東方 崩廻録 (完結)   作:ちゃるもん

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俺、死す

永琳が俺の血液を持って部屋を出て行った。

 

あれ?解析できるの?えっ?凄くね?そこまで発展してんだココ。

 

俺達は何かを話すわけでもなく永琳が戻ってくるのを待った。いまだに気絶している人がいるけど。

 

三十分ぐらいしたら永琳が戻ってきた。

 

「どうだった?」

「ただの一般人と同だった……でも、貴方が嘘をついているようには見えない。ねぇ……貴方は本当に不老不死なのかしら?」

 

永琳が不老不死にしか触れてこなかった。妖力と魔力は見つからなかったのだろう。まあこれからこの町で生活していくのだ味方を作るために話すのだが。

味方になってくれるかは分からないけど。

 

「知りたいのか?」

「ええ」

「なら俺を殺せ」

「……いきなりなにを言い出すのかしら」

「彰人さん!?」

「俺が不老不死なのかを知りたいんだろ?不老は確かめようがないが不死なら俺を殺せば分かるはずだろ?」

だから

 

殺せ(やれ)

 

「いいのね?後悔しても遅いわよ...…」

「師匠!?」

 

永琳は手に霊力を集めその手で ズシュ 俺の心臓を貫いた。足から力が抜け永琳に寄りかかる形となる。ポタポタと血が滴り落ちる。

 

「し、しょう?いったいなに、を……?」

 

どうやら依姫が起きたようだ。

ズルリ 永琳が腕を抜くとその場所からは血が噴出し永琳の顔を血で汚す。ドサッ 俺の体が倒れ、その場には血の海が出来た。

 

「彰人さん..…?」

「……ッ!」

 

この人殺すの上手だな、急所を一発で刺したよ注射針くらいの痛さしか無かったよ。

今?感覚が麻痺して痛くないけど?

そろそろ動けるかな?傷も塞がってるし。

 

俺はまるで何事も無かったかのようにその場に起き上がり

 

「な?これで分かっただろ」

 

そう言った。

 

side out

 

side 永琳

 

私は少しためらった後、彼の胸を貫いた。

その時、依姫が起きて何かを言っていたがよく聞き取れなかった。

 

彰人の体から力が抜け、目からは正気が消え失せ、心臓は動いておらず、これだけの出血量だ生きているのはまずありえない。

私はそれを確認し腕を引き抜いた。彼の血が私の服を、髪を、顔を汚した。

 

傍から見たら私は今人殺しに見えることだろう……豊姫と依姫にもそう見えているのだろうか?

 

ドサッ そんな音を立てながら彰人の体は倒れた。

 

彰人は……立ち上がらない。

罪も無い、関係すらない人を殺してしまった。そんな罪悪感が心の中を渦巻く。

だが、それ以上に『違った』そんな感情が私の心の中にはあった。そんな自分に嫌気が差す。

 

「あきと……さん?」

「……ッ!」

 

本当に嫌気が差す。もう私の中に罪悪感は無くなっていた。その時、彰人の体が動いた。見間違いではない。今も起き上がろうとしている。

そして、驚いている私達に向かって

 

「な?これで分かっただろ」

 

そう言い放ったのだ。

 

side out

 

side 彰人

 

起き上がったのは良いんだけど、皆固まっちゃてるんだけど。どうすりゃ良いのコレ。

てか、永琳むっちゃ汚れてるな。俺の血のせいだけど。床もひどいことに……

 

「どうして……明らかに死んでいたハズよ!どうして生きてるの!」

「なんかその言い草死んでいて欲しかったみたいに聞こえるな……」

「彰人さん……貴方本当に不死、なのですか?」

「何回も説明したろ?私めは正真正銘の不老不死でございますですよ?にしても、汚れちまったな」

 

俺は床に触れて染み込んだ『血』を『み・ち』で取り除いた。

永琳に付いてしまった血も一緒に。

 

「とりあえず洗ってきたら?取り除いたとはいえさっきまで付いてたんだし気持ち悪いでしょ?」

 

永琳は「そうさせてもらいます」と言って出て行った。行ったり来たりと忙しい人だな…俺のせいだけど。

入れ替わりで焔が帰ってきた。

 

「お帰り。どうだった?」

「ただいま!ああ!楽しかったぞ!彰人……一体どうしたのだ?その格好」

 

そう言われて自分の格好を確認してみる。ジーパンに白いシャツだ。血はさっき取り除いてたので付いてはいない。だが、胸の所が綺麗に裂けている。

 

「着替えを取ってきますね」

 

俺が気づいたと同時に豊姫がそう言いながら部屋を出ていった。豊姫マジいい子!

