あれから二十六億年もの年月が過ぎた。
その月日の間に能力も力も使いこなせるようになり能力で成長の限界を未知にして変化を使ってそれを向上に固定化して特訓した結果、とてもではないが人間といえる者ではなくなった。
……もともと人間は辞めていたか俺は『ヒト』なのだから。
そして、ドラゴンに抱いていたあの親近感の理由が分かった。特訓をしているうちに分かったのだが、このドラゴンも俺と同じで不老不死なのだ。きっかけとしては二つ。
一つは一度あのドラゴンが死に掛けたのだ。寄生虫によって。ゾウぐらいの大きさが有る寄生虫が頭のてっぺんから頭を突き破って這いずり出てきたのだ。その時はドラゴンも息をしていなく明らかに死んでいた。
もう一つとしてその時に消えていた霊力(妖力ではなかった)が再び発生したのだ。その瞬間にドラゴンは体を起こし何事も無かったかのように寄生虫を踏み潰していた。
ドラゴンが不老不死だと知った時にはなぜか解らないが涙がこみ上げてきたのを覚えている。
そして今も俺の隣に立っている。この場所を離れると言ったら付いていくと言ってくれたのだ。
「あれが町という場所なのか?彰人」
ドラゴンが話しかけてきた。そう話しかけてきたのだ。ドラゴンは今人の姿をしている俺が人化の術を教えたからだ。
さすがにあの大きさで外を歩き回るのは周りが大変なことになるからな。
最初のころは大変だった人化が出来ても大きくて、特に人化が出来るようになって服が無くて焦った。
だってこのドラゴン、雌だったんだもんしかも見た目が幼女。赤い髪は肩にかから無い程度に切りそろえてあり(俺が切りました)二つのその眼は綺麗なあかいいろをしている。背は低く胸も小さいが可愛らしい顔をしており活発な女の子のような印象を与えられる。
服をあわてて創り出して着せ、ドラゴンが自分自身で服を創り出せるように特訓した。三年近く時間がかかった。
「彰人?」
「あぁ、悪い昔のことを思い出していた。そうだな、あれが町だ。(にしても随分と文明が進んでいるな)」
「早く行こうぞ!彰人!」
「あいよ。分かったから引っ張るな!たっく」
俺とドラゴンは町の入り口の門へと歩いていった。
門までやってきた俺達は町に入ろうとしたとこを門番に止められた。
『申し訳ありませんが身分証をお願いできますでしょうか?最近は妖怪の事件も多いので』
「あぁ身分証になるものを持ってないんですよね、先ほど落としてしまったようで。霊力で大丈夫ですか?」
『そうですか。構いませんよ』
「すいません。ここで出せばいいですか?」
『あ、少しお待ち頂いてもよろしいでしょうか?このような場合門番が独断で入れることが出来ませんので。あちらの部屋でお待ちください』
「分かりました」
門番が指す場所には休憩所がある。俺達はその部屋で待つ事にした。
それから五分ぐらいして門番が帰ってきた。その後ろには一人の女性が付いてきている。腰に刀て……いや、銃刀法が無いのか。
女性はこちらに気づき睨み付けていた。まるで、この下等生物が私の貴重な時間を無駄にしやがって。だろうか。せっかくの美人さんが台無しである。
俺は、門番にご愁傷様と目配せわする。門番はどこか疲れたように苦笑いを浮かべた。
俺は休憩場から出る。
「貴女が検査をしてくれる方ですか?」
「そうです。私も忙しいので早くしてくれると助かります」
「そうですね」
俺は霊力を三分の一ほどの力で放出する。門がミシミシと嫌な音を立てたがそこは気にしなくて良いだろう。
門番は額に汗を浮かばせている。霊力などを感知しにくい体質だったのだろう。
それに比べ女性のほうは顔を青くし涙目、足は震えている。
「これで良いですよね?」
『は、はい大丈夫です。ですよね?依姫様。依姫様?』
「えっ…は、はい大丈夫です。どど、どうぞ通してください」
俺は二人の間を通り過ぎる時に依姫と呼ばれた奴に耳打ちをした。
sied out
side 依姫
私は門番の男に呼ばれ検査を行うことになった。男は理由を話そうとするがそんなことは話さなくても良いと言っておいた。その話で私の貴重な時間が割かれるのがとてつもなく不愉快だった。どうせ検査で時間が割かれるのならさっさと終わらよう。こんな下等生物の声に耳を貸すことになるなんて付いてませんね。
あの男が検査する対象でしょうか?この私の貴重な時間を無駄にしやがってこの下等生物風情がっ!……いけませんねすこし怒りっぽくなっています。あの下等生物は私が助けてあげなければいけない。そう思えば少しは吐き気が治まりますね。
はぁ……疲れが……
「貴女が検査をしてくれる方ですか?」
「そうです。私も忙しいので早くしてくれると助かります」
「そうですね」
男の体から霊力が漏れ出す。その量は少ない。あぁ流石は下等生物ですね。その時だった。
男から漏れ出している霊力の量が爆発的に上がったのだ。門がミシミシと音を立てている。この門は師匠が作った門で師匠の全力を持ってさえ破壊できるかわからないほどの出来だと言っていた。それを霊力を放出しただけでミシミシと音を立てさせているのだこの男は。
足が震える、今鏡を見れば酷い顔をしている自分が見えることだろう。男は涼しそうな顔をしている。なんでそんな涼しそうな顔をしているんだ?まさか、これでも本気じゃないとでもいうのか?
