平日は更新が遅くなります。
さて、今回はリサとシャーロック視点。
それでは、どうぞ!
〈リサside〉
リサがイ・ウーにやってきてから、もうかなりの時が経ちました。
もともと、私がイ・ウーにやってきたのは、私の意志ではありませんでした。
私の一族は、「勇者」と呼ばれる、強い方に仕えることで、代わりにその方に守ってもらい、寵愛を受け、子孫を残してきました。リサの母も、祖母も、曾祖母も、そうやって一族の血をつなげてきました。
しかし、今の時代、勇者と呼べるほどの人はほとんどいません。私がイ・ウーにいるのも、私の勇者様になってくれる人を探すためでした。
結果として、リサの勇者様は見つかりませんでした。勇者様にふさわしい強さを持った方は多くいましたが、犯罪者が多いイ・ウーでは、身も心も勇者にふさわしい方はいませんでした。
それに、リサはイ・ウーでは役立たずと呼ばれていました。
リサは会計などの事務作業や、家事全般が得意です。イ・ウーでも、そのような仕事を中心に働いています。でも、戦うことはおろか、傷つくことも嫌いなリサは、血の気の多いイ・ウーメンバーからは、邪魔者扱いを受けていました。
特に、イ・ウーのNo.2であるブラド様からは、会うたびに酷い仕打ちを受けています。ブラド様は、私が怯えている様子を見るのが好きなようで、いつも私を脅してきます。リサはそのたびに、恐怖し、体を震わして、ただ謝り続けるしかできません。その様子を見て、ブラド様は笑いながらリサの前を去っていくのです。
聞いた話だと、ブラド様とその娘のヒルダ様は、ある少女に日常的に暴行を加えているらしいです。でも、リサは詳しく知ろうとは思いません。下手にかかわって、リサが暴力を振るわれるのが怖いからです。
リサには力があります。ブラド様にも負けないぐらい強い力が。でも、リサはその力が嫌いです。傷つくことが嫌いなリサは、傷つく可能性があるその力がきらいです。
だから、使わない。
どんなに、ひどい目にあってもその力だけは使いたくない。
だからリサは、いつか、リサの勇者様がリサを助けてくれることを、夢見ていました。ですが、いつまでたってもリサの勇者様は、現れませんでした。
もしかしたら、世界のどこにもリサの勇者様はいないのではないか。そう考えて、リサは怖くなりました。そしてリサは、イ・ウーのリーダーである、シャーロック様に相談することにしました。
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シャーロック様は、快くリサのお願いを聞いてくださいました。シャーロック様が、
しばらくして、シャーロック様は少し口元を緩めたかと思ったら、リサに「少し、散歩に行ってくるよ」と言って、どこかに行こうとしました。まだ、結果を聞いていないリサは、リサにしては珍しく少し声を大きくして、シャーロック様に結果を尋ねました。すると、シャーロック様は、こう答えてくれました。
「僕が、今から行く散歩で出会う少年・・・、彼が君の勇者になる人物だよ」
その時、リサは頭が真っ白になってしまいました。少しずつ頭が落ち着いてくると、先ほどのシャーロック様の言葉の意味に、再び驚愕しました。
リサが、ずっと待ち焦がれていた勇者様。でも、まったく現れなかった勇者様。その勇者様に、今日、シャーロック様はお会いになるらしい。
リサが気づいたときには、シャーロック様すでに、どこかに行ってしまわれていました。リサは、シャーロック様が帰ってくるのを、ただ待っていることしかできませんでした。
シャーロック様は「出会う」としか言っていませんでした。「仲間になる」とは言っていませんでした。なので、シャーロック様が、その少年を連れて帰ってきてくれるのを、リサは祈ることしかできませんでした。
そして、シャーロック様が帰ってきたとき、シャーロック様は一人ではありませんでした。
シャーロック様の隣を歩く少年。黒い髪に黒い瞳、肌の色や顔つきからアジア系の人物。顔は、比較的整っており、体つきは中肉中背、不必要な筋肉や脂肪はすべて取り払ったようなバランスの良い体系。そして何より、シャーロック様が隣にいるのにかすむことのない、強者のオーラ。
彼を見たとき、リサはすべてを理解しました。リサは、彼に仕えるために、彼と生きていくために生まれてきたのだと。
リサは、気がつけば彼の前に立って、その手を取りながら、呆然とする彼に向かって言っていました。
「あなたがリサの勇者様なのですね・・・!」
これがリサと、生涯仕えることになる勇者様-----柊 亮太様との、運命の出会いでした。
〈リサside END〉
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〈シャーロックside〉
僕は目の前に立つ少年-----柊 亮太君を、興味深く観察していた。
きっかけは、イ・ウーのメンバーであるリサ君の相談だった。
彼女は、自分の勇者になる人物を、
結果、僕はこの後、リサ君の勇者となる人物に出会うことになることが分かった。
しかし、そこまでだった。
出会うことはわかったが、その後どんな会話をするのか、イ・ウーのメンバーになるのか、会った後のことがまったく推理できなかった。
こんなことは、ここ数十年間なかったことだ。僕は、その少年に強い興味を持った。
そして、彼を実際に目の前にして、その異質さに内心、驚愕を隠せない。
僕の
前者はあり得ない。もし本当に
となると後者なのだが、そうなると彼の直感力は僕と同等かそれ以上だ。僕ですら、直感で考えた結果を頭脳で考えて、初めて
前者なのか後者なのか、はたまた僕ですら思いつかない要因なのか。それでも、ただ一つ確かなことがある。
僕は今、数十年ぶりにとんでもない「未知」に出会ったということだけだ。
気持ちが昂り、遠い過去を思いだす。まだ僕が若かったころ。大怪盗、アルセーヌ・リュパンとの死闘の数々、ワトソン君と事件解決に奔走した日々。
もうずっと昔に無くしてしまったと思っていた、未知へと挑戦する探偵としての熱い想い。その想いを、目の前の少年から感じたのだ。
僕はもう長くない。死に場所も何もかも決めた。それなのに、僕は目の前の彼を理解したい、超えたい。そんな想いがあふれてきて止まらない。
きっと彼は、リュパン以来の、僕の生涯最後のライバルになるにふさわしい人物だと、僕は彼を評価した。
リサ君には悪いが、彼をイ・ウーに勧誘したとき、断って欲しかった。そうすれば、僕と彼は戦うことになる。その戦いはきっと、ものすごい死闘になる。それが楽しみだった。僕は、年甲斐もなくそんなことを思っていた。だから、彼が勧誘を受けたとき、少しがっかりしたのは内緒だ。
まあ、いいだろう。まだ、僕の寿命まで数年の猶予がある。
それに、僕は探偵だ。単純に戦うのではなく、探偵らしく頭で勝負してみるのもいいだろう。
やれやれ、血の気が多いイ・ウーメンバーに感化されすぎたかな?そんなことを考えながら、僕は隣で呆然とイ・ウーの本拠地である原子力潜水艦を見る彼を見る。
-----さて、君は僕に一体どんな未来を見せてくれるんだい、柊 亮太君?
この日僕は、忘れることができない、運命の出会いを果たしたのだった。
〈シャーロックside END〉
口調ってこんな感じでいいのだろうか・・・?
腰が痛くてつらい・・・(切実)