あの日から俺の人生は狂ってしまった。 (完結) 作:ちゃるもん
では、どうぞ!!
「妖夢。お客様が来たみたい。お願いできるかしら?」
「お任せ下さい幽々子様」
私は二本の刀を手に取り、侵入者の元へと向かった。
・
「えっと……これは一体……」
私の前には頭を地に付け、土下座している白狼天狗と、その傍らで気絶している男がいた。
「お願いします!軽を……彼をここに住まわせてあげて下さい!!」
お願いしますお願いします。と、天狗は頭を上げる事はなくひたすらに頭を地面に擦り付けた。
「と、兎に角、頭を上げて下さい!!それに私に言われても困ります!!」
よく見れば、天狗の衣類は破けている箇所や、血のシミのようなモノが数多く見られた。
「そ、その……お体の方は大丈夫ですか?随分と怪我をなされているようですが……」
「私は大丈夫です……それよりも彼の方が……」
そう言って、天狗は男の手を握った。
私も男の体を見るも……
「怪我をしているようには見えないのですが?」
「……心の傷は……目には見えないモノですから……」
「はあ、そうですか……取り敢えず、主人の元へと案内しますので付いてきてください」
私はしょうがない、と思いながら幽々子様の所へと二人を案内するのだった。
・
「幽々子様」
「良いわよ妖夢」
私は襖を開き中へと入る。次いで男を背負った天狗――名を犬走椛と言うらしい。男は逃特軽と言うそうだ――が入ってきた。
「こんにちは。それで?何の用かしら?」
「この男、逃特軽をこの白玉楼に住まわせてあげて下さい」
そう言いながら犬走椛は土下座をした。
「あらあら~天狗が一人の男の為に頭を下げるだなんてね。何か裏でもあるのかしら~」
「今の私は天狗ではありません」
「なら、なんなのかしら?」
「一人の女、一匹の雌として」
いや、まあ狼ですが……人前で雌って言うのはやめた方が……
「フフフ……良いわよ。少し意地悪しちゃったかしら?」
「いえ。心遣い感謝します」
「あ、一つだけ条件があるわ」
「何でしょうか」
「彼の顔を知ってる者。もちろん貴女を含めた者が定期的に来なさい」
幽々子様がそんな事を言うとは……珍しい事もあるものですね。
「……了解しました」
「欲を言えば、お土産に美味しい物を持ってきてくれると嬉しいわ~地底のお菓子とか~」
あ、多分こっちが本音だ。
・
かくして、白玉楼に新しい人間の住人が増えた。
椛さんは一度妖怪の山に戻り、報告をしなければならないとの事で帰っていった。
どうやら有給休暇?とやらを取っていたが少し期間を過ぎてしまっているらしい。
しっかり者に見えたのだが……少し抜けているようだ。私が言えた義理でもないのだが……
男の体を持ち上げ、部屋まで連れていく。
布団を準備し、その上に男を寝かせた。
どうしてだろうか……
男を見ていると―――
・
「あれが紫の言ってた子ね~特に何も感じはしないのだけど……」
「良くもまぁ~あれだけ好かれるものね~」
・
―――黒い感情が沸いてくるのは
お読みいただき有難うございます!!
今回より白玉楼となります。
そして朗報?です。白玉楼が最後の場所となります。これ以上の新天地への移動はありません。
みょんには頑張ってもらいますかね……(黒い笑み)
誤字脱字報告、感想、アドバイスがあれば、よろしくお願いします。
これからも
『東方 崩廻録』 と 『あの日から俺の人生は狂ってしまった。』
を、よろしくお願いします。
大分暑さが和らいできましたね。
では、また次回~