申し訳ありません
ボッチにとっての天敵である、体育と言う時間を乗り越え、昼休みとなった。
今日は雨が降っておらず、いつも通りのベストプレイスでの昼食だ。冬になると少々肌寒いし、夏になると暑くて熱中症になりそうになるが、今のような気温も丁度良い季節の時は時折吹く風も相まって絶好の食事場所となる。ここ人来ねえしな。何より教室のあのリア充共のバカ騒ぎを見なくていいのだ。これほど気分が良い事があるだろうか?いや、ない。
あれだな。暇な時って自分の心の声を反語にしてみたり脳内突っ込みしたりするよね。
「あれ?ヒッキー?なんでここに居んの?」
後ろから先日炎の女王三浦と熱いバトルを繰り広げていた由比ヶ浜が声をかけてきた。
なんでここにいるんだよ。お前無意識に人のトラウマを刺激してくるからせめて休憩時間中は会いたくなかったんだけど。
「いつもはここで飯食ってんだよ」
「なんで?教室で食べれば良くない?」
コイツには察すると言う事をできないのだろうか。
「いや、俺友達居ないし。単純に教室で一人で食ってると浮くからここで食ってんだよ」」
「あ、あー、なんかごめん」
謝られても逆に困るんだけどな。こいつは地雷に対して余りにも無警戒すぎる。
いかんいかん。この程度のことでちょっと傷ついてしまった。最近ちょっと人と話したせいでぼっちと言う自覚が薄れているのかもしれん。
「そういやなんでお前ここに居んの?」
重い空気をどうにかしようと話題を変えた。我ながらナイスフォローだな、俺。
「そう、それ。ゆきのんとお弁当食べてたんだけど、じゃんけんで負けて、罰ゲームしてんの」
なんで罰ゲーム中なのにそんなにうれしそうなんだよ。Mかよ。それに罰ゲームってなんだよ。俺と話すことか?また涙でちゃうだろうが。
「なんだよその罰ゲームって」
「ジュース買ってくるの。ゆきのんかわいいんだよ。最初は渋ってたのに怖いんだって言うと乗ってきて勝ったらちょっとガッツポーズしてたし」
なるほど。確かにあいつ妙に煽り耐性低い所があるからな。その場面は容易に想像できる。
そういえば、こいつは最近雪ノ下と飯を食っているようだが、三浦との一件はどうなったのだろうか。
「そういや、あの件、どうなった?」
「あの件?」
由比ヶ浜が首をかしげて聞き返す。このやろう。せっかく俺がぼかして聞いてんのに、はっきり言うとなんか気にしてるみたいで恥ずかしいじゃねえか。
「いや、三浦の件だよ。まあ、なに。一応俺は結構あの件に関わったし、その後のことが気になってな」
散々言葉につまりながらなんとか捻り出した。なんか顔が熱い。
「ああ、あれね。ちょっと話したら優美子も分かってくれたよ。優美子、別に悪い人じゃないんだよ。面倒見いいし、だから、私も友達になったし。あ、ちゃんと話せたの、ヒッキーのおかげだよ。本当にありがとう」
屈託の無い笑顔でそう言われる。
そんな顔を向けるのは本当にやめてほしい。危うく勘違いしてしまいそうだ。
何回同じ失敗繰り返す気だ?俺は。
「いや、俺はなにもしてねえよ。話そうと思って勇気だしたのはお前だろ?ならそれはお前の力だよ」
「いや、それでも。きっかけをくれたのはヒッキーだよ。素直に受け取ってよ」
それでも由比ヶ浜はお礼を言い続けた。
くそ、お礼なんて小町にパシられた時ぐらいしか言われねえからいざ言われると恥ずかしいぞ。
こいつがこう言う所鈍くて良かった。多分今顔真っ赤だぞ。
俺が何を言うか迷っていると、前のテニスコートから女子が出てきた。
「あ、さいちゃんだ。やっはろー」
「うん、やっはろー」
なんだ、知り合いか。こいつは交友関係が広いな。
しかし、このさいちゃんと言う女子。えらくかわいい。以前までの俺であれば速攻告白してフラれていることだろう。フラれる前提なのが我ながら悲しいことだが。
