明久side
「よし、宣戦布告は明久、お前が行け」
「断る。下位クラスからの宣戦布告って大抵酷い目に合うらしいじゃないか」
試召戦争で上位クラスが下位クラスに勝利しても何も得るものはない。むしろ時間を消費するので酷い目にあってしまうのだ。
「気にすんな。ボロ雑巾みたいになるだけだからな」
「だから嫌なんだよ!」
しかしここまで言って気づく。
そう、隣では天子がウズウズとしていたのだった
こいつまさか……
「コホン、そういうことなら私が行くわ」
やっぱりか……
なんでこいつは自ら死地に向かうんだよ!
「いや、比那名居はFクラスの大事な戦力だ。それに比べて明久は居なくても戦力が変わらないから大丈夫だ」
「私なら大丈夫ですよ。それに私より本気出した明久の方が強いですよ?」
「はんっ、そりゃあありえねえな」
雄二、さすがに酷くないかい?
まあ天子のフォローしてくれたことは一応は事実っちゃあ事実なんだけど……
「まあ天子が行くってことには僕も反対だよ。だから僕や天子以外から……」
「ははは、嫌だな明久、こんな重要な役目お前にしかやれないじゃないか」
「ははは、そんな大層な役目僕にはできないよ。そんなの代表の雄二が行きなよ」
そういいながらお互いの肩をつかみ合う。
こいつ……ッ!
「はあ、あんたらは何やってんのよ。宣戦布告くらい私が言ってくるわよ」
「「「あっ」」」
しかしそうこうしてるうちに島田さんが宣戦布告に逝ってしまう。
「えっと……いいの?あれ」
「まあ構わんだろ」
10分後、島田さんはボロボロになって戻ってきた
「ふう、疲れた……」
あれから僕たちは数教科テストを受けた。
と言っても僕は数重視のため全教科受けたんだけどね
そして今は昼休み、お弁当の時間である
「よし、明久、ムッツリーニ、秀吉、姫路、比那名居、あとは……島田、屋上で昼飯でも食いながらミーティングするぞ」
雄二がそう誘ってくるので僕は自分の弁当を取り出す。
「明久、私の分は?」
「ないに決まってるでしょ?それに天子は自分の分あるじゃないか」
「明久の作ったお弁当の方がおいしいのよ」
「はいはい、そりゃどーも」
そう言いながら僕たちが教室を出ようとしたら急に教室のドアが開く。
そしてそこには見知った人物がいた
「幽香?どうしたの?」
「明久、一緒にお昼でもどう?あとついでに天子も」
「ちょっと、私はついでなの!?」
「当たり前じゃないの」
そう言って幽香はクスクスと笑ってくる
付き合いが長いからわかるけどこれは冗談を言ってからかってる時の顔だな
「いやー、悪いんだけどこれから試召戦争のミーティングだから無理なんだよ」
「あら、それは残念ね」
「まあ、今度何かおごるから許してよ」
「もう、しょうがないわね……」
そう言うと幽香は納得してくれたようだ
余計な約束もしちゃった気がするが、まあいいだろ
「じゃあ私にもおごってね」
「いや、天子は関係ないでしょ?」
そう言って僕と天子は立ち去ろうとするが
「おい待て」
雄二に肩をつかまれて止められてしまう
「何?」
「それはこっちのセリフだ。そっちのってまさか」
「風見幽香よ。明久の幼なじみよ」
まあ幽香は有名だからね。
成績もいいし美人だしある方面ではとても有名だし
『『『『異端者を殺せえっ!!』』』』
そしてのんびりとお昼をとっていたクラスメイトたちは立ち上がってこちらに襲いかかろうとしてくる
「黙りなさいゴミ虫ども。踏むわよ?」
『『『『はい!お願いします!』』』』
しかし幽香がそう言うと一瞬にして土下座する。
なんて統率された動きなんだ……
「明久、こいつらキモいんだけど」
「あー、なんかごめんね?」
うん、とりあえず謝っておこう
いや、僕は悪くないんだけどね?
「それよりも早く行こうよ。時間なくなっちゃうよ。じゃあね、幽香」
なんかめんどくさくなってきたので僕は幽香に別れを告げると、天子とともに屋上へと向かって走った。
「ふう、今日は晴れていてよかったわね」
「そうだね〜」
今日は晴れているので外で食べるのに持ってこいだ
「じゃあ早速昼飯にしようぜ」
そう雄二が言うと全員が座って弁当を広げる
「吉井、そのお弁当って誰に作ってもらったの?」
「そうですね、私もすごく気になります」
そう言って姫路さんと島田さんは僕の弁当を見るなりそう言ってくる。
一応自分で作ったんだけど、隠すことじゃないし話しとくか
「一応自分で作ったんだけどね」
「「嘘ね(嘘ですね)」」
しかしすぐさま姫路さんと島田さんは否定する。
「嘘じゃないよ。一応僕だって料理くらいできるからね?」
「そうですね。確かに明久の料理の腕前は並みの人物じゃ太刀打ちできませんもんね」
そう天子がフォローしてくれる。
だけどちょっと言い過ぎじゃないだろうか?
