最近スランプぎみで、今回のように投稿日時が遅くなると思います。
では、どうぞ!
皆が帰ってくるまで玉藻のことについて聞いていた。
「へー。最初は玉藻も弱かったんだな」
「当たり前だ。最初から強い力を持つ妖怪なんてそれこそ鬼ぐらいのものだぞ。それ以外に存在しないことは無いのだろうが、少なくとも私は会ったことがないな」
じゃあ、ぬえは例外なんだな。鬼はもともと強い者。三つの国を滅ぼした九尾が言っているんだからそうなんだろうな。
……あれ?俺の周り魔境と化してね?
鬼でもないのに強い力を持つ封獣ぬえ。
鬼と仙人である茨木華扇。
蓬莱の薬を飲み不老不死と成った藤原の妹紅。
そして
更には、今目の前にいる九尾の玉藻。
スゲェ魔境と化していた件について。俺が一番おかしいんですけどね。
まあ、そんな事はどうでもいい(どうでもいいことは無いが)。
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玉藻と話し込んでいるとすでに日が傾き夕暮れとなっていた。
「そろそろ、帰ってくるな」
「一緒にすんでいると言うやつか」
『ただいまー。おや?彰人さんがすでに帰ってきているようですね』
『本当だ。今日は早く仕事が終ったんですかね?』
『じゃない?それより早く入ってよ』
『ご、ごめんなさい!』
三人の声が聞こえた。どうやら帰ってきたようだ。
そして、居間へと華扇が入ってくるが、入り口のところで停止してしまった。
そして、玉藻を指差し―――
「彰人さんが女を連れ込んでるーー!!」
それに応答しのは華扇を押しのけ入ってきたぬえだった。
「わりといつもの事じゃないじゃない?私と妹紅だってそんなもんだったし?今更過ぎるでしょ。それに妖怪じゃない。頭と腰の耳と尻尾でも分かるし、妖力だって感じ取れるじゃない」
その的確で辛辣なツッコミに華扇は放心してしまった。
その隙間を縫うように妹紅が入ってくる。玉藻を見た妹紅の目はキラキラと輝いている。
「ん?どうした?私の顔になにか付いてるのか?」
「いや、あの……その」
妹紅は体の前で手をもじもじとし始めた。
「彰人……私はどうすればいいのだろうか?」
そこで俺に振られても……まあ、助け舟くらいは出すけどさ。
「どうかしたのか妹紅?」
「いや、その……そのぉ」
本当にどうしてしまったのだろうか?
妹紅をよくよく観察してみると、視線がちらちらと玉藻の腰辺りに……なるほど。確かにあれは魅力的だもんな。
どうやら、玉藻も分かったらしく背中を此方に向け尻尾を触りやすくした。
「ほら、触ってもいいぞ」
その言葉を聞いた妹紅はパァと表情を明るくし、ゆっくりと玉藻に近づいていき、ゆっくりと黄金色の尻尾に触れた。
「ふぁ……」
そのまま尻尾を掴み離れなくなってしまった。
玉藻は気にしていないようで、此方に向き直り平然とし話し始めた。
「それにしてもなんだこの家は……大妖怪が二体……色々おかしいぞ」
「お前もその一員だってことを忘れるなよ」
「一員ってことはこの方も一緒に住むのですか?」
おおぅ……いつの間に戻ってきてたんだ華扇。
「そう言う事になるな。自己紹介よろしく」
玉藻は自己紹介をする為に一度妹紅を引き剥がした。
「ああ……」
「後で触らせてやるから我慢しておくれ。それで、私は九尾だ一応人間たちからは
「玉藻の前……と言うとこの前都を滅ぼした、あの九尾?」
「……私とて……好きで、滅ぼしたのではないのだがな……まあ、そう、なるのだろうな……」
玉藻の表情はとても苦い物で、自分を攻めているようだった。
そんな玉藻を慰めるでもなくぬえが続けた。
「まあ、なにがあったかは知らないけど私たちはわりと似た者同士なのかもね」
その発言に苛立ちを覚えたのか、玉藻が殺気を出しぬえに聞き返した。
「どういう意味だ……」
「どうもこうも、似た者同士ってだけじゃない」
答えになっていないぬえに更に苛立ちを覚えたのか玉藻は立ち上がりぬえの襟首を掴んだ。
「貴様に……貴様になにが分かる!!愛し合っていたのに妖怪とばれただけで捨てられた私の気持ちがッ!!その、国を滅ぼしたと濡れ衣を被せられ迫害された私の気持ちがッ!!貴様に!分かるのかッ!!」
顔は涙でグシャグシャになり襟首を掴む両手からは力を入れすぎて血が流れていく。
その様子を俺たちは見守るしか出来なかった。