「比企谷くんと、由比ヶ浜さんはここで何を話していたの?仲いいんだね」
なぬ?俺の事も知っているのか。と言う事はクラスメイトか。
俺の名前を知ってるクラスメイトなんてほとんど居ないと思っていたが。こんなかわいい女子に知られているとはな。なんかちょっと嬉しいぞ。
しかし俺はその女子の名前を知らない。なんラノベのタイトルっぽいな。
「いや、別に何にも話してないし。て言うかぜんっぜん仲良くないからね。殺したいレベル」
由比ヶ浜が顔を赤くし、手を振りながら物凄い勢いで否定する。
いやそんなに否定しなくてもいいじゃねえか。死ぬぞ俺。
「だから軽々しく殺すとか言うなって言ったろ。ぶっ殺すぞ」
「あ、ごめん。いやそれヒッキーも殺すって言ってるじゃん!!」
ちっ。さすがにそこまで頭は悪くないか。
すると、その可愛い女子が微笑みながら言った。
「ふふっ。ホントに仲いいね。そう言えば比企谷くんってテニスうまいよね」
「え?そうなん?」
「うん。体育で見てるんだけど、すごくフォームがいいんだよ。もしかして小さい頃習ってたりしてた?」
ん?なんで俺が体育でテニス選択だと言う事を知っているのだろうか。
女子と男子は体育は別のはずだが
「いや、習ったことはないんだが。上手いか?」
「うん、上手いよ。あれで未経験者なんてすごいね」
その女子はまさに守りたい笑顔と言うべき笑顔で言って来た。
綾波の笑顔のような普段笑わないヤツの笑顔もグッと来るが、このさいちゃんとやらの花がぱっと咲くような笑顔も破壊力がある。
やべえ、これはやべえよ、さいちゃんとやらは。なんかもう早くも惚れてしまいそう。
「いやー照れるなあ。で、誰?」
後半部分は小声で言ったのだが、由比ヶ浜は空気を読まず言ってしまった。
「はあ?同じクラスじゃん信じらんない!!」
クソ、俺の気遣いを無駄にしやがって。クラスで俺の悪口が広がるだろ。
「えへへ、そうだよね。僕あまりクラスで目立たないから同じクラスの戸塚彩加です」
「いやいやいや。俺が女子と関わりないだけだから」
男子との関わりも無いけどな。
「僕、男なんだけどな…………そんなに弱そうに見える?」
何…………だと?そんな事あるわけない。だってこんなに女子らしいじゃないか。
由比ヶ浜に目を向けると、由比ヶ浜もうんうんと頷いている。マジなのか…………
俺が返答に詰まっていると意を決したように戸塚が言った。
「じゃあ、証拠、見せてもいいよ」
何!?その瞬間俺の中の悪魔が降りた。『おい、見せてもらえばいいじゃねえか』などとしきりに言う。
しかし、俺はそれを封じ込めた。
よく考えたら戸塚の目の涙が浮かんでるじゃないか。なんか罪悪感が凄いな。
「いや、いい。悪かったな。知らなかったといえ、いやな思いをさせちまったな」
「うん、別にいいよ。よく言われるし」
「いや、あんまり女子っぽいって言われるのも気分が良くないだろ。悪かった」
そう頭を下げると、戸塚は目を丸くし、言った。
「比企谷くんって優しいんだね。もっと怖い人かと思った」
それは目のせいか?怖い人だとおもわれていたとは。
ちょっと傷つくな。
「なんかヒッキー私の時より優しくない?」
なぜか由比ヶ浜が頬をふくらませて文句を言っている。
「お前みたいなリア充気取ってるやつは嫌いなんだよ。まず化粧薄くしろ。似合ってねえんだよ」
「どう言う意味だ!!」
由比ヶ浜が俺の胸をポカポカ叩いているのを見て戸塚は恨めしそうにして見ていた。
「そういや、よく俺の名前知ってたな」
「あ、うん。比企谷くん、教室でも目立ってるから」
「えー!!全然目だって無くない?むしろ居るか分かんないレベルじゃない?」
おい、さすがの俺でもそろそろ我慢の限界があるぞ。
お前の頭のお団子をぶち抜いてやろうか?