とても長く感じた。実際には二十秒も立っていないだろう。
『は、はい大丈夫です。ですよね?依姫様。依姫様?』
「えっ…は、はい大丈夫です。どど、どうぞ通してください」
私はすぐに返事を返すことが出来なかった。
男が通り過ぎようとした時に私に耳打ちをしてきた。
『あんま頭に乗るなよ小娘』
私はその言葉を聞いたときに私が恐怖していたのだとようやく気づいた。
side out
side 彰人
にしても本当に文明が進んでいる。
まだ俺のいた世界ほどではないが近いうちに追いつくだろう。
「彰人、顔が笑っているぞ」
「お前だってにやけてるぞ」
俺達が笑っている理由はお分かりだろう。あの依姫と呼ばれていた女のあの顔が最高に愉快だったからだ。
「なぁ、そろそろ私に名前を付けてくれないか?今までは二人で生活していたが、これからはそうも行かない。それに私もずっとお前呼びなのは嫌だぞ」
「って言われてもなー……分かった!分かったから!泣きそうな顔をしないでくれ!今日の夜までに決めとくから!」
「……約束だぞ?」
「分かった」
と、たわいも無い話をしながら俺は今後の事を考えていた。
俺達は家も無ければ金も無いその上、身分証もない。これでは働き口を探すことも出来ない、どうしたものか……
ここの権力者に媚でも売りにいくかな。今できるのはそのくらいしかない。
近くを歩いていた人に聞いてみた。すると皆が口にするのは八意と言う人。
なんでもほぼ一人でここまで科学を発展させたすごい人らしい。俺達は八意さんの家に行くことにした。
八意さんの家までやって来たのだがどうやら留守らしい。どうするか……出直しても別に問題は無いのだが、いかんせんめんどくさい。
どうする悩んでいると、後ろから声がかかった。
『家になにか御用でしょうか?』
後ろを振り向くと一人の女性が立っていた。あれ?にてるな……
「あ、もしかしてこの家の方でしょうか?」
『そうですが』
「実は八意さんいに御用があるのですが、どうやら留守のようで」
『そうでしたか。宜しければ中で待ちますか?』
「こちらとしては嬉しい申し出なのですが、その、宜しいのですか?見ず知らずの者を家に上げるというのは」
『別に構いませんよ』
「では、失礼させていただきます」
俺とドラゴンは女性の後ろに付いて行き客間へと案内された。その際に、そんなに硬くならなくてもよろしいですよ。と言われた。
「自己紹介をさせていただきますね。私は『
「それじゃあ、遠慮なく……俺は鶴来 彰人だよろしく」
「よろしくお願いしますね彰人さん。そちらの女の子は何と言うのですか?」
まあ、聞くよな。名前自体はもう考えている三億年も前から言われ続けられているのだ。考えるなと言うほうが無理な話だ。
俺は観念して考えていた名前を教えた。
「ああえっと、こいつの名前は、だな、ほ、焔だ『
ドラゴン……焔は驚いた顔をし、こちらに豊姫に満面の笑みを浮かべながら
「私の名前は夜闇 焔だ!焔と呼んでくれ!」
やめて!もんの凄い恥ずかしいから!名前の意味まで思い出しちゃうから!超中二病チックだから!本当に止めて!そんな良い笑顔をこっちに向けないで!