ぬえは、涼しい顔をし玉藻の襟首を掴み顔を一気に近づけた。さすがに華扇たちが止めに入ろうとしたがそれを静止させる。
昔の事を少し思い出した……俺が、壊れていると自覚を出来るようになったあの事を。
『お前にはわからないだろうな。なぜなら、お前はイカレちまってるんだから。いつか、元に戻るといいな。案外一週回れば元に戻ったりな』
同じ境遇でも、アイツは諦める事をしなかった。もう、名前も思い出せなくなってしまった俺の親友。
こう考えると、本当にマトモになったものだ。罪悪感こそ生まれないものの悪い事をしているという自覚は持てる様になったからな。
昔の事に浸るのもいい加減にしておこう。今は目の前の事だ。
「分かるわけないでしょ。私は貴女じゃないんだから。それとも、貴女には私の孤独が分かるの?一千年以上一匹で、仲良くなれた動物も私より先に死んでしまう。人間と話をしようとしただけで化け物だと言われて、殺されかけた私の気持ちが。分からないでしょ?貴女は裏切られた無いだけマシとでも思っているかもしれないけどさ。大体ねその考えが間違っているのよ。
例えばだけど、なんの関係も持たない存在が死んだとして、貴女は悲しめる?泣く事ができるのかしら?私は出来ないけどね。でも、その事で涙を流す事が出来るやつだっているのよ。
誰一人として同じ感情を持つ存在なんていないの。それを……私の気持ちを分かるのかだって?ふざけるのも大概にして欲しいわね」
冷静に静かに諭すように話してはいるものの、相当イラついているようだ。
玉藻の手から力が抜ける。
「なら、私は……どうすれば……どうすればよかったんだ!!」
「そんなの知らないわよ。私には関係ない。ただ、私は彰人に助けられたけどね妹紅だってそうだし。華扇もそうじゃないの?」
妹紅は大きく頷き、華扇は苦笑いを浮かべた。まあ、華扇は……ねぇ?
ぬえは玉藻から手を離した。
「分かった?貴女と私は、私たちは似た者同士なの。だから、貴女の辛さも分かる」
「……矛盾しているな」
「世の中そんなものよ」
「そうだな。すまなかったな。いきなりどなりつけたりして」
「本当よ。まだ、耳が痛いわ」
「ふふふ。それはすまなかったな。名前は?」
「まったくよ。封獣ぬえよ玉藻」
「そうか。よろしく頼むぬえ」
二人は笑い握手を交わした。
玉藻はスッキリした顔をしている。ぬえはやれやれといった表情だ。
「まったく……ハラハラしたぞ二人とも。私は茨木華扇と申します。好きなように呼んでいただいて構いませんよ。よろしくお願いしますね玉藻さん」
「私は藤原妹紅と言います。妹紅って呼んでください。一応種族は人間と不老不死、正確には蓬莱人です。よろしくお願いします玉藻さん!」
「ああ。よろしく頼む。華扇に妹紅。それと、気になるこがあるのだが……」
「私の種族についてですよね?正直私も全部把握しているわけではないのですが……まあ、老いることも死ぬこともありません。あと、霊力の量が多いです」
「ついでに私の種族についても教えておきましょうか。私は鬼と仙人をしております。まあ、修行の身ですがね」
二人の種族を聞いた玉藻が口を大きく開けたまま動かなくなってしまった。
「玉藻。安心しなさい。一番おかしいのは貴女の目の前にいる男だから」
ギギギッと玉藻の顔が俺の方に向く。
「えっと、これでも二十五、六億年生きている、最年長者で、一番の実力者でもある」
「私達が束になっても勝てるか怪しいですね。現に私とぬえが負けたことがありますし……それで手加減ありでしたし」
「……人間が……鬼に勝った?手加減ありで?それも、数的にも不利な状況で?」
「まあ、能力が能力だしな。あれをガチで使うと勝てる奴なんて存在を消す能力を持つような奴以外じゃないと勝てないとおもう」
「いったいどんな能力なのだ……」
「変化を操る能力、み・ちを操る能力、術を操る能力の三つだ」
「意味が分からない」
まあ、そうだよな。昔の話もしながら能力の説明をするかな。
~少年説明中~
話を聞き終わった玉藻はこう言った。
「一周回って冷静になった」
と。
「まさか、彰人が本当に強くて、昔に会っていたあの男だったとは。これは運命なのかもな」
「う、ううう運命!?な、何を言っているのですか貴女は!?ちょっとそこに座りなさい!!」
華扇が説教です!!と立ち上がったので、それをなだめる。
「まあまあ、少し落ち着け。話が進まない」