ただ……そのちらちらと見える感情を隠して貰いたいところだ。

 

さて、これからが俺にとって一番の山場である。永琳に仕事を紹介してもらえるか……さっきあんな事があったから微妙なところだ。

 

「戻りました。どうぞ彰人さん。少し小さいかもしれませんが」

 

豊姫を作務衣を手に戻ってきた。

 

「ありがとう。ん、確かに少しいが、まあ大丈夫だろ」

 

作務衣は初めて着たが、うむ…意外と良いものだな。動きやすいし風通しもいい。どこから持ってきたんだろ?この作務衣。

 

「それは依姫のですよ。コレだけ身長があれば…って」

 

依姫を見てみる。口から魂が出ているのはどうでもいいとして、依姫は女性にしては長身だ大体169cmくらいだろうか?永琳は172くらいあった。

 

この作務衣は多分175cmくらいを前提に作られているだろう。俺が178くらいだからそのくらいのハズだ。依姫がこれを着るとなるとブカブカになるだろう。

 

「…………ハッ!!私は一体…確か師匠が人を刺してて……そうだ!師匠は!」

「おはよう依姫サン?その様子だと覚えてるみたいだな」

「ッ……!何で貴様がここに居る!そしてなんで私の服を着ている!?」

 

おおぅ、さっきは俺見ただけで腰抜かしてたのにここまで言ってくるようになるとは……!永琳の件で混乱してるのか、依姫の服を着てるせいか……どっちもか。

 

「うーん……永琳が殺してた男覚えてる?」

 

依姫は警戒を解かず

 

「……血は見当たらない、どうせ幻覚か何かだったのだろう」

「いやいや、現実逃避されても困るって。それだったら俺が知ってる時点でおかしいだろ」

「なら……本当に……?」

 

うーん、この様子だと誰が殺されたまでは解らないよう模様。

 

「ああ、本当だ。な?豊姫?」

「ええ、依姫あれは本当のことよ」

「そんな……師匠が……そんなことを」

「ああ、あとその殺された奴俺な?血が見当たらないのも俺の能力だから」

「へ?」

「私も驚いたわ、死んだと思ったら生き返っているんですから」

「いや……おかしいでしょ……あれは明らかに死んでいた!急所が外れていたとしてもあの出血量で生きているはずが無い!」

 

ガラッ

 

永琳グットタイミング!風呂上りの永琳にちょっとエロいと思ったのは内緒である。

 

「そちらのお嬢さんは?」

「夜闇 焔だ。よろしく頼む」

「そう。私は八意 永琳よ」

 

二人が自己紹介し終わった所で話をしよう。

そういや、依姫だけ自己紹介してなくね?まあ良いか。

 

「で、だ。なんか色々あったかが本題だ。永琳なんか仕事を紹介して欲しい」

「……分かったわ、その代わり私の研究に付き合って貰ってもいいかしら?」

「研究ねぇ……まぁいいけど」

「家も無いのでしょう?この家に泊まりなさい。その方が都合が良いから」

「だな。良し交渉成立だ」

「あと多分貴方の就く仕事は軍関連になると思うのだけれど」

「ああ、全然問題ないぜ」

「そう言ってくれると助かるわ。じゃあ豊姫案内してあげて」

「わかりました。行きましょう彰人さん」

 

俺と焔は出て行く豊姫に付いて行き部屋を後にした。

扉を閉めた時に、

 

「不老不死…こ…れで私の研究が完成すると良いのだけれど……」

 

そんな声が聴こえるた。一体何を研究しているのだろうか?

その後大雑把に家の内部を案内してもらい、部屋まで戻った俺達は久しぶり(焔は初めて)の布団にテンションが上がり、布団の柔らかさを噛み締めながら目を閉じた。

鶴来 彰人の朝は早い。日の出と共に起床した後、精神統一を始める。いつもは湖の水を使ってするのだが水が無いので座禅を組んで精神統一をする。

 

精神統一は目を覚ます為にするだけなので十分程で終わらせる。いつもはここでランニングや、無駄に巨大熊や大蛇に挑む。能力は禁止。

 

負けたら朝は果物と魚、勝ったらそこに肉が増える。蛇肉最高!

 

今日は変わりに筋トレを倍にしておこう。腹筋や、腕立てetc

 

一通りの筋トレを済ます。だが、ランニングをしていないせいなのかスッキリしない。

俺は部屋から出て昨日案内された豊姫の部屋へと向かう。

 

豊姫の部屋の扉をノックする。

 

『はい?誰ですか?』

「彰人だちょと教えてほしい事が」

 

豊姫が扉を開けて出てくる。

 

「すまんな、このあたりに走れるような所あるかを教えて欲しくてな」

「トレーニングですか?私も付いていっても宜しいでしょうか?」

「まあいいけど、面白くもなんともないよ?」

「構いませんよ。それに、服買いに行かないとでしょ?」

「確かに……じゃあよろしく頼む」

「はい。お任せください」

 

豊姫に案内され向かった所は軍の訓練場。色々な訓練道具に訓練場は広く一周三、四キロぐらいはあるだろう。

しかも森まである。これは有難い。

 

「それじゃあ、とりあえずパッパッて走ってくるわ。ひゃっほ――いー!!」

 

目指すのは森!到着!