「おい明久、唐揚げもらうぞ」
「あ、雄二貴様!!」
しかし関係ない話をしてると雄二に唐揚げを取られてしまう。
「……ミートボールもらい」
「ではシュウマイいただくぞい」
「じゃあ私も玉子焼きもらうわね」
「あ、じゃあウチもシュウマイもらうわね」
「では私も玉子焼きを……」
「え!?ムッツリーニに秀吉!?それに天子に島田さんに姫路さんまで!?」
そう言ってみんなにおかずを取られてしまう。
合計で三分の一は取られてるんだけど……
「へえ、本当にうまいな」
「……美味」
「ふむ、確かにうまいのう」
「うん、美味しいわね」
「「(ズーン)」」
そして雄二、ムッツリーニ、秀吉、天子が感想を言い、なぜか姫路さんと島田さんがうなだれてる。
「えっと……お口に合わなかった?」
「……ちがうんです。美味しいんです、美味しいんですけど……」
「美味しいからこそ……」
「あー、明久の料理食べた女子って大抵ああなるのよね……。私も幽香も通った道よ」
そう言えばなぜか幽香も天子も僕の料理を食べると大抵ああなるっけ……
「てかみんなのおかずもちょうだいよ!僕のだけとるのってズルくない!?」
「ああそうだな、ほれ」
← IN レタスの切れ端
「雄二……等価交換って知ってる?」
「何言ってるんだ。ちゃんと一対一じゃないか」
「どこがだ!!数は同じでも質が全然違うじゃないか!!」
ちくしょう……こうなったら無理やり……
「落ち着かんかお主らは……、ほれこれでいいじゃろ」
そう言って秀吉は雄二の生姜焼きと自分のエビフライを入れてくれる。
「あっ、じゃあ私もこれあげるわ」
そう言って天子はミニハンバーグを入れてくれる。
「ありがとね、秀吉に天子」
「構わんぞ」
「いいわよ」
うん、これはなかなかうまいな
「……吉井君、勝負です」
「へ?どうしたの姫路さん?」
しかしいきなり姫路さんが何か言ってくる
「明日、私の手作りお弁当を持ってくるので食べ比べてください。私も負けてられないので」
「え?まあいいけど……」
そうしてなぜか姫路さんとの弁当対決が決定する。
どうしてだ……?
「それよりも雄二よ。気になっておるのじゃが何故Dクラスなんじゃ?段階を踏むならEクラス、勝負に出るならAクラスじゃろ?」
そう秀吉が肝心のDクラス戦について切り出してくる。
そういえばミーティングだったな……
「そういえばそうですよね」
「……きっと考えがある」
「まあな。理由はいろいろあるんだが、Eクラスを攻めない理由は簡単だ。戦うまでもない相手だからだ」
「しかし相手はこちらより格上じゃぞ?」
「それは振り分け試験の時点での話だ。だが実際は違う。今周りにいる面子はどんな奴らだ?」
雄二がこちらを見て言ってくる。
そろそろ話に参加しろってことか……
しょうがないか、ええっと……
「んー……帰国子女1人に優等生1人、女みたいな男が1人にムッツリと不良が1人ずつ、あとは幼馴染が1人いるね」
「ま、明久の説明では分からないだろうから言うと、姫路に問題のない今、正面からやったところでEクラスには勝てる。Aクラスが目的である以上はEクラスと戦っても無意味だからな」
まあ実際僕の本気ならDクラスくらいは1人で殲滅できるだろうしね……
この点数では無理だけど
「だけどDクラスとはギリギリってところだから、みんなを召喚獣の操作に慣れさせるために敢えてDクラスを攻めるってことだよね?」
「そうだ。それ以外にも初陣だから派手にいきたいってこともあるしな」
「ですが坂本君、肝心のDクラスには勝てるんですか?私も姫路さんも明久もほとんど点数がありませんよ?」
「Dクラスに勝てるかだと?愚問だな。俺たちにとってDクラスなど通過点でしかない」
そう天子の質問に答えると雄二は周りを見渡して口を開く。
「いいか、俺たちのクラスは……最強だ!」
そう雄二はすごいドヤ顔で言った。