「焔ちゃんですか。良い名前ですね」
あぁ、いっそのこと俺を殺してくれ……あxー、ダメだ死ねない……じゃあ封印で……
「そういえば、彰人さんと焔ちゃんは師匠、八意様にどんなご用件が有るのでしょうか?」
うーん一人ぐらいは味方が欲しいところ。俺は『世界』以外のことを素直に話すことにした。
「これから話すことは他言無用にしてくれよ?」
「わかりました」
~少年事情説明中~
「なるほど、そうでしたか。それにしても二十六億歳ですか……(なんで二人ともあんなに若いんでしょうか?)」
「そうでしたかってお前な…少しは疑おうぜ?」
「むしろその話を疑っても意味がありませんしね。門を正規の方法で入ってくる時点で敵対はしていないのでしょう?それに……」
「それに?」
豊姫は俺の手を取り自分の方に近づけ猫が甘える様な声で
「……割と好みなんですよね……彰人、さん」
豊姫は俺から離れる
「……いきなり何を言ってるんだ」
「これでも容姿には自信が有るのですが」
確かに豊姫は美人だ。でもいきなり好みとか言われてもどう反応すれば良いのか分からない。
今は大切な家族の焔がいるだけで俺は十分だ。
「なにを話しているのだ?二人は」
「なんでもないですよ、焔ちゃん」
こっちを見てニヤニヤしている。殴ってもいいと言う事だろうか?
そんなたわいも無い話をして時間を潰した。焔の名前の意味を教えて欲しいと言い始めた時は本当に焦った。話題をずらして、護衛つきで外に行かせることは出来たのだが、豊姫にはばれてしまった。死にたい……
『姉さんここか?開けるぞ?』
ガラッ
開けて入ってきたのは門で俺を検査したあの小娘こと依姫とか言う奴だった。
「依姫どうしたの?」
「師匠が呼んで…いる…?」
「なんで疑問系なの?」
俺とバッチリ目が合っているからですな(`・ω・´)キリッ
とりあえず話しかけてみる。
「よっ!」
「ヒッ」
後ろに倒れ後ずさっている。そこまでか……
「彰人さん、貴方何をしたの?」
「門の所でもの凄く見下された目をされたので脅しました。ココまでなるとは想像してなかった。せいぜい門がミシミシって音がした位なのに」
『貴方、今の話は本当かしら?』
その声がした方を見てみるとそこには一人の女性が立っており、長い銀髪を三つ編みにして左右上下で色の違う服(上の右が赤、左が青、下はその逆)を着ている。
「そうだけど?あっもしかして貴女が八意さん?」
「そうです。先に自己紹介をしておきましょう。私は『
「分かった。俺は鶴来 彰人だ。よろしく。俺の事も好きに呼んでくれ」
「はい。よろしくお願いします。彰人さんとりあえず一発殴らせていただいてもいいですか?(#^ω^)ピキピキ 」
なんかめっさ怒ってらしゃるぅぅぅ!?え?え?なんで?!
「えっと何ででしょうか…?」
「実はですね、四時間ほど前に部下に呼ばれましてですね。行って来たんですよ。するとどうでしょう!私が作った最高傑作のシェルターが壊れているではないですか!パッと見分かりませんが金具部分が死んでいましたよ。あのシェルターの素材は貴重なものでなかなか手に入り辛く、たまたま今日は簡単に手に入りましたが……」
『(師匠がキャラ崩壊してる?!)』
「なので、弁償しろとは言いませんせめて殴らせて下さい(^ω^#)ニッコリ」
「あーその……すまんかった」
その後ボコボコにされました。一発だけじゃなっかた。なんか泣きながら愚痴も言ってたし……どうしろと?
「すいませんでした!何回も殴った挙句、愚痴まで聞いてもらって」
「いや、だからもう良いって。きっかけを与えたのは俺な訳だし。それにあんだけ鬱憤晴らしたからすっきりしたろ?」
「彰人さんが生きてるのもですが、師匠の全力の拳を受けたこの家が立っているのも不思議です」
それは俺の能力なのだが、ついでだし一緒に話してしまおう。一人気絶してるけど。
~少年せつめ(ry ~
「それは本当なのかしら?」
永琳が疑いの目を向けてくる。そう!その反応が正解なんだ!Mじゃないからね!
永琳は血液を採取させて頂戴と言い俺はそれを了承した。
「調べるのは良いけどさ、なにが出てもこれだけは覚えておいてくれ。俺はあんた等に危害を加えるつもりはない」
永琳は俺を一瞥して、部屋から出て行った。採取用の注射器かなんかを取りに行ったのだろう。
三分ぐらいして戻ってきた永琳は『取らせてもらうわね』とだけ言ってさっさと血液を採って戻っていった。
side out
side 永琳
「これは一体……」
私は彰人から採取した血液を観察しながらそう、呟いた。
彼は『俺は不老不死で死ぬことが無い』と言っていた。だが、これは
「どこにでもいる健康そのもの……なんの変てつもない人間じゃない」
なら、彰人は嘘をついていた?
なら、なんで嘘をついた?彼に何のメリットがある?それに、なにが出てもとは一体何のことなのだろうか?
…………知らなかった?
とにかく確認しなければ。
私は彰人に確認すべく客間へと戻った。
本当に不老不死なのか、『なにか』とは何なのか。
私の目的のために役立つのかを確認しに―――