦が火の手に包まれ、艦列から離れ始めた。
「ガミラス艦隊の戦況はどうだ!?」
「先頭集団が敵艦列に食い込みました!」
三沢の報告とともに、スクリーンにガミラス艦隊の陣形と軌跡が映し出される。
(見事な機動だ。鬼竜も唸るかも知れないな)
ガミラス艦隊の練達の機動に、嶋津は内心で賛嘆の声を上げた。
――2200年、『ヤマト』の留守を預かる国連宇宙軍は、土方 竜を司令官に据えて特務第1艦隊を新設したが、嶋津冴子は新鋭の植物級フリゲート『ゆうがお』の艦長を拝命し、土方の元で太陽系に残留したガミラス艦隊と矛を交えた。
彼らは徐々に追い詰められながらも、最後まで指揮系統を維持して頑強に抵抗し、時には内惑星圏(土星軌道より内側)まで侵入してきたが、その時も見事な艦隊機動を見せ、土方をして感心させたほどだ。
コルサック艦隊のレベルはあの時のガミラス艦隊以上かも知れない。
だが、今は敵艦を叩き、イスカンダルに到達するのが最優先だ。
「敵中型艦2、小型艦3、爆沈!」
「全ての火線を敵旗艦に向けろ!」
あまり時間をかけるわけにはいかない。こうしている間にもイスカンダルは崩壊し始めているかも知れないのだ。
「照準固定!」
「撃て!!」
狙い過たず、『ヤマト』と4隻の巡洋艦から放たれた火線は敵の旗艦を貫き、爆発四散させた――。
①本作の『ゴルバ』は原作よりさらに大きくなります。
ガトランティスのあれとガチで殴り合えるぐらいでないとね。
②仕事柄小荷物を扱っていますが、ただいま熊本県への発送ができず、熊本行きの荷物だけをまとめたパレットが空しく佇んでいます。
③『リリカルなのは』は最近パッとしませんね。
漫画は去年までの同時5作から2作に縮小、TVアニメは分割2クールのはずが、2クール目の影も形もなし、映画は3作目制作のはずが音沙汰なし。