ここは日本のホテルの1ルーム、明日は依頼主ギャスパーと出会うこととなっている
「恐ろしい程呆気なかったけど本当にこれで終わったのか...?」
ゼロは初めてくる日本の地で呟いた
「ふふっゼロは心配性ね」
すっかり馴染んだようで気楽そうな声を出すヴァレリーにアーシアも賛同しているようで頷いている
なんだか本当に姉妹みたいだな〜とか思っていた
「そういえばゼロの神器ってどんなの?」
気になったのかヴァレリーが尋ねる
「さぁな、俺本人もわからんが『神滅具』なんて大層なもんでないことは確かだろうな」
そうからかうように言ったが少し表情を暗くして呟いた
「命の理に干渉することができる神器か...」
ゼロ自身の神器がやったとわかっているのは俺を成長させたことだけだ、他二人の特殊な神器とは違う
もっともゼロはアーシアと同じものが手にあるのだが
「あれ?そういえばゼロさんって今神器二つ持っていることになっているんですかね」
アーシアが気になったことを言葉にする
「俺はてっきりアーシアの神器が割れて付いてる一対のもんかと思ってたが。そもそも二種類も持てるのか」
「どうなんでしょうか...不思議です。あの時はゼロさんが家族になろうといってくれた時でしたね」
あの時のことはあまり掘り返さないでくれ恥ずかしいからとゼロはちょっと顔を赤らめて文句を言った
そんな様子をみてヴァレリーは羨ましいなぁと感じていた
(私にもあんな風に心を許せる家族が...いえ、ギャスパーと明日会うじゃない)
そう思ってヴァレリーは明日を楽しみにした
「こんにちは、私はリアス・グレモリー。ギャスパーから依頼を受けた人達かしら」
ゼロ達が集合場所に行くと紅髪の女性とダンボールがいた
「すまん、それで依頼主はどこだ?正直な話あまり長居したくないんだが」
もとから依頼をされた理由は吸血鬼と悪魔の不仲だ、あまり長時間会うのは好ましくなかった
「ギャスパーでておいで〜」
緩い雰囲気でヴァレリーがギャスパーを呼ぶとダンボールが突然開いた
「ヴァ、ヴァレリー!」
幼い少女のような顔をした悪魔が飛び出してきた
「おかしい...俺は男から依頼を受けたはずなのに...」
俺が一人呟くとヴァレリーが教えてくれる
「ギャスパーは女の子みたいでかわいいでしょ?だからよく女装させて遊んでいたの」
「でも本当に女の子みたいですね...可愛らしくて羨ましいです」
アーシアがそんなことを言う
「ふふっあなたも可愛いよ〜」
ヴァレリーはそのままアーシアを抱きしめる、その光景をみてダンボールから出てきた悪魔が不機嫌そうにしていた
「それで?俺たちは完全に置いてけぼりなんだが感動の再会はしなくていいのか」
隣にいる居場所がないと言う顔をしたリアス・グレモリーを見て呟く
ちなみにゼロとアーシアはフードを被っているため周りからはどんな顔をしているかわからない
「あ、あのヴァレリーを助けてくれてありがとうございます」
まず先にゼロにお礼を言いに来た
「ん?ああ気にすんな。仕事しては楽勝だったし何よりヴァレリーが綺麗だったからより気分良く仕事ができた」
さっきの周りを可愛いという発言にゼロは違和感を覚えていた、自分に対して劣等感があるんじゃないかと
そのフォローのつもりだったのだが
「へ?」
ヴァレリーの驚愕と静観していたリアスの動揺、アーシアの静止、そして
「ヴァレリーのことどう思ってるんですか」
詰め寄るギャスパーの行動が理解出来ず慌てるゼロ
「今そんな質問じゃな」
「いいから答えてください!」
これが姉を慕う弟か、、と自身にはない家族の形に感動を覚えつつ答える
「そうだな〜大切な(俺やアーシアと似たような境遇の)存在かな」
こうして誤解は更に酷くなって行く
「何故こうなった...」
ゼロは異空間で一人呟く
「やっと理解したわあなた相当話すのが下手なのね」
知り合ったばかりの悪魔に笑われてゼロは凹む
「それでどこからどう話が広がってギャスパーと決闘して勝てばヴァレリーを娶るなんて話になったんだ」
弁解しようとしてもアーシアもヴァレリーも途中からフォローしなくなってしまいゼロは混乱していた
「そこは自分の胸に手を当てて考えなさい」
ルールの説明がされる、要するにここは悪魔のやるレーティングゲームのシステムを使ってあるため死ぬ心配はまずないとか、ダウンしたら負けとのこと
「負けるのはイヤだから勝つけど終わったらまずヴァレリーに弁解しないとな」
唐突に誤解は解けたとはいえ自分を誘拐した人間と結婚するなんて話になったのは嫌だろう
「さて、ダンボール悪魔はどこだーっと」
軽い気持ちで走って探すけど見つからない
考えを整理するため立ち止まっていると後ろから強い殺気を感じた
「くっ」
ギリギリのところで魔法を回避したゼロはギャスパーと相対する
ーギャスパーsideー
ゔぁ、ヴァレリーにあんな熱烈な愛の告白をするなんて...