 

 

~一時間後~

 

 

「楽しかったぜ☆で、何この人たちは」

 

森から戻ってくるとそこには軍人と思われる人物が隊列を組んで並んでいた。前に並んでいる四人が隊長てきなあれなのだろう。

 

「えっとですね、彰人さんの働き手が軍になるのですが……」

「腕試しをしたいと」

「はい。どこに配属されるかも決まっていませんのに」

「まあいいよ。で?誰とすればいいの?全員?」

『いや、私が相手をしよう』

『いや、ココは俺が』

『いやいや、自分が』

『いやいやいや、僕が』

 

なんか言い合いを始めてしまっている。最初に名乗り上げた男は明らかに肉体派の男。RPGなら格闘キャラだな。

次の奴は細マッチョ。最初の男とは違い技量が凄そうだ。

三番目の奴は背中に大剣と盾を背負っている。

最後の奴は、背が低く(135cmくらい?)腰には短剣が有る。アサシンのようだ。

今も言い会いをしていて収まる気配が感じられない。

 

「あー!もう!まとめてかかって来いや!めんどくせんだよ!この雑魚どもがぁ!」

『『『『あ?』』』』

 

よっしゃ炊きつけ成功!

 

 

~三分後~

 

 

『『『『勘弁してください…』』』』Orz 土下座すんなや

 

モブに戦闘シーンなんてやらねーよ!あっ、こっちの話です。

でも、あんま強くなかったんだよね。

 

「連携はバラバラ、むしろ邪魔しちゃってるしさー、一対四なんだから勝てよ、能力も霊力すらも使ってないぞおい。今度鍛えに来てやるから覚悟しろよ」

『『『『よろしくお願いしますっ!!』』』』Orz だから土下座すんなや

「行こうか豊姫」

「はい!」

 

心なしか豊姫の返事が元気だった気がするが……なにか良いことでもあったのだろうか?聞いてみたが教えてはくれなかった。

その後、服を買って一旦家に戻ることにした。

そういえば今何時だ?太陽の方向から察するに……

 

「まだ、11時前か」

「なんで分かったんですか?時計持ってませんよね?」

「これだけ長く生きてるんだ、太陽の方角で大雑把だけど分かるもんだよ」

「そうなんですか」

「そうなんですよ」

 

豊姫に今度昔の話をする約束をして、俺達は家へと帰った。

家に着き、部屋で焔の相手(ジャンケン)をしていると永琳に呼ばれ、永琳の部屋へと向かった。

永琳の部屋は薬学書が本棚を埋め尽くされていたり、なんか妖しいクスリが大量に置かれていた。

 

「彰人、貴方の仕事が決まったわ」

「お、まじか!何の仕事なんだ?」

「軍の教官ね。豊姫や軍の子達からの申請なんだけど……一体何をしたらあんなことになるのよ」

「アハハ、ちょっとね。まあ出来るだけやってみるよ」

「そう、よろしく頼むわね。それと、また血液を採取させて欲しいのだけど良いかしら?」

「構わんよ。そう言えばなんの研究をしてるんだ?」

「それは…………」

 

永琳は黙ってしまったが、少しした後その口を開けた。

 

「この家には引きこもりがいるのよ」

「は?」

「私が研究しているのは引きこもりが直る薬なんだけど、私の全知識を注ぎ込んでも研究は完成しなかった。そこに、不老不死の貴方が来た。不老不死……まだ解らないことだらけだけど、私は完成させて見せるわ!引きこもりを直す薬をね!」

「アッハイ。じゃなくて、とりあえず話し合ってきなさい。」

「え、でもこれから研究が……」

「いいから行って、説得して来い!分かったな!」

「わ、分かったわよ。行けばいいんでしょ行けば」

 

今日分かった事。永琳は意外と抜けている。以上!

その後豊姫に呼ばれて昼食をとり、今度は焔を連れて軍の施設へと向かった。

なんか、依姫がそこで働いているいて、豊姫自身も行かなくてはならないので一緒に行こうとのことだった。

なんで朝一緒に帰ってきたの?食堂が無いのかとも思ったがそうでもないらしい。

うーん……分からん。

 

「彰人さん置いていきますよー!」

「悪い!今行く!」

 

あんまり待たせても悪いし行くか。

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