あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結) 作:ちゃるもん
今度こそ本当の『ありがとう』
…………コーヒー……いる、かも?
では、どうぞ!!
博麗神社。
俺がこの世界で一番初めに来る事となった場所だ。
まあ、来ると言うよりは、連れてこられたの方が正しい。
それに加え、この場所に良い思いでは何一つとして存在はしていないのだが……
でも、こうやって見てみるとなかなか懐かしいものではある。
「博麗霊夢に掛けた能力は既に解いてある。後は君の仕事だ」
「アタイたちは外で待ってるから頑張りなよ」
二人に、否。四人に見守られ博麗神社へと足を踏み入れた。
・
「もう一度言う……俺は、博麗霊夢が、嫌いだ」
『…………』
「だがn『イヤ……嫌いヤいヤイや!!聞きタクなイ!!』」
この展開は大方予想は出来た……
「頼む……聞いてくれ」
『イヤ!!』
博麗霊夢は箪笥にヨレヨレと近づき、そこから一本の小刀を取り出した。
……俺を殺して、自分も死ぬ……そんな所か?
何時でも抵抗出来るように警戒する。
だが、その行動はこの場において―――
「お、おま!!止めろ!!」
―――完全な悪手として働いた。
博麗霊夢がなんの躊躇いもなく小刀を自身の首に当てたのだ。
とっさの事に驚きはしたものの、何とか体を動かし小刀が首に掛かる前に手を掴むことが出来た。
間一髪間に合った事に安堵する。
そして、博麗霊夢の手から小刀を奪おうとした時だった。
博麗霊夢の体から力が抜けたのだ。
目の前には、博麗霊夢の顔とその首を、命を刈り取らんとする小刀。
ドスッ
左手に走る鋭い痛み。
ツンッ と鼻を刺激する血生臭い鉄の臭い。
そして、心を支配した怒り。
「ふざ……けんなッぁあ!!!!」
左手に刺さった小刀を抜き、畳の上に突き立てる。
「―――ツゥ!!」
抜いた瞬間意識が飛びそうになったが、そんなものは根性でどうとでもなる。
今まで俺を受けた痛みに比べれば、俺が背負った罪に比べればこんなものは簡単な事だ。
「ハァハァ…………そんな簡単に命を棄てんじゃねぇえよ……!!それにな……まだ、俺が喋ってんだろうが……」
良く見ると、博麗霊夢の首筋からは俺よりは酷くはないが血が流れていた。
本当に間一髪だった……と少し恐怖しながら、その部分を指で圧迫し止血する。
「俺はな……お前に感謝もしてるんだよ……
お前のお陰で、俺は弱いって分かった。
お前のお陰で、俺は家族の有り難みが分かった。
お前のお陰で、大切なものが沢山出来た。
お前のお陰で……俺は、自分の犯した罪を知ることが出来た」
逃げ続けたた日々。
裏切られたりもしたが、俺を受け入れてくれた。
変わらない俺を……変わろうとしない俺を……受け入れてくれた。
涙を流してくれた―――
ずっと支えてくれた―――
俺を愛してくれた―――
俺に、居場所をくれた―――
「お前がいなかったら俺は、この暖かさを知らずに過ごしていただろう。
お前がいなかったら俺は、自分の罪に気付かずに悠々と過ごしていただろう。
だから、俺はお前に感謝してるんだよ。
俺に、温もりをくれたありがとう。
俺の罪に気付かせてくれて、ありがとう」
本当に
『ありがとう。
あ、ヤバい意識が……そういえば……止血…………わす……れ……てた……
手を伸ばす霊夢。
それが、俺が最後に見た光景だった。
・
―――私……どうすれば良かったのかな?―――
奪われるのが、無くなるのが怖かったんだろう?また一人になるのが。
だから、私のモノだって傷を付けた。
―――うん……―――
そこまで分かってるんなら直せるよ。
お前は強いんだ。このまま逃すのも嫌だろう?
―――でも……私はもう嫌われてるし……―――
だったら、こんな所まで会いに来ないでしょ。
あそこで見殺しにするかな~私だったら。
でも、しなかった。ならまだチャンスはあるはずじゃないのかい?
―――まだ、やり直せるかな?―――
君が望むのなら……やり直せる。
いくらでもやり直せる。人生は長いからのぉ。
―――そっか……なら、頑張ってみようかな―――
うん。そのいきだ。でも今度は……
―――分かってる。もう彼を傷付けないようにする―――
分かってるんならいいんだ。
私達は恋愛に関しては疎いが、君なら大丈夫だ。
なんたって―――
『『『私の自慢の娘なんだから』』』
お読みいただき有難うございます!!
あれ?主人公が主人公してる……?
霊夢は、失うのが怖かっただけです。まあ、だからと言って今までの行為が許されるわけではありまんが。今後の霊夢に期待です。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
これからも
『東方 崩廻録』 と 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』
を、よろしくお願いします。
最後に出てきたのは歴代の博麗の巫女達。
※崩廻録が今日中には出せない可能性大です!!
出せたとして深夜になるかも……
では、また次回~