あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結)   作:ちゃるもん

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投稿です。

では、どうぞ。


END 1 行き過ぎた考え

あの日、俺は恋をした。

 

あれから、六日。

 

平和な日々だった。

 

妹紅の話によるとあの女が次来る可能性があるのは明日らしい。

 

だから今日、俺は、上白沢さんに告白する!!

 

 

・

 

 

「……ん」

 

バッと上白沢の顔から手を離す。

 

目が合う。

 

「……起きたのか。君」

 

上白沢は「少し待っておけ」と言って部屋を出て行った。

 

少しして上白沢が部屋へと戻ってきた。

 

「お腹空いただろう?ほら、握り飯だ」

 

上白沢が持って来たのは綺麗な形をしたおにぎりだった。

 

一つを受け取り口へと運ぶ。

 

二つ、三つ、四つ

 

気が付けば全部食べてしまっていた。

 

・

 

次の日、俺と上白沢さんは寺子屋へと帰ってきた。

 

俺は上白沢さんにお願いし、仕事を手伝わせてもらった。

 

とは言っても資料の整理を手伝っただけだが……

 

それでも、好きな人の笑顔が見られただけで俺は満足だった。

 

・

 

「……なあ君、そろそろ名前を教えてくれてもいいのではないか?」

 

俺達が寺子屋に帰ってきてから四日目のことだった。

 

上白沢さんが唐突にそう言ってきた。

 

「え?」

「いやなに、一ヶ月も一緒に住んでいると言うのに君の名前を知らないと思ってな」

「……えっと、もう少し待って貰ってもいいですか」

 

上白沢さん「そうか」と言って悲しそうな笑顔を浮かべた。

 

うぐぉーー!!胸が痛い!!

 

・

 

そして、今日。

 

妹紅が持って来た山菜と肉で鍋を作り、つつきあっている。

 

「ちょっとお手洗いに行ってきますね」

 

俺は二人に言い残し、部屋を出た。

 

行く先は上白沢さんの部屋。

 

直接言う勇気が無い俺は、手紙、ラブレターを書き上白沢さんの部屋に置いておこうと思う。

 

 

一緒に住んでいるのだから口で言えばいいじゃないか。と、笑うのだろうか。それとも呆れられるのだろうか。

 

 

だが、これだけは分かる。

 

俺は、振られるだろうと。

 

 

・

 

 

アイツが出て行ったあと、私は慧音にアイツについて質問していた。

 

「そう言えば、今日上等な酒を貰ってたんだった。一緒に飲まないか?」

 

だが、慧音は宴会でもない限り酒を口にすることは無い。

 

だから、私は酒の入った私の湯飲みと慧音の湯飲みを入れ替えた。

 

慧音は酒を飲むと本心を大きくして言うようになる。

それを知ってなお無理やり酒を飲ませた。

 

下手したら私は嫌われるかもしれない。

 

それだけのことをして、知りたいことがあったから。

 

「私は水かお茶で大丈夫だ」

 

そう言って、すりかえられた湯飲みの中身を一気に飲み干す。

 

慧音の頬が赤くなる。

 

飲ませた酒は、鬼すらも酔ってしまうと言われる鬼殺し。

 

「……なあ、慧音?」

「なんだぁ?」

 

心臓の音が大きくなっていく。

 

「お、お前はアイツのことをどう「あんなやつの話しなんかするな妹紅!!」へ?」

「今は私と二人っきりなんだあんな屑の話なんかするな!!大体なんなんだアイツは―――」

 

慧音の動き始めた口は留まることを知らずアイツへの罵詈雑言が並べ立てられた。

 

「あんな奴さえいなければ!!私があんな奴を助けなければ!!全部狂わずにすんだんだ!!アイツをあそこで見殺しにしておけばよかったんだ!!」

 

ばしゃ!

 

湯飲みに入っていた水を慧音の顔にかける。

 

「落ち着いたか?」

「…………スマン……だが、妹紅、後で説教だ」

 

 

・

 

 

『―――助けなければ!!全部狂わずにすんだんだ!!アイツをあそこで見殺しにしておけばよかったんだ!!』

 

熱い物が頬をなぞる。

 

分かってはいた。上白沢さんが好きなのは俺ではない。

 

 

妹紅なのだと。

 

 

分かっていたのだ……

 

でも、ここまで嫌われていたとは思っていなかった……

 

扉から後ずさり、玄関へと向かう。

 

 

・

 

 

彼の心はズタボロだった。

 

友人の死

信頼していた者への疑心暗鬼

家族からの裏切り

 

そして、アノ女への恐怖心

 

 

一度崩れかけたのが戻ったのは一種の奇跡だった。

 

でも、完全に戻ったわけではない。

 

穴が空いているのを少しずつ埋めて行っている状態だった。

 

 

彼は人里の端に有る廃墟の中に居た。

 

 

「……俺が……俺が……狂わせ……た?」

 

 

そこで、彼は思いつく。

 

自分も、周りも、もう誰もが狂わずにすむ間違った方法を……

 

 

「……そうか……そうだ、そうだよ……」

 

 

手に持っているのは、ガラスの破片。小さいが鋭く人の肉ぐらいなら簡単に切り裂けそうなガラスの破片。

 

それを、首筋まで持って行き―――

 

 

「俺が死ねばいいだけじゃないか」

 

 

首から噴水のように血が噴出す。

 

 

 

彼を狂わせた。最後の要因は……

 

 

……愛する者からの裏切り……

 

 

 

 

彼が帰ってくるのが遅く、二人は家の中を探した。

玄関は開かれており、外行ったのはすぐに分かった。

 

そして、彼女たちは見ることとなった。

 

 

血溜まりの中で死に絶えた彼の姿を。

 

 

 

『上白沢 慧音 様

 

  えっと、こういうのを書くの始めてなのでさっそく本題に入ります。

  俺、逃特軽は上白沢慧音のことが好きです。

  お返事待っています。

 

                             逃特 軽』

  

後日、この事は幻想郷全体に知れ渡る事となった。

彼に好意を寄せていた者がどうなったかは、ご想像にお任せしよう。

 

 

  BAD END 1

 

   聞けない返事 END




御読みいただき有難うございます。

大分はっしょってしまいました。
と言うわけで、軽くんが死にました。
次回からEND2に向けて書いていこうと思います。

誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。

これからも

『東方 崩廻録』 と 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』

を、よろしくお願いします。

では、また次回。
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