「そうだぞ華扇。襲ったわけでも無いのだからそうカッカするな」
「……そうですね」
華扇はしぶしぶと言った感じで座った。
「で、話を戻すけど。覚えてるのか?」
「ああ。私のあの姿を見て逃げ出さない人間は初めてだったからな。ただ、さっきまではこの魔境のことで完全に忘れていたがな」
「お前の昔の話もそこに行き着く前にみんな帰ってきたからな。しょうがないと言えばしょうがないか」
外を見ると日は完全に沈んでいた。
「そろそろ晩御飯にするか」
晩御飯の準備をするために立ち上がろうとすると玉藻から静止の声が掛かる。
「まってくれ」
「どうした?」
「いやなに。私は助けられた身だ。晩御飯の準備くらい私にさせて欲しい。ダメ、だろうか?」
「全然構わないぞ。食材は有るものを使ってくれ」
そう、答えると玉藻はクスッと笑った。
「そう言うと思ってはいたが、少しは疑うことを覚えたほうが良いぞ?彰人」
「玉藻はそんな事をするのか?」
「するとおもうか?」
玉藻はそう言って台所のほうに向かっていった。
その日の料理はとても美味しかったとだけ記述しておこう。上手すぎて心が折れたんや……
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そして、次の日。
俺は美味しそうな匂いに釣られて目を覚ました。
居間にいくとそこには日本人の理想といえる朝ごはんの姿が。
綺麗に炊かれ湯気を上げている白いご飯、ほうれん草のお浸し、お味噌汁、鮭の切り身。
その光景に目を奪われていると、タオルで手を拭きながら玉藻が居間へと入ってきた。
「これ、お前が作ったのか?」
「ん?そうだが?」
俺がここまで驚いている理由としては、俺を含め皆朝ごはんは雑に作ったものしか付くらなかったからだ。魚を一匹ずつなのが一番多いきがする。
その匂いに惹かれたのかぬえが起きてきた。それに続き妹紅、華扇と起きてきた。三人とも目を丸くし机の前に広がる光景を見ていた。
「み、皆してどうした……なにか不味いことでもしてしまったのか?」
ワケが分からずにオロオロしている玉藻に説明をする。説明をし終わるときの玉藻の目には呆れの感情が見えていた。
玉藻が大きくため息を付く。
「はぁー……。まったく、知っていると思うが朝食は大切な物だぞ?」
「面倒くさくて……」
「はぁー……。分かった。これからは私が食事を用意しよう。家事の方も任せてくれ」
「良いのか?」
「どうせすることも無く暇になるだろうからな。それくらい構わないよ」
「なら、よろしく頼む。っと、そろそろ食べるか。早くしないと冷めちまう」
皆、自分の定位置に座り手を合わせる。
「それじゃあ」
『『いただきます』』
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『『ごちそうさまでした』』
朝ごはんを食べ終わり、食器を流しに持っていき家をでた。
村に着くと人だかりが出来ている。一体何事だろうかと近づいてみると一人の男に声を掛けられた。
『あ!彰人様!』
様と呼ばれているのは気にしないで頂きたい。妖怪を追っ払っていたら自然とこうなったのだ。
「どうかしたのか?」
『それが……とにかく見てやってください!!』
野次馬を掻き分け前へとでる。そこには二人の男の死体があった。服装から察するに陰陽師だろう。
一人は左の上半身が抉られ、一人は右腕を潰され、左腕は引き抜かれたのか肘までの骨がむき出しになっていた。
その時、腕を潰されている方の男の口が微かに動いた。その口に耳を近づけると掠れた声が聞こえる。
『ハ……ヨウ……イ……』
そして、その掠れた声も聞こえなくなった。
ハヨウイ?その場にいる村人達に聞いてみてみても首を振るばかりであった。
兎に角この陰陽師たちを埋葬するために持ち上げると数枚の花びらがひらひらと落ちた。
これは?向日葵?でも、この時代にはまだ無いはずじゃ……いや、、あったな。戦闘狂って聞いたから避けていたが……これは一度出向くしかないか。
それにしてもだ、この陰陽師たちあの妖怪にここまでの傷を負った状態で良く逃げてこられたな。相当な実力者だったのだろう。
村の墓地まで移動して端のほうにその死体を埋めた。その時、今度は別の男から声を掛けられた。
今度は、五体満足の陰陽師が逃げてきたそうだ。
