あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結)   作:ちゃるもん

110 / 124
投稿です!!

ドンちゃんの過去……
ドンちゃん以外は殆ど喋りません……

※感想欄を読んでいた方が分かりやすいです。

では、どうぞ。


もうどうでもいいや

開けた場所、そこには一つの小さめの岩が突き刺さり、枯れた花が添えられていた。

 

その光景はまさに……

 

『みすぼらしい墓だろ?この場所を訪れるのも久し振りだな……前はほぼ毎日来てたんだが』

 

作り方なんて分からなかったからな……

乾いた笑いと、優しい笑みを浮かべながら岩を、否。墓を優しく撫でる。

 

「でも、まさか君が来ているとはね……一応素人なりに結界を張ってたんだけど、時間と一緒に消えてしまったか」

「軽くん……私の後ろに」

 

壱さんが、俺を庇うように前に出る。

 

「軽、折角この場所に来たんだ。少し昔話をしてあげよう」

「昔話?」

 

ああ。昔話だ。

そう言って、彼は話はじめた。

 

「俺が幻想郷に来たのは君が来る一年程前だ。

 君が覚えているかは分からないが……中学生の卒業式に一人の女の子に告白されなかったかい?短めの黒髪で、生真面目な娘……

 ……その様子だと覚えているんだな。その子はね?俺の妹なんだ。

 俺達は家庭の都合、まあ端的に言えば借金だよ。で、自分達の家を売ることになった。

 でもそれが、妹の卒業式前でな、まあそりゃあ嫌がってたよ。で、両親も流石に気の毒に思ったんだろう。引っ越しは妹の卒業式が終わって二日後になったんだ。

 卒業式前日の夜だったかな?妹が俺の部屋に来たんだ。用件は好きな男、お前にどう告白すれば良いのかだった。

 まあ、俺はシンプルにドストレートに伝えてこい。って言ったんだ。まあ、結局後悔する事になったんだがね……

 妹がどうなったのかって?高校に上がって一週間行かないぐらいだったかな?

 自殺したよ。

 自分の部屋で首を吊ってね。

 そりゃあ酷いものだった。下の穴から腸やら何やらが垂れ流れて。あの時は逆に冷静だったなぁ~救急車を呼んで、妹を下ろして……ずっと手を握り続けてた……その手は冷たくてなぁ……これが死なんだって実感したよ。

 そして、妹に続くかのように両親が二日後に自殺。二人揃って飛び降りた。

 そして……俺も……だが、俺は死のうとしたときにこの世界に迷い混んだんだ。

 人里の外れにポツンって。

 その時に俺を受け入れてくれたのが、稗田家現当主の阿久ちゃんとこの……桜だった。

 家族の件は恨んでないのかって?あれは妹が、家族が選んだ道だからな。恨みが無いって言ったら嘘になるが、俺が口出しする事でもない。墓も……無いしな……

 でだ、俺がお前の存在を知ったのは、人里、お前が寺子屋に住んでいた時だった。

 そうだよ、長い黒髪の女性、その人が桜だ。何度か寺子屋に来てただろ?

 俺は桜が好きだった……告白もして、プロポーズもした。結婚も一週間後と間近だった。お前に祝福して欲しかったよ……俺の家族が生きていた証でもある、お前に。

 でも、その望みは全部……全部闇に沈んでいった。

 お前が人里から消えたあの日、人里ではな?慧音先生が頭を下げてお前を探してくれってお願いしてたんだ。

 慧音先生の信頼は厚いからな。人里総出でお前を探していた。もちろん俺も探した。夜は危ないから流石に探すことは出来なかったが……

 男三人と女一人のが帰ってこなかった。そうだよ。女は桜だ。

 男三人は、次の日の朝に軽い怪我をして帰って……来たんだったかな?確かそうだったと思う。

 でも、桜は帰ってこなかった。

 まあ、探したわ。朝から一睡もせずに数日間ひたすら走り続けた。

 ……どのへんだったかな?まあ、洞窟だよ。

 まあ、ここまで来たら大体察せれるんじゃないかな?

 破り捨てられた服、もげた腕、そして、桜の顔半分にかじりつく糞ヤロウの姿。

 確かこの時に能力が覚醒したんだよね。ここに生きて帰ってきてる、墓を作ってるって事はその妖怪は殺せたんじゃ無いかな?

 今、ここには桜の頭と腕が入ってる。

 いいか?一回目はまだしもな、二回目、桜の件は本人の意思じゃねぇんだよ……

 あーもう、お前の狂った姿とかどうでもいいや……お燐さんはコッチ側なんでしょ?俺は死体はいらないから」

 

燐さんが笑いながら、その男、ドンちゃんの後ろにつく。

 

「うん。それじゃあ死のうか?あ、でも邪魔されたらめんどくさいな……『僕に悪意を持つ存在の行動をロックする』有効射程……でいいのかな?は大体五百メートル、その中に生物がここにいるもの合わせて……四……それ以外の存在が……五十……エグいな……まあ、動けないからいいか……じゃあそろそろ……死のっか?」

 

一歩、一歩

そして―――

 

 

 

 

―――ズサッ―――

 

 

 

 




お読みいただき有難うございます。

ドンちゃんの過去……家族を失い……立ち直り……そして、崩れ去る……
愛する人がいなくなってしまう……その辛さがどれ程もものなのか……

誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。

これからも

『東方 崩廻録』 と 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』

を、よろしくお願いします。
どんちゃん……

では、また次回。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。