ヴァレリーを助けてくれたことには感謝してるけど指に結婚指輪なんてつけてるのになんて男なんだ、こんな奴にヴァレリーは渡さないぞ
...ヴァレリーの方はどう思ってるんだろ
あの時は僕に余裕がなかったから見てなかったけどもしかしてまんざらでもないのかな...
とりあえず今はこの聖戦に集中しよう、気づかれないように闇討ちをしかけてやる...僕がヴァレリーを守るんだ
ーギャスパーside outー
「マズイな...」
ゼロは先程から防戦一方だった、魔力弾を回避したり弾いたりはしているが攻撃はできていない
(そもそも悪魔に素手ってどうよ...今まではなんとかなったがこれは)
こんな時は攻撃用の神器があって欲しかったと心で思いつつ隙を見て接近する
「まず一発!」
ゼロの蹴りがギャスパーに当たるその瞬間、世界が止まった
『Rewrite』
ようにゼロは感じたが違和感を感じたのは一瞬で攻撃はクリーンヒットする
「僕の神器の効果きちんと発動したのに効いてないなんて...」
動揺しているギャスパーに接近してラッシュをかける
そして
「あっぶなかったぁぁぁ」
ゼロは怪我はしていないものの体力をゴッソリと持って行かれる感覚に戦慄していた
「あの違和感の後ごっそり体力持ってかれたから焦ったぞ...」
疲労感が取れず戻って来てからも座り込む
「お疲れ様です」
「お、サンキュー」
ゼロはアーシアが差し出したスポーツドリンクを飲み目を逸らしているヴァレリーの方を向く
「あーなんだ、今のは負けたくなかったから戦っただけだからな」
ゼロが言うとヴァレリーの白い肌は横から見てわかる程赤くなった
「あのね、、あなたさっきからわざとやってるの?」
リアスから指摘されて疑問符を浮かべるゼロにリアスが告げる
「その言い方だとヴァレリーさんとどうしても結婚したかったから戦った、と言う意味に取れるのよ...」
少し呆れ混じりに言われて気づく
そんななかアーシアは一人くすくす笑い小声でらしいですねと言っていた
「そ、そう言う意味じゃな...まぁヴァレリー俺たちのことも家族と思ってくれ。ギャスパーだけじゃなくってさ」
ゼロは笑顔で自然と右手を前に出す
ヴァレリーも落ち着いたか笑いながら
「ふふふ、あなたと一緒にいるのは退屈しなさそう」
手を握り返した
ー ヴァレリーside ー
これから私の家族はギャスパー、アーシアそしてゼロ...
ギャスパーは今さっきの戦いでやられて気絶しちゃったけど私の知らない間に男の子になってたんだね
アーシアはとっても優しい女の子、お話ししていて楽しい
ゼロは...時々恥ずかしいことを言うけど自分で気づかない不思議な男の子
私は自由になってもギャスパーとは自由に会えないから結局一人になると思ってた、けどそんな私と一緒にいると言った2人がいた
これからも一緒に長く過ごしたい
『Rewrite』
あら?何の音かしら
「ヴァ、ヴァレリー聖杯出ちゃってるよ!?」
いつの間に起きたのかギャスパーが驚きながら声をかける
二つの聖杯は私たちの目の前で粉々に砕け散り私とゼロの首元に集まり二つはペンダントとなった、先には小さな聖杯が付いている、ちょっと可愛らしい
「これってもしかして...」
アーシアが小さく言った言葉
それを肯定するかのように正面にいたゼロも言葉を紡いだ
「またかよ」
おそらくこれがアーシアとの時に起きた神器の変化なのね
「と、とにかく二人はいつまで手を握ってるんですか!」
目の前でこんなことあったのに私が手を握ってるのがイヤなんてお姉ちゃん子なんだから、ふふ
プロローグ編はここまでです、次回は人物紹介します
主人公の能力はコピーじゃないです、うまく伝わらなかったらごめんなさい
起動回数は
生まれた時、指輪、ギャスパー、聖杯
おかしなとことかあると教えてくれるとすごく助かります