あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結) 作:ちゃるもん
800も増えてる?!
今回は主人公視点ではなく女天狗視点です。
どうぞ!
「ちょ!どうしたんですか!?」
男の体から力が抜け膝から力が抜け倒れてしまった。
霊夢さんの名前を出した瞬間に倒れてしまったと言うことは霊夢さんと関係がありそうですが……良い関係とは思えませんね。
私の管轄内で死なれても後味が悪いですし、一先ず家へと連れて行くとしましょう。
男の体を持ち上げる。が、
「お、おもいッ……!!」
明らかに人間の重さじゃない!!
これじゃあ家に連れて帰る前に霊夢さんに見つかるかもしれない。
何故だか見つかってはいけない気がするのだ。
そう言えば霊夢さんはどこに行ったのだろうか?ふと気になって千里眼で見てみる。
霊夢さんは大きな穴の前にいた。今から地底に向かうようだ。
大方、逃げた妖怪を追っているのだろう。
これで、少し余裕が出来た。
もう一度男を持ち上げる。
やはり重い。持てない事もないが妖怪の私が重いと思うほどの重さだ。
人間からしたら相当な重さだろう。
「一体なにが……あ」
男の足に鎖も付いていない重石……これがこの男の重さ秘密だったのですか。
よく見てみると重さのせいかなのか、足からは覆われている布を越えダラダラと血が流れ出している。
よくもまあ此処まで歩けたものだ。
霊夢さんと関係があるのなら、この男は博麗神社から歩いてきた。と考えるのが妥当だろう。
ここから博麗神社までは整地された道を通ってくれば大体五時間程度掛かる。
整地されていない道を通っても二時間近くは掛かるはずだ。更には、妖怪に襲われる危険性も高い。
普通人間が何十キロもある重石を持って来るような場所では決してない。
それに、そんな重さを背負ってきたとしても途中で力尽き妖怪に喰われるのが落ちだ。
それが、どうだ?この男は何十キロもある重石を足首に巻きつけ、足が血まみドロになりながらもこの場所に付いているではないか。
―――この時から、私はこの得体の知れない男に惹かれていたのかも知れない―――
兎に角、この重石を外さなければ。
重石を外そうとするが鍵が掛かっているらしく外す事が出来ない。
なら、剣で。
と思ったが、『彼』の足に当たるようなことにでもなればと思うとどうしても出来なかった。
私は時間が掛かっても、彼を安全に家に連れて帰ることにした。
・
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目が覚める。
知らない天井だ。
だが、あの場所の天井とは違う。
助かったのか?
どうやら俺は布団に寝かされているらしい。
あの場所にも布団はあったが綿はほとんど入っていなかった。
ああ、布団ってこんなに柔らかかったんだな。
布団の柔らかさに感激していると ガラッ と襖が開いた。
条件反射のように体がビクッとなる。
『お。起きたんですね。良かったです』
そこにいたのは、俺に出て行けと言っていた天狗の女だった。
俺が怯えているのを察してかあの女がどこにいるのかを教えてくれた。
『霊夢さんなら地底……分かりませんか。まあ、もう少しの間なら帰ってこないと思いますよ』
……助かった……のか?
「……俺は……助かった……のか?」
自然と涙が出てくる。
ああ、俺も涙もろくなったものだ。
誰かが俺を抱きしめた。
『もう、大丈夫ですよ』
女天狗だ。
俺は彼女に抱きしめられながら―――
「うわぁああああ!!!」
―――大きく、大きく泣いたのだ。
・
その時の彼女『犬走 椛』を知っている者なら口を揃えてこう言っていたことだろう。
その笑顔を見て、こう言っていたことだろう。
『狂っている』
―――と。
お読みいただき有難う御座います!!
椛さんが落ちました。
次回はヤンデレ成分少なめになるか……なぁ?
まだ、分かりませんがそうなる可能性が大です。
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします
『東方 崩廻録』 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』
を、今後ともよろしくお願います。
ではまた次回~