宇宙警備隊長・冴子   作:EF12 1

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また間隔が空いてしまいました(汗)

念話を仕切るデバイスと戦慄(?)の事実。


ある再会②

『時空管理局なる組織と地球連邦の交流は、現時点では限定的かつ非公式だ。そんな状況で個人情報を本人の同意なしに明かすのは、互いにまずかろう?』

『え‥‥?』

『これは‥‥』

 

念話の中に割り込んできた四人目の声に、フェイトとティアナは戸惑った。

 

『私は“ピュア・ハート”。レディ‥‥高町雪菜の守り石だ。‥‥お主らの相棒と同じようなものと思ってもらえばいい。今はリニスの首元にいる』

 

その言葉どおり、リニスを見ると、首輪から青い宝玉が下がっている。

しかし、フェイト達が驚いたのは、インテリジェントデバイスの割に、恐ろしく流暢に話す事だった。

フェイト、ティアナそれぞれの相棒であるバルディッシュ、クロスミラージュともに会話はできるが、ここまで長く話す事はないし、他の魔導師のインテリジェントデバイスもそうだ。

 

『‥‥互いに色々問いたい事はあろうが、お主らとレディは今しがた知己を得たばかりだ。

‥‥それに、お主らは果たすべき任務があろう。性急は避けた方が良いと思うが?』

『う、うん‥‥』

『そうですね‥‥』

 

“ピュア・ハート”が言うとおり、フェイト達の任務はクライド・ハラオウンの身柄を引き受けて帰還することで、地球防衛軍との調整もしなければならない。

目の前にある得体の知れぬデバイス(?)に丸め込まれた気がしないでもないが、今のリニスは母の使い魔ではない。

性急に聞き出そうとして“ピュア・ハート”の機嫌を損ねては、本来の任務遂行に支障を来たさないとも限らない。

今はこのくらいにしておこう。

 

『一連の念話は、レディのとは別ルートで行っているから、聞かれてはいない。安心しろ』

『別ルートって‥‥』

『そういうデバイスなんですよ、彼は』

『リニス‥‥』

『‥‥‥‥』

 

フェイトとティアナがツッコむ気力を失った時、雪菜がティーカップを載せたトレイを手に戻ってきた。

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 

(‥‥どうしてここに、これが?)

 

雪菜が淹れた紅茶は美味しかった。少なくとも中学生とは思えないほどに。

だが、フェイトが内心で驚愕していたのはそれではなく、左手に持っていたソーサー中央の窪みのマークにだった。

 

(翠屋マークが入ってるんだろう‥‥)

 

そのマークは、高町なのはの両親が営んでいる喫茶店『翠屋』のロゴマークと酷似、否、同一といっても良い程に共通点が多すぎた。

ちゃんと翠屋と読める。

フェイトの表情に気付いたのか、雪菜が口を開く。

 

「――それは、我が家が代々営んでいた喫茶店の予備品なんです」

「‥‥代々?」

「はい」

 

――まさか、まさか‥‥‥‥!

 

フェイトの胸中に、悪寒めいた予感が込み上げてくる。

 

親友と同じ姓を名乗る、かつ親友によく似た容貌の少女。

その実家は親友の実家の店と同業で、ほぼ同一のロゴマークが描かれたソーサー。

そして『営んでいた』と過去形で語られた事実。

 

雪菜が続ける。

 

「カフェ翠屋と言いまして、21世紀初めから7代続けてきたんですが、ガミラスとの戦争で、私以外の家族は全員他界しましたので、一番上の姉と幼馴染みだった冴子さんの被保護者になったんです」

「‥‥‥‥」

「‥‥‥‥」

 

フェイト・ティアナともに、それ以上言葉を紡ぐ気力は失せていた。

 

“‥‥この子、まさか‥‥?”

 

顔立ちのみならず、パーソナル(?)デバイス持ちの魔力保持者という点が、高町なのはと雪菜の共通点で、雪菜がなのはの直系子孫だったとしても何らおかしくはない。

そして何より“翠屋”。開業時期が同時期で、店のロゴマークもほぼ同一。

この世界にも『翠屋』と『高町家』が存在したのも十分驚くに値する事だが、その高町家が文字どおり一家全滅に瀕している事実は、フェイトとティアナにとってあまりに衝撃的だった。

――と、

 

「どうした?二人とも」

 

嶋津と雪菜が覗き込むように2人を見ていた。

フェイトが慌てて取り繕う。

 

「す、すみません、ちょっと考え事をしていたもので」

「‥‥そうかい」

 

 

――年明け早々、フェイトとティアナはクライドと面会し、身柄引き取りと本局帰還のための調整を始める事になっている。

何しろ、時空管理局と地球防衛軍、2つの組織が絡む作業で、地球側は戦力の再建・再編と、暗黒星団帝国という新たな脅威にも備えなければならなくなったため、フェイト達の存在はハッキリ言って厄介以外の何物でもないのだ。

 

嶋津はその辺りの事情を聞いており、TF13各艦の整備が済み次第、これを率いてフェイト達の支援任務につくよう、土方から命じられていた。

 

(現状、そのために抽出できる戦力は我々しかないだろうしなぁ‥‥)

 

再建が振り出しに戻った地球防衛艦隊としては、TF13の巡洋艦4隻は決して小さくない。

一方、地球防衛軍で多少なりとも時空管理局とコネがあるのは、TF13と『ヤマト』のしかない。

しかし、『ヤマト』はスターシャとサーシャを乗せたままタイタン付近でアステロイドシップと化しており、本格的な整備はまだ手付かずだ。

クライド・ハラオウンを早々に厄介払い‥‥もとい、帰してしまいたい軍としては、早くTF13を出せるようにしたいのだろう。

それゆえか、TF13各艦は帰還早々ドック入りし、他の艦船に優先して修繕と一部アップデートが始まった。

 

――と、そこに雪菜が戻ってきた。

 

「艦長(嶋津)、真理亜さんから、そろそろ来てほしい、と‥‥」

「わかった‥‥じゃ、ぼちぼち行こうか」

「はい(×2)」

 

嶋津の号令で、一同は立ち上がった。







日本も韓国も金王国もガッタガタですね。
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