陰陽師の所に来た。確かに五体満足といえるだろう。両手が無いく腕だけとなってはいるが出血量が酷く、もう長くは持たないだろう。
俺は、陰陽師に駆け寄りなにがあったのかを聞いた。
「おい!一体なにがあった」
『ごふ……はな……ようかいを、ふういんしにいった。だが……かえりうちにあった……』
「そうか……」
『だれかは……しらないが、わたしをころしてはくれない……か?いたいんだ……』
「分かった。皆離れてくれ」
霊力で作った刀で陰陽師の首を刎ねる。首はスーっと体から滑り落ちた。陰陽師の死体はさっきの陰陽師たちの隣へと埋めた。手を合わせる。その場を去ろうと後ろを振り返るとそこには、
沢山の村人達が手を合わせ目を瞑っていた。まったく……こいつらときたら……
さて、そろそろ行くか。
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俺はその場から離れある場所を目指し歩を進めていった。
俺が目指している場所は『太陽の畑』と呼ばれているところで、あたり一面すべてが向日葵だ。それはまさしく太陽の畑と言って過言ないだろう。
ただ、その光景を生きて拝める者は少ない。太陽の畑を管理している四季の大妖怪に殺されることが大体だからだ。それでも、一度その美しい景色を見てみたいと言って太陽の畑に行く者がいるのだが。
そんな、美しい場所に女性は一人ペタンと座っていた。
此処は太陽の畑。そこは沢山の向日葵が元気に咲いている―――
――ことはなく、あたりは焼け野原となっていた。
おいおい……一体なにがあったんだ?
地面に着地し辺りを見渡す。辺り一帯に咲いていたであろう向日葵の姿はほとんど見えない。
その時、ユラリと座っていた女性が立ち上がった。
癖のある緑の髪は所々焦げている。手にはピンク色の傘を持ち、白のシャツにチェックが入った赤いロングスカートを着用し、その上から同じくチェック柄のベストを羽織っている。こちらも所々焦げていたり、土が付いている。
彼女こそがこの太陽の畑の管理人である四季の大妖怪『風見 幽香』である。
真紅の瞳が俺を髪の隙間からギョロっと睨み付けた。さきほどまで泣いたのだろう目が腫れている。
ゆらり ゆらりと一歩ずつ歩み寄ってくる。五メートルほどまで近づいてきた所で顔を上げその顔の全貌が見える。
そして、その口を開いた。
「貴様も……貴様も私の花達を殺しに来たのかしら?許さない、許さない……ゆるさないゆるさないユルサナイィィ!!」
距離を一気に詰め傘を突き出し俺の左肩を狙い突撃してくる。
それを間一髪のところで避ける。
俺はここに戦いに来たんじゃねえぞ!?話し合いに来ただけのに、なんでこうなった!?
誤解を解くために話しかけてみる、
「お!おい!俺は敵じゃない!!」
「ゆるさない……徹底的に、徹底的に嬲り殺してヤる!!」
だめだ。全然聞いちゃいない。
傘を持っている手と反対の手で顔面めがけて殴りかかって来る。
後ろに跳び距離を開ける。次の瞬間俺がいた場所に巨大なクレーターが出来た。
バガァァアンッ!!
「マジで話を聞いて欲しいのですが!?」
下手したら華扇よりも馬鹿力かもしれない。いや、絶対強い。
クレーターの穴に身を潜めていたのか、真下から傘を突き上げてきた。傘の先端が顎にヒットする。左顎をもって行かれた。
回復速度を未知数にし、上昇状態で変化を固定する。一瞬にして顎が元通りに戻った。
「痛ってぇ!!」
そんな事はどうでもいいと、傘で足をへし折ろうと振りかぶった。
弁明の余地も無い……なッ!!
腕の力で体を起こし回避する。
ズガッシャアアンッ!!
地面が抉れた。
そして、気づく。今までとは違い、距離が離れているのに接近もしてくる様子も無く傘の先端を俺に向けている。
次の瞬間、傘の先端に妖力が集中し始めた。デカイのがくる!!
俺は瞬時に結界を何十にも張り巡らせた。そして傘から巨大な光線が放たれ音が消えた。
―――――!!
即席で作った為か結界は一気に破られてしまい光線をモロに喰らってしまう。
が、
光線が弾けとんだ。そっちがその気なら
魔力を溢れ出させながら風見幽香に向き直おり、
「俺も、いかせて貰おうか!!」
拳を握り締め地を蹴った。
お読みいただき有難うございます!
前書きで書いた通りスランプです。
なので、これから暫くの間は投稿日時がバラバラとなります。
では、また次回~