そんなこんなで話をしていると、昼休みの終わりを告げる予鈴がなった。
俺、飯食い終わってねえんだけど。
「戻ろっか」
由比ヶ浜がそう言って教室に戻ろうとし、戸塚もそれに続く。
俺はと言うと、一緒に帰るのは少し抵抗感があった。一緒に帰って、果たしていいのだろうか。
「ヒッキー、何してんの?」
由比ヶ浜が怪訝そうに尋ねる。戸塚もこちらを見ている。
俺は、二人の方に行きかけて、そしてやめた。
「悪い。トイレ行ってから帰るわ。先に帰っていいぞ」
「そっか。じゃあまた後でね」
「おう」
それだけ告げて、俺は二人とは逆の方向に行った。
後ろからは次の時間何だっけと言うような話し声が聞こえてくる。
はあ、なんでこんなに後悔するような気持ちが出てしまうのだろうか。
しっかりしろ、比企谷八幡。お前は孤高のぼっちのはずだろ。お前がクラスメイトと談笑しながら教室に戻るなんてありえないはずだ。これが正常。何も辛くない。そのはずだ。
そんな風に言い聞かせるのが、なんだかとっても空しかった。
さて、またしても体育の時間だ。
今日もいつも通り最終奥義壁打ちを使い、体育を乗り越えていく。
体育教師厚木も、俺がいつも体育で二人組を作れないでいたのを見ていたからか、もはや何も言ってこない。
物分かりの良い教師で助かる。そもそも体育教師はなぜ二人組を作らせたがるんだろうな。
長く教師をやっているならあぶれる者が出ると言う事も分かりそうなもんだが。
そもそも学校ってやつが友達と一緒に過ごす事が想定されていてボッチに優しくないんだよ。
そんな世の中の不条理さに対する苛立ちを壁にぶつけていると急に肩を叩かれた。
後ろを向くと、俺の頬に指が刺さった。
「あはっ、ひっかかった」
そう可愛く笑う戸塚が居た。
なんだこれ。この場にひぐらしのあのキャラクターが出たら間違いなくお持ち帰りしてしまうぞ。
「どうした?」
「今日、いつもペア組んでる子がお休みで、だから一緒にやらない?」
この破壊力のある声と上目遣い、なんと言うか最強すぎるな。
「ああ、まあ俺も一人だしな。断る理由はないが」
そうすると戸塚は安心したように息を吐き、『緊張した!』と小声で言った。いや俺が緊張するよ。
まさかの展開だな。俺が体育でまともなペアを持つ事になるとは。
前任者の材木座とは天と地ほどの差がある。比べるのすらおこがましい。あいつなんか汗臭いんだよな。
そんなことを思いながら戸塚と話しながら打っていると、なんだか凄く幸せな気持ちになる。
ペアが居るって言うのは良い事だなあ。
「ちょっと休憩しようか」
「おう、そうだな」
結構長くラリーを続けていたせいか、戸塚も息があがってきている。
あれか、戸塚は体力はある方じゃないのか。なんかそう言う所も女の子らしいな。俺たちはその辺のベンチに腰掛け、って近っ!!なんと戸塚は小指が入るか入らないかくらいの距離で座ってきた。
もしこれが材木座であれば間違いなく殴り飛ばしてるぞ。
しかしこの破壊力はやばいぞ。少し息が上がってるのも少しエロイ。なに興奮してんだ俺。ホモみたいじゃねえか。いや、戸塚は男ではなく戸塚と言う性別だからこれはホモと言うより別の「ねえ、比企谷くん」
「ん、おう、どうかしたか?」
あぶねえ、危うく聞き逃す所だった。戸塚が機嫌を損ねてしまう。
「比企谷くん、やっぱりテニスうまいね。経験者じゃないのに」
「まあ壁打ちはすげえしてたからな。もうテニスは極めたと言ってもいいかもしれん」
「それはテニスじゃないよ、スカッシュだよ」
戸塚が笑いながら言う。ああ心がピョンピョンする。
しかし、直後に深刻な顔となり、続けた。
「あのね、相談があるんだけどね。うちのテニスって弱小なんだ。弱いから、人数も集まらなくて、僕らも上手くないから、ほかの子達もモチベーションが上がらないみたいなんだ」
なるほど、よくあることなんだろうな。人数が少なければ頑張らなくても自動的にレギュラーだ。だから大して頑張って練習に励まずとも試合に出るだけで部活をしているような気分になるのだろう。
「でね、比企谷くんにテニス部に入ってほしいんだけど」
なに?何を言ってるんだ戸塚よ。テニス部ってあれでしょ?ウェイウェイやってて酒飲ませて新入生殺すようなあれでしょ。いやあれは大学のテニスサークルか。まあ高校も似たようなもんだろ。
俺がそんなキャラに見えるか?戸塚
「比企谷くんテニスうまいし。みんなの刺激になると思うんだけどなあ」
そんなつぶらな瞳で見つめられてもなあ。テニス部みたいな体育会系のノリは見てるだけで鳥肌立つしなあ
「悪い、俺もう他の部活に入ってるし、それは無理だ」
「そっかあ。それじゃあしょうがないね」
戸塚が残念そうに肩を落とす。いかん、こんなに落ち込ませるつもりはなかったのに。何かフォローを入れなければ
「まあ、俺の方でも、解決する方法を探してみるよ」
「ほんと?ありがとう。比企谷くんに相談してよかった」
うおお、笑顔がまぶしい。
