あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結) 作:ちゃるもん
ドンちゃんの過去……
ドンちゃん以外は殆ど喋りません……
※感想欄を読んでいた方が分かりやすいです。
では、どうぞ。
開けた場所、そこには一つの小さめの岩が突き刺さり、枯れた花が添えられていた。
その光景はまさに……
『みすぼらしい墓だろ?この場所を訪れるのも久し振りだな……前はほぼ毎日来てたんだが』
作り方なんて分からなかったからな……
乾いた笑いと、優しい笑みを浮かべながら岩を、否。墓を優しく撫でる。
「でも、まさか君が来ているとはね……一応素人なりに結界を張ってたんだけど、時間と一緒に消えてしまったか」
「軽くん……私の後ろに」
壱さんが、俺を庇うように前に出る。
「軽、折角この場所に来たんだ。少し昔話をしてあげよう」
「昔話?」
ああ。昔話だ。
そう言って、彼は話はじめた。
「俺が幻想郷に来たのは君が来る一年程前だ。
君が覚えているかは分からないが……中学生の卒業式に一人の女の子に告白されなかったかい?短めの黒髪で、生真面目な娘……
……その様子だと覚えているんだな。その子はね?俺の妹なんだ。
俺達は家庭の都合、まあ端的に言えば借金だよ。で、自分達の家を売ることになった。
でもそれが、妹の卒業式前でな、まあそりゃあ嫌がってたよ。で、両親も流石に気の毒に思ったんだろう。引っ越しは妹の卒業式が終わって二日後になったんだ。
卒業式前日の夜だったかな?妹が俺の部屋に来たんだ。用件は好きな男、お前にどう告白すれば良いのかだった。
まあ、俺はシンプルにドストレートに伝えてこい。って言ったんだ。まあ、結局後悔する事になったんだがね……
妹がどうなったのかって?高校に上がって一週間行かないぐらいだったかな?
自殺したよ。
自分の部屋で首を吊ってね。
そりゃあ酷いものだった。下の穴から腸やら何やらが垂れ流れて。あの時は逆に冷静だったなぁ~救急車を呼んで、妹を下ろして……ずっと手を握り続けてた……その手は冷たくてなぁ……これが死なんだって実感したよ。
そして、妹に続くかのように両親が二日後に自殺。二人揃って飛び降りた。
そして……俺も……だが、俺は死のうとしたときにこの世界に迷い混んだんだ。
人里の外れにポツンって。
その時に俺を受け入れてくれたのが、稗田家現当主の阿久ちゃんとこの……桜だった。
家族の件は恨んでないのかって?あれは妹が、家族が選んだ道だからな。恨みが無いって言ったら嘘になるが、俺が口出しする事でもない。墓も……無いしな……
でだ、俺がお前の存在を知ったのは、人里、お前が寺子屋に住んでいた時だった。
そうだよ、長い黒髪の女性、その人が桜だ。何度か寺子屋に来てただろ?
俺は桜が好きだった……告白もして、プロポーズもした。結婚も一週間後と間近だった。お前に祝福して欲しかったよ……俺の家族が生きていた証でもある、お前に。
でも、その望みは全部……全部闇に沈んでいった。
お前が人里から消えたあの日、人里ではな?慧音先生が頭を下げてお前を探してくれってお願いしてたんだ。
慧音先生の信頼は厚いからな。人里総出でお前を探していた。もちろん俺も探した。夜は危ないから流石に探すことは出来なかったが……
男三人と女一人のが帰ってこなかった。そうだよ。女は桜だ。
男三人は、次の日の朝に軽い怪我をして帰って……来たんだったかな?確かそうだったと思う。
でも、桜は帰ってこなかった。
まあ、探したわ。朝から一睡もせずに数日間ひたすら走り続けた。
……どのへんだったかな?まあ、洞窟だよ。
まあ、ここまで来たら大体察せれるんじゃないかな?
破り捨てられた服、もげた腕、そして、桜の顔半分にかじりつく糞ヤロウの姿。
確かこの時に能力が覚醒したんだよね。ここに生きて帰ってきてる、墓を作ってるって事はその妖怪は殺せたんじゃ無いかな?
今、ここには桜の頭と腕が入ってる。
いいか?一回目はまだしもな、二回目、桜の件は本人の意思じゃねぇんだよ……
あーもう、お前の狂った姿とかどうでもいいや……お燐さんはコッチ側なんでしょ?俺は死体はいらないから」
燐さんが笑いながら、その男、ドンちゃんの後ろにつく。
「うん。それじゃあ死のうか?あ、でも邪魔されたらめんどくさいな……『僕に悪意を持つ存在の行動をロックする』有効射程……でいいのかな?は大体五百メートル、その中に生物がここにいるもの合わせて……四……それ以外の存在が……五十……エグいな……まあ、動けないからいいか……じゃあそろそろ……死のっか?」
一歩、一歩
そして―――
―――ズサッ―――
お読みいただき有難うございます。
ドンちゃんの過去……家族を失い……立ち直り……そして、崩れ去る……
愛する人がいなくなってしまう……その辛さがどれ程もものなのか……
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
これからも
『東方 崩廻録』 と 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』
を、よろしくお願いします。
どんちゃん……
では、また次回。