「で、そう言うことなんだが、雪ノ下は何かいい意見はないか?」
「難しいわね。一人だけをうまくすると言うのなら、その人に合った練習メニューを組んで吐く血も無くなるぐらい練習をさせればいいだけの事だけれど、ことテニス部全体の話となると…………」
この女すっげえ怖いことサラリと言いのけやがった。
「俺がテニス部に入るのも非現実的だからな。いかにも青春みたいなことしてる奴がいたら無性に腹が立つし、むしろ練習の邪魔をしかねない」
「あら、自分の性格ぐらいは弁えているのね」
相変わらずこいつ嫌な女だなあ。しかし言い返したところで更なる暴言が飛んでくるだけなので俺は怒りを抑えた。
「なんとかテニス部が強くならんもんだろうか」
「確かに、あなたが入って全員の敵意をあなたに向けさせると言うのも一つの手かもしれないわね。まあ、それが部員の能力の向上につながる可能性は低いけれど」
「どういうことだ?」
「これは私の実体験だけれど、私が海外から帰ってきて転入した時、私はクラスのほとんどの男子を惚れさせてしまったの。女子達はみんな私の排除に躍起になったわ」
なんてどす黒い世界なんだ。女子ってみんなそうなの?小町が心配になってきたぞ。
「上靴隠したりノート捨てたりメールでの誹謗中傷、先生への事実無根の」
おいおい雪ノ下さんがダークサイドに落ちちゃったぞ。
「やめとけよ。気分が良くなる話じゃないし」
「あ…………そうね、ごめんなさい。人に聞かせる話ではないわね」
は?何言ってるんだこいつ。なんで俺のことなんだ。
「いや、俺じゃなくて、お前のことだよ。そんなことされて平気だったわけないだろ。辛かったことは忘れろ。忘れられなくても口には出すな。そして心の奥底に封じ込め。じゃないと辛いだけだぞ」
もしかして俺はものすごく恥ずかしいことを言ってるのではなかろうか。やっべ、顔が熱い。何か言えよ雪ノ下。普段あんなに俺を罵倒してるじゃねえか。さっさと罵倒しろ。
「それは、一種の逃げではないのかしら。辛かったことを忘れるなんて」
こいつはどうにも堅物すぎるな。逃げると言う言葉にやたらと嫌悪感を持ってる。
「こんなことわざがあるだろ?逃げるが勝ち。よく言ったもんだよな。まあ状況によっては逃げるのも悪くないと俺は思うけどな。人間辛いことをいちいち覚えてても心が持たねえって」
雪ノ下の方を見たが、あいつは下を向いていて、どんな表情をしているのか、分からなかった。
「そうね、それも一理あるかもしれない」
それっきり会話はぱたりと止まってしまった。
いやいやここで終わるとか気まずすぎるだろ。誰か、何とかしろ。
その時、俺の願いに応えるかのように扉が喧しく音を鳴らした。
「やっはろー」
ナイス由比ヶ浜今ほどお前の来訪がありがたかったことは無いぞ。
あいも変わらず悩みのなさそうな馬鹿面の後ろに深刻そうな顔をした天使がいた。
「あ、比企谷くん。ここでなにをしてるの?」
戸塚。やはり天使だな。嫁にしたい。いやまて、戸塚は戸塚と言う性別だから嫁じゃなくて、いやもういいかこの下り。
「ああ、今日言ってた部活ってのがここでな。お前こそなんで?」
「ふふん、それはね今日は依頼人を連れてきたあげたの」
由比ヶ浜があほっぽいどや顔で言った。なんか腹立つな。
「それは戸塚のことか?」
「うん、なんか悩んでる風だったからここを紹介したわけ」
「それで、なにか用かしら?戸塚君」
そう聞かれると、意を決したように戸塚は答えた
「あの、由比ヶ浜さんに聞いたんだけど、ここはテニスを強くしてくれるんだよね?」
「奉仕部はやり方は教えるけれど、それであなたのテニス能力が向上するとは限らないわ。うまくなるも、ならないも、あなた次第よ」
「そう、なんだ」
戸塚は悲しそうに目を伏せる。由比ヶ浜のせいで戸塚が落ち込んでしまった。これには全俺が怒ったぞ。
「でもさ、ヒッキーとゆきのんなら、なんとかできるんじゃないの?」
あ、言っちまったこいつ。その言葉は雪ノ下フィルターを介すると、『できないの?』と挑発したように捉えられるぞ。
「ふうん、あなたも言うようになったわね、由比ヶ浜さん。私を試すような発言をするなんて」
あー、言わんこっちゃない。変なスイッチが入っちまった。
「戸塚君、あなたの依頼を受けるわ」
「う、うん。ありがとう」
「けれど、一朝一夕でテニスの技術は向上するものではないわ。きつい練習をする覚悟はあるかしら」
「わかった。僕頑張るよ」
ん?待てよ?あいつさっき個人の能力を高めるには血を吐くほどの練習をすればいいとかなんとか言ってなかったか。戸塚は大丈夫なのだろうか。少し不安が残るな。
「それってもしかして俺も」
「当たり前でしょう。あなたに予定なんてないだろうし」
ですよねー。こうして俺達は戸塚のテニスの練習に付き合うこととなった。
覚えている方お久しぶりです。更新遅くなりました。
これからも更新は遅くなるとは思いますが、内容を忘れてしまったとい言う方も、よろしければ暇な時に少しずつでもお読み下さい。